※本記事は、盟和産業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
盟和産業は、自動車内装部品、住宅設備資材、建築内装資材などの製造販売を主たる業務としています。同社グループは、これら多岐にわたる製品を通じて、国内外で事業を展開しています。
単体従業員数は189名、連結従業員数は372名です。同社グループの事業セグメントは、自動車部品、住宅、その他の3つです。
盟和産業は、国内で自動車内装部品、住宅設備資材、建築内装資材の製造販売を行っています。海外では、中国、北米、タイの連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
盟和産業は、環境に配慮した製品づくりを通じて社会に貢献する企業です。同社グループは、グローバル人材の育成や多様性の確保を重視し、従業員が安心して活躍できる環境づくりに取り組んでいます。成果やプロセスを重視した評価制度により、個々の貢献が適切に反映される報酬体系が特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
盟和産業では、平均勤続年数が長く、従業員の定着率が高い傾向が見られます。これは、長期的なキャリア形成を支援する安定した職場環境があることを示唆しています。平均年齢も比較的高く、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,639,976円 |
| 平均勤続年数 | 21.2年 |
| 平均年齢 | 44.7歳 |
| 単体従業員数 | 189人 |
| 連結従業員数 | 372人 |
| 単体のグループ内比率 | 50.8% |
盟和産業は、確定給付型の退職給付制度を導入しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は同社単体に適用されます。
退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
直近の退職給付債務は22.6億円、年金資産は8.3億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
盟和産業は、企業の成長・発展の原動力となる人材育成を重要テーマと位置づけています。同社グループは「長期ビジョン2035」および「中期経営計画MWX2030」の実現に向け、一人で多様な役割を担えるグローバル人材の育成と組織の活性化を目指しています。
給与や報酬の決定においては、勇気、挑戦、信頼、創造の精神で職務に取り組み、顧客の信頼を得て社会に貢献する人材像を基準としています。成果やプロセスを重視した公平で納得性の高い評価に基づき、昇進・昇格が行われます。また、労働組合との対話を通じて賃金水準や働き方制度の拡充にも取り組んでいます。
人材の多様性確保にも注力しており、管理職への登用では性別や国籍、採用形態を問わず幅広く選考しています。「女性活躍推進法」に基づき、女性の新卒・キャリア採用を定期的に行い、個性と能力が発揮できる職場環境づくりを進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は人事雇用制度や法律が異なるため、対象外とされています。賃金制度・体系において性別による差異はありません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 6.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 200.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 73.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 42.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 87.3% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
盟和産業は、自動車部品と住宅関連資材の製造販売を主軸とする企業です。同社グループは、国内外で幅広い事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
盟和産業グループは、自動車内装部品、住宅設備資材、建築内装資材などの製造販売を主な事業としています。これらの製品を通じて、自動車業界と住宅・建築業界に貢献しています。収益は主に製品の製造販売から得ており、複数のセグメントで事業を展開しています。
自動車部品
主要な製品は、トランク部品、フロア部品、シート部品、ルーフ部品などの自動車内装部品です。国内では盟和産業が製造販売を行い、海外では盟和(大連)汽車配件有限公司、盟和(佛山)汽車配件有限公司、MEIWA INDUSTRY NORTH AMERICA,INC.、MEIWA INDUSTRY (THAILAND) CO.,LTD.が製造販売しています。収益は、自動車メーカーや関連企業への部品供給から得ています。前連結会計年度と比較して、売上高はわずかに減少しています。
住宅
住宅設備資材および建築内装資材を盟和産業が製造販売しています。収益は、住宅関連市場への資材供給から得ています。前連結会計年度と比較して、売上高は増加しています。
その他事業
梱包用緩衝材などの発泡プラスチック成形品を盟和(大連)汽車配件有限公司で製造販売しています。収益は、これらの特殊な成形品の販売から得ています。前連結会計年度と比較して、売上高は減少しており、当連結会計年度はセグメント損失を計上しています。
同社グループは、日本、中国、米国、タイなど複数の地域で売上高を計上しており、海外事業も展開しています。主要な顧客として、トヨタ紡織株式会社と林テレンプ株式会社への売上高が全体の一定割合を占めています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 自動車部品 | 212億円 | 210億円 |
| 住宅 | 20.6億円 | 20.8億円 |
| その他事業 | 16百万円 | 11百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
