※本記事は、ぷらっとホーム株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ぷらっとホームは、コンピューター関連製品の開発、製造、販売、サービス提供を行う企業です。汎用マイクロサーバーやネットワークアプライアンス、IoTゲートウェイなどを展開し、Web3事業では暗号資産関連サービスも手掛けています。
単体従業員数は39名、連結従業員数は39名です。セグメントはネットワーク事業、Web3事業の2つです。
主な国内グループ会社は、Things Revolution(Web3事業)などです。
同社グループは当連結会計年度より報告セグメントを「ネットワーク事業」と「Web3事業」の2区分に変更しました。また、2025年7月にはWeb3事業を本格化するため、Things Revolution株式会社を設立しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ぷらっとホームは、ネットワーク事業やWeb3事業を展開する企業です。少数精鋭の組織体制を特徴としており、専門性の高い人材が活躍しています。このような環境で、どのような給与水準や働き方が提供されているのか、具体的なデータから見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が高めで、平均勤続年数も比較的長い傾向にあります。これは、経験豊富な人材が長く定着し、専門知識や技術を蓄積しながら業務に取り組んでいる環境を示唆しています。安定したキャリアを築きやすい職場であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,484,650円 |
| 平均勤続年数 | 12年9ヶ月 |
| 平均年齢 | 48.6歳 |
| 単体従業員数 | 39人 |
| 連結従業員数 | 39人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
同社は、退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。この制度は国内の従業員に適用されます。
退職一時金制度も設けています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ぷらっとホームは、少数精鋭の専門技能者集団として、一人ひとりの高い技術力と生産性が持続的成長の源泉であると認識しています。激変する市場環境で競争優位性を維持するため、「自律的な技術・技能キャッチアップの支援」「タレントの選抜・育成」「属人化の解消とオープンなナレッジシェア」「心理的安全性の確保と柔軟な職務環境の提供」の4つのコア戦略を人材戦略の基本方針としています。
給与体系は月額給与、変動賞与、ストックオプションで構成され、役職、職責、貢献度、市場水準、同社業績を総合的に勘案して支給額が決定されます。これにより、業績向上への意欲や士気を高めることを目指しています。
また、性別や国籍の区別なく人的資本に投資を行い、組織力と総合的な人材力の向上を図っています。役員および従業員一人ひとりの個性と発想を尊重し、能率的かつ安全な職場環境を提供することで、能力を活かせるよう努めています。顧客課題の解決などを通じたOJTにより、能力向上を支援しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。女性管理職比率、男性育児休業取得率、男女賃金差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象ではないため、記載が省略されています。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ぷらっとホームは、インターネット黎明期から培ってきたネットワーク技術を基盤に、IoT関連製品やサービスを提供する「ネットワーク事業」と、分散型台帳技術(DLT)を応用した「Web3事業」を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、ネットワークとIoTにおける知見を中核に事業を推進しています。ハードウェアを中心とした事業形態から、ソフトウェアやサービスを中心とした事業形態への進展を加速していることが特徴です。収益は、製品の販売と関連サービスの提供から得ています。
ネットワーク事業
コンピューター関連製商品の開発、製造、販売及びサービスを提供しています。各種ネットワークサーバー用途やアプライアンスのベース製品として利用される汎用マイクロサーバーをはじめ、ネットワークアプライアンス、IoTゲートウェイなどの製品を開発、製造、販売し、それらに関連するサポートなどのサービスを提供しています。収益は、製品の販売と関連サービスの提供、ネットワーク関連商品等の仕入販売から得ています。
Web3事業
暗号資産に係る開発・発行・販売・取得及び関連するサービスを提供しています。ブロックチェーンを利用したIoTに関する特許を複数件取得し、現実世界の資産をトークン化する「ThingsToken」の事業化を推進しています。収益は、Web3を組み込んだアプリケーションの開発や、Web3を利用するユーザーへの技術支援などから得ています。運営は、2025年7月に設立されたThings Revolutionが行っています。
同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向があります。ダイワボウ情報システム株式会社、アイテック阪急阪神株式会社、SB C&S株式会社が主要な顧客であり、これらはすべてネットワーク事業に関連しています。本邦以外の外部顧客への売上高はありません。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| ネットワーク事業 | - | 12.6億円 |
