【平均年収612万円】アールビバン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収612万円】アールビバン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

アールビバンは、アート関連事業を主軸に、金融サービス事業や健康産業事業をグループ各社とともに展開しています。直近の連結会計年度では、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から増加し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、アールビバン株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アールビバンは、アート関連事業を主軸に、版画・絵画・美術品の販売を手掛けています。また、金融サービス事業として割賦販売あっせん事業、健康産業事業としてホットヨガスタジオの運営も行っています。

単体従業員数は208名、連結従業員数は296名です。同社グループの事業セグメントは、アート関連事業、金融サービス事業、健康産業事業の3つです。

主な国内グループ会社は、ダブルラック、TSCホリスティック(健康産業事業)、インターナショナル・オークション・システムズ(アート関連事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アールビバンは、アートやヨーガ、ファイナンス事業を通じて「心の豊かさ」を提案する同社グループです。従業員の平均年齢や勤続年数からは、比較的若手が多く活躍し、一定の定着感が見られる環境であることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数や平均年齢から、若手から中堅層が中心となって活躍している傾向が見られます。従業員が長期的にキャリアを築きながら成長できる環境が整っていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,124,871円
平均勤続年数 7.4年
平均年齢 31.9歳
単体従業員数 208人
連結従業員数 296人
単体のグループ内比率 70.3%


同社グループは、確定給付型の制度として確定給付企業年金制度と退職一時金制度を併用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、退職給付債務は2.8億円、年金資産は2.2億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


アールビバンは、「絵を通じてひとりでも多くの人々に夢と希望をもたらし、豊かな生活文化に貢献します。」という経営理念のもと、人材育成と社内環境整備に注力しています。従業員一人ひとりが働きがい・生きがいを感じ、主体的に仕事に打ち込める環境を重視しています。

自己変革に挑戦する社員を尊重し、成長・活躍・自己実現の場を提供するとともに、社員の人生設計・成長を促進する教育機会を提供しています。昇格昇進の拡大と早期化により現場での経験を積ませ、将来の管理職や経営層の育成を行う方針です。また、多様な仕事を経験させ、活力を生み出す適材適所の人材配置を行っています。

具体的な取り組みとしては、社長・取締役が経営塾や新卒研修を自ら行い、多角的な教育を実施しています。毎朝の活力朝礼では経営理念の唱和とともに教育を行い、成果主義を取り入れ給与に大きく反映する仕組みを導入しています。働きやすい仕組みの整備として、時短勤務、時差勤務やテレワーク、朝型勤務体系などの柔軟な勤務制度を運用し、ワークライフバランスを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性育児休業取得対象者4名のうち、取得者は0名となっています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 26.9%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 73.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 71.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 114.1%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ TSCホリスティック株式会社

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 100.0%


▼ 株式会社ダブルラック

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 25.0%

多様性・登用

指標 数値
係長級に占める女性労働者の割合 28.0%
全従業員に占める女性労働者の割合 45.1%
正社員に占める女性労働者の割合 47.1%
非正社員に占める女性労働者の割合 36.7%
管理職(課長級以上)に占める女性労働者の割合(目標) 25%以上

育児・介護支援


会社が把握できる情報をもとに、従業員へのアンケートにより集計した人数となります。

指標 数値
育児しながら勤務(全体・連結) 22名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アールビバンは、アート関連事業を主軸に、金融サービス事業、健康産業事業を展開する企業です。多様な事業を通じて、顧客に「絵のある豊かな生活」や「心と身体の健康」を提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、版画・絵画・美術品の販売を核とするアート関連事業、割賦販売あっせんを行う金融サービス事業、ホットヨガスタジオなどを運営する健康産業事業の3つのセグメントで事業を展開しています。特にアート関連事業が同社グループの収益の大部分を占める構造となっています。

アート関連事業

版画、絵画、美術品の購入および販売を行っています。催事販売と店舗販売を中心とした販売事業を営んでおり、現代アーティストや新進アーティストの作品を主要商品としています。
収益は、版画・絵画・美術品の販売から得ています。運営は、アールビバン、子会社ダブルラック、TTスタイル、インターナショナル・オークション・システムズが行っています。

金融サービス事業

当社およびその他一般加盟店の顧客に対し、販売代金等の個別信用購入あっせん業務(クレジット事業)を行っています。
収益は、個別信用購入あっせん業務に係る会員手数料から得ています。運営は、子会社ダブルラックが行っています。

健康産業事業

ホットヨガスタジオ「アミーダ」やマシンピラティススタジオ「STUDIO 358」の運営を行っています。
収益は、ホットヨガスタジオ等の運営によるサービス提供から得ています。運営は、子会社TSCホリスティックが行っています。

同社グループの売上高は、アート関連事業が最も大きく、前期と比較して大きく増加しました。金融サービス事業も売上高、営業利益ともに増加しています。健康産業事業は売上高が減少しましたが、営業利益は増加する結果となりました。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
アート関連事業 80.9億円 100億円
金融サービス事業 16.4億円 17.4億円
健康産業事業 10.0億円 9.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は概ね増加傾向にあり、特に当連結会計年度では大きく伸長しました。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に変動しながらも、直近の当連結会計年度では前期から増加する結果となっています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 103億円 107億円 110億円 107億円 127億円
経常利益 24.1億円 21.0億円 29.2億円 22.7億円 26.8億円
経常利益率 23.5% 19.6% 26.5% 21.1% 21.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 11.5億円 13.5億円 17.7億円 12.7億円 16.9億円
1株当たり当期純利益(円) 106.91 123.83 163.86 130.61 185.00

