※本記事は、株式会社 植松商会 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年3月21日 ~ 2026年3月20日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
植松商会は、東北地区を地盤に機械、工具、産業機械・器具の仕入販売を主な事業としています。金属工作機械や切削工具、原動機、軸受など幅広い商品群を取り扱っています。
単体従業員数は75名です。同社は機械、工具及び産業機械・器具等の販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。
植松商会は、機械、工具及び産業機械・器具の仕入販売を主な事業としており、東北地区を地盤に事業を展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
植松商会は、機械、工具、産業機械・器具等の販売事業を単一セグメントとして展開しており、専門性の高い分野で事業を営んでいます。同社は、従業員が長期的に安心して働ける環境づくりに力を入れており、安定した働き方が期待できるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の定着を重視する傾向が見られます。平均勤続年数が長く、従業員がキャリアを築きやすい環境が整っていると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,878,068円 |
| 平均勤続年数 | 15.0年 |
| 平均年齢 | 40.8歳 |
| 単体従業員数 | 75人 |
退職給付制度として、同社は退職一時金制度と確定給付企業年金制度を採用しています。これらの制度は国内の従業員が対象です。退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。年金資産は99百万円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、柔軟な思考と向上心を持ち、自ら挑戦できる人材を求めており、日本のものづくりに興味がある方や、経験・スキルがゼロからチャレンジしたい方も歓迎しています。人材育成においては、OJTを基本としつつ、入社後の基礎研修、業務システム研修、先輩や役員によるOJT、スキルアップのための社内外研修など、多様なプログラムを実施しています。たとえ失敗だとしても、その失敗から経験を積み、新しい挑戦につながるものであれば、大切なノウハウの源であると考え、挑戦を奨励する文化があります。
社内環境整備にも力を入れており、働く全員が充実した毎日を送ることができるよう、職場環境の改善に努めています。年齢、経験、性別による差をすべてなくし、評価については完全実力主義を採用しています。休日はしっかり休み、集中力とやりがいを持って仕事に取り組めるよう有給休暇などの休暇制度も整備し、健康企業を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体のデータを示します。管理職に占める女性労働者の割合は女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき算出されており、男性労働者の育児休業取得率は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき算出されています。労働者の男女の賃金の差異は、男性従業員の賃金に対する女性従業員の賃金の割合を示しており、賃金制度・体系において性別による差異はありませんが、主に男女間の管理職比率の差異によるものです。パート・有期労働者においては、男性に比べて女性は短時間就労傾向にあるため差異が生じています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 6.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 82.7% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 94.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 47.2% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
植松商会は、機械、工具、産業機械・器具の仕入販売を主な事業としています。東北地区を事業の地盤としており、地域に根差した事業展開を行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、機械、工具及び産業機械・器具等の販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。主な取扱商品は、機械、工具、産機、伝導機器、その他に分類されます。
商品分類別の販売実績を見ると、「機械」と「伝導機器」は減少傾向にあります。一方で、「工具」、「産機」、「その他」は増加傾向を示しています。特に「産機」は最も大きな割合を占め、次いで「工具」が収益に貢献しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に営業利益と当期純利益は大幅な増加となりました。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は、事業活動と投資活動を通じて資金が減少している状況です。手元資金も減少しており、今後の資金の流れに注目が集まります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
企業の財務基盤は、自己資本の厚みや手元資金の状況から安定性を判断できます。自己資本比率は企業の健全性を示す重要な指標であり、高い水準であるほど外部環境の変化に強い経営基盤があると言えます。また、手元資金の確保は、不測の事態や景気変動に対する耐性を示すものです。これらの指標は、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産合計 | - | - |
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び現金同等物 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
