【平均年収695万円】UEX 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収695万円】UEX 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

UEXは、ステンレス鋼その他金属材料の販売から加工製品の製造・販売、機械装置の製造・販売及びエンジニアリングまで、グループ各社とともに一貫したソリューションを展開しています。連結従業員数は518名で、直近期は減収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社UEX の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


UEXは、ステンレス鋼その他金属材料の販売、ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売、機械装置の製造・販売及びエンジニアリングを主な事業内容とする企業グループです。同社グループは、これら多岐にわたる事業を通じて、金属材料の供給から加工、機械装置の提供まで一貫したソリューションを提供しています。

単体従業員数は296名、連結従業員数は518名です。セグメントはステンレス鋼その他金属材料の販売事業、ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業、機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業の3つです。

主な国内グループ会社は、UEX管材、大崎製作所、上野エンジニアリングなどです。

なお、同社グループは、中国国内でステンレス鋼管及び加工製品の製造・販売を行っていた子会社である上海威克斯不銹鋼有限公司について、令和7年6月に解散及び清算することを決議しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


UEXは、ステンレス・チタン商社として、人的資本経営に注力し、多様な人材が活躍できる環境づくりを目指しています。社員の成長と働きがいを重視し、安定した基盤の上でキャリアを築けるような働き方を推進していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、社員が長期的にキャリアを形成し、定着している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 6,947,960円
平均勤続年数 16.8年
平均年齢 44.2歳
単体従業員数 296人
連結従業員数 518人
単体のグループ内比率 57.1%


退職給付制度として、同社および一部の連結子会社は、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型の制度(確定給付企業年金制度および退職一時金制度)を採用しています。また、一部の連結子会社は中小企業退職金共済制度にも加入しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は18.8億円、年金資産は6.5億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


UEXは、経営理念の一つとして「私たちは、社員としての誇りと働く喜びを持てることについて、日本一のステンレス・チタン商社でありたい」を掲げ、人材を資本と捉えた人的資本経営に注力しています。マーケットの変化に対応し、より付加価値の高い商品構成や提案型営業を展開する上で、「人」がその原動力であると考えています。

採用活動においては、新卒採用に限定せず、経歴・学歴・性別にとらわれない多様性のある中途採用を積極的に実施しています。また、事業環境に合わせた人材育成と適正な人員配置、積極的な社員教育を行っています。給与の決定については、従業員が安心して働けるよう年齢に応じた昇給制度を採用し、定年まで年1回一定程度の昇給を保証しています。年間3回実施される人事考課は賞与・昇給等の報酬に連動し、社員のモチベーション維持・向上を図っています。さらに、UEX労働組合との労使交渉を通じて、社会情勢や社員の意向を反映した賃上げ額や賞与の支給額を決定しています。

具体的な施策としては、働きやすく安心で安全な企業風土の醸成を目指し、有給休暇の取得促進、時間外労働の削減、労働者の健康促進に取り組んでいます。特に「健康企業宣言」では「銀の認定」を取得し、「金の認定」取得を目指しています。キャリア形成支援のためには、新入社員から経営幹部に至るまであらゆる階層が職掌別・資格別に履修できる研修カリキュラムを充実させ、女性専用の研修も推進しています。多様性を受け入れ尊重する組織風土・文化の醸成に向けては、中途採用社員が翌年度の新入社員研修を任意で受講できる制度や、第二新卒者へのインストラクター制度を適用しています。年に一度の従業員満足度調査(ES調査)も実施し、軋轢のない組織風土の醸成に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

現状の多様性に関する指標


各割合は過去3年平均(令和5年4月1日~令和8年3月31日)です。

指標 数値
女性社員 採用者数に占める割合 30.9%
女性社員 総合職に占める割合 8.5%
女性社員 管理職に占める割合 3.1%
女性社員 役員に占める割合 3.8%
外国人社員 採用者数に占める割合 0.0%
外国人社員 総合職に占める割合 1.3%
外国人社員 管理職に占める割合 0.0%
外国人社員 役員に占める割合 -
中途採用者 正社員・継続雇用嘱託に占める割合 62.1%

