【平均年収367万円】ショクブン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収367万円】ショクブン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ショクブンは、一般世帯向けの夕食材料等の宅配小売を主要業務とする食品事業を展開しています。自社工場での製造から販売まで一貫して手掛け、中部・関西圏の一部地域で事業を行っています。直近の業績は売上高が減少傾向にあり、純利益は損失を計上しました。


目次

※本記事は、株式会社ショクブン の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ショクブンは、一般世帯向けの夕食材料等の宅配小売を主要業務とする食品事業を展開しています。中部・関西圏の一部地域で夕食材料の宅配を行うほか、食に関する研究や商品開発も手掛けています。法人向け販売やフランチャイズ加盟会社への経営指導も行っています。

単体従業員数は349名です。事業セグメントは食品事業の1つです。

ショクブンは、設立以来独自の総菜宅配システムを確立し、自社工場での商品製造から販売員による配送・販売までを一貫して行っています。

ショクブンは2025年10月1日付で連結子会社であった株式会社食文化研究所を吸収合併しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ショクブンは食品宅配事業を展開しており、従業員の働き方や給与水準は転職を検討する上で重要な要素です。同社は人材育成や多様な働き方を支援する方針を掲げ、従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ショクブンでは、従業員の平均勤続年数が比較的長く、安定して働き続けられる環境がうかがえます。平均年齢も高めであり、経験豊富な人材が多数在籍している傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 3,671,000円
平均勤続年数 13.1年
平均年齢 50.5歳
単体従業員数 349人


ショクブンは確定給付型の退職給付制度を導入しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は国内の従業員に適用されています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ショクブンは、人材を企業価値を創出する源泉と捉え、従業員一人ひとりの能力と意欲を最大限に引き出すことを人材戦略の基本方針としています。持続的な成長と競争優位の確立を目指し、多様性と公平性を重視した採用・人材登用、教育・育成の強化に取り組んでいます。

報酬制度においては、等級や職位に基づき職務内容と役割に応じた報酬基準を設定しています。人事評価制度では、定量的な業績と定性的な行動の両面から評価を行い、その結果を昇給や賞与に反映させることで、公正かつ納得性の高い報酬体系を運用しています。

人材育成では、主に中途採用で人材を確保しつつ、中長期的な戦略に基づいた新卒採用も行っています。幅広い分野から多様な経験や知見を持つ人材を採用できる体制を構築し、必要に応じてカリキュラムに沿った教育研修を実施しています。

社内環境整備では、従業員の健康を守り、多様性を活かしてイノベーションを生み出すことを重視しています。柔軟な働き方を実現する時差出勤制度の導入や就業時間管理の徹底、キャリア構築の支援、リファラル採用や退職者の再雇用促進など、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性労働者の育児休業取得率は、対象者がいないため「-」と表示されています。賃金は基本給、超過勤務手当、各種手当、賞与等を含み、退職金、通勤手当等を除いて算出されています。非正規雇用労働者にはパートタイマーが含まれ、派遣社員は除かれています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 24.3%
労働者の男女の賃金差異(全労働者) 69.9%
労働者の男女の賃金差異(うち正規雇用労働者) 64.5%
労働者の男女の賃金差異(うち非正規雇用労働者) 72.4%

健康・安全

指標 数値
従業員一人当たりの所定外・法定外労働時間数 16.1時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ショクブンは、一般家庭向けの夕食材料の宅配を主要業務とする食品事業を展開しています。フランチャイズ加盟会社やその他の企業への食材販売も手掛けており、食を通じて人々の生活を支えるビジネスモデルです。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、一般世帯への夕食材料等の宅配による小売を主要業務としています。フランチャイズ加盟会社やその他の企業への食材販売も行っており、これらすべてが「食品事業」という単一のセグメントに属しています。

収益は、主に夕食材料の宅配サービスを通じて得られています。顧客の節約意識の高まりや燃料費高騰による輸送コスト増大といった厳しい事業環境の中で、同社は品質向上と安定を図りながら主力商品の値上げを実施しました。また、デジタル世代への訴求力向上を目指し、LINE公式アカウントの運用強化やコーポレートサイトの刷新、TVCM放映などの取り組みも行っています。

