【平均年収375万円】山大 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収375万円】山大 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

山大は、住宅資材・建設資材の卸・小売、住宅建築、木材加工などをグループ各社とともに展開しています。直近期は売上高が減少しましたが、経常損失と純損失は大幅に縮小しました。


目次

※本記事は、株式会社山大 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


山大グループは、住宅資材・建設資材の卸・小売、住宅建築・大型木造建築、木材加工を主軸に事業を展開しています。不動産の賃貸・仲介など、各事業に関連するサービスも幅広く手掛けています。

単体従業員数は92名、連結従業員数は102名です。同社グループの報告セグメントは、住宅資材事業、建設事業、賃貸事業の3つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)ビィ・エル・シー(住宅資材事業)などです。

2024年11月には、ビィ・エル・シー株式会社の株式を取得し、連結子会社化しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


山大は、木材を基盤とした事業を展開し、地域社会に貢献することを目指しています。同社グループでは、専門性の高い人材を確保し、多様な従業員が成長し活躍できる環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均年齢が高めで、平均勤続年数も比較的長い傾向が見られます。このことから、従業員が安定した環境で長く働き続けることができる企業文化があると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 3,749,956円
平均勤続年数 13.3年
平均年齢 42.9歳
単体従業員数 92人
連結従業員数 102人
単体のグループ内比率 90.2%


同社及び連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方の制度を採用しています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は2.2億円、年金資産は6百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「木材の温もりと笑顔あふれる社会」への貢献を目指し、人材を競争力の源泉であり最も重要な経営資源の一つと位置付けています。この経営方針の実現に向け、専門性の高い人材の確保と、多様な人材が成長し活躍できる魅力ある会社づくりを進めています。採用、育成、定着、処遇の各施策を総合的に推進する方針です。

従業員の給与やその他の給付の額と内容は、勤務成績、職歴等の経験、学歴や資格等の技能、職務の責任等に基づいて決定されます。特に、資格手当制度により、一級建築士、二級建築士、宅地建物取引士などの国家資格の取得を促進しています。

サステナビリティに関する重要課題として「雇用促進・維持、従業員の能力開発」を掲げ、「働きがいのある地域企業」を目指しています。具体的には、年次有給休暇の計画的な取得を通じた働きやすい職場づくりや、管理職研修、新入社員研修などの社員研修を充実させることで、従業員の能力開発に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示項目は記載を省略しています。

提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

人材育成・エンゲージメント


国家資格保有者数は、延べ人数です。

指標 数値
国家資格保有者数 24人
年次有給休暇の取得率 77%

連結子会社の任意開示


▼ ビィ・エル・シー株式会社

指標 数値
年次有給休暇の取得率 90%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


同社グループは、住宅資材・建設資材の卸・小売事業、住宅建築・大型木造建築事業、木材加工事業を主な事業としています。その他にも不動産の賃貸・仲介など、各事業に関連するサービスを幅広く展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、株式会社山大と連結子会社1社で構成されており、住宅資材の供給から建築、不動産賃貸まで一貫したサービスを提供しています。国内市場に特化しており、海外での売上高はありません。

住宅資材事業

この事業では、住宅建築用木材や住宅関連資材の卸売および小売を行っています。プレカット受注を主軸とし、建材・住設・エクステリアを含めたトータル受注体制の強化に努めています。自社製材工場「ウッド・ミル」ブランドによる国産人工乾燥杉製材「宮城の伊達な杉」の普及・販売促進にも取り組んでいます。収益は、主に商品や製品の販売から得ています。運営は、株式会社山大および連結子会社であるビィ・エル・シー株式会社が行っています。

建設事業

住宅建築や一般建築の設計・施工・監理、不動産の販売・仲介などを手掛けています。「杉とともに300年 確かな技術が届けるここちよい暮らし」をコンセプトに、植林から製材、建築、アフターサービスまで一貫した体制を構築しています。宮城県産の「宮城の伊達な杉」を使用した骨組みを採用し、地産地消による高品質な住まいの提供を進めています。収益は、主に完成工事高や販売用土地建物等の販売から得ています。運営は、株式会社山大が行っています。