盟和産業グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は概ね横ばいから微減の傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、変動が見られます。特に直近の当連結会計年度では、売上高は微減となり、利益面では減少となりました。これは、材料費や労務費などのコスト上昇、中国子会社の棚卸資産評価減、リファイナンス費用などが影響しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 197億円 | 212億円 | 224億円 | 233億円 | 231億円 |
| 経常利益 | 2.2億円 | △25百万円 | △4.5億円 | 4.4億円 | 2.4億円 |
| 経常利益率 | 1.1% | △0.1% | △2.0% | 1.9% | 1.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.1億円 | △74百万円 | △3.1億円 | 4.5億円 | 78百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 87.88 | △21.10 | △87.31 | 129.43 | 22.17 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
盟和産業グループの従業員1人あたり売上高は、前期と比較して増加しています。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上していることを示唆しています。従業員1人あたり営業利益は前期と比較して減少しており、利益面での生産性には課題が見られます。全体として、売上高の効率は向上しているものの、利益への転換には改善の余地がある状況です。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 58.6百万円 | 62.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.3百万円 | 1.0百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
盟和産業グループは、本業で安定的に資金を生み出し、将来に向けた投資も行いつつ、手元資金を確保している状況を示しています。このような財務状況は、事業を継続する上での安定性を示すものとなります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
盟和産業の自己資本比率は当期52.9%で、前期の48.1%から増加しています。これは東京証券取引所プライム市場の製造業平均46.8%を上回る水準です。
ROE(自己資本利益率)は当期0.6%で、前期の3.9%から減少しており、プライム市場の製造業平均9.4%を下回っています。手元資金である現金及び預金は当期末に44.6億円となり、前期末の33.7億円から増加しました。これらの財務状況は、事業を継続する上での安定性を示す指標となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 120億円 | 121億円 |
| 自己資本比率 | 48.1% | 52.9% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.9% | 0.6% |
| 現金及び預金 | 33.7億円 | 44.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
盟和産業グループのキャッシュフローは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュフローが36.7億円の収入となり、前期の1.1億円の収入から大きく増加しました。これは主に売上債権の減少や減価償却費によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△11.0億円の支出となり、前期の△8.8億円の支出から増加しています。これは主に有形固定資産の取得による支出が影響しています。
その結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当連結会計年度に25.7億円のプラスとなりました。前期は△7.7億円のマイナスでしたが、当期はプラスに転じています。財務活動によるキャッシュフローは△15.3億円の支出となり、前期の△3.3億円の支出から増加しました。これは短期借入金の減少や長期借入金の返済によるものです。これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出し、投資活動も行いつつ、財務基盤を強化している状況を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 1.1億円 | 36.7億円 |
| 投資CF | △8.8億円 | △11.0億円 |
| 財務CF | △3.3億円 | △15.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △7.7億円 | 25.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、自動車部品業界における継続的なコスト削減の取り組みや同業他社との価格競争の激化に直面しています。また、当連結会計年度の連結売上高において、トヨタ自動車グループが占める割合は57.5%となっており、特定の取引先への依存が見られます。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、海外事業展開に伴い、進出地域で予期しない人件費の高騰や労働問題が発生する可能性があります。このような状況は、事業の遂行に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