販売実績を見ると、メニュー商品が総販売高の約9割を占めており、これが同社の主要な収益源となっています。特売商品も販売していますが、メニュー商品が事業の中心であることがうかがえます。本邦以外の外部顧客への売上高はないため、海外事業は展開していません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の連結業績は、過去4期にわたって売上高が減少傾向にあります。経常利益は変動が見られ、直近2期では親会社株主に帰属する当期純利益が損失を計上しています。

なお、同社は第50期より連結財務諸表を作成していないため、第50期の連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移は記載されていません。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 68.8億円 70.2億円 63.9億円 60.6億円 -
経常利益 2.5億円 1.9億円 50百万円 2百万円 -
経常利益率 3.7% 2.7% 0.8% 0.0% -
親会社株主に帰属する当期純利益 2.2億円 2.7億円 △16百万円 △70百万円 -
1株当たり当期純利益(円) 14.37 17.41 △1.03 △4.56 -

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたり売上高は、前期において18.6百万円となっています。一方で、従業員1人あたり経常利益は0.0百万円でした。

この状況は、従業員が売上を生み出す力は一定程度あるものの、利益に結びつける収益性には課題があることを示唆しています。入社を検討する際には、同社の事業構造やコスト管理の状況を理解することが重要となります。

指標 2025年3月期(前期)
従業員1人あたり売上高(連結) 18.6百万円
従業員1人あたり経常利益(連結) 0.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の財務状況と資金の流れを見ると、事業活動による資金の減少や投資活動への支出が確認されます。これは、同社が事業の再構築や効率化を進めている状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率は、前期に比べて当期は増加しています。プライム市場の非製造業平均と比較すると、同社の自己資本比率は高い水準にあります。

ROE(自己資本利益率)は前期にマイナスとなっており、当期も純損失を計上していることから、収益性には課題がある状況です。これらの財務状況は、今後の雇用や給与の安定性を考える上で、同社の収益改善への取り組みが重要であることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 46.7% 53.3%
ROE(自己資本利益率) △2.8% -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローは前期の13百万円の増加から、当期は27百万円の減少となりました。これは、売上債権の増加額や前受金、仕入債務の減少額、法人税等の支払額が主な減少要因となっています。

投資活動によるキャッシュフローは、前期の△16百万円の減少から、当期は△82百万円の減少と、マイナス幅が拡大しています。これは主に無形固定資産の取得による支出や有形固定資産の取得による支出によるものです。財務活動によるキャッシュフローも、短期借入金の減少や長期借入金・リース債務の返済、配当金の支払額により、前期の△295百万円の減少から、当期は△805百万円の減少となりました。

これらの結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュフローは、前期の△2百万円の減少から、当期は△109百万円の減少と、資金の流出が継続しています。この状況は、同社が事業の再構築や効率化を進める中で、資金繰りへの注意が必要な段階にあることを示しており、今後の雇用や給与の安定性には、収益改善と資金効率の向上が求められる状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 13百万円 △27百万円
投資CF △16百万円 △82百万円
財務CF △295百万円 △805百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △2百万円 △109百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社が展開する総菜宅配事業は、生鮮食品類の小売事業として位置付けられており、ファミリーレストランや食品スーパーなど多様な業態と競合する可能性があります。品質や価格、サービスレベルを上回る競合先が出現し、客数が減少した場合、同社の業績に影響を与える可能性があります。

また、主要仕入品目である野菜、精肉、魚介類の調達状況も業績に影響を与える傾向があります。異常気象や大規模災害による相場変動、飼料・燃料価格の高騰、疫病の発生などにより、市場価格や需給バランスが崩れると、同社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、利用顧客数を増加させる上で、販売ルート数の増加とそれに伴う販売人員の確保増強を重要な課題と認識しています。販売人員の確保が困難な場合や、十分な商品開発および宅配オペレーションシステムの構築が進まない場合には、今後の業容拡大や業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ショクブンは、「新鮮食材の宅配」を企業概念とし、お客様に「健康とおいしさ」を届けることを使命とする会社です。大地の恵みに感謝し、食文化と健康づくりに貢献するという社是のもと、顧客満足度を第一に考えた経営を行っています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ショクブンの社是は「私たちは大地の恵みに感謝をし、食文化と健康づくりに貢献します。」です。経営の基本として、「安全で安心な食材」により、お客様に「健康とおいしさ」を届け、常にお客様を第一に考え、顧客満足度の高いサービスを提供することを掲げています。

