【平均年収690万円】藤井産業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収690万円】藤井産業 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

藤井産業は、コマツ栃木、藤和コンクリート圧送などを傘下に持つ持株会社です。電設資材や電気機器の販売から総合建築、メガソーラー発電まで幅広い事業を展開し、直近の当期は増収増益となりました。グループ連結従業員数は932名です。


目次

※本記事は、藤井産業株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


藤井産業は持株会社であり、単体従業員数は754名、グループ連結従業員数は932名です。

同社グループは、電設資材、電気機器、工作機械、情報機器、土木建設機械などの販売を主軸に、総合建築、設備、建設資材の施工、メガソーラー発電まで幅広い事業活動を展開しています。連結子会社8社を中心に、多岐にわたるソリューションを提供しています。

主な国内グループ会社は、コマツ栃木、藤和コンクリート圧送(コンクリート圧送業)、タロトデンキ、サンユウ、日本切削工業(路面切削工事業)などです。

当連結会計年度においては、子会社である合同会社帯広ソーラーパークにおける太陽光発電設備の売却が行われました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、電設資材・制御機器等の卸売事業と総合建築施工・設備等のエンジニアリング事業を組み合わせた「商社×エンジニアリング」のビジネスモデルを展開しています。社会インフラを支える事業を根幹とし、人材の育成と確保を重視する方針です。社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる組織体制の構築を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的長く、安定した環境でキャリアを築いている社員が多い傾向が見られます。平均年齢も40代前半であり、経験豊富な人材が組織を支えていることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 6,900,000円
平均勤続年数 13.9年
平均年齢 40.2歳
単体従業員数 754人
連結従業員数 932人
単体のグループ内比率 80.9%


同社グループは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。この制度は同社及び連結子会社に適用されています。退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、確定給付制度における退職給付債務は7.9億円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「商社×エンジニアリング」のビジネスモデルを通じて社会インフラを支えることを使命とし、その競争力の源泉として自社人材の育成・確保を重視しています。社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる組織体制の構築を基本方針とし、事業戦略と連動した人的資本への投資を推進しています。

給与は役職・職位に基づき設定され、個人の習熟度や職務貢献度を反映した人事考課により定期昇給が実施されます。賞与は会社の業績と個人の人事考課を組み合わせて決定される仕組みです。物価動向や労働市場の変化を継続的に把握し、賃金水準の向上にも取り組んでいます。

人材戦略の重点テーマとしては、多様な新卒・中途採用による人材確保、特に施工・技術分野の専門人材や女性技術者、外国籍技術人材の採用・活躍推進を掲げています。育成面では、新卒社員向け全体研修から階層別研修、ビジネスコミュニケーション研修、メーカー研修まで体系的に実施し、資格取得支援や目標管理制度を通じて自律的な成長を促進しています。

また、省エネルギー・エネルギーインフラ関連、データセンター等の専門人材育成や、業務プロセスの効率化を担うデジタル人材の育成にも注力しています。福利厚生として、確定拠出年金制度と退職一時金制度の併用、借上社宅制度、社員持株会制度、独自の特別育児休暇制度などを整備し、従業員が安心して長期にわたり活躍できる環境を確保しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定に基づき算出されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 1.8%
男性労働者の育児休業取得率 277.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 54.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 61.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 44.3%

多様性・登用


提出会社単体の任意開示データです。

指標 数値
女性の採用割合 23.8%
女性管理職 3名

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


藤井産業は、電設資材や電気機器、工作機械、情報機器、土木建設機械などの販売を主軸に、総合建築や設備、建設資材の施工、メガソーラー発電まで多岐にわたる事業を展開する持株会社です。同社グループは、常に時代に対応し、新たな価値を創造し続ける企業グループを目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、電設資材や電気機器、工作機械、情報機器、土木建設機械などの販売を主な事業としています。これらに加えて、総合建築、設備、建設資材の施工、メガソーラー発電といった幅広い事業活動を展開し、多様な収益源を確保しています。

