【平均年収706万円】ドウシシャ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収706万円】ドウシシャ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ドウシシャは、生活関連用品の卸売業を主たる業務とし、グループ各社とともに開発型・卸売型ビジネスモデルを展開しています。グループ全体で多くの従業員が活躍しており、直近の業績は増収増益となり、生産性も向上しています。


目次

※本記事は、株式会社ドウシシャ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ドウシシャは、生活関連用品の卸売業を主たる業務としています。同社グループは、子会社17社とともに、開発型ビジネスモデルと卸売型ビジネスモデルを展開しています。

ドウシシャの単体従業員数は826名、連結従業員数は1,237名です。同社グループの事業セグメントは、開発型ビジネスモデル、卸売型ビジネスモデル、その他の3つです。

主な国内グループ会社は、ドウシシャロジスティクス(その他(物流事業))、ライフネット(その他(介護福祉事業))、カリンピア(開発型ビジネスモデル)、オリオン(その他(PS事業)(注7))などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ドウシシャは、事業部ごとの自律的な運営と成果を重視する方針を掲げています。社員一人ひとりの成長と働きがいを重視し、多様な人財が活躍できる環境づくりに取り組んでいます。ワークライフバランスの向上や健康経営にも力を入れ、持続可能な働き方を推進している会社です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ドウシシャでは、平均勤続年数が比較的長く、社員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も安定しており、経験豊富な社員が多数在籍していることがうかがえます。このような環境は、知識やスキルの継承が活発に行われる組織文化を示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 7,061,334円
平均勤続年数 12年9ヶ月
平均年齢 42.0歳
単体従業員数 826人
連結従業員数 1,237人
単体のグループ内比率 66.8%


ドウシシャグループでは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。主にドウシシャおよび国内連結子会社を対象としています。

退職一時金制度も設けられています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

確定給付型の退職給付債務は5.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ドウシシャグループは、事業の持続的成長を支える人財の確保・育成を重要な経営課題と位置づけています。長期的ビジョンである「100億円30事業部構想」のもと、各事業部や関連会社への権限委譲と独立採算を基本とし、自律的に判断し成果を創出できる人財の採用・育成を推進しています。創業の精神および「四方よしの精神」の理念に基づき、社会的価値と経済的価値の双方向上に貢献できる人財の育成にも取り組んでいます。

従業員の給与は、職務や役割の内容、責任の程度、業績、成果、能力などを総合的に勘案し、社内規程に基づいて決定されます。役割と成果に応じた処遇を基本としつつ、組織全体の発展によるサステナビリティ方針を通じた価値創出への貢献も評価要素としています。

「働き手よし」の精神を進化させるため、人財の開発・育成、ダイバーシティの推進、働き方改革、健康経営の4つを人財戦略の要素としています。具体的には、従業員の成長のための教育やキャリア形成支援、女性の活躍推進、障がい者雇用の推進、時間外労働の削減、休暇取得の促進、健康診断の有所見者への再検査勧奨などを通じて、働きがいのある職場環境を整備しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業等取得率は、育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 4.3%
男性労働者の育児休業等取得率 52.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 52.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 51.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 66.1%

働き方改革


提出会社における働き方改革に関連する指標と実績です。

指標 数値
時間外労働(月平均) 9.4時間
年次有給休暇取得率 61.8%
男性育児休業等取得率 52.6%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ドウシシャは、生活関連用品の卸売業を主たる業務とする企業グループです。当社および子会社17社により構成されており、自社で商品企画から開発、販売までを手掛ける「開発型ビジネスモデル」と、国内外のメーカーから商品を仕入れて販売する「卸売型ビジネスモデル」の二つの事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、生活関連用品の卸売を主軸に、メーカー機能と調達・加工機能の両面を持つビジネスモデルを展開しています。国内市場が主要な収益源となっており、本邦の外部顧客への売上高が連結売上高の90%を超えています。

