【平均年収498万円】うかい 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収498万円】うかい 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

うかいは、飲食店の経営と物販商品の製造販売を手掛けています。直近の業績は増収増益となりました。事業ポートフォリオの再構築を進めています。


目次

※本記事は、株式会社うかい の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


うかいは、飲食店の経営と物販商品の製造販売を主な事業内容としています。和食・洋食のディナーレストランを複数展開し、洋菓子店での物販も手掛けています。

単体従業員数は589名です。セグメントはレストラン事業部、物販事業部の2つです。

同社は、飲食店の経営と物販商品の製造販売を主な事業内容としており、和食・洋食のディナーレストランや洋菓子店を直接運営しています。

2025年10月1日付で文化事業部を他社へ事業承継し、事業ポートフォリオの再構築を進めました。また、2026年3月31日には『東京 芝 とうふ屋うかい』を閉店しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


うかいは、日本の食文化の発展に貢献する「100年続く店づくり」を店舗理念に掲げています。従業員一人ひとりの技術力や感性、ホスピタリティをブランド価値の源泉と捉え、人材育成と働きやすい環境づくりに力を入れている点が特徴です。専門性の高いプロフェッショナル人材の育成と、多様な働き方を支援する社内環境の整備を通じて、長期的な活躍を後押しする方針を示しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も安定している傾向が見られます。これは、従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境が整っている可能性を示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 4,984,188円
平均勤続年数 8.6年
平均年齢 38.8歳
単体従業員数 589人
連結従業員数 -


同社は従業員の退職給付に充てるため、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)制度を採用しています。従業員の退職給付に充てるため、非積立型の確定給付制度を採用しています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、同社の退職給付債務は8.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社の人材戦略は、長期経営構想2035で掲げる「守る」から「挑む」への転換を人材面から具体化し、収益力の向上と人材力の強化、現場環境の充実を好循環させることを基本方針としています。必要人材を「獲得する」だけでなく、「育て、定着させ、適所に配置する」までを一体で設計し、事業戦略と同じ時間軸で実行する方針です。

給与は役割に応じて定められた等級ごとの給与レンジ内で処遇することを基本とし、役割、責任、経験、能力、職務遂行状況等を総合的に勘案して決定しています。同一労働同一賃金の趣旨を踏まえ、職務内容・責任の程度や配置変更の範囲等に応じて合理的に説明可能な処遇となるよう制度を整備し運用しています。評価はMBOを導入し運用しており、処遇への反映は段階的に実施しています。賞与は業績等も踏まえつつ、現時点では年間2か月分を基本としています。

人材育成の中核を担う社内制度として「UKAI Global Academy」を据え、技能と価値観の双方から「うかいらしさ」を深く理解し伝承できる人材の計画的育成を推進しています。鉄板調理人の社内資格制度「TEPPAN Cuisinier/TEPPAN Cuisiniere」の導入によりキャリアパスを明確化し、若手が成長実感を持てる仕組みを整備しています。また、「辞めない体制をつくる」という考え方を明確にし、働きやすさの向上を通じて定着率を高め、店舗力の向上を収益力強化へ結び付けることを重視しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男性の育児休業等取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、本記事では取得できていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 13.3%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 65.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.9%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) 102.0%

任意開示指標


同社が人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について設定している指標と目標、実績は以下の通りです。

指標 目標 実績(当事業年度)
管理職に占める女性労働者の割合 30.0% (2030年9月) 13.3% (2026年3月期)
男性の育児休業等取得率 90.0% (2028年3月期) 100.0% (2026年3月期)
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 80.0% (2030年9月) 76.9% (2026年3月期)

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社うかいは、飲食店の経営と物販商品の製造販売を主軸に事業を展開しています。高品質な料理とサービスを提供するレストラン事業を核とし、洋菓子などの物販事業も手掛けています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、飲食店の経営と物販商品の製造販売を主な事業内容としています。高品質な料理とサービスを提供するレストラン事業を核に、洋菓子の製造販売を行う物販事業を展開し、多様な顧客ニーズに応えています。収益は主に、これらの事業活動を通じて得られています。

