【平均年収658万円】スズデン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収658万円】スズデン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

スズデンは、FA機器や情報・通信機器、電子・デバイス機器、電設資材などの販売と、半導体製造装置向けアルミフレームの組立などの製造事業を展開しています。直近の連結会計年度は、主要顧客の受注回復の遅れなどにより減収減益となりました。


目次

※本記事は、スズデン株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


スズデンは、国内の有力メーカーからFA機器、情報・通信機器、電子・デバイス機器、電設資材などを仕入れ、国内の有力企業へ販売する事業を展開しています。また、半導体製造装置向けアルミフレームの組立などの製造事業も手掛けています。

単体従業員数は307名、連結従業員数は336名です。事業セグメントは電機・電子部品販売事業と製造事業の2つです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スズデンは、電機・電子部品販売事業を主軸とする企業です。同社グループは、人材を重要な経営資源と位置付け、社員の成長と働きがいのある環境づくりに注力しています。安定した事業基盤のもと、社員が長期的に活躍できるような働き方を推進している傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


スズデンでは、平均勤続年数が比較的長く、社員が長期にわたってキャリアを築いている傾向がうかがえます。平均年齢も日本の企業全体と比較して中堅層が厚い構成となっており、経験豊富な社員が活躍している環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,582,000円
平均勤続年数 16.7年
平均年齢 41.4歳
単体従業員数 307人
連結従業員数 336人
単体のグループ内比率 91.4%


同社は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しています。これらの制度は国内の従業員に適用されます。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。確定給付型の退職給付債務は7.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


スズデンは、人材を持続的成長を支える最も重要な経営資源と位置付け、「共育の推進」「職場環境の整備」「人財確保と定着」を三本柱とする人材戦略を掲げています。これにより、個々の成長と組織の価値創出の両立を目指しています。

給与制度は、職務内容、役割、責任の大きさ、業績への貢献度を総合的に勘案し、適正かつ公正な水準で決定されます。基本給は社員の資格と職務内容に基づき、賞与は会社業績と従業員の貢献度を反映する仕組みとなっています。

人材育成においては、「共育」の理念のもと、独自のカリキュラム「スズデンカレッジ」の充実、通信教育・資格取得の促進、OJTを通じて社員の能力向上を図っています。また、中核人材の登用における多様性を重視し、女性・外国人・中途採用者の管理職登用に制限を設けていません。

働きやすい環境整備として、ノー残業DAYや連続2日以上の有給休暇取得推進によるワーク・ライフ・バランスの向上、健康診断100%受診促進などの「働き方改革」と「健康経営」を推進しています。育児休業・介護休業の取得や職場復帰を支援するための事前説明会や研修も実施しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。管理職に占める女性社員の割合は7.0%と低く、男女の賃金格差の一因となっています。当事業年度において女性管理職のうち2名が執行役員に登用され、管理職の集計対象から外れたことも女性の賃金割合低下に影響しています。また、定年嘱託社員に管理職の男性社員が多く、パート・有期労働者の男女賃金格差につながっています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 7.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.6%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 69.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 51.0%

多様性・登用


任意開示指標の数値は提出会社単体ベースで記載されています。係長級にある者に占める女性労働者の割合は当事業年度より算出されており、前事業年度の数値は開示されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 7.0%
係長級にある者に占める女性労働者の割合 21.7%

育児・介護支援

指標 数値
女性労働者の育児休業取得率 100.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
連続2日以上の有給休暇取得状況 100.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


スズデンは、FA機器、情報・通信機器、電子・デバイス機器、電設資材といった幅広い電機・電子部品を国内の有力メーカーから仕入れ、国内企業へ販売することを主な事業としています。また、半導体製造装置向けのアルミフレーム組立などを行う製造事業も手掛けています。同社グループの収益は、これら製品の販売から得られています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


スズデンは、国内の有力メーカーから仕入れたFA機器、情報・通信機器、電子・デバイス機器、電設資材などを国内の有力企業へ販売する事業を主軸としています。これに加えて、もの造り機能の強化と顧客要求事項への対応のため、半導体製造装置向けのアルミフレーム組立などの製造事業も行っています。

