【平均年収731万円】日本プリメックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収731万円】日本プリメックス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

日本プリメックスは、産業用小型プリンタの開発・製造・販売を手がけ、グループ各社とともに事業を展開しています。直近の業績は、売上高が高水準を維持し、利益は増加となりました。


目次

※本記事は、日本プリメックス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


日本プリメックスは、産業用小型プリンタの開発・製造・販売を手がける企業です。同社グループは、国内有力メーカーの小型プリンタや周辺機器の販売を主要業務とし、米国ゼブラ社製プリンタの販売やオリジナル製品の輸出も行っています。

単体従業員数は60名、連結従業員数は100名です。同社グループの報告セグメントは「ミニプリンタの開発・製造・販売事業」の1つです。

主な国内グループ会社は、日本プリンタエンジニアリング(産業用小型・プリンタ・開発製造)、石川台商事(資産管理・損害保険・代理店業務)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


日本プリメックスは、ミニプリンタの開発・製造・販売を手掛ける専門企業です。少数精鋭の体制で、社員一人ひとりの個性や経験を尊重し、自己管理を基本とした働き方を重視しています。長年のキャリアを持つベテラン社員が活躍する一方で、若手人材の定着促進にも力を入れており、安定した環境で専門性を高めたい方に適した職場と言えるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、社員が長期的に働き続ける傾向にあることがうかがえます。ベテラン社員が培ってきた専門知識や顧客との信頼関係が、同社グループの事業を支える重要な要素となっているようです。

項目 数値
平均年間給与 7,313,000円
平均勤続年数 17.4年
平均年齢 48.2歳
単体従業員数 60人
連結従業員数 100人
単体のグループ内比率 60.0%


同社グループは退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は当社及び日本プリンタエンジニアリング(株)に適用されています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は319百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


日本プリメックスは、少人数体制の中で役員および社員自身による自己管理体制を基本とし、個性や経験を尊重することで能力を最大限に発揮できる環境を目指しています。社会情勢の変化に対応した職能教育を通じて、ステークホルダーや社会への貢献を図る方針です。近年はIT・システム系企業顧客の担当者の低年齢化に対応するため、若年層の採用活動を定期的に実施しています。

若手社員の定着促進のため、就業体制の見直しや自由闊達な提案・意見を受け入れる体制の整備を進めています。また、長年の製品技術知識とキャリアを持つベテラン営業マンの長期就業に対応するための環境改善も今後の課題としています。新人の研修や顧客引継ぎにおいては、画一的なマニュアルではなく、各営業部管理者と工場技術者が新人の個性や多様性を尊重し、相互サポートを通じて製品技術知識と顧客対応技術のキャリアアップ・スキルアップを図る体制を構築しています。

従業員給与等の決定方針については、経営戦略との連動性に関する確固たる思想は明記されていませんが、安定した業績に基づき、業務遂行能力に基づく基本給と担当職務に基づく資格給で決定しています。年1回、各人の総合的な業務遂行能力(営業系は売上・利益実績や顧客関係構築状況、管理系は業務改善や効率化実績など)を総合的に評価し、給与を決定しています。昇格(資格給)は、個人別の業績に加え、取り組み姿勢等を総合的に評価して支給水準が決定されます。多様性の確保にも積極的に取り組み、女性・外国人・中途採用者の管理職への登用を推進し、将来の海外展開推進による多様性の確保を目指しています。業務目的に応じた働き方自由度の拡大や人権に配慮した採用の実施など、各局面における取り組みを一歩ずつ進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法・育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

多様性・登用


当社派遣社員を含む全従業員約61名を対象としたデータです。

指標 数値
女性管理職 2名
中途採用者の管理職登用実績 3名

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


日本プリメックスは、産業用小型プリンタの開発、製造、販売を主軸とする事業を展開しています。同社グループは、国内外の市場で幅広い製品を提供し、顧客の多様なニーズに応えています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、日本プリメックスを中核とし、オリジナルプリンタの開発・設計・製造を担う日本プリンタエンジニアリング、グループの資産管理を行う石川台商事の3社で構成されています。報告セグメントは「ミニプリンタの開発・製造・販売事業」のみとなっています。

