※本記事は、カワセコンピュータサプライ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
カワセコンピュータサプライは、ビジネスフォーム事業と情報処理事業を展開しています。帳票デザインから印刷・加工まで一貫して行うビジネスフォームと、データ編集・印字・メーリング業務、クラウドビジネスまで手掛ける情報処理サービスを提供しています。
単体従業員数は102名です。セグメントはビジネスフォーム事業、情報処理事業の2つです。
カワセコンピュータサプライは、ビジネスフォーム事業で帳票デザインから印刷・加工まで一貫生産しています。情報処理事業では、システム開発によるデータ編集・加工から印字・印刷のアウトソーシング、メーリング業務、ソフトアプリケーション、クラウドビジネスまで展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
カワセコンピュータサプライは、従業員の健康と成長を重視し、働きやすい環境づくりに注力している企業です。給与制度は個人の貢献度を反映する仕組みを取り入れ、ワークライフバランスの向上にも積極的に取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、比較的長く勤める社員が多い安定した組織であることがうかがえます。個々の社員がキャリアを築きやすい環境が整っていると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,415,000円 |
| 平均勤続年数 | 12.8年 |
| 平均年齢 | 43.4歳 |
| 単体従業員数 | 102人 |
同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。同社は、国内においてこれらの制度を設けています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社の人材戦略は、インクルーシブな職場環境を目指し、社員一人ひとりが心身の健康を保ちつつ、自律的に主体性を持って能力を発揮できる環境整備を基本方針としています。この方針が、顧客起点の経営と企業価値向上、稼ぐ力の向上に繋がる生命線であると考えています。
従業員への給与は、提出された人事考課票に基づき、毎年査定会議で昇給および昇格が議論され決定されます。賞与については、業績と個人の貢献度を勘案して支給され、各部で定めた項目達成度に応じたインセンティブ報酬も別途支給される仕組みです。
人材育成と社内環境整備においては、社員が自律的に運営する経営ビジョンの策定と共有化、働きかた改革プロジェクトや提案制度を通じたコミュニケーションの活性化に注力しています。お客様価値創造型の人材育成を目指し、研修制度の充実や資格取得促進施策を通じて自己成長の機会を提供しています。また、フレックス勤務や福利厚生制度の充実によりワークライフバランスの良好な環境づくりを進め、ダイバーシティを実現する人事制度の継続的な向上やコンプライアンス教育の徹底にも取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女賃金差異は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| コンプライアンス研修の受講率 | 100% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
カワセコンピュータサプライは、ビジネスフォーム事業と情報処理事業の二つの柱で事業を展開している会社です。帳票の印刷からデータ処理、メーリング業務まで幅広く手掛けています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
カワセコンピュータサプライは、ビジネスフォーム事業と情報処理事業を通じて収益を上げています。同社は、帳票の企画・デザインから印刷、加工まで一貫して行うビジネスフォーム事業と、データ処理から印刷、発送までを担う情報処理事業を展開しています。本邦以外の外部顧客への売上高はないため、国内市場に特化した事業展開を行っています。
ビジネスフォーム事業
同社は、帳票のデザインから製版、印刷、加工に至るまで、ビジネスフォームの生産工程を自社内で一貫して行っています。収益は、企業におけるデジタル化やクラウドサービスの進展により需要が減少傾向にある中で、戸籍法などの法令改正特需や経済活動の持ち直しに対応することで得ています。前期と比較して売上高は減少傾向にあります。
情報処理事業
システム開発によるデータ編集・加工から、インクジェット高速プリンタやフルカラーオンデマンド機によるデータ印字・印刷のアウトソーシング受託を行っています。さらに、出力した印字・印刷物の製本加工、封入封緘と発送業務といったメーリング業務、ソフトアプリケーション、クラウドビジネスにも取り組んでいます。収益は、国内でのランサムウェア被害増加に対応したセキュリティ体制強化や個人情報保護教育を継続しつつ、地方自治体を中心に新規案件を獲得することで得ています。前期と比較して売上高は減少傾向にありますが、セグメント利益は増加しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| ビジネスフォーム事業 | 15.9億円 | 15.6億円 |
| 情報処理事業 | 12.4億円 | 12.3億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の売上高は前期から減少傾向にあります。利益面では、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期から減少しています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
このセクションでは、カワセコンピュータサプライの財務状況から、同社の経営の安定性について解説します。本業で安定的に資金を生み出せているか、将来に向けた投資をどのように行っているかといった観点から、同社の現在地を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
企業の財務基盤の安定性は、自己資本比率や手元資金の厚みから判断できます。自己資本比率は、総資産に占める自己資本の割合を示し、返済義務のない資金がどれだけあるかを表す指標です。ROE(自己資本利益率)は、自己資本をいかに効率的に活用して利益を生み出しているかを示しています。手元資金は、不測の事態や事業機会への対応力を測る上で重要な要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
キャッシュフローは、同社が事業活動、投資活動、財務活動を通じてどのように資金を調り、使っているかを示しています。営業活動によるキャッシュフローは本業での資金の出入りを、投資活動によるキャッシュフローは将来に向けた投資の状況を、財務活動によるキャッシュフローは借入や配当などによる資金の動きを表しています。これらの資金の流れから、同社の経営の安定性や成長への姿勢を読み取ることができます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社のビジネスフォーム事業は、紙から電子媒体へのシフト加速により市場の拡大が困難な状況にあります。同業者間での価格競争も激化しており、厳しい事業環境が継続する見通しです。
