【平均年収549万円】ハリマ共和物産 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収549万円】ハリマ共和物産 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ハリマ共和物産は、石鹸や洗剤、化粧品などの日用雑貨品や包装用資材の卸売業を主軸に、受託物流を担う倉庫業や道路運送業も展開しています。連結従業員数は190名です。直近の業績は売上高が減少に転じたものの、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は増加となりました。


目次

※本記事は、ハリマ共和物産株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ハリマ共和物産グループは、石鹸、洗剤、化粧品、衛生用品、日用雑貨品、紙類、包装用資材などの卸売業を主軸としています。また、受託物流を担う倉庫業や道路運送業も展開し、幅広い流通サービスを提供しています。

単体従業員数は173名、連結従業員数は190名です。セグメントは卸売事業の1つです。

主な国内グループ会社は、当社、ブルーム、アットスタッフ、トイレタリージャパンインク、RGCなどです。

ハリマ共和物産グループは、2025年10月に中部小牧物流センターの稼働を開始し、物流体制の強化を図っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ハリマ共和物産は、従業員の安定的なキャリア形成を支援し、個々の成長を重視する環境を提供しています。給与水準は、同社の事業規模や業界特性に見合ったものとなっており、長期的な視点での働きがいを追求できるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、従業員が長期にわたって安定して働き続けられる環境が整っていることを示しています。

項目 数値
平均年間給与 5,485,152円
平均勤続年数 14.0年
平均年齢 40.0歳
単体従業員数 173人
連結従業員数 190人
単体のグループ内比率 91.1%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度と確定拠出制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度であり、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

これらの制度は、同社及び連結子会社に適用されています。退職給付に係る負債は4.1億円となっています。

なお、退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度における確定拠出制度への要拠出額は8百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「良識と強い信念を持つ社会人を育成すること」という企業理念を掲げ、変化する時代に対応できる人材の確保と育成に力を入れています。従業員一人ひとりが自律的に成長し、その価値を発揮できるよう、人事制度や人材育成施策を継続的に改善し、人材への投資を積極的に行っています。

経営理念および経営戦略の実現に必要な「求める人材像」を明確にし、それに基づき人材の採用・育成・評価・報酬の方針となる人事制度を策定しています。この人事制度を基盤として、従業員の役割・貢献度に応じた等級制度を整備するとともに、期待する成果や能力発揮を促す評価制度を運用し、その評価結果に基づいて従業員の処遇(給与・賞与等)を決定する賃金制度を構築しています。

評価制度では、業績(目標達成度)と行動(職務遂行プロセスや姿勢)の両面を評価対象としています。等級ごとの基準に基づき客観的かつ公平に評価を行い、その結果を給与・賞与などの処遇に反映することで、制度の透明性と公正性の確保に努めています。賃金制度では、従業員の評価結果を踏まえ、職務の価値や成果に応じて給与を決定しており、賞与については安定的に支給する固定部分と、会社業績および個人評価に応じて変動する業績連動部分を組み合わせています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ハリマ共和物産は、石鹸や洗剤、化粧品、衛生用品、日用雑貨品、紙類、包装用資材といった幅広い商品の卸売業を主軸としています。また、これらの事業を支える受託物流として、倉庫業や道路運送業も手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、日用雑貨品などの物品販売と、倉庫や配送といった物流機能を活用した物流受託の二つの対価から収益を得ています。卸売業が持つ商流、物流、商品開発、情報、金融といった多様な機能を活用し、取引先の要望に迅速に対応できる体制を整え、商流と物流が一体となった総合的な流通サービスの提案を進めています。

同社グループの事業セグメントは卸売事業の単一セグメントであり、海外に外部顧客への売上高や有形固定資産がないため、事業は国内に集中しています。主要な顧客としては、株式会社スギ薬局や株式会社ドン・キホーテといった企業への販売実績が大きく、特定の顧客への収益集中が見られます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高は増加傾向で推移していましたが、直近の期では減少に転じています。一方で、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、増減を繰り返しながらも直近の期で増加を示しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 578億円 602億円 616億円 618億円 598億円
経常利益 18.2億円 20.1億円 20.5億円 19.3億円 20.8億円
経常利益率 3.2% 3.3% 3.3% 3.1% 3.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 12.0億円 13.9億円 14.1億円 12.9億円 15.1億円
1株当たり当期純利益(円) 223.70 258.89 261.74 239.59 281.16