同社グループの事業は、産業用小型プリンタの開発・製造・販売が中心です。国内の有力メーカーであるシチズン・システムズ、セイコーエプソン、セイコーインスツル、スター精密、ブラザー工業、日本プリンタエンジニアリングの小型プリンタおよび周辺機器の販売を主要業務としています。加えて、米国ゼブラ社製のバーコード・ラベル・カードプリンタの販売や、日本プリンタエンジニアリングが開発したオリジナル製品の国内販売および海外市場向け輸出も行っています。

2026年3月期は、駐輪場やガソリンスタンドの精算機用ミニプリンタが安定的に推移しました。医療機関の受付票や処方箋出力用ミニプリンタ、ディスプレイなどの販売も伸長しています。スマートフォン決済の多様化や人手不足を背景に、宿泊業、外食産業、小売業向けの券売機・精算機用プリンタやセルフ精算機器、自動釣銭機、セルフオーダー向けタブレット、スキャナー、各種リーダー、ライターなどの周辺機器の販売も増加傾向にあります。

海外マーケットにおける販売チャネルの強化も継続的に取り組んでおり、期末にかけて欧州を中心に海外向け需要が増加しました。同社グループの売上高は特定の顧客に集中しておらず、多様な顧客基盤を築いています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5期で増加傾向にあり、特に前期までは順調に伸びていました。当期はわずかに減少しましたが、引き続き高水準を維持しています。経常利益は変動が見られますが、全体としては堅調に推移しています。親会社株主に帰属する当期純利益も同様に変動しつつも、安定した水準を保っています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 58.8億円 61.7億円 69.4億円 70.9億円 70.4億円
経常利益 6.4億円 6.3億円 7.6億円 5.8億円 6.7億円
経常利益率 11.0% 10.3% 11.0% 8.2% 9.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 4.2億円 4.0億円 5.0億円 4.1億円 4.5億円
1株当たり当期純利益(円) 79.15 75.36 95.84 77.68 86.14

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員1人あたりの売上高は、前期からほぼ横ばいの水準で推移しています。一方、従業員1人あたりの営業利益は前期と比較して減少しています。これは、組織全体の効率性や収益性の維持が課題となっている可能性を示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 70.2百万円 70.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.4百万円 4.9百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


日本プリメックスグループは、安定した財務基盤を維持しながら、事業活動を通じて着実に資金を生み出し、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


日本プリメックスグループは、自己資本比率がプライム市場の製造業平均(46.8%)を大きく上回っており、強固な財務基盤を築いています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均(9.4%)を下回っていますが、着実に利益を上げています。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる体制が整っていると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 78.9億円 83.6億円
自己資本比率 76.1% 77.1%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 5.5%
現金及び預金 51.7億円 53.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


日本プリメックスグループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは3.6億円の獲得となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や売上債権の減少によるインフローがあった一方で、棚卸資産の増加や仕入債務の減少、法人税等の支払いによるアウトフローがあったためです。投資活動によるキャッシュフローは1.0億円の獲得となり、前期の支出から転じて資金を獲得しています。これは主に定期預金の払戻による収入が預入による支出を上回ったことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは△2.7億円の支出となり、主に配当金の支払いが影響しています。

これらの結果、フリーキャッシュフローは4.5億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回る状況です。同社グループは事業活動で安定的に資金を生み出し、財務的な健全性を保ちながら事業運営を行っていることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.0億円 3.6億円
投資CF △2.3億円 96百万円
財務CF △1.6億円 △2.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.8億円 4.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの売上高の大半はプリンタメーカーからの仕入商品の販売によるものであり、主要仕入先である大手プリンタメーカーまたはその販売子会社と常に競業関係にあります。今後、大手仕入先の販売方針の変更等が行われた場合、同社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、同社グループの取扱商品及び製品の需要動向は企業の設備投資動向に影響される可能性があります。長期にわたる不況の影響や競合商品に対するコスト競争力の低下、IT技術の急激な革新等により、同社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


日本プリメックスグループは、産業用小型プリンタの専門企業として、社会の発展に貢献する技術とノウハウを提供することを経営理念としています。堅実な経営を基盤に、お客様志向を大切にする企業文化を築いています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


日本プリメックスグループは、産業用小型プリンタ専門の開発・製造・販売会社として、「世界的視野に立ち、社会の発展に必要な質の高い技術、商品知識、ノウハウを提供することにより、社会の構成員の一翼を担うと共に、社会的責任を履行する」ことを経営理念としています。同社グループは、この理念に基づき、堅実経営を柱として国内外の市場に独自の技術・商品・サービスを提供し、社会とともに永続的な発展と強固な企業基盤の確立、企業価値の向上を目指しています。また、顧客サービスの高品質化と環境に調和した事業活動を推進し、事業生産性の向上を図っています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