賃貸事業

不動産の賃貸などを手掛けています。収益は、主に不動産の賃貸収入から得ています。運営は、株式会社山大が行っています。

直近の連結会計年度では、住宅資材事業が同社グループの売上高の大部分を占めており、建設事業がこれに次ぐ規模となっています。賃貸事業は最も小規模ながら、前期から売上高を伸ばしています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
住宅資材事業 29.4億円 29.2億円
建設事業 11.3億円 11.1億円
賃貸事業 66百万円 70百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの連結業績は、直近2期間において売上高がわずかに減少する傾向にあります。経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失が続いていますが、当連結会計年度においては損失額が前期から大幅に縮小しました。これは、前期に計上された減損損失が大きく影響していたためと考えられます。当連結会計年度も減損損失を計上していますが、その額は前期よりも小さくなっています。営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に減少に転じています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - - - 41.4億円 41.0億円
経常利益 - - - △3.6億円 △2.6億円
経常利益率 - - - △8.7% △6.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - - △14.4億円 △2.8億円
1株当たり当期純利益(円) - - - △1,293.58 △252.75

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、当連結会計年度において前期から増加しています。これは、従業員数の減少と売上高の微減が影響していると考えられます。従業員1人あたり営業利益(連結)は、当連結会計年度も損失となっていますが、前期と比較して損失幅が縮小しており、生産性の改善が見られます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 36.0百万円 40.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △3.3百万円 △2.8百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、自己資本比率が比較的高い一方で、ROEはマイナスとなっています。キャッシュフローは営業活動および投資活動による資金流出が続き、資金繰りには注意が必要な状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。しかし、ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、収益性の改善が課題である状況です。手元資金である現金及び預金は前期から減少しており、資金の流動性には変化が見られます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 21.6億円 18.7億円
自己資本比率 41.4% 40.0%
ROE(自己資本利益率) △66.6% △14.0%
現金及び預金 12.3億円 7.7億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度において、同社グループの営業活動によるキャッシュフローは資金が減少しています。これは主に税金等調整前当期純損失や仕入債務の減少があったためです。投資活動によるキャッシュフローも資金が減少しており、有形固定資産の取得による支出が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュフローも資金が減少しており、短期借入金の増加があったものの、長期借入金の返済や配当金の支払いがあったためです。

営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローもマイナスとなっており、資金流出が続いている状況です。この資金繰りの状況は、今後の事業展開や雇用、給与の安定性に影響を及ぼす可能性があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 2.8億円 △3.8億円
投資CF △2.4億円 △10百万円
財務CF 1.0億円 △74百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 35百万円 △3.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、一般住宅関連の受注が住宅市場の動向に依存しており、少子高齢化や金利変動、税制変更、原油供給の不安定化などにより、一般住宅の需要が減少するリスクがあります。また、生産工場を石巻市に集中させているため、大規模な自然災害が発生した場合、生産設備が被害を受け、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


山大グループは、「木材の温もりと笑顔あふれる社会」への貢献を目指し、持続可能な社会の創造に貢献する企業です。自然と暮らしの循環を大切にする経営理念のもと、独自の企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


山大グループは、「木材の温もりと笑顔あふれる社会」への貢献を目指しています。同社グループのパーパス(存在意義/経営理念)は「木材の温もりは心の温もり」であり、山と人をつなぐ木材文化の架け橋として、自然と暮らしの循環を見守る大樹として社会に貢献することです。

ミッション(日々、実践する使命)として、感謝を忘れず木材と向き合い、自然と暮らしの大きな循環を支えることを掲げています。ビジョン(目指す理想の社会)は、木材の温もりに囲まれた笑顔あふれる社会を創造することです。

木材の温もりあふれる木造建築を通じて、潤いと安らぎのある木住文化の醸成に尽力しています。また、山林を大切に育みながら、再生可能な天然素材である木の特性を最大限活かす事業を展開し、自然と暮らしの大きな循環を支えています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


山大グループは、「木材の温もりに囲まれた笑顔あふれる社会を創造する」というビジョンを掲げ、地球環境問題への対応を重要な課題と認識しています。循環資源である木材を活かした「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現に貢献することを宣言しています。