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から減少しており、従業員1人あたりの営業利益も同様に減少しています。これは、売上高の減少に加え、中部小牧物流センターの初期費用発生や減価償却費の計上による費用増加が影響していると考えられます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 322.0百万円 315.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 10.0百万円 8.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ハリマ共和物産の財務状況は、事業活動で安定的に資金を生み出し、手元資金も確保されている状態を示しています。これにより、事業の継続性や将来への投資余力が見て取れます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ハリマ共和物産の財務基盤は、高い自己資本比率によって安定性が保たれています。当期の自己資本比率は69.4%であり、前期の68.3%から上昇しました。これはプライム市場の非製造業平均と比較しても高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は当期5.9%で、前期の5.3%から増加しましたが、プライム市場平均と比較すると低い水準です。手元資金である現金及び預金は当期38.2億円となり、前期の35.8億円から増加しています。これらの状況は、同社グループが堅実な財務体質を維持しており、事業活動を安定的に継続できる基盤があることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 248億円 263億円
自己資本比率 68.3% 69.4%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 5.9%
現金及び預金 35.8億円 38.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ハリマ共和物産のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは20.2億円のプラスとなりましたが、前期と比較して減少しています。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費があった一方で、法人税等の支払額や売上債権の増加額があったことによるものです。

投資活動によるキャッシュフローは△17.9億円の支出超過となり、前期と比較して支出が減少しました。これは保険積立金の解約による収入があった一方で、有形固定資産の取得による支出があったためです。

財務活動によるキャッシュフローは3百万円のプラスとなり、前期と比較して大幅に減少しました。これは主に配当金の支払額があったことによるものです。結果として、フリーキャッシュフローは2.3億円のプラスとなり、前期のマイナスからプラスに転換しました。これは、本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出せる状態にあることを示しており、事業の安定性や将来的な成長への期待につながる状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 24.7億円 20.2億円
投資CF △35.3億円 △17.9億円
財務CF 19.0億円 3百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △10.7億円 2.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが属する日用雑貨品の流通業界では、大手小売業による寡占化が進み、卸売業者間の競合も激しい状況が続いています。これにより、同社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

また、ロジスティクス部門では売上先の大半が特定の小売企業に対する納入業者に偏重しており、特定の小売企業の販売動向に業績が依存する割合が高くなっています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、従業員に各種ウイルスによる感染が拡大した場合、一時的に営業活動や物流センター運営を停止するなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ハリマ共和物産グループは、「お得意先の成長と繁栄を通して私達も発展します」という社是を掲げ、社会貢献と社員の幸福を追求する企業です。卸売業と受託物流業を通じて、社会から選ばれる流通サービス提供を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「お得意先の成長と繁栄を通して私達も発展します」という社是のもと、三つの経営理念を事業活動の根幹としています。具体的には、「物的流通を通して社会に貢献すること」「良識と強い信念を持つ社会人を育成すること」「会社の健全な発展と、社員の幸福の増進を期す」を掲げています。

こうした基本方針のもと、顧客に対し商流、物流両面での質の高いサービス提供を通じて社会から選ばれる卸売業を目指しています。顧客、株主、従業員が三位一体となった信頼関係を構築していくことをビジョンとしています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、サステナビリティへの取り組みを経営方針とし、企業価値向上に努めています。100年を超える持続的な発展の基盤となった事業精神「忘己利他(自分のことよりも他人の利益をはかる)」を根底に持ち、SDGsの理念にも通じる考え方を大切にしています。