マテリアルイノベーションズカンパニー

電設資材の販売と附帯工事、情報機器等の販売と附帯工事、建設資材工事と土木建築資材等の販売、コンクリート圧送工事、電気通信工事を手掛けています。収益は、LED照明器具への切替増加や高圧受電設備改修の増加、ケーブルの受注増加、外壁・屋根工事の堅調な推移、セキュリティ設備や文教リプレース案件の受注などから得ています。前期と比較して売上高は増加しています。

インフラソリューションズカンパニー

制御機器・工作機械の販売と附帯工事、総合建築、産業用太陽光発電システムの設計・施工・保守、保安管理業務、設備工事を行っています。収益は、医療機器関連、半導体関連、物流関連の主力製品販売、環境改善案件、総合建築、環境エネルギー事業の堅調な推移などから得ています。前期と比較して売上高は増加しています。

コマツ栃木

土木建設機械の販売、整備、賃貸を行っています。収益は、サービス修理・メンテナンスや部品販売の伸長、大型機定期整備の受注などから得ています。運営は、コマツ栃木が行っています。前期と比較して売上高は減少しています。

その他の事業セグメント

自然エネルギー等による発電事業とその管理・運営、電気の供給、保守管理業務、路面切削工事、計量器・測量機等の販売と修理を手掛けています。収益は、再生可能エネルギー発電や路面切削工事、計測機器等の販売などから得ています。前期と比較して売上高は減少しています。

同社グループは海外での売上高がなく、事業は国内に集中しています。また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客への売上高はありません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
マテリアルイノベーションズカンパニー 537億円 594億円
インフラソリューションズカンパニー 337億円 385億円
コマツ栃木 70.0億円 64.9億円
その他の事業セグメント 17.3億円 15.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向を示しています。特に直近の当期においては、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益が前期と比較してそれぞれ増加しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 749億円 827億円 911億円 961億円 1,059億円
経常利益 36.5億円 42.1億円 55.9億円 60.3億円 68.2億円
経常利益率 4.9% 5.1% 6.1% 6.3% 6.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 24.0億円 27.4億円 36.6億円 41.2億円 48.5億円
1株当たり当期純利益(円) 283.13 324.06 432.34 487.65 574.06

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は前期から増加しており、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加しています。これらの指標の改善は、同社グループの事業活動における効率性が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 106.0百万円 113.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.9百万円 6.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


藤井産業の経営の安定性について、財務基盤とキャッシュフローの状況から解説します。同社グループの事業活動と資金の流れから、現在の財務状況と将来に向けた投資の方向性を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


藤井産業の財務基盤は、安定した経営を支える重要な要素です。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、財務の健全性を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用がうかがえます。手元資金も厚く、事業環境の変化に対する耐性があると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 401億円 443億円
自己資本比率 56.5% 59.6%
ROE(自己資本利益率) 11.4% 12.2%
現金及び預金 192億円 221億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


藤井産業のキャッシュフローは、本業で安定した資金を生み出し、財務面でも健全な状態を示しています。当期における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の増加により収入となりました。投資活動によるキャッシュフローは、子会社における太陽光発電設備の売却等により収入となっています。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払により支出となりました。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続しつつ、資産の最適化を進めていることを示しています。この状況は、入社後の雇用や給与の安定性につながるものと言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 52.4億円 40.2億円
投資CF △27.6億円 10.2億円
財務CF △14.5億円 △20.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 24.9億円 50.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、商品の仕入において特定の取引先への依存リスクを認識しています。具体的には、パナソニック㈱への仕入割合が約10%を占めており、契約更新に問題が生じた場合、経営成績に影響を与える可能性があります。

また、主力事業である電設資材をはじめ、全ての事業分野において厳しい価格競争に直面しています。民間設備投資や住宅着工の激減により価格競争が激化した場合、同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


藤井産業は、「商社×エンジニアリング」のビジネスモデルを通じて、社会インフラの基盤を支えることを使命とする企業グループです。持続的な成長と企業価値の向上を目指し、社会の変化に対応しながら新たな価値創造に挑戦しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