日本プリメックスグループは、お客様志向を基盤とし、株主・取引先・従業員・社会に対する責務を果たすことを重視しています。同社グループでは、トップダウンではなく社員一人ひとりのエコポリシーとエコマインドの醸成を重視しており、これにより会社経費節減やコストダウン、環境活動への参加を通じてエンゲージメントを高めることを目指しています。また、少人数体制の中で役員および社員自身による自己管理体制を基本とし、個性や経験などの多様性を尊重することで、能力を最大限に発揮できる環境を大切にしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


日本プリメックスグループは、対処すべき課題の一つとして社員の高齢化への対応を挙げています。同社グループは、定年年齢を延長し、社員が持つ独自の経験・知識・ノウハウの可視化と共有を進めています。また、販売ツールを活用して独自の業務スタイルを確立し、若年層への知識伝承を通じて、将来の需要に備えた個性ある若手社員の育成を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


日本プリメックスは監査等委員会設置会社であり、取締役会は業務執行取締役と監査等委員である取締役で構成されています。この体制により、経営の透明性と意思決定の迅速化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


日本プリメックスの株主構成を見ると、代表取締役会長兼社長である中川善司氏が筆頭株主となっています。また、中川悦子氏をはじめとする複数の個人株主が上位に名を連ねており、創業家が同社の主要な株主として経営を支えていることがうかがえます。その他、光通信KK投資事業有限責任組合のような機関投資家も大株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
中川 善司 34.05%
中川 悦子 17.20%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.55%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長兼社長は中川善司氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。

氏名 役職 主な経歴
中川 善司 代表取締役会長兼社長 1967年シチズン事務機株式会社(現シチズン・システムズ)入社。システム営業部長、シービーエムアメリカ・コーポレーション社長を歴任。1996年同社取締役就任、1997年代表取締役会長、1999年代表取締役社長兼務より現職。
太田 明光 取締役執行役員営業本部長兼特販部長 1974年商工組合中央金庫入社。1983年同社入社後、営業部長、取締役営業部長を歴任。2005年取締役執行役員営業本部長兼特販部長より現職。
内田 弘 取締役執行役員営業副本部長兼国内営業統括部長 1975年東京ダイハツ自動車(現ダイハツ東京販売)入社。1982年同社入社後、システム営業部長、取締役システム営業部長を歴任。2025年取締役執行役員営業副本部長兼国内営業統括部長より現職。
真岡 厚史 取締役執行役員管理本部長 1975年セイコーエプソン入社。エプソン販売取締役、常務取締役を歴任。2012年同社入社後、管理本部長兼人事部長兼総務部長。2012年取締役執行役員管理本部長より現職。
柳澤 雄二 取締役執行役員経理部長 1975年東京相互銀行(現東京スター銀行)入社。2001年同社入社後、経理部長を歴任。2022年取締役執行役員経理部長より現職。
大塚 謙治 取締役執行役員 1986年セイコー電子工業(現セイコーインスツル)入社。執行役員、取締役プリンティングデバイス事業本部長を歴任。2023年同社入社。2025年取締役執行役員営業副本部長兼市場開発企画部長より現職。


社外取締役は、藤本裕二氏(元日本証券テクノロジー取締役常務執行役員・常勤監査等委員)、田中貞雄氏(元エム・ユー・フロンティア債権回収執行役員リテール業務部長・監査等委員)です。

同社は2021年6月28日より監査等委員会設置会社に移行しています。これにより、取締役会の監督機能を強化し、経営の透明性向上と意思決定の迅速化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


日本プリメックスの役員報酬は、基本報酬と退職慰労金で構成されています。基本報酬は月例の固定報酬であり、役位や職責に応じて定められています。退職慰労金は内規に基づき、月額報酬、役位、在任期間に応じて算定されます。監査等委員である取締役の報酬は固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬や株式報酬は採用されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 72百万円 11.9百万円
社外役員 2名 11百万円 5.5百万円


なお、上記の報酬のほか、使用人兼務取締役5名に使用人給与25,692千円を支払っています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。