【平均年収653万円】理経 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収653万円】理経 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

理経は、IT及びエレクトロニクス業界で商品の輸出入販売を主要業務とし、グループ各社とともにグローバルに事業を展開しています。直近の業績は売上高、各利益ともに大きく伸長し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社 理経 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


理経は、IT及びエレクトロニクス業界において、日本、米国、アジアの技術的発展と各国の業界動向に着目し、商品の輸出入販売を主要業務としています。同社グループは、子会社3社とともにグローバルに事業を展開しています。

単体従業員数は137名、連結従業員数は179名です。セグメントはシステムソリューション、ネットワークソリューション、電子部品及び機器の3つです。

主な国内グループ会社は、エアロパートナーズ(電子部品及び機器)、ネットウエルシステム(システムソリューション)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


理経は、情報通信技術を基盤としたソリューションを提供する企業であり、専門性の高い技術職が活躍する環境がうかがえます。中規模ながらも、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する働き方が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


理経では、従業員の平均年齢が高く、平均勤続年数も長めであることから、安定して長く働く社員が多い傾向が見られます。これは、培った専門知識や経験を活かし、長期的な視点でキャリアを築ける環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,525,196円
平均勤続年数 16.2年
平均年齢 47.7歳
単体従業員数 137人
連結従業員数 179人
単体のグループ内比率 76.5%


理経は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の退職給付制度を採用しています。同社は、確定給付型の制度として非積立型の退職一時金制度を、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を採用しています。

退職一時金制度があり、退職給付として勤続年数と職群によるポイントの累積に、退職事由別係数を掛けた一時金が支給されます。退職給付債務は2.1億円、年金資産は22百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


理経は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向け、人財を重要な経営資源と位置付けています。中期経営計画では「人的資本への投資強化」を掲げ、従業員の心身の健康や心理的安全性の確保、公正な評価、雇用の安定、教育機会の充実に取り組む方針です。これにより、エンゲージメント向上と生産性向上、離職率低減を目指しています。

従業員の給与や賞与は、年度ごとの業績や中長期的な動向、事業環境、物価動向を総合的に考慮して決定されます。各従業員が市場機能の向上や競争力強化に貢献した成果と取り組み内容を定期的な面談で確認し、公正な評価を反映する仕組みです。

具体的な取り組みとして、人財の多様性確保に注力しており、性別や国籍、採用形態に関わらず能力のある人財を管理職に登用しています。また、多様な働き方を推進し、仕事と生活の調和が図れる職場環境の創出を目指しています。人財育成では階層別研修や女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、健康経営にも積極的に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の額の差異は、公表義務の対象ではないため記載を省略しています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 8.9%

グループ全体(連結)

指標 数値
従業員のうち女性の比率 33.5%
管理職のうち女性の比率 9.1%
従業員のうち外国人比率 2.8%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


理経は、ITおよびエレクトロニクス業界において、日本、米国、アジア間の商品の輸出入販売を主要業務とする同社グループを構成しています。各国の技術的発展と業界動向に注目し、事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、システムソリューション、ネットワークソリューション、電子部品及び機器の3つの事業セグメントで構成されており、ITとエレクトロニクス分野における多様な製品とサービスを提供しています。特に電子部品及び機器セグメントが同社グループの収益の大部分を占めています。

システムソリューション

教育機関向けITインフラシステム、入退室管理システム、製造業向けデータ収集システム、3次元機械CADソフトウェアなどを販売しています。また、民間企業向け情報セキュリティソリューション、統合型ネットマーケティングサービス、VR/ARコンテンツ製作、AI開発環境構築支援なども手掛けています。
収益は、教育・官公庁向けのITインフラ基盤システムの導入や、半導体製造装置向けVRシミュレーション案件などから得ています。

ネットワークソリューション

衛星通信および放送用伝送システム、地方自治体向けの各種防災情報伝達システム、高速長距離無線LANシステムなどを提供しています。その他、ネットワークアクセスシステム、ファイル送受信システム、各種情報通信機器の導入、運用保守サービスも行っています。
収益は、低軌道衛星関連製品の販売やJアラート新型受信機への移行に伴う関連製品の納入などから得ています。

