※本記事は、株式会社オートウェーブ の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
オートウェーブは、車の販売・買取、車検・整備、車関連用品の販売を行う車関連事業と、冷凍食品・加工食品の販売を行う業務スーパー事業を主軸としています。お客様の暮らしに寄り添うトータルライフパートナーとして、事業の多角化と地域密着型サービスの強化に取り組んでいます。
単体従業員数は183名です。セグメントは車関連事業、業務スーパー事業の2つです。
オートウェーブは、車の販売・買取、車検・整備、車関連用品の販売、冷凍食品・加工食品の販売を主な事業内容としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
オートウェーブは、地域に根ざしたカーライフサポートを通じて、お客様との継続的な接点を重視する事業を展開しています。従業員一人ひとりの専門性とチームワークが企業価値の源泉と認識されており、長期的な視点での人材育成と働きやすい環境づくりに注力していることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も40代半ばであることから、安定して長く働く従業員が多い傾向にあると考えられます。これは、従業員が腰を据えてキャリアを築ける環境が整っていることを示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,231,603円 |
| 平均勤続年数 | 11.8年 |
| 平均年齢 | 44.0歳 |
| 単体従業員数 | 183人 |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
オートウェーブは、人的資本を中長期的な企業価値向上の重要な基盤と位置付け、従業員が能力を発揮し成長し続けることができる環境の整備に取り組んでいます。従業員の成長を通じてサービス品質や生産性を向上させ、持続的な事業成長と地域社会への貢献を目指しています。
同社は、人的資本を事業価値創造の重要な源泉と捉え、顧客価値を最大化する「事業戦略」と、人的資本価値を最大化する「組織戦略」を密接に連動させた経営を推進しています。処遇・報酬制度については、職務・役割、保有技能、資格、業績への貢献、店舗運営への貢献度等を踏まえ、従業員の成長と会社業績の向上が連動する制度運用に努めています。
また、ダイバーシティマネジメントを経営戦略の一環として推進しており、柔軟な働き方を実現する各種制度、退職した社員の再雇用、障がい者雇用の推進など多様な人材の活躍を支援しています。従業員の専門性向上のために社内研修や資格取得などを通じた人材育成にも注力し、組織の活性化を図っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 4.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 31.2% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 92.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 77.9% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
オートウェーブは、車の販売・買取から車検・整備、車関連用品の販売までを手掛ける「車関連事業」と、冷凍食品や加工食品を販売する「業務スーパー事業」の二つの事業を主軸としています。お客様の暮らしに寄り添うトータルライフパートナーを目指し、事業の多角化と地域密着型サービスの強化に努めています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、新車・中古車販売や車検・整備を軸とする総合カーディーラーとしての事業と、業務スーパーの運営による食品販売事業を展開しています。国内の外部顧客への売上高が全体の90%を超えているため、事業は主に国内市場に集中している状況です。
車関連事業
「世の中から事故車・故障車をなくす」というミッションのもと、安心・安全・快適なカーライフの提供に取り組んでいます。オイル交換やバッテリー交換などの定期的なメンテナンスおよび車両管理の重要性に応えるため、新たな公式アプリ「myCARカルテ」をリリースしました。
本アプリを通じてメンテナンス履歴の確認や作業予約が可能となり、顧客利便性の向上と来店促進に寄与しています。収益は、車の販売・買取、車検・整備、車関連用品等の販売から得ています。
業務スーパー事業
「エブリデイロープライス(毎日がお買得)」をコンセプトに、地域の皆様に信頼され、親しみを持って利用される店舗づくりに取り組んでいます。お客様がいつでもベストな価格で安心してお買い物できる環境を整備し、消費者のニーズに的確に応える店舗運営に努めています。
前期に出店した店舗が順調に業績に寄与したことに加え、既存店も地域の支持を背景に好調に推移しました。収益は、冷凍食品・加工食品の販売から得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 車関連事業 | 62.1億円 | 66.5億円 |
| 業務スーパー事業 | 26.6億円 | 31.9億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの連結経営指標の推移については、第34期以降の連結財務諸表が作成されていないため、直近の複数期間にわたる詳細なトレンドは確認できません。第33期(2022年3月期)の連結業績は、売上高が74億2,646万円、経常利益が2億4,196万円、親会社株主に帰属する当期純利益が1億3,663万円となりました。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 74.3億円 | - | - | - | - |
| 経常利益 | 2.4億円 | - | - | - | - |
| 経常利益率 | 3.3% | - | - | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.4億円 | - | - | - | - |
| 1株当たり当期純利益(円) | 9.45 | - | - | - | - |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
オートウェーブは、事業の多角化と地域密着型サービスの強化に努めています。本業で安定した資金を創出しながら、将来に向けた投資も行っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
オートウェーブの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。これは、同社の財務の安定性を示す一つの指標となっています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準となっており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も増加傾向にあり、不測の事態への耐性も備えている状況です。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 4,139百万円 | 4,537百万円 |
| 自己資本比率 | 55.0% | 57.4% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 10.2% |