開発型ビジネスモデル

このセグメントは、自社で商品企画から開発、販売までを一貫して手掛けるメーカー機能を担っています。家電関連では健康家電「ゴリラのハイパワー」シリーズのラインアップ拡充や季節家電の販売が順調に推移しました。家庭用品関連では米国キッチンブランド「CORELLE」のフライパンシリーズや「ゴリラのひとつまみ」といった独自性の高い商品の販売が伸長しています。
その他、アパレル関連やAVライティング関連、食品・酒類関連も販売が順調に推移し、当連結会計年度において前期から販売が伸長しました。収益は、これらの自社企画・開発商品の販売から得ています。

卸売型ビジネスモデル

このセグメントは、国内外のメーカーから商品を仕入れて販売、または加工・加工受託を行う調達・加工機能を担っています。NB加工では、ギフト関連やブランドスイーツ事業の成長・拡大、ふるさと納税や宅配おせちといった新たなビジネスの育成に注力したことで販売が伸長しました。アミューズメント関連ではキャラクターグッズや玩具を中心に販売が順調に推移しています。
有名ブランド品では、バッグ関連のカジュアルブランドや時計・ブランドジュエリー関連の販売が順調に推移しましたが、下半期に在庫回転を重視した在庫水準の適正化や販売ブランドの見直しを進めた結果、有名ブランドの販売は減少したものの、在庫効率の改善が進み、セグメント利益は改善しました。収益は、国内外からの商品調達・加工および販売から得ています。

その他の事業セグメント

この区分には、報告セグメントに含まれない不動産事業、物流事業、介護福祉事業、PS事業、および海外子会社等が含まれています。

同社グループの主要な顧客として、株式会社大創産業への販売が当連結会計年度の売上高の10.9%を占めており、開発型ビジネスモデルに属しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
開発型ビジネスモデル 637億円 698億円
卸売型ビジネスモデル 470億円 478億円
その他の事業セグメント 32.0億円 29.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期にわたり着実に増加傾向を示しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に増加しており、特に直近の当連結会計年度では大幅な伸びを見せました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,010億円 1,057億円 1,058億円 1,139億円 1,205億円
経常利益 76.0億円 83.4億円 84.1億円 93.5億円 124億円
経常利益率 7.5% 7.9% 7.9% 8.2% 10.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 51.3億円 56.2億円 57.8億円 64.1億円 86.4億円
1株当たり当期純利益(円) 146.55 164.34 169.42 185.25 243.86

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたり営業利益も前期から大きく伸びており、収益性の改善が進んでいることを示しています。これらの指標の向上は、組織全体の効率化や事業活動の成果が従業員一人ひとりの貢献に結びついていることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 89.7百万円 97.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 7.1百万円 9.6百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定した利益を上げつつ、将来に向けた積極的な投資を行っている状況です。これにより、事業の成長と財務基盤の強化を図っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は85.7%となっており、前期からほぼ横ばいの水準です。これはプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を示しています。

ROE(自己資本利益率)は9.5%で、前期から上昇しており、プライム市場平均を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は635億円と、前期から増加しています。

これらの数値は、同社グループが安定した財務基盤を維持していることを示しており、事業継続性や将来の成長投資に向けた余力がある状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 892億円 966億円
自己資本比率 85.8% 85.7%
ROE(自己資本利益率) 7.5% 9.5%
現金及び預金 548億円 635億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは110億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加や売上債権の減少、仕入債務の増加によるものです。

一方で、投資活動によるキャッシュフローは△184億円の減少となりました。これは主に定期預金の預入による支出が大きく影響しています。

その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは△21.4億円の減少となり、主に配当金の支払額によるものです。

これらの資金の流れは、同社グループが本業で安定的に資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた投資を積極的に行っている状況を示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 74.7億円 110億円
投資CF △87.3億円 △184億円
財務CF △81.2億円 △21.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △12.6億円 △73.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


同社グループは、仕入れの多くを海外からの輸入に依存しており、為替レートの急激な変動が仕入コストに影響を及ぼすリスクがあります。また、商品の多くを中国を中心とした海外で生産しているため、諸外国の治安や経済政策、自然災害などが生産・仕入れに影響を及ぼすカントリーリスクも存在します。