キャッシュフローは、企業の資金の流れを示し、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から構成されます。営業活動によるキャッシュフローは本業での資金の稼ぎ出しを、投資活動によるキャッシュフローは将来に向けた投資の状況を、財務活動によるキャッシュフローは資金調達や返済の状況を示します。これらの資金の流れは、企業の成長性や安定性を判断する上で重要な情報であり、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、機械・工具類の専門商社として設備投資動向と密接な関係にあります。そのため、設備関連需要の下降局面では業績に影響を与える可能性があります。
また、需要の変化に伴い、商品の短命化や設計変更などにより在庫商品の動きが緩慢になり滞留化するリスクがあります。これにより、在庫処分の処置が必要となり収益性に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
植松商会は、お客様第一の姿勢を基本とし、企業の永続的な発展と社会貢献を目指す機械工具専門商社です。環境問題への取り組みやSDGs推進にも力を入れ、地域とものづくりに貢献する企業文化を育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、「企業の永続繁栄」「企業の存在価値」「企業の環境責任」を経営上の基本方針としています。お客様第一の基本姿勢のもと、多様化するユーザーニーズに合ったサービスを提供し、お客様に信頼される機械工具専門商社を目指しています。モノづくりにおける顧客の持続的成長発展を支えることを理念に掲げ、業界地位の向上に取り組んでいます。同社は「商品力」「価格力」「営業力」「財務力」の体質強化をキーワードに、企業体質の改善と収益基盤の拡大に努めています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
植松商会は、危機管理体制強化の観点から先行管理に徹し、信頼される企業として発展を目指しています。人材育成の強化を重点テーマとしています。同社は2006年2月に環境国際規格ISO14001を認証取得し、環境マネジメントシステムを構築・維持管理しています。環境方針として「環境への取り組み」など5項目を掲げています。2022年にはSDGs委員会を設置し、「私たちは地域とものづくりに貢献し、100年企業を実現して、未来を提案し続けます」を基本方針に、2023年4月にSDGsを宣言しました。柔軟な思考と向上心を持ち、自ら挑戦できる人材を求め、多様な人材を採用しています。年齢や経験、性別による差をなくし、完全実力主義を採用する企業風土です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
植松商会は、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準である流通株式時価総額基準に適合しない状況となっており、2026年9月21日付で上場廃止となる通知を受けています。一方で、名古屋証券取引所メイン市場の上場維持基準は充足しており、同市場での上場は維持されます。同社は、今後も名古屋証券取引所での株式売買は通常通り可能であるとしています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
植松商会は、変化の激しい経営環境への迅速かつ的確な対応と、株主をはじめとするステークホルダーからの信頼確保による企業価値向上を目指し、経営の健全性・透明性確保に努めています。特に、突発的な危機管理への体制整備には真摯に対応する考えを示しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は代表取締役社長の植松誠一郎氏であり、第2位には有限会社ヤスコーポレーションが名を連ねています。これらの株主が上位を占めることで、特定の株主グループが同社の経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 植松 誠一郎 | 32.85% |
| ㈲ヤスコーポレーション | 26.33% |
| 松井証券 | 4.66% |
| ㈱山善 | 2.79% |
| 有岡 容子 | 2.58% |
(注)発行済株式(自己株式を除く。)の総数に対する所有株式数の割合は、小数点以下第3位を四捨五入しております。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は植松誠一郎氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 植松 誠一郎 | 取締役社長 (代表取締役) | 1983年4月株式会社山善入社、1988年4月同社入社。1990年6月取締役経営企画室長代理、1997年6月常務取締役環境部長。1998年6月代表取締役副社長兼環境部長、2007年6月代表取締役社長より現職。 |
| 植松 慎一郎 | 常務取締役 | 2008年4月株式会社山善入社、2015年4月同社入社。2019年4月福島営業所所長。2025年6月取締役営業本部副本部長兼IT特命担当、2026年4月常務取締役より現職。 |
| 阿部 智 | 取締役 管理部長兼 経理課長 | 1979年7月同社入社、2014年6月取締役管理部長兼経理課長より現職。 |
| 千葉 朋之 | 取締役 営業本部長兼 技術部長 | 1989年6月同社入社、2006年4月仙台営業所所長。2025年4月取締役営業本部長兼技術部長より現職。 |
社外取締役は、中野節夫氏(元三菱自動車テクノメタル常勤監査役)、尾町雅文氏(尾町雅文公認会計士事務所代表・カメイ社外取締役・フルテック社外取締役)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置しています。独立した社外取締役2名を含む監査等委員である取締役3名で構成される監査等委員会が、経営の客観性及び中立性を確保し、適切なリスク管理とコンプライアンスの確保に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、世間水準、会社業績、従業員とのバランスを考慮し、株主総会決議の範囲内で決定されています。報酬は月額の固定報酬と、経常利益の予算達成状況を指標とする業績連動報酬である役員賞与、そして役員退職慰労金で構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 14百万円 | 14.2百万円 |
| 社外取締役(監査等委員) | 2名 | 5百万円 | 2.3百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。
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