| 現金及び現金同等物 | 530百万円 | 765百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
オートウェーブの当期のキャッシュフローは、営業活動で568百万円の資金を獲得しています。これは、同社の本業が安定して資金を生み出していることを示しています。投資活動では89百万円の資金を使用しており、これは有形固定資産の取得や敷金及び保証金の差入によるものです。
財務活動では243百万円の資金を使用しており、長期借入金の返済や配当金の支払いが主な要因となっています。本業で得た資金を投資に回しつつ、借入金の返済も進めていることから、同社は安定した財務運営を行いながら、将来に向けた事業基盤の強化も図っている状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 568百万円 |
| 投資CF | - | △89百万円 |
| 財務CF | - | △243百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | 479百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は有利子負債の依存度についてリスクを認識しており、金利変動や財務制限条項に抵触した場合に業績へ影響を及ぼす可能性があります。また、スタッドレスタイヤやタイヤチェーンの需要が降雪の有無に左右されるため、気候条件による業績変動のリスクも存在します。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は小売業が中心の事業形態であり、お客様の個人情報を保管・管理しています。不正アクセス等による情報漏洩が発生した場合、同社への信頼性が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
オートウェーブは、地域のお客様のカーライフを支える企業として、事業領域の変革と多角化を進めています。ここでは、同社が目指すビジョンや大切にする価値観、そして今後の重点テーマについてご紹介します。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
オートウェーブは、カー用品の小売販売から車検・整備を中心とした顧客獲得へと事業領域をシフトし、新車・中古車販売を強化しています。これにより、地域のお客様のあらゆる相談・困り事をワンストップで解決できる企業集団への転換を目指しています。
カーライフ全体にわたる生涯顧客化を推進するとともに、成長部門である業務スーパー事業の積極的な出店を強化しています。また、自転車販売やコインランドリー等の異業種との融合も進め、地域の生活利便性を高め、信頼され親しまれる店舗づくりに取り組んでいます。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
オートウェーブは、顧客サービスの向上を重視し、社員一人ひとりがお客様の「不満」「不信」「不合理」に向き合い、「不の解消」を通じて「安全」「安心」「快適」を提供することを目指しています。持続的な企業価値向上のため、ダイバーシティマネジメントを不可欠と捉え、従業員の多様性を生かした新たな価値創造を推進する企業風土があります。
多様な人材の活躍を支援するため、柔軟な働き方を実現する各種制度や退職者の再雇用、障がい者雇用の推進に取り組んでいます。また、従業員の専門性向上に向けた社内研修や資格取得にも注力し、組織の活性化を図っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
オートウェーブは、市場の縮小傾向が続く厳しい事業環境において、経営基盤の強化を重要な課題としています。サステナビリティへの取り組みとして、気候変動リスクに対する取締役会による監督体制を構築し、地球環境へ配慮した経営を推進しており、2050年までのカーボンニュートラルを目指しています。
具体的には、省エネルギー推進や温室効果ガス削減、資源の有効活用などを進めています。人的資本においては、2030年3月までに採用労働者に占める女性労働者の割合を50%以上、男性育児休業取得率を10%以上とすることを目標に掲げ、多様な人材が活躍できる組織づくりに取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は経営の効率性とリスクコントロールを重視し、監督機能と執行機能の分離を図ることで意思決定の迅速化と経営責任の明確化に努めています。社外役員を積極的に任用し、経営の透明性、効率性を一層向上させることを目指しており、監査役制度を採用しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は個人であり、取引先持株会や従業員持株会も上位に名を連ねています。創業家と関連する株主が複数存在し、経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 廣岡 大介 | 16.04% |
| ウェーブ会 | 9.04% |
| オートウェーブ従業員持株会 | 8.51% |
| 廣岡 昭彦 | 4.63% |
| フクイ クニオ | 3.67% |
なお、ウェーブ会は同社の取引先持株会です。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は廣岡大介氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 廣岡 大介 | 取締役社長 (代表取締役) | 1996年12月同社取締役就任、2003年11月海外事業本部長を経て、2010年6月より代表取締役社長現職。 |
| 宮内 和也 | 取締役 事業運営部部長 | 1997年4月同社入社、2015年4月第2営業部長、2016年6月より取締役現職。2026年5月より事業運営部部長現職。 |
| 今井 孝一 | 取締役 内部監査室室長 | 2001年4月同社入社、2013年8月より内部監査室室長現職。2024年6月より取締役現職。 |
社外取締役は、河野研氏(河野公認会計士事務所所長)です。社外監査役は、塚本薫氏(株式会社キャストコンサルティング代表取締役)、佐藤邦夫氏(大豊工業株式会社社外取締役)、森直美氏(弁護士)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役1名と社外監査役3名を選任しています。社外役員は、専門的知識や豊富な経験に基づき、経営の監督・監査機能の強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、企業価値の持続的向上を促すインセンティブとして、株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。基本報酬は月例の固定報酬で、役位や職責、在任年数などを総合的に考慮して決定されています。ストック・オプションや賞与、退職慰労金は支給されていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 53百万円 | 17.8百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 12百万円 | 3.1百万円 |
なお、取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。ストック・オプション、賞与、退職慰労金等は該当事項がありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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