③ 人材・組織に関するリスク


人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ドウシシャは、「つぶれないロマンのある会社」を経営理念に掲げ、社会貢献と持続的な成長を目指しています。創業の精神と「四方よし」の行動規範に基づき、多様な事業展開と企業価値向上を追求する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営理念は「我々は同志的結合をもって、<つぶれないロマンのある会社>をつくり、社会に貢献できる会社作りをしよう」です。
この理念のもと、同社グループは企業価値向上と社会的価値の創出を目指しています。
持続的な成長の実現に向けた基本方針として、多様化・細分化する消費者ニーズを的確に捉え、ニッチ市場においてNo.1シェアを獲得するビジネスモデルの推進に取り組んでいます。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループの行動規範は「四方よし」の精神です。
これは、得意先・消費者、仕入先、社会・株主、会社・社員・家族の四つの側面から、全てのステークホルダーにとって良い関係を築くことを意味しています。
また、社訓として、全員が家族であること、顧客からの信頼、自ら仕事を生み出すこと、資金の効率的な運用、心身の健康を大切にする五つの精神を掲げています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、物価上昇や為替の円安、消費者の節約志向の長期化など、先行き不透明な経営環境に直面しています。
このような状況のもと、創業の精神と行動規範を基本とし、環境・社会・ガバナンス(ESG)の3つの側面から、長期的に持続可能性のある社会に貢献できる会社づくりを目指しています。
サステナビリティに関する5つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、これらへの取り組みを進めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ドウシシャは、取締役会と監査役会を設置し、社外役員を複数選任することで、経営の透明性と健全性を高めるコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。経営の意思決定と監督機能の強化を図る仕組みが整備されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ドウシシャの筆頭株主はエムエス商事であり、発行済株式の3分の1以上を保有しています。その他、日本マスタートラスト信託銀行などの機関投資家が上位株主として名を連ねています。特定の事業会社が主要な株主として同社を支える資本構成となっています。

株主名 持株比率
エムエス商事 35.43%
日本マスタートラスト信託銀行 12.43%
JP MORGAN CHASE BANK 4.76%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 4.45%
日本カストディ銀行 3.68%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.0%です。代表取締役社長兼CEO兼COOは野村正幸氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
野村 正幸 代表取締役社長 兼CEO兼COO 1998年同社入社、営業企画部ダイレクター、取締役、常務取締役、専務取締役を経て、2014年より同社代表取締役社長兼最高執行責任者、2021年より現職。
金原 利根里 代表取締役副社長 営業統括 1990年同社入社、取締役、常務取締役、専務取締役を経て、2004年より同社代表取締役副社長、2018年より現職。
野村 正治 取締役会長 1962年株式会社大阪扇屋商店入社、1974年「同志社」創業、1977年株式会社同志社(現・ドウシシャ)設立代表取締役社長、2021年より同社取締役会長。
松本 崇裕 取締役兼常務執行役員 財務経理、貿易業務担当役員 1994年株式会社大和銀行(現・株式会社りそな銀行)入行、2012年同社入社、執行役員、2016年より同社取締役兼執行役員、2019年より同社取締役兼常務執行役員、2024年より現職。
小栁 伸成 取締役兼常務執行役員 経営企画、人事企画担当役員、社長室長、IR広報担当 1994年同社入社、経営企画部ダイレクター、執行役員、常務執行役員を経て、2023年より同社取締役兼常務執行役員、2025年より現職。


社外取締役は、熊本倫章氏(元大阪府警察本部刑事部長)、高舛啓次氏(元ロイヤルホテル代表取締役副社長)、越知覚子氏(弁護士法人梅ヶ枝中央法律事務所パートナー弁護士)です。

ドウシシャは監査役会設置会社であり、取締役会には3名の社外取締役が参加し、経営の監督機能を強化しています。また、監査役会には2名の社外監査役がおり、独立した立場から監査を実施しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ドウシシャの役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主利益への配慮を基本方針としています。報酬体系は月例の固定報酬と業績連動報酬である賞与、そして株式報酬で構成されています。業績連動報酬は当期純利益を指標とし、売上高と経常利益の成長率や目標達成率を総合的に勘案して配分が決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 2.2億円 43.6百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.0百万円
社外役員 7名 35百万円 5.0百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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