※本記事は、株式会社RYODEN の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
RYODENグループは、FAシステム品、冷熱ビルシステム品、X-Tech品、エレクトロニクス品の仕入れ・販売を主軸とする事業を展開しています。各事業に付帯するサービスも提供しており、幅広い分野で顧客をサポートしています。
RYODENの単体従業員数は1,154名、連結従業員数は1,555名です。セグメントはFAシステム、冷熱ビルシステム、X-Tech、エレクトロニクスの4つです。
主な国内グループ会社は、テクノフォート、ブロックファーム(植物工場野菜の生産・販売)、ファームシップなどです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
RYODENは、総合的な事業を展開する企業として、従業員の成長を支援し、多様な働き方を推進する方針を掲げています。転職を検討する上で、同社の給与水準や各種制度は重要なポイントとなるでしょう。具体的なデータや取り組みについて、以下で詳しく見ていきます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数と平均年齢から、比較的長く勤める従業員が多く、安定したキャリアを築ける環境であることがうかがえます。年齢構成もバランスが取れており、経験豊富な人材が活躍している傾向が見られます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,778,000円 |
| 平均勤続年数 | 15.7年 |
| 平均年齢 | 43.8歳 |
| 単体従業員数 | 1,154人 |
| 連結従業員数 | 1,555人 |
| 単体のグループ内比率 | 74.2% |
同社及び一部の連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型、非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。
退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は95.1億円、年金資産は117億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
RYODENは、従業員への給与・報酬を中長期経営計画達成に向けた「投資」と位置づけ、持続的な賃金水準の引き上げに取り組んでいます。人財確保競争が激化する中で、中長期的な視点で収益力向上と企業価値向上を目指す方針です。
月例賃金は、物価変動を機械的に反映させるのではなく、世間の情勢、業績見通し、労働市場の動向などを総合的に勘案して決定されます。一時金については、業績連動を基本としつつ、単年度の業績結果のみならず、過去の支給実績や従業員の日々の貢献プロセスも総合的に評価して決定するとしています。
同社は、パーパスである「人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする」の実現に向け、「事業創出会社」として成長を加速し、新たな価値を創出・提供する人財となることを目指しています。企業の持続的な成長には人財の質的な進化と行動変容が不可欠であるとし、すべての社員の新たな価値の創出・提供へ向けた挑戦を制度面から支援し、加速させる環境整備を推進しています。
具体的には、2027年度よりジョブ型制度の要素を取り入れた新人事制度へ転換し、経営戦略と個人の貢献をより強固に結びつける体制を構築する予定です。この新人事制度では、バランスドスコアカードを用いた業績評価に加え、イノベーション人財を重視したコンピテンシー評価による行動評価を導入し、公正かつ納得性の高い評価体系を実現します。また、事業戦略と連動した中長期的な人財ポートフォリオの構築にも取り組んでおり、特に営業人財の育成を重点項目と位置づけ、スキルアセスメント基盤を確立しています。社内公募制度の運営を通じて、次世代を牽引する事業創出人財の育成も図っています。
社員のキャリア形成と育成プログラムの体系化として、自律学習プログラムの実施や、主要ポジションにおけるサクセッションプランの運用を進めています。多様な採用チャネルの確立と人財の獲得機会拡大のため、リファラル採用やカムバック制度を活用し、専門性を有する人財の獲得を進めています。ダイバーシティ&インクルージョンの推進と女性活躍の支援にも力を入れており、「女性の社外取締役との懇談会」や「社外メンタリングサービス」を活用して多様なキャリアパスを提示しています。さらに、パーパスの浸透とエンゲージメント向上に向け、社内表彰制度の新設や成長対話の推進といった施策も実施しています。社員のライフステージに対応した柔軟な働き方の実現として、在宅勤務やフレックスタイム制度の拡充を推進し、健康サポートの強化として健康経営優良法人の認定取得に向けた体制整備も進めています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結の大部分を占めるのは提出会社単体であり、人事・雇用制度が異なるため、実績の数値は提出会社単体での開示としています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性管理職の割合 | 4.9% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 69.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全社員) | 64.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 63.6% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 62.8% |
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 2029年度目標 | 2034年度目標 | 当事業年度の実績 |
|---|---|---|---|
| エンゲージメントスコア | 52pt | 55pt | 49.7pt |