| Web3事業 | - | 35百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、それ以前の期間の業績は開示されていません。当連結会計年度の売上高は12.9億円、経常利益は26百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は22百万円となりました。ネットワーク事業が計画通り拡大し好調に推移した結果、売上総利益が増加し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも黒字を達成しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 13.0億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 27百万円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 2.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 23百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 4.77 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
当連結会計年度は、従業員1人あたり売上高が33.3百万円、従業員1人あたり営業利益が0.3百万円となっています。連結財務諸表の作成が当連結会計年度からであるため、前期との比較はできません。同社グループは、ハードウェア中心の事業形態からソフトウェアやサービス中心の事業形態への転換を加速することで、収益の拡大と経常利益の継続的な増加を目指しています。
| 指標 | 2026年3月期(当期) |
|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 33.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.3百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
ぷらっとホームの財務状況は、事業活動と投資活動において資金が使われている状況を示しています。これは、今後の成長に向けた投資が活発に行われている段階にあることを示唆しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は50.8%となっています。これはプライム市場の製造業平均や非製造業平均と比較して高い水準を示しています。一方、ROE(自己資本利益率)は5.2%であり、プライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は2.1億円となっており、前期の3.6億円から減少しています。これらの財務状況は、同社グループの事業運営における安定性や将来の成長投資の余力に影響を与える可能性があります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 4.2億円 | 4.5億円 |
| 自己資本比率 | - | 50.8% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 5.2% |
| 現金及び預金 | 3.6億円 | 2.1億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは△1.4億円となりました。これは原材料価格の高騰を見据えた在庫積み増しが主な要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは△1百万円と、主に有形固定資産の取得による支出で資金が使われています。財務活動によるキャッシュフローは増減がありませんでした。結果として、フリーキャッシュフローは△1.4億円となっています。営業キャッシュフローがマイナスであるものの、これは戦略的な在庫積み増しによるものであり、直近で資金の借入も実行していることから、事業運営に必要な資金は確保されている状況です。このような資金の流れは、同社グループが事業拡大に向けた投資を継続していることを示しており、将来の成長性につながる可能性があります。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | △1.4億円 |
| 投資CF | - | △1百万円 |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | △1.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
同社グループは、原材料価格の高騰を見据えた在庫積み増しにより、重要なマイナスの営業キャッシュフローを計上しています。この状況は継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるものとされています。しかし、借入金がなく現金及び預金を保有していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断されています。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、コンピューターの製造販売やネットワーク関連商品、システム・インテグレーション等の各事業において激しい競争に直面しています。価格競争や大手企業との競合により、意図する受注案件の獲得ができない可能性が指摘されています。また、市場の急激な技術革新や頻繁な新製品導入により、同社グループの製品が急速に陳腐化するリスクも存在します。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業規模が小規模であり、製品及び技術が高度かつ複雑であるため、有能な経営陣や従業員の雇用維持に大きく依存しています。高いスキルを有する人材は希少であり、業界における人材獲得競争は激しくなっている状況です。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ぷらっとホームは、オープンソース・ソフトウェアの技術力を核に、顧客の新しいニーズに応え続けることを目指す企業です。少人数の高効率な組織で、社員一人ひとりの個性と発想を尊重する企業風土があります。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ぷらっとホームは、「自由で安全なコネクテッドワールドの実現」をミッションとしています。同社グループは、創業以来Linuxをはじめとするオープンソース・ソフトウェアに関連する技術力で価値創造を行い、顧客に高品質かつ高機能な製品・サービスを提供してきました。
