【平均年収499万円】島根銀行 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収499万円】島根銀行 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

島根銀行は、銀行業務を中核に、リース業務などの金融サービスを地域に根差して展開しています。直近の業績は、経常収益が増加したものの、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社 島根銀行 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


島根銀行は、銀行業務を中核に、リース業務などの金融サービスを展開しています。同社グループは、地域に根差した金融機関として、預金、貸出、有価証券投資などを手掛けています。

単体従業員数は308名、連結従業員数は316名です。セグメントは銀行業、リース業の2つです。

主な国内グループ会社は、松江リース(リース業務)、しまぎん地域事業投資(銀行業務)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


島根銀行は、地域に根差した金融機関として、従業員が地域社会の発展に貢献できる環境を重視しています。安定したキャリア形成を支援し、従業員一人ひとりが働きがいを感じられる職場づくりを目指していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、比較的長く勤める従業員が多く、安定した環境でキャリアを築いている傾向が見られます。平均年齢も適度な水準であり、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,989,000円
平均勤続年数 16.0年
平均年齢 39.0歳
単体従業員数 308人
連結従業員数 316人
単体のグループ内比率 97.5%


当行は確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を設定しています。連結子会社は中小企業退職金共済制度に加入しており、当行単体で確定給付型制度が適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
当行の退職給付債務は10.4億円、年金資産は18.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画において財務の健全化とメイン顧客の創造を戦略ドメインとし、DX投資やALM・リスク管理の強化を図っています。人材戦略においても、この経営戦略に則り、行員一人ひとりの特性を最大限活かすための知識やスキル習得を目指し、特にDXやALM・リスク管理、メイン顧客の創造に向けたスキルや提案力の強化に資するプロフェッショナルな人材育成に努めています。

従業員の給与は、企業価値の最大化への意欲を高め、地域のお客さまの夢の実現に貢献できる魅力的な人材の採用・育成を目的としています。年齢、職能、職務の内容等を総合的に評価し、規程に基づき決定されています。賞与については、支給時点の経営環境、業績、決算見通し等を踏まえ、労使間で協議の上決定されています。

中期経営計画「ふるさと山陰活性化プロジェクト! ~ローカルエンゲージメントの向上を目指します~ リージョナルバンクしまぎん」では、お客さまの「夢」や「課題」を共有し、「共通価値を創造」していくことを通じて地域に必要とされる銀行を目指しています。この実現に向けて、従業員一人ひとりが自らの存在意義を実感し、高い満足度を得られる職場環境の整備を方針としています。

具体的には、行員の処遇改善やエンゲージメント向上に資する行内コミュニケーションの活性化策を実践しています。また、キャリアビジョン確立のためのキャリアサポート体制構築、リスキリングやリカレント、不妊治療のための休職制度や副業制度導入など、柔軟な働き方改革を推進しています。2025年4月からは「第4次しまぎん女性活躍等アクションプラン」を定め、女性活躍の取り組みをさらに加速させています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体のデータを示します。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は2026年3月31日時点を基準日とし、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の額の差異は2026年3月期の事業年度を対象期間として算出されています。管理的地位とは課長および副長級以上の役職を指します。全労働者の男女の賃金の額の差異は、男女ごとの勤続年数や管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合の差異により乖離幅が大きくなっていますが、職位・職務等が同等であれば給与規程において男女間で賃金の額の差異は生じません。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 26.8%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 68.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 71.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 95.6%

多様性・登用


これらの指標は、当行グループにおける主要な業務を営む当行のものを記載しています。

指標 数値
女性役席比率 26.8%
男女の平均勤続年数の差 4.2年

育児・介護支援


これらの指標は、当行グループにおける主要な業務を営む当行のものを記載しています。

指標 数値
女性職員の出産後の継続勤務率 100%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


島根銀行グループは、地域に根差した金融サービスを中核とし、銀行業務とリース業務を主軸に事業を展開しています。顧客の多様なニーズに応える金融サービスを提供することで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、銀行業務を中核に据え、リース業務などの金融サービスを提供しています。地域経済の活性化に貢献することを目指し、預金、貸出、有価証券投資などの幅広い金融サービスを展開しています。収益は、これらの金融サービスを通じて顧客から得られる利息や手数料、リース料などが主な源泉となっています。特定の顧客への収益集中は見られません。

銀行業

当行グループの中核事業であり、預金業務、貸出業務、有価証券投資業務、内国為替業務などを手掛けています。地域の中小企業や個人顧客に対し、多様な金融ニーズに対応するサービスを提供しています。収益は、預金と貸出の金利差益、有価証券の運用益、為替手数料などから得ています。運営は、島根銀行および連結子会社のしまぎん地域事業投資が行っています。