経営理念の一つである「良識と強い信念を持つ社会人を育成すること」を掲げ、変化する時代の中で新たな発想で流通サービスの構築に挑み続ける人材の確保と育成に取り組んでいます。従業員一人ひとりが自律的に成長し、その価値を発揮できるよう、人事制度や人材育成施策を継続的に改善し、人材への投資を積極的に行っています。

評価制度では、業績(目標達成度)と行動(職務遂行プロセスや姿勢)の両面を客観的かつ公平に評価し、給与や賞与に反映しています。賃金制度は、職務の価値や成果に応じて給与を決定し、賞与は安定的な固定部分と業績連動部分を組み合わせることで、継続的な成長と中長期的な業績向上への貢献を促しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、卸売業において、仕入及び物流と連動した提案力の向上や、得意先のインターネットを介した販売事業をサポートできる体制づくりに注力しています。また、運営する物流センターの稼働率をより向上させ、高品質かつ効率的な納品を実現していくことを課題としています。

受託物流業においては、既存顧客の物量拡大に対応するためのソフト、ハード双方における体制作りや、人件費の高騰傾向に対応すべく、効率化された物流機器の新規導入と既存物流機器の改良を推し進めています。これにより、物流センターの生産性向上に努めています。

さらに、コスト削減に向けて社内組織の見直し等を含め会社全体の点検を行いながら、収益の安定化・強化を図り、財務体質の改善に努めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ハリマ共和物産は、2025年6月27日に監査等委員会設置会社へ移行し、経営の公正性、透明性、効率性の向上を目指しています。取締役会は迅速な意思決定と業務執行、そして監査・監督機能の強化を図る体制となっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ハリマ共和物産の株主構成を見ると、筆頭株主は津田物産であり、発行済株式の4割以上を保有しています。また、従業員持株会であるハリマ持株会も上位株主として名を連ねています。創業家や関連会社が上位に位置しており、安定した資本基盤を形成していることがうかがえます。

株主名 持株比率
津田物産 41.74%
西松屋チェーン 10.98%
ハリマ持株会 3.20%
光通信KK投資事業有限責任組合 3.07%
みなと銀行 2.79%


なお、ハリマ持株会は従業員持株会です。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


ハリマ共和物産の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は土屋匡輝氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
土屋 匡輝 代表取締役社長 2004年住友信託銀行入社、2012年同社入社、執行役員、取締役、常務取締役、専務取締役を経て、2025年代表取締役社長より現職。
津田 信也 代表取締役会長 1979年大塚製薬入社、1982年同社入社、取締役、常務取締役、代表取締役副社長を経て、2016年代表取締役社長、2025年代表取締役会長より現職。
藤原 稔也 常務取締役ホールセール営業本部長 1991年同社入社、トイレタリージャパンインク営業部長、執行役員、取締役を経て、2024年常務取締役ホールセール営業本部長より現職。
津田 隆雄 取締役相談役 1973年丸紅入社、1976年同社入社、取締役、常務取締役、代表取締役専務、代表取締役社長、代表取締役会長を経て、2025年取締役相談役より現職。
柳内 成弘 取締役経営管理本部長 2000年同社入社、マネジメントサポート本部管理グループマネージャー、執行役員を経て、2024年取締役経営管理本部長より現職。


社外取締役は、前原啓二氏(前原会計事務所代表・監査等委員)、谷林一憲氏(谷林一憲法律事務所代表弁護士・監査等委員)、伊藤進介氏(元岡山大鵬薬品人事担当部長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、2025年6月27日に移行しました。監査等委員である取締役が取締役会の議決権を持ち、経営の監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ハリマ共和物産の役員報酬は、月例の固定報酬と役員退職慰労金、そして譲渡制限付株式報酬を組み合わせた体系です。固定報酬は役位や職責、在任年数などを総合的に考慮して決定されます。業績連動報酬は設けられていませんが、中長期的な企業価値向上と株主との価値共有を目的とした譲渡制限付株式報酬が導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 7名 2.0億円 28.3百万円
監査等委員(社外除く) 1名 8百万円 8.2百万円
監査役(社外除く) 1名 1百万円 0.9百万円
社外役員 3名 11百万円 3.5百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。