【平均年収541万円】クリエイト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収541万円】クリエイト 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

クリエイトは、管工機材の販売を主軸に、グループ各社とともに施工関連事業や物流関連事業を展開しています。連結従業員数は591名で、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、クリエイト株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


クリエイトグループは、管工機材の販売を主軸に事業を展開しています。パイプ・継手・バルブなどの管工機材商品を幅広く取り扱い、連結子会社とともに施工関連事業や物流関連事業も手掛けています。

単体従業員数は430名、連結従業員数は591名です。セグメントは管工機材の1つです。

主な国内グループ会社は、ダイドレ(排水継手、器具等の製造)、ダイポリシステム、クリテック、ハネイシ(運送業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


クリエイトは、管工機材の卸売・物流を主要事業とする企業です。同社グループは、従業員の成長と多様な働き方を重視し、人材育成やキャリア形成支援に力を入れています。また、ワークライフバランスの推進にも積極的に取り組む姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


クリエイトでは、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い水準にあります。これは、同社が長期的なキャリア形成を支援し、従業員が安定して働き続けられる環境を提供している傾向を示していると言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 5,409,000円
平均勤続年数 16.3年
平均年齢 42.6歳
単体従業員数 430人
連結従業員数 591人
単体のグループ内比率 72.8%


クリエイトは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。これらの制度は同社を対象としています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

同社の退職給付債務は8.1億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


クリエイトは、中期経営計画「Vision 110」に基づき、持続的な企業価値向上と次の成長ステージに向けた強固な基盤づくりを推進しています。同社グループは、建設業界の不透明な事業環境に対応するため、既存ビジネスの収益最大化と次世代の収益源開拓を同時に加速させる方針です。競争力の源泉を長年培ってきた強固な物流基盤の高度化と位置づけ、次なる成長の柱として「材工受注体制」の確立を掲げています。

同社は、物流DX推進のプロフェッショナル人財、高度な施工管理技術者、失敗を恐れず新しい価値創造に挑める自律的な人財を「あるべき人材像」と定義し、人的資本への計画的な投資を実行しています。報酬決定方針は、「人が育つ職場」「強い組織」を創ることを目的とし、前年より成長することを標準評価の前提とする挑戦的な基準を設けています。昇格・昇給(基本給)には各職種や等級に求められる『総合評価』が、賞与の支給率には毎年の目標達成度を測る『個人業績評価』が連動する仕組みです。

同社グループは、人財の多様性確保を含む人財育成と社内環境整備を重要な経営戦略と位置づけています。人財価値の最大化を「多様な従業員のキャリア自律」と「モチベーション向上」、そして「ベクトルの一致」の掛け合わせで実現すると考えています。

具体的には、タレントマネジメントシステムを活用した人財ポートフォリオの把握やキャリア構築支援を行っています。従業員の成長段階に合わせた体系的な教育体制基盤を構築し、「階層別研修」や選抜式の「クリエイト塾」「サクセッションプラン」、自律的な学びを促す「プレクリエイト塾」「社外研修」、年代別の「キャリアデザイン研修」など多様な育成機会を提供しています。また、専門スキル習得のための「自己啓発支援制度」や、新卒・中途採用の強化、女性総合職の戦略的採用を通じて多様な人財の確保にも注力しています。心理的安全性の高い環境整備として「1on1ミーティング」の継続的な実施や、社是を体現する「インテグリティ」研修を通じて、社員が安心して能力を発揮できる職場づくりを進めています。ワークライフバランスの推進においては、男性社員の育児休業取得を推進し、社内全体の意識改革に取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は16.7%となっていますが、次年度に取得予定の対象者が数名いるため、翌年度には分子のみにカウントされる見込みです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.5%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用) 67.9%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用) 53.1%

指標及び目標

指標 目標 実績(当連結会計年度)
管理職に占める女性労働者の割合 10.0% 3.5%
男性労働者の育児休業取得率 100.0% 16.7%
労働者の男女の賃金の差異 75.2% 68.1%
次期経営マネジメント層の社外研修会への参加人数 50名 49名
次世代リーダーの資格・スキル取得人数 230名 178名
1on1ミーティング実施率 100.0% 100.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


クリエイトグループは、管工機材の販売を主軸に、工事の請負や運送事業も展開しています。多岐にわたる事業を通じて、社会のインフラを支える役割を担っています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、管工機材の卸売を中核事業とし、関連する施工や物流サービスも提供することで収益を上げています。主要な事業は「管工機材」「施工関連」「物流関連」の3つのセグメントに分かれています。