電機・電子部品販売事業

この事業では、FA機器、情報・通信機器、電子・デバイス機器、電設資材の販売を行っています。当連結会計年度の売上高は前期に比べて減少しました。FA機器や電子・デバイス機器の売上高は減少した一方で、情報・通信機器や電設資材の売上高は増加しています。

製造事業

製造事業では、主に半導体製造装置向けのアルミフレームの組立などを行っています。当連結会計年度の売上高は前期に比べて増加しました。営業損失は発生していますが、前期と比較すると損失幅は縮小しています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、国内市場が中心となっています。また、東京エレクトロン宮城株式会社が主要な顧客の一つであり、同顧客グループの設備投資動向や生産計画の変動が同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
電機・電子部品販売事業 463億円 455億円
製造事業 3.7億円 4.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも直近の数期間で減少傾向にあります。特に当連結会計年度は、前期に比べて売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てが減少する減収減益となりました。これは、主要顧客の受注回復の遅れや前期の大口案件の反動減が影響したためです。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 597億円 674億円 509億円 466億円 459億円
経常利益 33.7億円 47.6億円 30.9億円 26.6億円 23.4億円
経常利益率 5.6% 7.1% 6.1% 5.7% 5.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 23.4億円 33.1億円 20.9億円 17.9億円 17.2億円
1株当たり当期純利益(円) 167.82 236.74 149.38 127.66 129.04

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は減少しており、売上高の減少に伴う売上総利益の減少が影響していると考えられます。これらの指標は、同社グループの収益体質や組織の効率化の傾向を示すものとなります。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 135.2百万円 136.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 7.0百万円 6.2百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業活動で得た資金を将来への投資に充てている状況を示しています。現在の財務状態から、同社グループの安定性と成長に向けた取り組みを読み解くことができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から安定した状態にあることが示されています。自己資本比率は当期で59.1%となっており、プライム市場の製造業平均と比較しても高い水準です。ROE(自己資本利益率)は当期9.7%で、プライム市場平均を上回っています。手元資金である現金及び預金は当期で68.3億円となっており、事業運営に必要な資金を確保している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した事業運営を継続していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 187億円 168億円
自己資本比率 64.2% 59.1%
ROE(自己資本利益率) 9.6% 9.7%
現金及び預金 81.3億円 68.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、当期は営業活動によるキャッシュフローが15.3億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上によるものです。しかし、前期と比較すると営業活動によるキャッシュフローは減少しています。

投資活動によるキャッシュフローは19.8億円の減少となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が要因です。この結果、フリーキャッシュフローはマイナスに転じています。

財務活動によるキャッシュフローは8.4億円の減少となりましたが、前期と比較すると減少幅は縮小しています。これは主に短期借入れによる収入があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払いがあったためです。これらの資金の流れは、同社グループが本業で得た資金を、子会社株式の取得といった成長投資に積極的に充てている状況を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 39.4億円 15.3億円
投資CF △30百万円 △19.8億円
財務CF △19.6億円 △8.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 39.1億円 △4.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、東京エレクトロングループをはじめとする半導体製造装置関連顧客への売上依存度が高い状況です。そのため、これらの顧客の設備投資動向や生産計画の変更が、同社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

また、同社グループはFA機器、電子・デバイス機器、電設資材など全ての事業分野において、同業他社との厳しい競争環境にあります。競争優位を維持できない場合、事業、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、代表取締役会長CEOである鈴木敏雄氏が経営方針や事業戦略の決定において重要な役割を担っています。同社グループでは、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めていますが、何らかの理由により同氏が業務を継続することが困難となった場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スズデンは、「もの造りサポーティングカンパニー」として、社会に貢献しながら企業価値の向上を目指す会社です。社憲と社是を基盤に、ステークホルダーとの共存共栄を重視した経営を行っています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


スズデンは「もの造りサポーティングカンパニー」として、もの造りの現場への設備・機器・部品・サービス等の供給とサポートを行っています。社憲「私たち一人ひとりのはたらきで 心豊かな暮らしをつくり出し 喜びあえる未来にしよう」を共有し、社是「誠実」のもと経営を推進しています。