レストラン事業部

和食および洋食料理のディナーレストランを経営しています。具体的には、いろり炭火焼料理の「うかい鳥山」やとうふ料理の「とうふ屋うかい」、割烹料理の「銀座 kappou ukai 肉匠」などを展開しています。また、鉄板料理の「八王子うかい亭」やグリル料理の「グリルうかい 丸の内店」なども運営しています。収益は、飲食販売収入と商品販売収入から得ています。当事業年度の売上高は前期から増加しており、客単価の上昇が寄与しました。

物販事業部

物販商品の開発・製造および販売を行っています。主に洋菓子店「アトリエうかい」として、製菓工房併設店舗や百貨店内の店舗を展開しています。収益は、商品販売収入から得ています。当事業年度の売上高は前期から増加しており、製菓部門の外販伸長や新店寄与、百貨店での催事出店が貢献しました。

文化事業部

2025年10月1日付で文化事業「箱根ガラスの森」を他社へ事業承継しました。収益は、入場料等収入、商品販売収入、飲食販売収入から得ていました。当事業年度の売上高は、事業承継に伴う計上期間の相違により前期から減少しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
レストラン事業部 106億円 110億円
物販事業部 18.0億円 19.9億円
文化事業部 10.9億円 5.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高が緩やかに増加する傾向にあります。営業利益、経常利益、当期純利益はいずれも前期から増加しました。特に当期純利益は、事業譲渡益の計上や店舗閉鎖損失引当金繰入額の計上といった特別損益要因があったものの、大幅な増加となりました。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の経営状況は、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている段階にあることを示しています。財務基盤の厚みや資金の流れから、事業の安定性と成長への取り組みを読み解くことができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率は、2026年3月期に47.9%となり、前事業年度の43.7%から増加しています。これはプライム市場の製造業平均(46.8%)を上回る水準であり、非製造業平均(24.2%)と比較しても高い水準を示しています。自己資本比率が高いことは、財務基盤が安定していることを示しており、外部環境の変化にも耐えうる体力があると言えます。

手元資金である現金及び現金同等物は、2026年3月期末に3,076百万円となっています。前事業年度末の5,413百万円からは減少していますが、一定の資金を確保している状況です。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 4,769百万円 5,016百万円
自己資本比率 43.7% 47.9%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び現金同等物 5,413百万円 3,076百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローを見ると、2026年3月期における営業活動によるキャッシュフローは6.2億円の増加となりました。これは本業で安定的に資金を生み出していることを示しています。主な要因としては、税引前当期純利益や減価償却費の計上などがあります。

一方、投資活動によるキャッシュフローは△22.8億円の減少となりました。これは主に定期預金の預入や、新設する製菓工房の設備および既存設備の更新等に伴う有形固定資産の取得による支出が影響しています。このことから、同社が将来の成長に向けた積極的な投資を行っている状況がうかがえます。

財務活動によるキャッシュフローは△6.7億円の減少となり、借入金の返済や預り保証金の返還などによる支出が主な要因です。営業活動で得た資金を投資に回し、さらに借入金の返済も進めていることから、事業の拡大と財務健全化の両面に取り組んでいると言えます。フリーキャッシュフローはマイナスとなっていますが、これは成長投資を優先している結果であり、今後の事業展開に期待が持てる状況です。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 12.4億円 6.2億円
投資CF 29.0億円 △22.8億円
財務CF △5.4億円 △6.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 41.4億円 △16.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、天候不順や世界情勢の変化により原材料の調達価格が高騰したり、必要量の確保が困難になったりするリスクを認識しています。これらは業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、事業環境の変化等により店舗の収益性が著しく低下した場合、固定資産の減損損失が発生し、業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は、継続的な業績拡大のために「おもてなし」と「最高の料理」を提供する人材の確保・育成・定着を重要視しています。採用環境の悪化等により必要な人員を適正なコストで確保できない場合、サービス品質や店舗運営に影響が生じ、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