藤井産業グループは、「常に時代に対応し、新たな価値を創造しつづける企業グループを目指す」という企業理念を掲げています。電設資材や建設資材などの卸売事業と、総合建築施工や情報インフラ施工などの施工・保守事業を組み合わせた「商社×エンジニアリング」のビジネスモデルを展開しています。社会インフラの基盤を安定的に支えることを基本的な使命とし、持続的な成長と資本効率を意識した企業価値の向上を実現する経営を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念及び経営理念がSDGsのゴールと同じ方向性を持つと考えています。社員一人ひとりが役割を果たすための行動規範として、「藤井産業グループ行動指針ハンドブック」を定めています。このハンドブックには、コーポレートガバナンスの重視、ステークホルダーとの誠実で公平な関係、職場環境の整備、地球環境への取組みといった多様な行動規範が規定されています。

具体的には、社員の個性や人格を尊重し公平に処遇すること、安全で安心して働ける職場環境を提供することが重視されています。基本的人権の尊重、明るい職場作り、ハラスメントの禁止も行動規範に含まれています。コンプライアンス経営を目的とした内部通報制度も設けられており、通報者の不利益を受けないことが保証されています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、AI・デジタル技術の進展に伴う業務プロセスの見直しやデジタル人材の育成を経営課題としています。また、建設業関連分野における慢性的な人材不足も課題であり、人材確保・定着と生産性向上、業務負荷軽減が求められています。

これらの課題に対し、同社グループはAI・デジタル技術の活用を通じて業務プロセスの標準化・効率化・高度化を推進しています。既存人材の生産性向上と負荷軽減を図り、人材を付加価値の高い業務へシフトさせることを目指しています。

さらに、2026年10月1日付で持株会社体制へ移行する予定です。持株会社はグループ全体戦略とガバナンスを担い、各事業会社が競争力強化に専念する体制となります。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


藤井産業は監査等委員会設置会社であり、取締役会が経営の基本方針決定と業務執行の監督を担っています。監査等委員会は、業務執行の適法性・妥当性の監査監督を強化する役割を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


藤井産業の株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役社長である藤井昌一氏です。上位株主には、同氏のほか、藤和コンサルや藤井産業取引先持株会といった創業家や関連会社、取引先・社員の持株会が名を連ねています。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
藤井 昌一 11.47%
藤和コンサル㈱ 10.81%
藤井産業取引先持株会 9.48%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は藤井昌一氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
藤井 昌一 代表取締役 社長 1978年3月同社入社、1985年6月同社取締役就任、1990年6月同社代表取締役社長より現職。
滝田 敦 代表取締役社長業務代行 専務執行役員 インフラソリューションズカンパニー長 1981年4月同社入社、2010年6月同社取締役就任、2022年6月同社取締役専務執行役員インフラソリューションズカンパニー長就任、2026年2月同社代表取締役社長業務代行専務執行役員より現職。
関 勝利 取締役専務執行役員 マテリアルイノベーションズカンパニー長 1981年4月同社入社、2010年6月同社取締役就任、2022年6月同社取締役専務執行役員マテリアルイノベーションズカンパニー長より現職。
渡邉 純一 取締役専務執行役員 コーポレート本部長 2010年10月同社入社、2014年6月同社取締役就任、2022年6月同社取締役専務執行役員コーポレート本部長より現職。
大久保 知宏 取締役常務執行役員 コーポレート本部副部長 1989年12月同社入社、2016年6月同社取締役就任、2024年4月同社取締役常務執行役員コーポレート本部副部長より現職。


社外取締役は、竹澤一郎氏(竹澤一郎法律事務所弁護士・監査等委員)、入江淳子氏(入江公認会計士事務所公認会計士・監査等委員)、小野訓啓氏(元めぶきフィナンシャルグループ取締役・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が監査等委員として取締役会の監査・監督機能の強化に貢献しています。監査等委員会は、業務執行の適法性や妥当性の監査監督を強化する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


藤井産業の役員報酬は、監査等委員でない取締役に対しては固定報酬である「基本報酬」と業績連動報酬である「役員賞与」を組み合わせた体系を採用しています。基本報酬は役位の職務に応じた固定額で、役員賞与は経常利益を基準とした業績連動型です。一方、監査等委員である取締役の報酬は、経営監督機能の役割に鑑み、業績に左右されない基本報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 3.0億円 50.0百万円
監査等委員(社外除く) 1名 9百万円 9.0百万円
社外役員 3名 10百万円 3.3百万円


報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。