リース業

事業向け金融サービスの一環として、リース業務を展開しています。設備投資を検討する法人顧客に対し、リース契約を通じて資金調達や設備導入を支援しています。収益は、リース料収入から得ています。運営は、連結子会社の松江リースが行っています。

その他の事業セグメント

クレジットカード業務などを展開しています。個人顧客のリテール戦略の一環として、クレジットカードサービスを提供しています。収益は、クレジットカードの利用手数料などから得ています。運営は、持分法適用関連会社のしまぎんユーシーカードが行っています。

セグメント 経常収益(2025年3月期) 経常収益(2026年3月期)
銀行業 80.9億円 97.9億円
リース業 22.5億円 24.5億円
その他の事業セグメント 1百万円 0百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの経常収益は、直近5年間で増加傾向にあります。特に当期は前期から大きく伸びています。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に比べて減少しています。これは、経常収益が増加したものの、経常費用も増加したことによるものです。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
経常収益 82.1億円 80.8億円 92.0億円 103億円 122億円
経常利益 2.9億円 4.2億円 5.3億円 8.6億円 4.2億円
経常利益率 3.5% 5.1% 5.8% 8.3% 3.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.9億円 4.2億円 4.2億円 6.1億円 3.7億円
1株当たり当期純利益(円) 34.12 45.96 37.41 60.38 30.98

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり経常収益は、前期から増加しており、収益獲得能力の向上が見られます。一方で、従業員1人あたり経常利益は前期から減少しており、収益性の改善が課題となっている状況を示しています。これらの指標は、組織全体の効率性や収益体質の変化を反映していると言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり経常収益(連結) 32.4百万円 38.8百万円
従業員1人あたり経常利益(連結) 2.7百万円 1.3百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務基盤は、事業活動と投資活動の資金の流れから、現在の状況を読み取ることができます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は前期から低下し、ROEも前期を下回る結果となっています。手元資金である現金預け金は前期から減少しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 149億円 124億円
自己資本比率 2.6% 2.2%
ROE(自己資本利益率) 3.6% 2.7%
現金預け金 466億円 258億円


なお、銀行は預金が主な負債のため、一般的な計算式による自己資本比率は構造上低くなります。規制上は国内基準4%以上・国際統一基準8%以上が求められます。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における資金の出入りを見ると、営業活動および投資活動で資金を使用し、財務活動でも資金を使用しています。これは、貸出金の増加や有価証券の取得といった資金運用に資金を多く使用したことによるものです。

前期は営業活動とフリーキャッシュフローがプラスでしたが、当期は資金運用が資金調達を上回った結果、資金使用超過となりました。このような資金の流れは、今後の事業展開や雇用・給与の安定性を検討する上で注目すべき点となっています。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 185億円 △42億円
投資CF △54億円 △165億円
財務CF △2億円 △2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 132億円 △207億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、地域金融機関として山陰両県を主たる営業地域としていることから、当該地域の経済動向の影響を受けることとなります。また、他の金融機関との競争激化等により、優位性を得られない場合、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。

中期経営計画が未達成となった場合も、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。計画期間中の競争の激化、経営環境の変化、経済環境の低迷、お客さまの経営状態の悪化等が要因として挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループでは、人事運営上の不公平・不公正、差別的行為等により、労働生産性の低下、損害賠償等が発生する可能性を人的リスクとして認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


島根銀行は、地域社会の発展に貢献し、お客さまのニーズに積極的に応えることを経営の基本方針としています。地域に根差した「リージョナルバンクしまぎん」として、地域に必要とされ、選ばれる銀行を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は経営理念として、「1.地域社会の発展に貢献し、信頼され、愛される銀行となる。」、「2.常に魅力あるサービスを提供し、お客さまのニーズに積極的に応える。」、「3.創造力豊かで、活力にみちた、明るい人間集団をつくる。」の3つを掲げています。

中長期的な経営戦略として、中期経営計画「ふるさと山陰活性化プロジェクト!~ローカルエンゲージメントの向上を目指します~リージョナルバンクしまぎん」(計画期間:2025年4月~2028年3月)を策定しています。同社グループは、地域に根差した「リージョナルバンクしまぎん」として、地域に必要とされなければならないと強く認識しています。

引き続き「財務の健全化」を目指すとともに、新たに「お客さまとの共通価値の創造」を掲げ、地域に必要とされる銀行、選ばれる銀行を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、経営理念の一つとして「創造力豊かで、活力にみちた、明るい人間集団をつくる。」ことを掲げています。中期経営計画では、従業員一人ひとりが自らの存在意義を実感し、高い満足度を得ることができる職場環境を整備することを基本方針としています。