また、同社の売上高上位10社が占める割合は35.8%となっています。この上位10社との取引に急激な変化が生じた場合、同社の業績に影響を受ける可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
カワセコンピュータサプライは、創業以来の技術を基盤に、顧客第一主義を掲げ、情報処理サービスを通じて社会に貢献することを目指しています。持続可能な社会の実現に向けた取り組みも重視し、社員一人ひとりの成長と働きがいを大切にする企業風土を育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、創業以来培ってきた印刷・印字技術とデジタル処理技術を融合した総合的な情報処理サービスを提供しています。「顧客第一主義」を掲げ、得意先企業に対して高品質な製品・サービスの提供と「one to one」を可能とするオンデマンドサービスの供給を展開しています。
これらを通じて、得意先企業の顧客創造と拡大に貢献し、費用対効果を高め利益創造に貢献していくことを旨としています。今後は「情報を届けたい人」に「情報を届けることをお手伝いする」というコミュニケーション創造企業へ進化することを目指しています。お客様が発信したい情報の性質によって「紙」「電子」「デザインQR・AR」などを用いて、手段が異なる情報発信を可能とする「クロスメディア」企業としてのポジションを築き、豊かな社会のコミュニケーション創りに貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、インクルーシブな職場環境作りを目指し、一人ひとりの社員が心身の健康を保ちつつ、自律的に主体性を持って「個」の力を発揮できる環境整備に注力しています。このことが「お得意先の困りごとを解決する」顧客起点の経営の源泉となり、企業価値向上、稼ぐ力を向上させていく生命線となるものと考えています。
社員を「企業価値向上を目指す経営の『チームメイト』」と位置づけ、『会社=一緒に目的を達成していくワンチーム』を運営基軸としています。社員が自律的に運営する明確な経営ビジョン策定と全社員との共有化、コミュニケーションの活性化に取り組んでいます。お客様価値創造型人材の育成、ワークライフバランスの良好な環境づくり、ダイバーシティを実現する人事制度の継続的な向上、コンプライアンス教育の徹底も推進しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、情報セキュリティ体制がますます強く要請される環境に対応するため、情報センターでの情報セキュリティ体制並びに生産体制の強化に取り組んでいます。また、既に認証を得ているISO9001やISMS認証、プライバシーマークの運用レベルの向上を図るとともに、内部統制の強化を継続しています。
情報処理に傾斜した営業体制とその支援体制の構築、大都市圏とりわけ首都圏における新規開拓並びに既存顧客の深耕の強化も重点テーマとしています。ビジョンを実現するための必要な投資も実施していく方針です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
カワセコンピュータサプライは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が企業統治の中核を担っています。社外取締役が経営の監督機能を強化し、透明性の高い経営を目指しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は事業会社である山田株式会社です。上位株主には山田氏や川瀬氏といった個人株主も複数名を占めており、特定の株主グループが同社の経営に影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 山田株式会社 | 14.17% |
| 山田 芳弘 | 8.52% |
| 川瀬 三郎 | 3.89% |
| 川瀬 啓輔 | 3.56% |
| 星光ビル管理 | 3.49% |
(注)「発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合」は、小数点第3位を切り捨てております。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は川瀬啓輔氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 川瀬 啓輔 | 代表取締役社長 | 平成12年4月日本製紙株式会社入社、平成28年4月同社入社、執行役員東日本営業副本部長、取締役経営企画部長、取締役営業統括本部長を経て、令和2年6月より現職。 |
| 吉村 泰明 | 常務取締役 | 昭和62年3月同社入社、新宿支店長、営業副本部長兼東京営業部長、執行役員東京営業部長、取締役営業本部長などを歴任し、令和7年6月より現職。 |
社外取締役は、伊藤彰彦氏(元三井住友海上火災保険取締役副社長執行役員・室町殖産取締役・太平洋興発監査役)、松木昭氏(元東洋近畿建物管理代表取締役社長)、荻野正和氏(弁護士・たつの法律事務所所長・三機サービス社外監査役)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会は経営の重要な意思決定と業務執行の監督を行っています。監査等委員会は業務執行取締役の職務執行状況を監査・監督しており、独立性の高い社外取締役が経営の監視に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は、役員報酬の決定において、株主総会で承認された報酬限度額の範囲内で、社外取締役が半数以上で構成される「指名・報酬委員会」が協議・決定する体制を採用しています。現在、業績連動型報酬は導入されていませんが、企業価値の持続的な向上に資する報酬体系を検討していく方針です。また、取締役(監査等委員である取締役および社外取締役を除く)を対象とした譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 47百万円 | 15.8百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.5百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 12百万円 | 4.0百万円 |
役員ごとの報酬等の総額は1億円以上を支給している役員はありません。また、取締役の報酬のうち賞与および業績連動報酬は該当事項がありません。株式報酬は、譲渡制限付株式報酬制度による株式報酬です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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