※本記事は、セフテック株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、公共工事や民間工事向けの工事用保安用品の販売およびレンタルを全国で展開しています。標識・標示板、安全機材、保安警告サイン、安全防災用品などを提供しています。
単体従業員数は356名、連結従業員数は372名です。セグメントは保安用品事業の単一です。
主な国内グループ会社は、東阪神(安全機材の製造・販売)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
セフテックグループは、工事用保安用品の提供を通じて社会インフラを支える事業を展開しています。全国に広がる販売網とストックヤードを活かし、良質な商品とシステムを廉価で提供することで、顧客満足度とシェア拡大を目指しています。このような事業特性から、安定した基盤のもとで働く環境が期待できます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあります。これは、従業員が長期にわたってキャリアを築きやすい、定着性の高い職場環境であることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,011,148円 |
| 平均勤続年数 | 13.9年 |
| 平均年齢 | 43.3歳 |
| 単体従業員数 | 356人 |
| 連結従業員数 | 372人 |
| 単体のグループ内比率 | 95.7% |
同社は、確定給付型の制度として退職一時金制度を、また、確定拠出型の制度として確定拠出年金制度を採用しています。これらの制度は国内の従業員を対象としています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、2026年3月31日時点の退職給付債務は2.8億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
セフテックグループは、「人」を最大の経営資本と認識し、人材の定着と育成に注力しています。全国での積極的な採用活動に加え、社員一人ひとりが能力を発揮できる多様性を尊重した組織づくりを目指しています。
給与・報酬の決定方針としては、年2回の人事考課に基づき、個人評価と社内賃金テーブルに従って給与額を決定しています。賞与についても、個人評価と業績目標達成率に基づき、社内規程の支給基準に則って算出されており、公平性と透明性が担保されています。
具体的な取り組みとして、ワークライフバランスを整えるための残業時間削減や年休取得率向上、研修や充実した資格手当制度による従業員の資質向上をバックアップしています。また、女性の活躍をより推進するため、女性管理職の割合増加を目指しており、従業員の心身の健康をサポートする「健康経営優良法人2026」の認定も受けています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体のデータを示します。管理職の定義は労働基準法上の管理監督者および同等の権限を有する役職者としています。労働者の男女の賃金の差異については、年齢・勤続年数・管理職比率が男性の方が高いこと、また有期労働者・パートでは定年再雇用で賃金の高い嘱託者が多く含まれていることにより差異が生じています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 4.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 55.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 64.9% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 69.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 30.5% |
人材の定着・育成
| 項目 | 目標(2030年度迄に) | 実績(2025年度) |
|---|---|---|
| 離職率 | 4.0% | 6.8% |
| 平均残業時間 | 10時間/月 | 13.9時間/月 |
| 年休取得率 | 70.0% | 71.0% |
多様な人材の活躍
| 項目 | 目標(2030年度迄に) | 実績(2025年度) |
|---|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 20.0% | 4.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 50.0% | 55.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異 | 70.0% | 64.9% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
セフテックは、公共工事や民間工事で利用される道路、上下水道、治水、環境衛生、公園などの工事用保安用品の販売とレンタルを全国で展開しています。同社グループは、保安用品事業の単一セグメントで事業活動を行っています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
セフテックは、主に工事現場の安全確保に不可欠な保安用品を提供しています。収益モデルは、標識・標示板、安全機材、保安警告サイン、安全防災用品、その他の工事用品を直接エンドユーザーに販売する「直販」、代理店を通じて販売する「卸」、そして短期間の利用を想定した「レンタル」の3つの形態で構成されています。特にレンタル売上高が同社グループの収益の大きな部分を占めています。
同社グループは、現場の安全管理や防犯対策に高い効果を発揮する「AIカメラート」や「トラカメ」といったデータ取得サービスを積極的に展開しています。また、提案型営業の強化や高付加価値商品の回転率向上、迅速な商品供給にも注力しています。当連結会計年度の販売実績を見ると、安全防災用品は増加しましたが、標識・標示板、安全機材、保安警告サイン、その他品目、およびレンタル売上高は減少傾向にあります。
同社グループは日本国内に事業基盤を置いており、本邦以外の外部顧客への売上高はありません。また、海外に所在する有形固定資産も保有していません。特定の主要な顧客への売上高が連結売上高の10%以上を占める状況もありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績は、売上高が概ね横ばいから微減で推移しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期にかけて減少傾向を示しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 103億円 | 99.7億円 | 101億円 | 103億円 | 101億円 |
| 経常利益 | 12.1億円 | 8.7億円 | 5.5億円 | 3.6億円 | 2.6億円 |
| 経常利益率 | 11.7% | 8.8% | 5.4% | 3.5% | 2.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 8.1億円 | 5.8億円 | 3.5億円 | 2.3億円 | 1.4億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 422.46 | 300.61 | 191.78 | 129.39 | 80.97 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期からわずかに増加しており、従業員一人ひとりの売上貢献度は維持されている状況です。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から減少しており、収益性の改善が今後の課題として考えられます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 27.1百万円 | 27.2百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.9百万円 | 0.7百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業活動を通じて安定した資金を創出し、将来に向けた投資余力も確保している状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は高い水準を維持しており、強固な財務基盤を示しています。これは、事業活動における安定性や、予期せぬ経済変動への耐性につながると考えられます。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準となっています。