お客さまのもとに足繁く通う「フェイス・トゥ・フェイス」の質を組織全体で向上させていくことを重視しています。また、組織の活性化と組織内連携の強化を通じて、ローカルエンゲージメント(地域との関わり・地域社会との連携)を向上させることを目指しています。

SDGsに賛同し、創業来大切にしてきた「Face To Face」の良さを活かし、SBIグループとの連携でデジタルシフトを推進しています。顧客中心主義を基本とした「次世代Face To Face」を実践することで、地域社会の課題解決と持続的な発展に貢献する姿勢です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、地域課題(地元企業の事業承継等)の解決を支援する体制を一層強化しています。具体的には、100%子会社である投資専門子会社「株式会社しまぎん地域事業投資」を設立しています。

地域金融機関としての使命である「地域経済の発展」と「地域社会への貢献」をこれまで以上に果たすことを重視しています。また、サステナビリティに関する取組みへの対応強化を図るため、2023年3月に取締役頭取を委員長とする「サステナビリティ委員会」を設置しています。

この委員会では、気候変動、人権の尊重、雇用の多様性、地域貢献等についての取組み方針や進捗状況、関連するリスクの特定とその対応について評価・検証を行っています。SBIグループと引き続き連携し、リスク管理を強化しながら、有価証券ポートフォリオの再構築を進め、収益性の向上に努める方針です。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


島根銀行は、地域社会の発展に貢献し、信頼される銀行となることを経営理念としています。その実現のため、監査役会設置会社制を採用し、透明で効率性の高い企業経営を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


島根銀行の筆頭株主はSBI地銀ホールディングスであり、事業会社が主要な株主として名を連ねています。その他にも複数の事業会社や金融機関、信託銀行が上位株主として存在しており、多様な株主によって支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
SBI地銀ホールディングス 27.40%
中国総合信用 8.57%
日本カストディ銀行(信託口) 7.11%
西京銀行 3.25%
シノケングループ 3.25%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役頭取は長岡一彦氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
鈴木 良夫 取締役会長代表取締役 1976年4月同社入行。取締役本店営業部長、常務取締役を経て、2017年6月代表取締役頭取。2024年6月より代表取締役会長現職。
長岡 一彦 取締役頭取代表取締役 1991年4月同社入行。リスク管理室長、総合企画グループ部長を経て、2020年6月取締役常務執行役員企画本部長。2024年6月より代表取締役頭取現職。
野津 一人 取締役常務執行役員 管理本部長 1990年4月同社入行。江津支店長、安来支店長、業務企画グループ部長、営業推進グループ部長、本店営業部長を経て、2025年6月より取締役常務執行役員管理本部長現職。


社外取締役は、名越昇氏(有限会社日建商事代表取締役)、浅枝芳隆氏(浅枝芳隆公認会計士事務所代表・アスクル取締役監査等委員)、木村紀義氏(SBIホールディングス専務執行役員グループCTO)です。

同社は会社法関連法令に基づく監査役会設置会社制を採用しています。社外取締役を含む取締役会が業務執行を監督し、監査役会がガバナンスの運営状況を監視することで、独立した立場からの牽制機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


島根銀行の役員報酬は、社外取締役を除く取締役に対しては基本報酬、業績連動賞与、株式給付信託で構成されています。社外取締役および監査役に対しては基本報酬と株式給付信託が支給されます。基本報酬と業績連動報酬の割合は70:30を前提としており、業績連動指標には当期純利益が採用されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 61百万円 20.3百万円
監査役(社外除く) 2名 15百万円 7.5百万円
社外取締役 2名 6百万円 3.0百万円
社外監査役 2名 5百万円 2.5百万円


なお、報酬等の総額には役員株式給付引当金や業績連動賞与引当金として費用処理した額が含まれています。また、上記の支給人数には無報酬の取締役1名は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

💬キャリコネで会社の実態を確認する

決算資料で業績や財務の状況を把握することは、転職の準備として非常に有効です。数字は会社の今の実力と方向性を正直に示しています。

ただ、数字だけでは見えてこないこともあります。職場の雰囲気、上司との関係、実際の残業の実態、昇給のリアル——こうした情報は、現役社員やOB・OGの声から得られます。

企業口コミサイト「キャリコネ」では、社員のリアルな口コミや給与明細、求人情報をまとめて確認できます。決算データと合わせてチェックすることで、応募判断の精度が上がります。


この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。