うかいは、「利は人の喜びの陰にあり」という基本理念のもと、すべての人々を大切にし、感動や豊かさを提供することで社会に貢献することを目指している会社です。同社は、100年続く企業となることを目指し、魅力ある企業づくりを推進しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は、基本理念として「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神として「同社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念として「100年続く店づくり」を掲げています。これらの理念を共通の指針とし、事業活動を通じて多くの人々に喜び、感動、豊かさ、絆、和みを提供することで社会に貢献することを目指しています。長期経営構想2035では、「多様な食の業態に携わり、永続企業・ブランドを築き、すべての人に笑顔や感動、幸せな時間をプロデュースする」ことを目指す姿としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、長期経営構想を実現するための行動指針として「未来に向かって前に進む」を掲げています。これは、2024年に創業60周年を迎え、創業第2章として伝統と革新を内に秘め、未来に向かって前進することを意味しています。既存の手段や仕組みに囚われず自由に発想し、新しいことに挑戦する攻めの姿勢を大切にしています。また、失敗を恐れずに挑戦し続け、社内外に志を共にできる仲間を作り、共創を心がけることを重視しています。パーパスとして「おもてなしで人を豊かに」を掲げ、サステナビリティへの取り組みも進化させています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、長期経営構想2035および中期経営計画2030の実現に向け、重点施策として「収益力の向上」と「人材力の強化・現場環境の充実」を掲げています。特に「人材力の強化と現場環境の充実」では、ブランド維持・強化のための人材育成と働きやすい現場環境の整備が不可欠であると考えています。2025年度に開講した社内教育制度「UKAI Global Academy」を通じて、料理・サービスのプロフェッショナル人材の育成を推進しています。また、サステナビリティに関する重要課題として、働きがいのある労働環境づくり、人材育成、ダイバーシティ&インクルージョンの推進などを特定し、取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


うかいは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営の監督・監査機能を担っています。取締役会は社外取締役を含む6名で構成され、迅速かつ的確な経営判断を行う体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


うかいの筆頭株主は一般社団法人鵜飼家持株会であり、創業家による安定的な経営基盤がうかがえます。また、京王電鉄やキッコーマンといった事業会社も主要株主として名を連ねており、幅広い関係性の中で事業が展開されていることが特徴です。

株主名 持株比率
一般社団法人鵜飼家持株会 24.25%
京王電鉄 13.70%
キッコーマン 8.88%
青山財産ネットワークス 3.56%
三菱UFJ銀行 1.78%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は紺野俊也氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
紺野 俊也 代表取締役社長 1991年3月同社入社、洋食事業部総料理長、執行役員洋食事業部長、取締役洋食事業部長、常務取締役営業本部長、専務取締役事業本部長兼経営企画室担当を経て、2021年6月より同社代表取締役社長。
松崎 城康 専務取締役 2000年2月同社入社、横浜うかい亭店長、執行役員営業推進室長、執行役員和食事業部長、取締役企画推進部長、取締役常務執行役員統括本部長を経て、2025年4月より同社専務取締役。
笹野 雄一郎 常務取締役 2000年3月同社入社、ウカイリゾート料理長、銀座うかい亭総料理長、洋食事業部総料理長、執行役員総料理長兼海外戦略室長、取締役飲食事業部長、取締役執行役員レストラン事業部長を経て、2024年4月より同社常務取締役。
峰尾 亨 取締役 1976年6月同社入社、八王子うかい亭店長、洋食事業統括部長、執行役員洋食事業部長、取締役、常務取締役経営企画室長、常務取締役管理本部長、取締役専務執行役員文化事業部担当兼渉外担当を経て、2026年4月より同社取締役相談役兼渉外担当。


社外取締役は、永田正氏(京王電鉄代表取締役会長)、荒ヶ田和也氏(アサヒビール専務執行役員)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名が経営の監督機能を果たしています。社外取締役は、客観的かつ中立的な立場から経営全般への助言を行い、取締役会の機能強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


うかいの役員報酬は、社内取締役に対しては固定報酬、賞与、譲渡制限付株式報酬を組み合わせた体系です。社外取締役と監査役の報酬は、経営への独立性と客観性を重視し、固定報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.5億円 29.5百万円
監査役(社外除く) 1名 19百万円 18.8百万円
社外役員 5名 22百万円 4.3百万円


なお、非金銭報酬は譲渡制限付株式報酬制度に基づく当事業年度における費用計上額です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。