【平均年収594万円】ハチバン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収594万円】ハチバン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ハチバンは、ラーメン店「8番らーめん」のフランチャイズチェーン本部運営や飲食店の経営、業務用食品の卸売、食品の製造・販売などを手掛ける企業です。国内外で「食」と「おもてなしの心」を通じて事業を展開し、連結従業員数は174名です。直近の連結会計年度では増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ハチバン の有価証券報告書(2026年3月期、2025年3月21日 ~ 2026年3月20日、2026年6月18日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ハチバンは、ラーメン店「8番らーめん」のフランチャイズチェーン本部運営や飲食店の経営、業務用食品の卸売、食品の製造・販売などを手掛ける企業です。国内外で「食」と「おもてなしの心」を通じて事業を展開しています。

単体従業員数は163名、連結従業員数は174名です。セグメントは外食事業、外販事業、海外事業の3つです。

国内においてはハチバンが8番らーめんフランチャイズチェーン本部運営や飲食店の経営、業務用食品の卸売、食品の製造・販売、食材等の輸出入を一手に担い、海外2社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。

なお、HONG KONG HACHIBAN TRADING LTD.は2026年2月18日をもって清算手続きを完了しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ハチバンは、外食事業を主軸に展開しており、安定した事業基盤を持つ企業です。従業員の平均年齢や勤続年数からは、一定の定着傾向が見られます。同社グループは、従業員が安心して長く働ける環境づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も中堅層が中心となっていることから、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向が見られます。これは、安定した環境で働きたいと考える方にとって、参考となる情報です。

項目 数値
平均年間給与 5,942,316円
平均勤続年数 12.7年
平均年齢 44.0歳
単体従業員数 163人
連結従業員数 174人
単体のグループ内比率 93.7%


同社は確定拠出年金制度を採用しています。この制度は、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用し、将来の給付額が運用実績によって変動するものです。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続的成長と企業価値向上において、人財への投資を重要な課題と認識しています。安全で安心して働ける職場環境を作り、人財育成基盤の整備に努めています。

具体的には、内部通報制度によるコンプライアンス遵守、育児休暇や短時間勤務等による働きやすい環境づくり、ロボット活用による作業負荷軽減などに取り組んでいます。また、ビジネス環境の変化に対応するため、中途採用者の登用や優秀な人財の積極的な獲得を通じて、多様性の確保に努めています。女性活躍推進については、従業員の様々な適性を見極め、適材適所な人員配置を行うことで、個性と能力を活かした男女関係なく活躍できる職場づくりを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。当社の人事制度では性別による賃金の差は設けておりませんが、労働者の男女の賃金差異は主に全労働者における女性の非正規雇用労働者の比率が高いことや、管理職に占める女性労働者の割合が低いことが要因となっています。

指標 数値
女性管理職比率 6.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 99.7%

人材の育成及び社内環境整備に関する方針

指標 数値
管理職に占める女性の割合目標 20.0%
従業員の時間外労働時間削減目標 20.0%
年次有給休暇取得率向上目標 -

環境に関する指標

指標 数値
食品循環資源の再生利用等の実施率 89.2%
エネルギーの使用に係る原単位の対前年度比 98.8%
使用電気全体に占める非化石エネルギー比率 28.6%
調整後温室効果ガス排出量対前年比 95.2%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ハチバンは、外食事業を主軸に、食品の製造・販売、そして海外での店舗展開を行う企業グループです。食を通じて人々の生活を豊かにすることを目指し、多角的な事業を展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「食の安全・安心」とQSC(品質・サービス・清潔)を徹底しながら、既存エリア外への新業態展開や新たな飲食店ブランドの開発を進めています。収益は主に、国内でのラーメン店や和食料理店の運営、自社ブランドの食品販売、そして海外でのフランチャイズ展開から得ています。

外食事業

中華生めんやラーメンたれ、冷凍餃子の製造を手がけ、8番らーめんフランチャイズチェーン本部の経営、ラーメン店や和食飲食店などの運営を行っています。期間限定商品の販売や福袋の提供を通じて、客数増加と新規顧客獲得に努めています。
収益は、主に国内の直営店およびフランチャイズ店舗からの売上、ならびに製造した製品の販売から得ています。