電子部品及び機器

光通信用デバイス、半導体、マイクロ波通信機器用部品、集積回路、電源、導電性樹脂接着剤、液晶パネル、タッチパネル、各種センサーなどを提供しています。また、PFAS吸着用イオン交換樹脂、災害救護用機材、防犯対策機器、航空機およびその関連部品の販売・保守サポートも行っています。運営は、連結子会社であるエアロパートナーズも担っています。
収益は、データセンター向け光ファイバ接続用途の機能性接着剤案件や、防衛省向け航空機エンジンの大型修理案件などから得ています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。主要な顧客としては、防衛省からの売上高が全体の過半数を占めており、特定の顧客への収益集中が見られます。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
電子部品及び機器 132億円 140億円
システムソリューション 37.3億円 37.8億円
ネットワークソリューション 17.8億円 17.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に直近2期間においては、売上高と各利益が大きく伸長しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 109億円 103億円 121億円 187億円 195億円
経常利益 2.0億円 2.2億円 5.2億円 10.2億円 10.8億円
経常利益率 1.9% 2.1% 4.3% 5.4% 5.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.4億円 67百万円 3.8億円 6.6億円 7.5億円
1株当たり当期純利益(円) 9.24 4.43 25.32 43.74 49.37

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も同様に増加しており、従業員あたりの生産性が向上している傾向が見られます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 107.6百万円 109.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 6.4百万円 6.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業活動を通じて安定した資金を生み出し、投資余力も確保している状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で46.5%となっており、前期の48.3%からわずかに減少しています。これは東京証券取引所プライム市場の製造業平均と比較して同程度の水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は当期13.1%で、前期の13.0%から上昇しており、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は当期末で41.1億円と、前期の30.8億円から増加しており、潤沢な資金を確保している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営基盤を維持しており、入社後の雇用や給与の安定性にも寄与する要素であると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 53.9億円 60.6億円
自己資本比率 48.3% 46.5%
ROE(自己資本利益率) 13.0% 13.1%
現金及び預金 30.8億円 41.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当期の営業活動によるキャッシュフローはプラスに転じ、前期のマイナスから大きく改善しています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加、前渡金の減少、仕入債務の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは支出が減少しており、主に有形固定資産や無形固定資産の取得によるものです。

財務活動によるキャッシュフローはプラスとなっていますが、前期から減少しています。これは配当金の支払があったものの、子会社の運転資金のための借入金が増加したことによるものです。営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローはプラスとなり、前期のマイナスから大幅に改善しました。これは本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状態を示しており、同社グループの安定した事業運営と将来への投資余力を示唆しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △3.2億円 10.7億円
投資CF △70百万円 △60百万円
財務CF 4.1億円 27百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.9億円 10.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、IT及びエレクトロニクス業界の技術革新のスピードが速く、競争が激しい環境下での製品の陳腐化や顧客要求の高度化を事業リスクとして認識しています。また、特定顧客への販売が偏重することによる影響もリスクとして挙げており、新規顧客開拓に努める方針です。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業成長と収益拡大が有能な人材に依存するため、人材の確保と育成を重要な要素と捉えています。有能な人材の流出は、同社グループの成長及び業績に影響を与える可能性があると認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


理経は、社会変革を先取りした発想と先端技術でソリューションを提供し、高度情報化社会への貢献を目指しています。お客様の夢を叶えるパートナーとして、持続的な社会の実現に貢献することを掲げています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


理経グループは、「社会変革を先取りした発想と先端技術で、お客様のニーズに対応したソリューションを提供し、高度情報化社会に貢献する」ことを経営方針としています。法令遵守、経営資源の有効活用と収益性向上を通じて企業価値を高め、株主、取引先、従業員とともに繁栄し、豊かな社会づくりと地球環境保全に貢献することを基本方針に掲げています。

また、「お客様の夢を叶えるパートナー」という経営ビジョンに基づき、持続的な社会の実現を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