株主、顧客、社員とその家族、地域社会が同社グループを支える基盤と認識し、企業市民としての社会的責任を果たすことで企業価値の向上を実現することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、社憲、社是「誠実」を根幹とし、コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)の整備と強化を推し進めています。社員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよう、個人を尊重し、働きがいのある場を提供することで共に成長できる経営を目指しています。お客様の満足度を高めるため、社員への教育・訓練及び経験の機会を提供し、「共に育つ」を教育理念としています。

サステナビリティを巡る課題対応では、ESG(環境/社会/ガバナンス)の観点を重視した企業経営に取り組んでいます。事業活動を通じてSDGs(持続可能な開発目標)など社会的課題の解決に貢献し、持続可能な社会の実現と中長期的な企業価値向上を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、収益の継続的拡大と企業の社会的責任を果たすため、複数の重点課題に取り組んでいます。具体的には、コーポレート・ガバナンスの強化、コンプライアンス及びCSRの整備と強化、環境への配慮、サステナビリティへの対応を推進しています。

人材育成(共育)を最重要課題と位置付け、「スズデンカレッジ」の充実や通信教育・資格取得の促進、OJT等を通じて人材育成を行っています。また、事業継続マネジメント(BCM)の構築や働き方改革と健康経営の推進にも注力し、社員が働きやすい職場環境づくりに取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スズデンでは、経営と執行を分離した執行役員制度を導入し、取締役会による監督機能の強化と透明性の高い経営を目指しています。監査等委員会設置会社として、実効性の高い企業統治体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


スズデンは、特定の事業会社や金融機関、そして創業家関係者など、多様な株主によって支えられています。複数の株主が上位に名を連ねており、幅広い層からの支持を得ていることがうかがえます。

株主名 持株比率
トレンド 11.21%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.18%
タァーツ 3.97%
鈴 木 敏 雄 3.30%
岡 野 妙 子 3.10%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長COO執行役員社長営業部門・技術部門管掌は高谷健文氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
鈴 木 敏 雄 代表取締役会長 CEO 1973年4月 立石電機株式会社(現オムロン株式会社)入社、1977年10月 鈴木電興株式会社(現スズデン株式会社)入社、1991年4月 同社代表取締役社長、2025年4月 同社代表取締役会長CEOより現職。
高 谷 健 文 代表取締役社長 COO 執行役員社長営業部門・技術部門管掌 1996年4月 スズデン株式会社入社、2020年4月 同社執行役員、2022年4月 同社代表取締役専務執行役員CMO・CTO、2025年4月 同社代表取締役社長COO執行役員社長より現職。
安 岳 宗 吉 代表取締役専務専務執行役員 管理部門・IT部門管掌 コンプライアンス担当 1998年4月 スズデン株式会社入社、2020年4月 同社執行役員、2022年4月 同社代表取締役専務専務執行役員CFO、2025年4月 同社代表取締役専務専務執行役員より現職。
伊 藤 義 則 取締役常務執行役員 業務部門管掌 2001年4月 スズデン株式会社入社、2020年4月 同社執行役員、2022年4月 同社取締役常務執行役員CBO、2025年4月 同社取締役常務執行役員より現職。


社外取締役は、藤本茂樹氏(元オムロン執行役員常務)、平真美氏(税理士法人早川・平会計パートナー公認会計士・税理士・取締役監査等委員)、中嶋正博氏(元日東工業常務取締役・取締役監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査等委員会を設置しています。社外取締役は独立した立場から取締役会に出席し、客観的な視点で経営への参画と監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬である基本報酬と、業績の達成度や配当額によって変動する取締役賞与、業績連動型株式報酬で構成されています。金銭報酬と非金銭報酬の割合は概ね9対1を目安としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 5名 2.8億円 55.6百万円
監査等委員(社外除く) 1名 12百万円 12.0百万円
社外役員 4名 24百万円 6.1百万円


役員株式給付信託(BBT)の欄の金額は、当事業年度に係る役員株式給付引当金繰入額です。役員退職慰労金については、第55期以降廃止されており、2006年6月28日開催の第54回定時株主総会で第54期までの在任期間に対応する役員退職慰労金の精算に関して承認されています。

連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。