外販事業

「八番麺工房」などの商標を活用し、中華生めん製品や冷凍餃子などの付加価値のある商品を開発・提案しています。地元スーパーマーケットや生活協同組合、量販店への卸販売、およびネット通販「ハチバンeSHOP」での販売を展開しています。
収益は、主に自社ブランドの食品の卸販売および通信販売から得ています。

海外事業

8番らーめんフランチャイズチェーンの海外展開を進めており、タイとベトナムを中心に店舗を運営しています。タイでは店舗数の拡大と商品・サービスの見直し、液体調味料の製造・販売、ハラル商品への取り組みを行っています。
収益は、主に海外でのフランチャイズ店舗からの売上、および食品の輸出入・販売から得ています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
外食事業 61.9億円 65.3億円
海外事業 14.4億円 15.4億円
外販事業 6.0億円 5.8億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5年間で増加傾向にあります。しかし、直近の連結会計年度では、売上高は増加したものの、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも減少となりました。

特に営業利益は大きく減少しており、これは主に給与及び手当の増加や減価償却費の増加が影響しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 54.0億円 64.4億円 68.4億円 73.8億円 77.3億円
経常利益 △70百万円 2.2億円 3.7億円 4.6億円 2.1億円
経常利益率 △1.3% 3.5% 5.3% 6.3% 2.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 △1.7億円 65百万円 1.6億円 2.4億円 60百万円
1株当たり当期純利益(円) △57.70 22.28 54.85 80.49 20.46

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期からわずかに増加しています。これは、売上高の増加傾向が継続していることを示しています。

一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期と比較して大きく減少しています。これは、給与及び手当の増加や減価償却費の増加が営業利益全体に影響を与えたことと連動しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 44.2百万円 44.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 0.0百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ハチバンは、本業で着実に資金を生み出しながら、将来に向けた投資を継続している段階にあります。財務基盤は安定しており、事業活動を通じて得た資金を成長のために活用している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、強固な財務基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)は前期から低下していますが、本業で得た利益を再投資に回すことで、今後の成長を目指している状況です。手元資金は前期から減少していますが、一定の現金を保有しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 36.7億円 38.1億円
自己資本比率 66.1% 67.9%
ROE(自己資本利益率) 6.7% 1.6%
現金及び預金 10.1億円 6.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額があったものの、減価償却費や税金等調整前当期純利益があったことにより、資金を獲得しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出があり、資金を使用しています。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出があり、資金を使用しています。