管工機材

このセグメントでは、パイプ・継手・バルブといった管工機材商品の販売を主たる業務としています。収益は、商品の引渡し時に認識されています。製造子会社であるダイドレ株式会社が「トーロー印」商品を製造し、クリエイトがその総販売代理店として販売を行っています。このセグメントは同社グループの事業の中で最も規模が大きく、前期と比較して売上高が増加しています。特定の顧客への収益集中が見られ、渡辺パイプ株式会社への売上高が連結売上高の一定割合を占めています。

施工関連

工事の請負などを主な事業内容としています。収益は、工事期間にわたる進捗度に基づいて認識されるほか、工事期間が短い場合は完了時に認識されます。このセグメントの売上高は前期から減少しています。

物流関連

一般運送事業を担っています。収益は、物流に関する役務提供が完了した時点で認識されます。このセグメントの売上高も前期から減少しています。

同社グループの事業は主に日本国内に集中しており、海外からの収益は連結売上高の90%未満であるため、海外比率は低い傾向にあります。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
管工機材 361億円 369億円
物流関連 3.4億円 2.8億円
施工関連 1.2億円 1.1億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたって増加傾向を示しています。経常利益は期間中に変動が見られるものの、直近の期では増加となりました。

一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期で減少しています。この減少は、加古川営業所における減損損失134百万円を特別損失として計上したことが主な要因となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 315億円 349億円 359億円 366億円 373億円
経常利益 3.3億円 6.8億円 4.1億円 7.4億円 7.9億円
経常利益率 1.0% 1.9% 1.1% 2.0% 2.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.8億円 4.2億円 1.4億円 4.9億円 3.6億円
1株当たり当期純利益(円) 46.05 106.60 36.79 124.44 93.71

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から増加する結果となりました。

これらの指標の改善は、同社グループの生産性が向上している傾向を示しています。組織全体の効率化が進んでいることがうかがえます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 60.9百万円 63.2百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.3百万円 1.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


クリエイトは、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた投資も行っています。財務の健全性を保ちながら、事業活動を展開している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は増加傾向にあり、不測の事態への耐性を示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 53.3億円 55.7億円
自己資本比率 30.7% 30.4%
ROE(自己資本利益率) 9.5% 6.7%
現金及び預金 14.2億円 17.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業キャッシュフローは、当期に10.4億円のプラスとなり、前期から増加しています。これは本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。投資キャッシュフローは△1.0億円のマイナスで、前期よりもマイナス幅が拡大しており、事業への投資を継続していることがうかがえます。

財務キャッシュフローは△6.3億円のマイナスで、前期からマイナス幅が縮小しました。営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを合わせたフリーキャッシュフローは9.5億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、同社グループが安定した経営基盤を持ち、将来に向けた事業展開も着実に進めていることを示しています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 9.0億円 10.4億円
投資CF △0.7億円 △1.0億円
財務CF △7.9億円 △6.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.4億円 9.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要販売品目である管工機材商品は、新設住宅着工戸数や公共事業建設等の建設投資動向により需要が大きく増減する傾向があります。また、管工機材業界は垣根が低く成熟した市場であり、競合が激化し、過度な値引競争が生じる販売環境にあるとされています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、優秀な人材の獲得競争の激化や社員の退職等によって十分な人材の確保及び育成ができないリスクを認識しています。特に物流業界全般で配送ドライバーが不足しており、輸送コストの上昇や販売機会の損失が発生する可能性も指摘されています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


クリエイトは、「安全安心で快適な『環境』と『信頼』をお届けする」ことを理念に掲げ、社会基盤を支える事業を展開しています。創業110周年を「新創業」と位置づけ、変革と成長を目指す企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、社是である「和を以て尊しと為す」を創業以来大切にしています。グループ理念として『安全安心で快適な「環境」と「信頼」をお届けする』を掲げています。

暮らしや産業、公共の社会基盤を支えることを使命と考え、管工機材と住宅設備資材等を販売することを通して、安全かつ快適な暮らしができる社会づくりに貢献することを経営の基本方針としています。この基本方針のもと、持続的な企業価値の向上を図り、全てのステークホルダーの「信頼と期待」に応えていく企業活動を実践していく方針です。