多様性に関する数値目標


各割合は3年平均(令和4年度を初年度として10年間(令和15年3月31日まで))です。

指標 数値
女性社員 採用者数に占める割合 50.0%
女性社員 総合職に占める割合 20.0%
女性社員 管理職に占める割合 10.0%
女性社員 役員に占める割合 3.0%
外国人社員 採用者数に占める割合 5.0%
外国人社員 総合職に占める割合 5.0%
外国人社員 管理職に占める割合 3.0%
外国人社員 役員に占める割合 -
中途採用者 正社員・継続雇用嘱託及び役員に占める割合 50.0%以上を維持

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


UEXグループは、ステンレス鋼を中心とした金属材料の販売、ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売、そして機械装置の製造・販売及びエンジニアリングを主な事業としています。国内市場が事業の中心であり、特定の顧客への収益集中は見られません。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、多岐にわたる金属材料の流通から加工製品の製造、さらに機械装置の設計・製作までを一貫して手掛けることで収益を上げています。主力事業は金属材料の販売であり、高付加価値商品の拡販にも注力しています。

ステンレス鋼その他金属材料の販売事業

この事業では、ステンレス鋼板、鋼管、条鋼など様々な品種の金属材料の切断販売を行っています。収益は、これらの金属材料の販売から得ています。運営は、UEX本体のほか、令和特殊鋼、UEX管材、日進ステンレス、ナカタニ、ステンレス急送といった子会社が担っています。当期は前期に比べて売上高が減少しています。

ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業

ステンレス鋼製ウェザーカバーのOEM生産や、ステンレス鋼管及び加工製品の製造・販売を行っています。収益は、これらの加工製品の製造・販売から得ています。運営は、大崎製作所などの子会社が行っています。当期は前期に比べて売上高が減少しており、海外子会社の清算も決議されました。

機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業

食品や化学向けを中心とした一般産業用装置の設計・製作、およびエンジニアリングサービスを提供しています。収益は、機械装置の製造・販売およびエンジニアリングサービスの提供から得ています。運営は、上野エンジニアリングが行っています。当期は大口物件の売上計上もあり、前期に比べて売上高が増加しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
ステンレス鋼その他金属材料の販売事業 481億円 474億円
ステンレス鋼その他金属加工製品の製造・販売事業 12.8億円 12.6億円
機械装置の製造・販売及びエンジニアリング事業 9.0億円 10.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


過去5期間の業績を見ると、売上高は一度増加した後、直近3期は緩やかな減少傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、売上高と同様に一度大きく増加した期がありましたが、その後は減少傾向が続いています。特に当期は、売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費の増加により営業利益が減少し、さらにUEX東京配送センター建て替えに伴う特別損失も計上されました。しかし、営業活動によるキャッシュ・フローは当期に収入へと転じています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 455億円 538億円 521億円 503億円 497億円
経常利益 22.5億円 43.5億円 22.6億円 17.1億円 12.6億円
経常利益率 4.9% 8.1% 4.3% 3.4% 2.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 14.0億円 28.3億円 13.0億円 9.3億円 6.7億円
1株当たり当期純利益(円) 127.06 256.63 117.62 84.18 60.49

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、2025年3月期と比較して2026年3月期はわずかに減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から減少しており、収益性の低下が生産性にも影響している状況がうかがえます。これらの指標は、組織全体の効率性や収益体質の変化を示すものとして注目されます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 96.9百万円 96.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.4百万円 2.5百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


UEXグループは、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。
これにより、事業の拡大と競争力の強化を図っていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


UEXグループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から上昇し、当期は36.4%となっています。これはプライム市場の非製造業平均と比較すると高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期で3.7%となり、前期から低下しています。
手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、当期末には70.6億円を確保しています。
これらの財務状況は、事業運営における安定性を示す要素の一つです。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 175億円 190億円
自己資本比率 33.7% 36.4%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 3.7%
現金及び預金 67.2億円 70.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


UEXグループのキャッシュフローを見ると、当期は営業活動によるキャッシュフローが10.3億円の収入となりました。これは税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少などが主な要因です。前期は営業活動によるキャッシュフローが支出となっていましたが、当期は改善しています。

投資活動によるキャッシュフローは12.4億円の支出となっており、有形固定資産の取得による支出などが影響しています。これは事業拡大や設備投資に資金を投じている状況を示しています。

財務活動によるキャッシュフローは4.8億円の収入となりました。長期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済による支出などがありました。