本業で安定的に資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた投資を積極的に行っている状況です。これにより、同社グループは事業の拡大と競争力強化を図っていることがううかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 4.2億円 3.6億円
投資CF △7.0億円 △5.0億円
財務CF △3.2億円 △2.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2.8億円 △1.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、フランチャイズ加盟店の募集が計画通り確保できない場合や、加盟店における不祥事等によりブランドイメージに影響を受けた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ラーメン業態の飲食店チェーンを展開しており、同業者のみならず、和・洋・中華レストランやファーストフードチェーン、コンビニエンスストア、持ち帰り弁当・宅配事業等の食品小売業との間で激しい競合状態にあります。より付加価値の高い商品・サービスを提供する競合店が出現し、優位性が脅かされ売上が減少した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、直営店やフランチャイズ加盟店の店舗展開を図るために、人財の確保を積極的に行っていく必要があると認識しています。特にスーパーバイザーおよび店舗運営人財の確保および育成が重要であると考えています。人財の確保育成が計画通りに進まない場合、店舗におけるサービスの質の維持や店舗展開が計画通りできず、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ハチバンは、「食」と「おもてなしの心」を通じて人やまちを笑顔に、元気にすることを目指し、お客様や従業員、すべてのステークホルダーとともに持続可能な社会の構築と企業価値の向上に努めています。革新に挑戦し続ける姿勢を大切にし、日本だけでなく世界でも信頼される企業を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ハチバンは、「食生活の味わいをネットワークするシステム産業 Tasty Innovation」をコーポレートシンボルとして掲げています。同社グループは、「低価格」で「本当においしいもの」を「どの店においても常に同じ状態で提供」できるフランチャイズシステムを柱とする外食産業として、より多くの人々に「最高の味わい」を提供するために革新に挑戦し続けています。
経営目標には「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に。」を掲げ、日々の事業活動を通じて地域社会のお客様、加盟店、ビジネスパートナー、そして従業員の幸せを実現できる経営に努めています。日本はもとより、世界でも信頼される企業を目指す方向性を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ハチバンでは、「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に。」を目指す姿として掲げ、お客様や従業員、すべてのステークホルダーとともに持続可能な社会の構築に努めています。同社グループは、自ら革新に挑戦し続ける姿勢を大切にしています。
経営においては、透明性・公正性の確保とコンプライアンスの徹底に努め、「ハチバンサステナビリティ基本方針」を掲げて企業活動を推進しています。また、安全で安心して働ける職場環境づくりに注力し、中途採用者の登用や優秀な人材の積極的な獲得を通じて多様性を確保しています。
従業員の様々な適性を見極め、適材適所な人員配置を行うことで、個性と能力を活かした活躍を推進する企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ハチバンは、人口減少や少子高齢化による市場縮小、人手不足、原材料費・エネルギーコストの高騰といった厳しい経営環境に直面しています。同社グループは、組織改革と人材の育成・教育研修に重点を置き、働きがいのある職場環境の整備に取り組んでいます。
環境面では、食品ロス削減に向けた商品開発や店舗・工場での省エネルギー化を通じて、環境負荷の低減に配慮した企業活動を推進しています。また、コンプライアンス遵守、育児休暇や短時間勤務による働きやすい環境づくり、ロボット活用による作業負荷軽減など、安全で安心して働ける職場環境の整備に努めています。
地元生産者とのコラボレーション企画やこども応援プロジェクトを通じた地域貢献も、持続可能な社会に向けた活動として推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ハチバンでは、取締役会と監査役会が連携し、経営の意思決定と業務執行の監督を行っています。独立社外取締役が過半数を占める指名・報酬委員会も設置されており、透明性の高いガバナンス体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの株主構成を見ると、特定の事業会社や金融機関、従業員持株会が上位に名を連ねています。これにより、安定した基盤のもとで事業活動を展開していることがうかがえます。

株主名 持株比率
ハチバン取引先持株会 4.86%
北陸銀行 4.85%
麒麟麦酒 4.57%
野村證券 3.51%
日清製粉 3.14%


上記日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数のうち、信託業務に係る株式数は、84,500株であります。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は長丸昌功氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
長丸 昌功 代表取締役 社長 1984年10月同社入社、2001年11月同社金呑事業部長、2002年6月同社取締役八兆屋事業部長、2016年3月同社代表取締役専務を経て、2020年3月より現職。
清治 洋 取締役 執行役員 海外事業部長 1992年4月株式会社青木建設入社、1998年9月KTC Systems Co.,Ltd.入社、2002年1月同社入社。HACHIBAN TRADING (THAILAND) CO.,LTD.社長を経て、2020年6月より現職。
杉本 貴史 取締役 執行役員 事業本部長 1996年3月同社入社、2014年3月同社和食事業部店舗運営部担当部長、2020年3月同社執行役員業態開発部長を経て、2022年6月より現職。


社外取締役は、石川正則氏(元プリマハム専務取締役)、橋本佳苗氏(ドリームランチャー代表取締役社長)、木村岳二氏(税理士法人木村経営ブレーン代表社員税理士)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会により業務執行の監督および監視を行っています。社外取締役および監査役が連携し、経営監視機能を十分に備えている体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、基本報酬、賞与、株式報酬で構成されています。報酬体系は、役員が中長期的な業績向上へのモチベーションを高め、企業価値の増大に貢献することを目的として設計されています。報酬等の種類ごとの比率の目安は、固定報酬:賞与:株式報酬=7:2:1となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 86百万円 17.3百万円
監査役(社外除く) 1名 7百万円 7.4百万円
社外役員 8名 24百万円 3.0百万円


取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。非金銭報酬は、当事業年度に係る役員株式給付引当金の繰入額を記載しております。

個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。