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しました。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しています。これらの指標は、同社グループの生産性が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 35.3百万円 42.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 7.0百万円 9.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況を見ると、自己資本比率は安定した水準を維持しており、手元資金も増加傾向にあります。本業で得た資金を効率的に運用し、財務基盤を強化している状況がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アールビバンは、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、財務の安定性を示しています。ROE(自己資本利益率)も前期から改善し、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も増加しており、不測の事態への耐性も備えていると考えられます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 153億円 162億円
自己資本比率 44.0% 44.3%
ROE(自己資本利益率) 8.1% 10.7%
現金及び預金 57.5億円 90.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは37.5億円の獲得となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加、棚卸資産の減少、前受金の増加などが要因となっています。投資活動によるキャッシュ・フローは15.8億円の獲得となり、投資有価証券の売却による収入が主な要因です。

財務活動によるキャッシュ・フローは△19.9億円の使用となりました。長期借入金の返済や配当金の支払いが主な要因です。本業で安定的に資金を生み出し、投資活動でも資金を獲得していることから、財務的な余裕がある状態を示しています。この資金状況は、同社グループの事業継続性や将来の成長投資への余力につながるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 20.2億円 37.5億円
投資CF △4.5億円 15.8億円
財務CF △5.9億円 △19.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 15.7億円 53.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、経済情勢の不安定化による落札価格の下落や為替変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、主要商品である版画は作品ごとに摺刷枚数が限定されており、仕入先との間で継続的な商品供給契約を締結していないため、安定的な商品確保が課題となる可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アールビバンは、アート、ヨーガ、ファイナンス事業を通じて、人々の「心の豊かさ」を追求し、幸福を広げることを目指している会社です。創業以来、一貫してこの価値観を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「私たちは、絵を通じてひとりでも多くの人々に夢と希望をもたらし、豊かな生活文化に貢献します。」という経営理念を掲げています。創業以来、「心の豊かさ」を提案し続けてきました。アートやヨーガ、ファイナンス事業を通じて、人々が様々な刺激や感動を得て、生きる力を強め、喜びを深め、創造性を高める手助けをし、幸福を広げる会社でありたいと考えています。

また、主力のアート関連事業においては、「日本の文化水準を上げる」「日本全国に心の灯りをともす」「日本発のアーティストを世界に発信する」といったビジョンに近づけるよう、成長スピードを上げていくことを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、創業以来「心の豊かさ」を提案し続けることを大切にしています。サステナビリティを巡る課題への対応は重要な経営課題と認識しており、中長期的な企業価値向上の観点から、地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理に積極的・能動的に取り組む方針です。

社内においては、年齢、国籍、性別等区別することなく、意欲と能力のある優秀な従業員が平等に管理職登用への機会が得られるような人事評価とキャリアプランを整備しています。従業員が最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に努め、意欲と能力のある人材を育成し、適性のある管理職として登用していくことを目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中長期的な視点に基づき、人材や組織といった経営基盤固めを実践していくことを課題としています。アート関連事業および健康産業事業においては、新規顧客の開拓と、過去にとらわれない新たな収益基盤の創造にチャレンジしていく方針です。

特に健康産業事業では、新型コロナウイルス感染症による会員数の減少という厳しい状況が続いているため、会員が増加に転じるよう、店舗やサービスの魅力の向上を図っていくことを重点テーマとしています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アールビバンは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が設置されています。業務執行の監督のため、社外取締役および社外監査役が出席する取締役会運営を採用し、社外監査役を中心に経営への牽制機能を備えています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アールビバンの株主構成を見ると、筆頭株主は立花証券です。また、有限会社カツコーポレーションは同社株主の野澤克巳氏が所有する会社であり、上位株主として名を連ねています。このように、創業家およびその関連会社が上位に複数名を占める資本構成となっています。

株主名 持株比率
立花証券 39.93%
有限会社カツコーポレーション 33.76%
MAGO CREATION 7.16%
栗田 実 3.93%
野澤 克巳 2.61%


(注)有限会社カツコーポレーションは、同社株主野澤克巳が所有する会社であります。
前事業年度末において主要株主でなかった立花証券は、当事業年度末現在では主要株主となっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役会長兼社長は野澤克巳氏が務めています。社外取締役比率は20.0%です。

氏名 役職 主な経歴
野澤 克巳 代表取締役会長兼社長 1984年11月 同社設立代表取締役社長。2015年6月 同社代表取締役会長。2022年6月 同社代表取締役会長兼社長より現職。
岩本 一也 取締役 1996年10月 同社入社新事業開発室長。2013年6月 同社代表取締役社長。2017年6月 同社取締役より現職。
樋口 弘司 取締役 管理部長 2007年7月 ㈱e・ジュネックス(現アールビバン)入社管理部長。2014年6月 同社取締役管理部長兼経営企画室長より現職。
野澤 竹志 取締役 2013年4月 同社入社社長室。2020年6月 同社取締役より現職。


社外取締役は、郷倉正人氏(コンサルティングオフィスG代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会および監査役会を設置しています。業務執行の適切な監督のため、社外取締役および社外監査役が出席する取締役会運営を採用し、社外監査役を中心に経営への牽制機能を備えています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アールビバンでは、取締役(社外取締役を除く)の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および株式報酬により構成されています。社外取締役の報酬は、その職務に鑑み基本報酬のみを支払う方針です。監査役の報酬は、業務執行から独立した客観的な立場から業務執行の妥当性および適法性を判断し、監督機能と監査機能を適正に確保する観点から、基本報酬のみの体系となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 3.6億円 72.3百万円
監査役(社外除く) 1名 5百万円 5.0百万円
社外役員 3名 19百万円 6.3百万円


個人別報酬が開示されている役員は、野澤克巳氏(2.75億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。