「日本をリードする技術者たちに最先端商品を提供する会社をつくろう」という創業精神を「TECHNOLOGY to serve you.」というコンセプトキーワードに込めています。この蓄積された技術を核とし、顧客の新しいニーズに誠実に応えていくことを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ぷらっとホームは、少人数の高効率な組織でミッションの実現を目指し、人的資本を価値創造の源泉と捉えています。性別や国籍等の区別なく人的資本に投資を行うことを重要な戦略としています。
役員および従業員一人ひとりの多彩な個性と発想を尊重し、その可能性を引き出すことが健全で豊かな職場環境と企業成長の原動力になると認識しています。能率的かつ安全な職場環境を提供し、自由な議論を尊重して能力を活かすことを重視しています。顧客課題の解決などを通じたOJTにより、能力向上を図る企業風土があります。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、中長期的な成長のため、ソフトウェア・サービスを事業の柱とする事業転換を加速しています。これまでのハードウェア型からソフトウェア・サービス型への転換を、ネットワーク事業とWeb3事業の両面で進めています。
Web3事業では、IoT推進に向けたブロックチェーン技術への取り組みを2016年度から開始し、特許取得やIoTデータ取引基盤の発表を行っています。今後は、Web3技術を活用した物流効率化や地方創生事業などの実証成果を活かし、商業化への取り組みを進める方針です。
Web3事業の本格化に備え、2025年7月にはWeb3事業を行う子会社を設立し、当該子会社と共に事業を運営・発展させていく計画です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ぷらっとホームは監査役設置会社として、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。取締役会は社外取締役を含む構成で、経営の重要方針決定と業務執行の監督を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ぷらっとホームの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役社長の鈴木友康氏です。また、取締役執行役員である本多基記氏も上位株主に名を連ねています。このように、同社の経営陣が主要な株主として名を連ねていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 鈴木 友康 | 19.77% |
| 本多 基記 | 7.13% |
| 小寺 弘泰 | 6.32% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は鈴木友康氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 鈴木 友康 | 代表取締役社長 | 1989年日商岩井株式会社(現双日株式会社)入社。1996年同社入社後、同年9月代表取締役副社長に就任。2001年6月より同社代表取締役社長を務め、現在に至ります。 |
| 竹内 敬呂 | 取締役 執行役員 営業管掌 | 1999年株式会社光通信入社。2002年同社入社後、2005年営業部長、2015年執行役員を歴任。2016年6月より同社取締役に就任し、2018年6月より営業管掌を務め現在に至ります。 |
| 福留 正邦 | 取締役 執行役員 兼 管理本部長 管理管掌 | 1977年三菱化成工業株式会社(現三菱ケミカル株式会社)入社。サン・マイクロシステムズ株式会社等を経て、2019年同社入社、管理本部長。2020年6月より同社取締役執行役員兼管理本部長、管理管掌を務め現在に至ります。 |
社外取締役は、菅谷常三郎氏(みやこキャピタル代表取締役)、大川康徳氏(小川・大川法律事務所開設)、藤﨑忍氏(ドムドムフードサービス代表取締役社長)です。
同社は監査役設置会社を採用しており、社外取締役が経営全般に対する助言と監督を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ぷらっとホームの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能するよう設計されています。報酬体系は固定給である月額報酬と株式報酬で構成されており、役位や職責、経営能力、貢献度、同社業績、従業員給与水準などを総合的に考慮して決定されます。これにより、取締役が中長期的な視点で株主と株価変動のリスク・メリットを共有し、業績向上と株式価値向上への意欲を高めることを目指しています。監査役の報酬は、株主総会で決議された限度額内で監査役の協議により決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 45百万円 | 11.2百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 5百万円 | 5.0百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 8百万円 | 1.6百万円 |
同社グループの役員報酬総額は57.9百万円であり、対象となる役員は合計10名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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