理経グループは、法令遵守を経営の基本方針としています。従業員の心身の健康、公正な評価、階層別教育を通じてエンゲージメントを高め、生産性向上と離職率低下を実現し、企業の長期的な成長を目指す方針です。

また、多様性のある人的資本への投資を重視しており、性別、年齢、国籍、文化的背景、障がいの有無に関わらず人財を採用しています。ワークライフバランスを重視した環境整備や、コミュニケーションを促進し風通しのよい職場環境の整備を通じて、従業員一人ひとりが輝いて働ける職場づくりを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


理経グループは、優先的に対処すべき課題として構造改革、基盤強化、社会貢献を掲げています。構造改革では、NEXT事業として宇宙ビジネスやAI開発環境構築支援等の新たな企業成長に向けた取り組みを積極的に推進しています。

基盤強化においては、多様性のある人財採用や社員教育の充実化、職場環境の改善を通じて人財面での強化を図り、持続的な企業成長を目指しています。社会貢献活動としては、防災情報伝達システムを活用した減災支援や、VR/MRでの仮想空間を活用した開発環境の脱炭素化支援、カーボンニュートラル化への取り組みを実施しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


理経は取締役会設置会社であり、監査役会設置会社です。取締役会は社外取締役を含み、監査役会も社外監査役を含む構成となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


理経の筆頭株主は個人株主であり、その後に海外の機関投資家や国内の生命保険会社が続いています。多様な属性の株主が上位に名を連ねており、幅広い層からの支持を受けている資本構成となっています。

株主名 持株比率
石川 大樹 8.57%
MSIP CLIENT SECURITIES 4.82%
明治安田生命保険相互会社 3.07%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性11名・女性2名)で構成され、女性役員比率は15.4%です。代表取締役社長は猪坂哲氏が務めています。社外取締役比率は30.0%です。

氏名 役職 主な経歴
猪坂 哲 代表取締役 社 長 1987年12月に同社に入社し、2009年6月に取締役に就任。2015年4月より常務取締役を務め、2016年4月より代表取締役社長に就任し現職。
古畑 直樹 常務取締役 総務部長 1987年8月に同社に入社し、2004年6月に取締役に就任。2015年4月より常務取締役、総務部長を務め現職。
小柳 誠 常務取締役 事業統括本部長 1982年4月に同社に入社し、2005年7月に執行役員、2012年6月に取締役に就任。2024年4月より常務取締役、2026年4月より事業統括本部長を務め現職。
古田 耕児 取締役 企画戦略室長 情報システム室長 1995年2月に同社に入社し、2006年6月より取締役に就任。2015年4月より企画戦略室長、2025年4月より情報システム室長を務め現職。
長谷川 章詞 取締役 経理部長 1983年4月に同社に入社し、2009年6月より取締役、経理部長を務め現職。
小金丸 裕晃 取締役 事業統括副本部長 海外事業推進室長 1989年4月に同社に入社し、2012年4月に執行役員に就任。2023年6月より取締役を務め、2022年4月より海外事業推進室長を兼任し現職。
横山 晋司 取締役 事業統括副本部長 1989年4月に同社に入社し、2015年4月に執行役員に就任。2023年6月より取締役を務め、2020年4月より事業統括副本部長を兼任し現職。


社外取締役は、伊達雄介氏(新千代田総合法律事務所パートナー弁護士・ウインテスト社外取締役)、滝澤明久氏(元冨士電線代表取締役社長)、越野純子氏(鈴茂器工取締役常務執行役員・関東電化工業社外取締役・近畿車輛社外取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による迅速な意思決定と、監査役および会計監査人による経営監視を通じて、経営の適法性を確保しています。複数の社外取締役は、客観的かつ公正な立場から経営全般の監督とチェック機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


理経の役員報酬は、各役員の経験と能力に基づいた固定報酬を基本としています。中長期的な視点での経営への取り組みを重視しており、業績連動報酬や非金銭報酬は定めていません。報酬の全額が固定報酬で構成される体系となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 71百万円 10.1百万円
監査役(社外除く) 2名 7百万円 3.5百万円
社外役員 6名 20百万円 3.4百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。