| 女性管理職比率 | 10% | 20% | 4.9% |
| 従業員一人当たり育成投資額 | 20万円 | 30万円 | 7.4万円 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
RYODENグループは、FAシステム品、冷熱ビルシステム品、X-Tech品、エレクトロニクス品の仕入・販売およびこれらに附帯するサービスを主な事業としています。幅広い産業分野にわたる製品とソリューションを提供し、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、主にFAシステム、冷熱ビルシステム、X-Tech、エレクトロニクスの4つの報告セグメントで事業を展開しています。各セグメントは、それぞれの専門分野において製品の仕入・販売およびサービス提供を通じて収益を獲得しています。
中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」の初年度として、将来の成長基盤を確実にするため、全セグメントで計画的な人財投資および戦略的投資を継続しています。資本効率を意識した経営を徹底し、ROIC(投下資本利益率)の向上を重視する方針です。
FAシステム
FAシステム事業では、サーボシステム、インバータ、NC装置といった製品を取り扱っています。販売店や盤メーカー向けのビジネスは堅調に推移していますが、エンドユーザー向けの回復には遅れが見られます。セットメーカー向け半導体装置関連の需要は回復基調にあります。
収益は、主にこれらのFAシステム関連製品の仕入・販売から得ています。
冷熱ビルシステム
冷熱ビルシステム事業は、パッケージエアコン、チリングユニット、冷凍機、エレベーターなどを主要商品としています。冷熱分野では、職場環境改善や暑熱対策といった社会課題への対応需要を捉え、店舗設備用エアコンや施設エリア向け空調機の販売が好調に推移しました。
ビルシステム分野では、産業用蓄電池などのエネルギー関連設備や昇降機の販売が収益に寄与していますが、資機材や労務費高騰に伴う計画見直しにより伸び悩む傾向が見られます。
収益は、冷熱・ビルシステム関連製品の仕入・販売および関連サービスから得ています。
X-Tech
X-Tech事業では、映像・画像情報システム、メディカルファシリティ、植物工場システムなどを提供しています。スマートアグリ分野では、植物工場事業および野菜販売でトップシェアを維持し、光合成を最適化する技術を活用した受託研究やコンサルティング、テストプラントなどの受注も堅調です。
ICT分野ではビデオマネジメントシステムが堅調に推移しましたが、メモリ高騰やIT関連商材の供給問題の影響を受けました。ヘルスケア分野では電子カルテ向け関連機器の販売が伸長したものの、医療機関の経営悪化による設備投資の減速により低調に推移しました。
同社の省電力技術の蓄積がスマートアグリ分野の事業運営に活かされたことで増益となり、通期で黒字化を達成しています。
収益は、これらのX-Tech関連製品やシステムの提供、およびコンサルティングサービスなどから得ています。
エレクトロニクス
エレクトロニクス事業では、メモリ、マイコン、パワーデバイス、素材、素形材といった幅広い電子部品を取り扱っています。国内ではデータセンター向けAIサーバー関連ビジネスが好調を維持しています。
産業機器市場では、顧客の中国向けビジネスにおける販売落ち込みによる在庫調整が継続していますが、一部では需要の底を脱し受注が入り始めています。車載市場や民生関連市場は低調に推移しています。海外では、民生関連市場のOA機器向け販売は堅調ですが、中国を中心とした産業機器関連・車載関連向けは低調です。台湾商材のソリューションビジネスが海外全体の業績に寄与しています。
収益は、主に電子部品や素材の仕入・販売から得ています。
同社グループは日本を主たる市場としつつも、中国やアジアなど海外地域でも事業を展開しており、海外での売上高も存在します。純資産の部における為替換算調整勘定の増減があることから、為替変動が財務状況に影響を与える可能性があります。特定の外部顧客への売上高が連結損益計算書の10%以上を占める相手先はないため、顧客集中リスクは低いと言えます。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| エレクトロニクス | 1,265億円 | 1,175億円 |
| FAシステム | 482億円 | 500億円 |
| 冷熱ビルシステム | 324億円 | 368億円 |
| X-Tech | 86.9億円 | 85.0億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は前期から減少傾向にあります。経常利益も前期から減少していますが、親会社株主に帰属する当期純利益は前期から増加しています。
営業活動によるキャッシュ・フローは前期から減少しており、資金の動きに変化が見られます。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,291億円 | 2,603億円 | 2,590億円 | 2,158億円 | 2,128億円 |
| 経常利益 | 72.8億円 | 90.8億円 | 82.4億円 | 60.1億円 | 57.7億円 |
| 経常利益率 | 3.2% | 3.5% | 3.2% | 2.8% | 2.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 50.0億円 | 53.7億円 | 57.4億円 | 47.0億円 | 52.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 229.99 | 245.93 | 262.43 | 214.80 | 244.84 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少する結果となりました。これらの指標は、同社グループの生産性や収益体質を示すものとなります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 148.7百万円 | 136.8百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 3.8百万円 | 3.4百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