同社は企業概念を「新鮮食材の宅配」とし、個人のお客様向けの宅配を事業の柱としています。将来的には食品販売の総合企業としての展開を図り、売上高の増加や利益率の向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ショクブンでは、役員及び社員が一体となり、感謝の気持ちを忘れず、前向きで明るい企業風土づくりに励み行動することを大切にしています。これにより企業価値を高め、株主や社会に貢献する企業として永久に存在することを目指しています。

従業員の健康を守り、多様性を活かすことで、従業員の意欲や能力を最大限発揮し、イノベーションを生み出すことを重視しています。そのため、性別や年齢、障がい、国籍等に関係なく、多様な人材が活躍できる環境や仕組みの整備を推進しています。

具体的には、時差出勤の導入や就業時間管理の徹底による働き方改革、キャリア構築の支援、リファラル採用や退職した社員の再雇用の促進といった取り組みを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ショクブンは、社会のインフラとしての役割を果たすべく、お客様のニーズにあった安全・安心で美味しい食材を追求することを経営課題としています。また、神明グループのラストワンマイルを担う企業として、その役割を全うすることを目指しています。

総菜宅配業界の市場規模拡大が予想される中で、同業他社とのアライアンスや自社PB商品の強化、関西地区への事業拡大といった新規事業にも積極的に取り組む方針です。持続可能な収益体制の構築に向け、適切なプロモーション施策やデジタル投資を行い、効果的な経費の執行も重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社であり、代表取締役社長が取締役会の議長を務めています。監査等委員会は社外取締役を含む3名で構成され、経営のチェック機能を強化しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


神明ホールディングスが筆頭株主であり、同社を支える主要な株主となっています。また、ショクブン取引先持株会も上位株主として名を連ねています。特定の事業会社が過半数の株式を保有しており、経営に強い影響力を持つ資本構成であると言えます。

株主名 持株比率
神明ホールディングス 50.43%
ショクブン取引先持株会 7.74%
愛知スズキ販売 0.59%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は三枝俊幸氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
三枝 俊幸 代表取締役社長 1997年3月カミックス入社。2004年3月神明(現神明ホールディングス)入社。2017年4月同社管理本部管理部長兼経営企画室長。2025年6月同社代表取締役社長より現職。
加藤 康洋 取締役事業推進本部長兼 製造本部長 1988年4月同社入社。2015年4月同社仕入製造部長。2016年6月同社取締役。2026年4月同社取締役執行役員事業推進本部長兼製造本部長より現職。
寺地 孝之 取締役 1998年4月関西学院大学商学部教授。2010年1月アンカーアソシエイツ代表取締役。2018年10月神明ホールディングス社外取締役。2023年6月同社取締役より現職。


社外取締役は、恒川穣氏(元トランコム代表取締役社長執行役員)、荒木正史氏(マック・アドバイザーズ代表取締役・監査等委員)、永井聖子氏(元フィンエアー中部国際空港支店長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社です。監査等委員である取締役3名のうち2名が社外取締役であり、独立した立場で経営のチェック機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は固定報酬のみで構成されています。報酬額は、前年度の売上や当期純利益の目標達成度に応じて、基本金額の80%から120%の範囲内で決定される仕組みです。代表取締役が全取締役の業績指標に基づく評価を行い、報酬総額の妥当性を確認することで、客観性・公正性・透明性を確保しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 33百万円 8.2百万円
監査等委員(社外除く) 1名 2百万円 2.4百万円
社外役員 3名 8百万円 2.8百万円


なお、上記支給額には、使用人兼務取締役の使用人給与相当額は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。