手元資金である現金及び預金は一定の残高を確保しており、事業運営における流動性を保っています。これらの財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 72.3億円 | 72.9億円 |
| 自己資本比率 | 58.2% | 62.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.2% | 2.0% |
| 現金及び預金 | 44.5億円 | 39.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが当期もプラスとなっています。これは、事業活動を通じて安定的に資金を創出していることを示しています。ただし、前期と比較すると営業活動によるキャッシュフローは減少しました。主な要因としては、税金等調整前当期純利益や減価償却費の収入があった一方で、レンタル資産の取得や仕入債務の減少による支出があったことが挙げられます。
投資活動によるキャッシュフローは当期も支出超過となっており、有形固定資産や無形固定資産の取得に資金を投下しています。これは事業に必要な設備投資を行っている状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローも支出超過であり、借入金の返済や配当金の支払い、リース債務の返済、自己株式の取得に資金が使われています。
結果として、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは当期もプラスを維持しており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金がある状態です。この資金状況は、同社グループが安定した事業運営を継続し、将来の成長に向けた投資余力を確保していることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素となります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 11.8億円 | 162百万円 |
| 投資CF | △1.3億円 | △33百万円 |
| 財務CF | △7.2億円 | △6.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 10.5億円 | 1.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、公共工事予算、民間工事の動向、加えて地方自治体の財政状況が、業績等に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、仕入の一部を中国より輸入しており、中国の経済状況や政策等により、商品の供給に問題が生じた場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
セフテックは、「安全と環境にやさしい総合安全企業」を目指し、社会貢献と顧客・株主・社員・取引先との共存共栄を経営理念としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
セフテックグループは、「安全と環境にやさしい総合安全企業を目指す」をテーマに掲げています。工事現場の安全管理に不可欠な保安用品や保安システムを工事業者に提供しています。
また、環境美化と環境負担の低減に役立つ新商品の開発とその販売・レンタルを通じて、社会的な貢献を果たすことを経営理念としています。顧客・株主・社員・取引先との共存共栄を常に念頭に置き、事業活動を行っています。
中長期的な経営戦略としては、全国展開する販売網と広いストックヤードを活かし、適正利益を確保しつつ、良質な保安用品や保安システムを他社よりも廉価で提供することを目指しています。これにより、顧客満足度の向上とシェアの拡大に努めています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
セフテックグループは、顧客・株主・社員・取引先との共存共栄を重視する経営を行っています。人材の定着と育成、そして社員一人ひとりが多様な能力を発揮して活躍できる組織作りを大切にしています。
ワークライフバランスを整えるため、残業時間の削減や年次有給休暇取得率の向上など、職場環境の整備に取り組んでいます。社員全員が活躍できる多様性を尊重した組織づくりを進めており、女性の活躍をより推進するため、女性管理職の割合を増やす方針です。
従業員の心身の健康を重視し、健康サポートを積極的に行い、「健康経営優良法人2026」の認定を受けています。環境に配慮した事業活動を推進するため、取締役会の監督のもと、適切な体制を構築しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
セフテックグループは、意識改革を通じて社員の士気を高め、創意工夫を啓発し、社業発展の原動力となる人事活性化施策を展開することを重点テーマとしています。安全と環境を重視し、顧客ニーズに合った高機能・高付加価値新商品の開発に注力し、他社との差別化を図っています。
また、顧客ニーズに応えるべく、迅速な商品供給ができる体制を維持することに取り組んでいます。レンタル売上の推進に伴う商品のストックヤードの確保を行い、商品回転率の向上に努めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
セフテックは、取締役会が経営の基本方針を決定し、業務執行を監督する体制をとっています。監査役会が取締役の職務執行全般を厳正に監査する、監査役制度を採用しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
セフテックの株主構成を見ると、筆頭株主は㈲裕﨑興産であり、第2位には同社の取締役会長である岡﨑勇氏が名を連ねています。このように、創業家に関連する株主が上位を占めており、同社の経営を支える主要な存在であることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ㈲裕﨑興産 | 31.54% |
| 岡﨑 勇 | 11.03% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合 | 4.30% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長兼執行役員社長は岡﨑太一氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 岡﨑 太一 | 代表取締役社長兼執行役員社長 | 2014年4月同社入社、総務兼特命プロジェクト担当を経て、2016年6月取締役兼執行役員経営企画室長に就任。2019年6月より代表取締役社長兼執行役員社長に現職。 |
| 佐藤 雄考 | 常務取締役兼常務執行役員 財務本部長兼子会社担当 | 1994年6月同社入社、経理部次長、執行役員経理部長兼子会社担当などを歴任。2009年6月取締役兼執行役員に就任し、2015年8月より常務取締役兼常務執行役員財務本部長兼子会社担当に現職。 |
| 岡﨑 勇 | 取締役会長 | 1963年12月同社入社、1971年6月代表取締役社長に就任。愛知フェンス工業㈱(現社名 ㈱東阪神)代表取締役社長などを経て、2019年6月より取締役会長に現職。 |
社外取締役は、坂野宣弘氏(坂野公認会計士事務所開設)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による意思決定と監査役会による監査を通じて、経営の健全性と透明性を確保しています。社外取締役は独立した立場から経営に助言を行い、社外監査役は専門的知見に基づき厳正な監査を実施しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
セフテックの役員報酬は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬である賞与で構成されています。基本報酬は月額の固定額で、経済情勢や会社の業績、役位、貢献度を考慮して決定されます。賞与は売上や利益、自己資本利益率、配当性向などの社内目標達成度に応じて支給され、社外取締役には基本報酬のみが支給される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 71百万円 | 17.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 4百万円 | 3.6百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 8百万円 | 2.6百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
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