盟和産業は、自動車内装部品を中心に事業を展開し、独自の樹脂技術と環境に配慮した物造りを通じて社会貢献を目指す企業です。持続可能な社会の実現に向けた取り組みを重視し、多様な人材が活躍できる企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは設立以来、「より良いもの」、「喜んでいただけるもの」を、「より安く」、「より早く」提供することで社会に貢献することを基本理念としています。企業理念では、法令順守と高い倫理観に基づく企業活動、環境にやさしい製品づくり、技術革新による顧客満足度向上に努め、様々な関係者と良好なコミュニケーションを実践することを掲げています。2035年を展望した「長期ビジョン2035」では、「独自の樹脂技術と環境にやさしい循環型の物造りを進化させ、モビリティの未来と多様な社会基盤を支える会社を目指す」としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、企業理念の一つとして環境にやさしい製品づくりによる豊かな社会への貢献を掲げ、企業の社会的責任を果たすとともに、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。サステナビリティ関連のガバナンス体制として、ISO14001に基づく「環境マネジメントシステム」や「カーボンニュートラル・プロジェクト」などを通じて、環境全般を統括する部署が活動状況と目標に対する進捗を経営会議等で報告し、PDCAを回す形で推進しています。また、人材の多様性確保として、管理職への登用に際して性別、国籍、新卒/中途採用の別を問わず幅広く選考し、適切な人材を登用する方針です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、優先的に対処すべき課題として「人的資本拡充」を挙げています。企業競争力の強化に向け、人材の採用・育成・定着を通じて事業基盤の強化を図る方針です。具体的には、海外現地法人との人材交流を推進し、グローバルに活躍できる人材の育成とグループ内リソースの有効活用に取り組んでいます。さらに、年齢・性別・国籍にかかわらず個々の強みを活かせる職場環境の整備を進め、即戦力人材の採用や多能化教育の推進により、安定的な人員体制の構築に努めています。また、「新製品・新技術開発と環境にやさしい循環型の物造りの推進」も重点テーマです。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
盟和産業は、監査等委員会設置会社として、取締役会による経営監視と監査等委員会による監査を軸に経営体制を構築しています。独立社外取締役が過半数を占めることで、経営の透明性と公正性を確保しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
盟和産業の株主構成を見ると、太陽生命保険を筆頭に、日本証券金融や陽栄といった企業が上位に名を連ねています。特定の創業家や事業会社が過半数を占める形ではなく、複数の機関投資家や事業会社が分散して株式を保有していることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 太陽生命保険 | 6.00% |
| 日本証券金融 | 5.39% |
| 陽栄 | 5.15% |
| 三井住友銀行 | 3.74% |
| 黄 聖博 | 3.60% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は飯塚清氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 飯塚 清 | 代表取締役社長 | 2005年12月株式会社三井住友銀行より同社へ出向、理事。2007年6月同社取締役執行役員。2017年4月同社代表取締役社長より現職。 |
| 丸茂 康弘 | 取締役副社長執行役員 海外事業(中国・東南アジア・インド)担当 住宅営業部門担当 中国統括部 部長 盟和(大連)汽車配件有限公司董事長 盟和(佛山)汽車配件有限公司董事長 MEIWA INDUSTRY(THAILAND)CO.,LTD.社長 MEIWA INDUSTRY NORTH AMERICA, INC.取締役 | 1982年4月同社入社。2009年6月同社執行役員。2020年6月同社取締役専務執行役員。2024年6月同社取締役副社長執行役員海外事業担当。2025年9月より現職。 |
| 高桑 重徳 | 取締役常務執行役員 CFO 総合管理部共同部長 盟和(大連)汽車配件有限公司監事 盟和(佛山)汽車配件有限公司監事 | 2004年2月三井住友銀行より同社へ出向。2017年6月同社執行役員。2022年6月同社常務執行役員。2024年6月より現職。 |
| 桐生 直規 | 取締役常務執行役員 自動車部品営業部門担当 | 1987年4月同社入社。2017年6月同社執行役員。2024年6月同社常務執行役員。2025年6月より現職。 |
社外取締役は、原秋彦氏(弁護士)、市川一郎氏(SWEAT CAPITAL株式会社代表取締役)、森山弘和氏(株式会社森山事務所代表取締役社長・監査等委員)、小峰光氏(小峰公認会計士事務所代表・監査等委員)、梶谷太作氏(株式会社陽栄ホールディングシニア・アドバイザー・監査等委員)です。
盟和産業は、2021年6月25日に監査役設置会社から監査等委員会設置会社へ移行しました。取締役会は9名で構成され、うち5名が独立社外取締役であり、経営の監督機能を強化する体制となっています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、役員の報酬について、優秀な人材の確保と企業価値向上を目的とした方針を定めています。業務執行を担う取締役の報酬は基本報酬と業績連動報酬で構成され、監督機能を担う社外取締役の報酬は基本報酬のみとなっています。業績連動報酬は、連結営業利益や親会社株主に帰属する当期純利益の達成度合いを勘案して支給されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 1.0億円 | 26.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 28百万円 | 5.5百万円 |
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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