同社グループは、持続可能な社会の創造に向けた環境問題への取組み方針として、「Community with wood(木とともに)200年先の笑顔のために」を掲げています。非住宅建築の木造化を推進し、地産地消の認証木材使用による森林保護や高性能住宅によりCO2排出量を抑制し、地球温暖化防止へ貢献しています。

森林から製材・加工・販売・建築までの一貫した事業を活かし、持続可能な森林経営と環境に配慮した森林資源の有効活用を通じて、地域に必要とされる企業を目指しています。また、働きがいのある地域企業を目指し、働きやすい職場づくりや国家資格の取得促進に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


山大グループは、少子高齢化の進行による住宅着工戸数の減少が見込まれる中、公共施設等の非住宅の木造化を今後の期待できるマーケットと捉えています。中東情勢やウクライナ情勢の長期化による経済の縮小等の影響も懸念される経営環境です。

このような状況において、同社グループは「持続可能な開発目標 SDGs」を宣言し、非住宅建築の木造化を推進しています。地産地消の認証木材使用による森林保護や高性能住宅により二酸化炭素の排出量を抑制し、地球温暖化防止へ貢献しています。

また、今後の職人不足を補うため、職人の育成内製化に取り組んでいます。コーポレート・ガバナンスの充実・強化も重点施策の一つであり、監査室を中心とした内部監査の強化を実施しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


山大は監査役会設置会社として、取締役会による意思決定と業務執行を行い、監査役会、監査室、会計監査人による監視体制を構築しています。社外取締役1名と社外監査役2名が経営の監視機能を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


山大の筆頭株主は有限会社エステートヤマダインです。上位株主には、有限会社エステートヤマダインをはじめ、山友殖林や複数の髙橋姓の個人株主が名を連ねています。これは、特定の関連会社や創業家が同社の資本構成において重要な位置を占めていることを示しています。

株主名 持株比率
有限会社エステートヤマダイン 26.75%
山友殖林 3.67%
髙橋 恒 3.66%
髙橋 武一 3.19%
七十七銀行 2.70%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は髙橋暢介氏が務めています。社外取締役比率は16.7%です。

氏名 役職 主な経歴
髙橋 暢介 代表取締役社長 2010年3月東北工業大学工学部卒業、同年4月同社入社。2017年6月同社取締役管理部部長を経て、2018年6月より同社代表取締役社長。2023年4月有限会社エステートヤマダイン代表取締役より現職。
阿部 竜也 取締役 社長補佐 1990年3月明治学院大学経済学部卒業、同年4月丸紅木材建材株式会社入社。2021年5月同社入社、執行役員営業統括。2024年11月より同社取締役社長補佐。ビィ・エル・シー株式会社代表取締役より現職。
宍戸 広光 取締役 社長補佐 1983年3月宮城工業高等専門学校建築学科卒業。1996年8月同社入社。ホーム事業部部長などを経て、2021年6月より同社取締役社長補佐より現職。
阿部 哲也 取締役 住宅資材事業部部長 1987年3月宮城県石巻商業高等学校卒業、同年4月同社入社。住宅資材事業部仙台支店長などを経て、2015年6月より同社取締役。2025年4月より同社取締役住宅資材事業部部長より現職。
髙橋 拓宏 取締役 建設事業部部長 1989年3月宮城県石巻商業高等学校卒業。1991年4月同社入社。木材建材部次長などを経て、2021年6月より同社取締役建設事業部部長より現職。


社外取締役は、髙橋猛氏(七十七リサーチ&コンサルティング代表取締役社長)です。

同社は監査役制度を採用する監査役会設置会社です。社外取締役は経営者としての豊富な経験と幅広い見識を経営に反映し、経営全般の適正な監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


山大の役員報酬は、優秀な人材の確保、企業業績と企業価値の向上への動機づけ、透明性・公正性・合理性の高い報酬体系を基本方針としています。取締役の報酬は固定報酬と賞与で構成され、賞与は会社業績と個人業績に応じて決定されます。社外取締役および監査役の報酬は固定報酬のみです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 27百万円 5.4百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.1百万円
社外役員 3名 6百万円 1.9百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。