RYODENグループの財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、健全な投資と財務活動を行っていることを示しています。これにより、事業の持続的な成長と安定した経営基盤が維持されている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
RYODENグループの自己資本比率は61.2%であり、プライム市場の平均と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は5.8%で、プライム市場平均を下回る水準となっています。手元資金である現金及び預金は335億円と、前期から増加しており、財務基盤の安定性を示しています。これらの状況は、事業の継続性や雇用・給与の安定性につながる要素です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 892億円 | 945億円 |
| 自己資本比率 | 62.7% | 61.2% |
| ROE(自己資本利益率) | 5.3% | 5.8% |
| 現金及び預金 | 333億円 | 335億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
RYODENグループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは60.7億円のプラスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権・棚卸資産の減少、仕入債務の増加によるものです。前期と比較すると、営業活動による資金の流入は減少しています。
投資活動によるキャッシュフローは△29.9億円の支出超過となりました。これは主に、有形固定資産の取得や無形固定資産の取得による支出があった一方で、関係会社株式や投資有価証券の売却による収入があったためです。前期と比較して投資活動による支出は増加しています。
財務活動によるキャッシュフローは△30.0億円の支出超過となりました。これは主に、配当金の支払いや短期・長期借入金の返済によるものです。前期と比較すると、財務活動による支出は減少しています。
これらの結果、フリーキャッシュフローは30.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、事業の安定性と将来に向けた投資余力を示しており、雇用や給与の安定性にもつながる傾向があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 184.5億円 | 60.7億円 |
| 投資CF | △15百万円 | △29.9億円 |
| 財務CF | △42.0億円 | △30.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 184.4億円 | 30.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
主要仕入先である三菱電機株式会社への仕入依存度が高く、同社グループの事業戦略や代理店政策の変更がRYODENグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外売上高が連結売上高の24%を占めており、事業展開している国・地域における法規制の変更、政治経済情勢の悪化、為替レートの変動などがRYODENグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
RYODENグループは、優秀な人材の確保・育成および定着を最重要課題としています。労働人口の減少や多様性の確保が求められる中で、人材の採用・育成ができない場合や優秀な人材が流出した場合、同社グループの業績および財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
RYODENは、「人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする」というパーパスを掲げ、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。未来を共創するエクセレントカンパニーとなることをビジョンとしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「パーパス」、「ビジョン」、「バリューズ」並びに「経営理念」及び「RYODENグループ行動指針」を経営の基本に置いています。事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献し、企業価値の向上とさらなる成長に取り組んでいます。
パーパスは「人とテクノロジーをつなぐ力で“ワクワク”をカタチにする」であり、ビジョンは「未来を共創するエクセレントカンパニー」です。経営理念としては、社会の変化に対応し会社経営の安定と発展に努め、誠実な事業活動と先進的な技術の提供によりステークホルダーの信頼に応えることを掲げています。また、社員の人格と個性を尊重し、専門性及び改革心と創造力の高い人財を育成することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「バリューズ」として「人とのつながりを力に」、「強みを知り、強みを磨く」、「常に挑戦し、失敗から学ぶ」、「フェアに、そして誠実に」を大切にしています。これらの価値観に基づき、事業活動を展開しています。
RYODENグループ行動指針では、法令・ルールを遵守し、利益ある成長を目指すこと、グローバルな企業として社会に対する責任をはたすことを求めています。自己の考えを確立し、高い目的意識をもって自己啓発を行い、活力ある組織を創ることも重視されています。経営者・管理者は自らの責任を全うする姿勢が求められています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中長期経営計画「ONE RYODEN Growth 2029 | 2034」において、「未来を共創するエクセレントカンパニー」をビジョンに掲げ、事業創出会社への変革を進めています。2026年度は、本計画における「収益化・拡大フェーズ」への移行年度と位置づけています。