これらの結果、フリーキャッシュフローは2.1億円のマイナスとなっています。本業で得た資金を上回る投資を行っている状況であり、将来の成長に向けた積極的な投資姿勢がうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF △11.7億円 10.3億円
投資CF △5.1億円 △12.4億円
財務CF 20.1億円 4.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △16.8億円 △2.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、事業の中核であるステンレス鋼その他金属材料の販売事業において、ステンレス鋼価格の変動が経営成績に影響を与える可能性があります。ステンレス鋼価格は国内外の需給動向や原料価格により変動し、急激な下落時には売上総利益率が低下する場合があります。

また、国内の景気動向やそれに伴う需要の増減、競合他社との競争において競争力が相対的に劣位となった場合にも、同社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


UEXは昭和30年の創業以来、ステンレス鋼の流通を通じて産業の発展に寄与してきました。同社グループは「日本一のステンレス・チタン商社として、世のため人のために役立ちたい」という企業理念を掲げ、社会貢献と永続的な成長を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


UEXグループは、「日本一のステンレス・チタン商社として、世のため人のために役立ちたい。」という企業理念を「UEXの志」として掲げています。この理念を具現化するため、経営方針として「ステンレス・チタン商社として価値ある流通機能を提供することで社会に貢献し、永続的な成長を通じてステークホルダー(取引先・社員・株主)の満足度向上をめざします。」と定めています。昭和30年の創業以来、ステンレス鋼の流通を通じてわが国の産業発展に寄与することを目的としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


UEXグループは、法令遵守の徹底と経営体制の強化を重視しています。企業倫理を確立し、経営の透明性を確保するとともに、経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制の構築・維持を最重要課題と位置付けています。

サステナビリティを巡る問題にも積極的に対応し、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。中長期的な企業価値向上のため、多様な視点や価値観を尊重する企業風土の醸成にも取り組んでいます。具体的には、働きやすく安心で安全な職場環境の整備や、多様性を受け入れ尊重する組織文化の醸成を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


UEXグループは、ステンレス流通業が成熟期を迎えている現状を認識し、従来のビジネスモデルからの変革を課題としています。事業継続対策を兼ねた働き方改革に取り組み、業務の効率化を図ることを重視しています。

また、企業集団相互の連携を一層強化し、効率的な販売活動に注力しています。コーポレート・ガバナンスの強化とコンプライアンスの徹底により、経営の透明性確保を目指しています。さらに、経営基盤の拡充として、営業体制、設計能力、現場工事の管理体制強化に積極的に取り組む方針です。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


UEXは、取締役会と監査役会を設置し、経営会議を業務執行に関する協議・決定機関としています。取締役会による経営監督の実効性と意思決定の透明性を高めるため、社外取締役を選任し、コーポレート・ガバナンス体制の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社は、複数の事業会社が大株主として名を連ねる資本構成となっています。筆頭株主は住友商事であり、日本製鉄や三井物産スチールといった大手企業も上位株主として同社を支えています。

株主名 持株比率
住友商事 6.53%
日本製鉄 6.32%
三井物産スチール 3.34%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は秀髙雅紀氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
秀髙 雅紀 代表取締役社長 昭和61年4月 新日本証券株式会社(現みずほ証券株式会社)入社、令和7年3月 同社代表取締役社長より現職。
岸本 則之 取締役会長 昭和54年3月 同社入社、平成24年4月 同社代表取締役社長、令和7年3月 同社取締役会長より現職。
合瀨 雄介 取締役 平成元年4月 同社入社、令和6年6月 同社取締役より現職。


社外取締役は、伊藤哲夫氏(元環境省自然環境局長)、小佐井優氏(元住商鋼管代表取締役社長)、新倉陽子氏(元出光興産デジタル・ICT推進部コミュニケーションリード)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による経営監督の実効性と意思決定の透明性向上を目指しています。社外取締役は、それぞれの専門分野における豊富な経験と高い見識に基づき、取締役の職務執行状況の確認や提言を通じて連携を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の金銭報酬は、定額報酬と業績連動報酬で構成されています。業務執行にあたる取締役には業績連動報酬が支給され、連結営業利益を算定の基礎としています。また、業務上の必要に応じて社宅の貸与も非金銭報酬として行われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.1億円 37.7百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 10.2百万円
社外役員 5名 39百万円 7.9百万円


連結報酬等の総額が1億円以上の役員はいないため、個人別の開示は省略されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。