中期経営計画「Vision110」では、企業価値の向上と持続的な成長に向けて、次の成長ステージのための基盤づくりを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、社員一人ひとりが自律的に考え、誠実に行動し、変革に挑み続けることのできる企業文化の定着を目指しています。変化に強い組織へと進化するため、「自律と変革」を尊ぶ企業文化の醸成を重点戦略の一つとしています。

人財を「資本」と捉え、その価値を最大限に引き出す人的資本経営を推進しており、人財の「材」は「財」であるという認識のもと、イノベーションを起こす組織、人財の変革を推進する方針です。中長期的な企業価値向上のためには、イノベーションを起こす組織が重要であり、多様な従業員が自身のキャリア自律を行い、モチベーションを向上させ、組織のベクトルを一致させることで人財価値が最大化されると考えています。

専門性や経験、感性、価値観といった知と経験のダイバーシティを積極的に取り込み、自らのキャリアビジョン実現のための主体的なチャレンジをサポートする文化を醸成しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、資材の受注制限が広がる困難な状況下において、「供給責任」の完遂と信頼の構築を重点戦略としています。お客様の現場を止めないためのベストパートナーであり続けることに注力し、メーカー各社との連携や得意先とのコミュニケーション、情報の透明性向上を図っています。

また、既存事業での安定供給を徹底する「知の深化」と、販売と施工を一体化させた「材工受注体制」を確立する「知の探索」を両立させる「両利きの経営」を推進しています。人的資本経営・人事戦略として、人財育成・能力開発と環境整備を推進し、グループ全体での企業価値向上を目指した統一した教育プログラム及び人事評価制度の整備に注力しています。

サステナビリティ経営の推進も重点テーマであり、「SDGs」への取り組みを通じて、環境・社会・ガバナンスのテーマについて活動項目とKPIを設定し、グループ全体の取り組みを主導しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


クリエイトは監査等委員会設置会社として、透明かつ公正なガバナンス体制を構築しています。取締役会は業務執行の重要事項決定と取締役職務執行の監督を担っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


クリエイトの株主構成を見ると、筆頭株主はクリエイト取引先持株会であり、同社グループの事業活動を支える取引先との関係性が資本面にも表れています。また、従業員持株会も上位株主として名を連ねており、従業員による安定的な株式保有も特徴です。

株主名 持株比率
クリエイト取引先持株会 20.07%
福井道夫 9.91%
クリエイト従業員持株会 8.44%


なお、福井道夫氏は2025年7月31日付の臨時報告書により、前事業年度において主要株主であったものの、当事業年度において主要株主ではなくなりました。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は五十嵐昭彦氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
五十嵐 昭彦 代表取締役社長 1996年4月同社入社後、営業企画部長、経理部長、管理副本部長などを歴任。2022年6月取締役管理本部長、2025年6月常務取締役管理本部長人事部長を経て、2026年4月より代表取締役社長現職。
柴田 勝 専務取締役 1987年4月同社入社後、名古屋営業部長、東海支店長、大阪支店長などを歴任。2022年6月取締役営業副本部長、2025年6月常務取締役営業本部長西日本支社長を経て、2026年4月より専務取締役営業本部長東日本支社長現職。
吉成 隆則 取締役 1977年4月同社入社後、北関東・信越支店長、東日本副支社長、人事総務部長などを歴任。2011年6月取締役人事総務部長、2017年4月代表取締役社長、2024年4月代表取締役会長を経て、2026年4月より取締役現職。
瀧澤 紘二 取締役 1999年4月同社入社後、人事総務部長、人事部長などを歴任。2024年4月執行役員人事部長、2025年6月取締役営業推進部長を経て、2026年4月より取締役事業開発本部長現職。


社外取締役は、三輪宏氏(日本ペイント・インダストリアルコーティングス代表取締役社長)、山田一彦氏(山田一彦税理士事務所税理士・監査等委員)、大西由紀氏(KSCソリューションズ代表取締役社長・監査等委員)、隈元暢昭氏(さくら法律事務所パートナー弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役3名全員が社外取締役で構成されています。これにより、取締役会の監督機能の強化とコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


クリエイトの役員報酬は、固定報酬である月例報酬に加え、業績連動報酬として賞与と株式報酬(PSU)、さらに譲渡制限付株式報酬(RS)で構成されています。監査等委員である取締役の報酬は、独立性の観点から原則として金銭による固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役(監査等委員を除く) 1名 6百万円 6.3百万円
社外取締役(監査等委員) 3名 17百万円 5.6百万円


同社グループの持続的成長と企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的として、各役位の役割と責務に見合った報酬水準が設定されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。