成長戦略実現に向けた投資を継続的に実行するとともに、DX・人財・事業開発・アライアンス等への成長投資を軸に事業強化策を推進しています。システムインテグレーション事業では高付加価値ビジネスの拡大を目的として、「SI事業推進室」を新設し、全社横断的なソリューション提案を行うことでイノベーション戦略のスケール化と中長期的な収益基盤の確立を図っています。
社会課題解決に向けた事業部別の重点施策として、FAシステムでは統合ソリューション型への進化、冷熱ビルシステムではエネルギーマネジメントを主体とした構造転換、X-Techではスマートアグリにおける光合成エンジニアリングをGX戦略の中核技術と位置付けています。エレクトロニクス事業では「パートナー・インテグレーション」を通じて課題解決型の販売スタイルを徹底しています。
サステナビリティ経営の深化においては、地球環境との共生としてGHG排出削減を加速させ、人的資本の最大化として多様な個性が挑戦し変化を楽しむ組織文化の醸成に取り組んでいます。投資家・株主との対話を通じて、企業価値の持続的な向上を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
RYODENは、2024年6月25日に監査等委員会設置会社へ移行しました。これにより、意思決定の迅速化と取締役会の実効性向上を図り、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことでモニタリング機能の強化を進めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
RYODENの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社である三菱電機です。その他、信託銀行や従業員持株会が上位株主として名を連ねています。特定の事業会社が主要な株主として同社グループを支える資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 三菱電機 | 35.97% |
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 6.67% |
| RYODEN従業員持株会 | 2.14% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役取締役社長は富澤克行氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 富澤 克行 | 代表取締役取締役社長 | 1983年三菱電機株式会社入社。三菱電機自動化(中国)有限公司董事長兼総経理などを歴任。2017年三菱電機株式会社執行役員中国総代表。2021年同社入社、副社長執行役員を経て、2022年6月より現職。 |
| 與五澤 一元 | 取締役 専務執行役員コミュニケーション・総務・人事・事業部門管掌グリーンシステム事業本部長 | 1983年同社入社。菱商電子(上海)有限公司董事長兼総経理、海外事業推進室東アジア戦略局長などを歴任。2024年6月取締役常務執行役員、2025年6月取締役専務執行役員を経て、2026年4月より現職。 |
| 柴田 恭宏 | 取締役 上席執行役員 経理・財務部門管掌 経理部長 | 1991年同社入社。経理部副部長を経て、2023年4月執行役員経理部長、2024年6月上席執行役員経理部長、2025年6月取締役上席執行役員を経て、2026年4月より現職。 |
| 東 俊一 | 取締役 | 1984年同社入社。半導体・デバイス事業本部、ソリューション事業本部などで要職を歴任。2016年6月取締役、2019年6月常務執行役員、2023年6月取締役常務執行役員を経て、2026年4月より現職。 |
社外取締役は、松尾英喜氏(三井化学代表取締役副社長執行役員(CTO)・東洋エンジニアリング社外監査役・アルコニックス社外取締役)、藤原悟郎氏(三菱電機ブランドコミュニケーション部長)、小笠原由佳氏(国際協力銀行・ベイン・アンド・カンパニー・JICA等を経て日清食品HD社外取締役)、関口典子氏(公認会計士・関口典子公認会計士事務所所長・JICA監事)、トーマス・ヴィッティ氏(アーキス外国法共同事業法律事務所経営パートナー)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことで、経営のモニタリング機能強化を図っています。取締役会は社外取締役が3名、監査等委員である取締役は3名(うち独立社外取締役は2名)で構成されています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
RYODENの役員報酬は、取締役(監査等委員である取締役を除く)に対して定額報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬を組み合わせて支給されています。監査等委員である取締役には、業務執行から独立した立場を考慮し、定額報酬のみが支給される仕組みです。役員退職慰労金は支給されません。上位の役位ほど業績連動報酬と譲渡制限付株式報酬のウェイトが高まる構成となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 1.8億円 | 44.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 18百万円 | 18.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 40百万円 | 10.0百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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