※本記事は、光世証券株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
光世証券は、金融商品取引業を中核とする投資金融サービス業を展開しています。金融資本市場を通じて、顧客に対し資金調達と資産運用の両面で幅広いサービスを提供しています。
単体従業員数は37名です。同社の業務は投資・金融サービス業という単一セグメントです。
光世証券は、有価証券の売買、売買等の委託の媒介、有価証券の引受けおよび売出しといった金融商品取引業を主たる事業としています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
光世証券は、金融業界において専門性を重視し、お客様本位の姿勢を追求する企業です。社員一人ひとりの能力向上と多様な働き方を支援する環境が整備されており、長期的なキャリア形成を目指す方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。同社は、変化の激しい金融市場に対応しながら、持続的な成長と社会貢献を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が高く、平均勤続年数も非常に長い傾向が見られます。これは、社員が長期にわたってキャリアを築き、安定して働き続けていることを示唆しています。同社は、社員が意欲を持って仕事にチャレンジできる働きがいのある環境づくりを重視しており、その結果として高い定着率につながっていると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,990,000円 |
| 平均勤続年数 | 23年7ヶ月 |
| 平均年齢 | 44歳6ヶ月 |
| 単体従業員数 | 37人 |
同社は、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しており、国内グループ会社に適用されています。年金資産は29百万円となっています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
光世証券は、お客様の最善の利益を図る「お客様本位」の営業を推進するため、人材戦略を経営の核と位置付けています。組織全体の機能が有機的に連携する態勢を重視し、社員一人ひとりの専門性向上に向けたリスキリングやアップリスキリングの強化、そして従業員報酬の設計に取り組んでいます。
また、同社は組織のダイバーシティを高めることを経営の重要課題とし、多様な人材が最大限の能力を発揮できる機会を提供することで、イノベーションと企業価値向上を目指しています。職業能力向上だけでなく、旧弊にとらわれず常に良いものを求める「進取の精神」を育む人材育成に重点を置いています。
具体的には、性別や年齢に関係なく多様な人材が活躍できるよう、在宅勤務やリモートワーク、育児・介護との両立支援、柔軟な働き方の推進など、働き方改革を後押しする諸施策を講じています。さらに、従業員エンゲージメントやファイナンシャル・ウェルネスの観点から、従業員持株会や財形貯蓄制度、金融リテラシー向上のための学びの場を提供し、社員の資産形成を支援しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載を省略しています。
人材育成・エンゲージメント
同社は、社員一人ひとりが意欲を持って仕事にチャレンジできる働きがいのある環境であるかの観点から、平均勤続年数を指標としています。上場会社の平均勤続年数は2025年時点で平均13.2年、中央値14.2年です。
| 指標 | 目標 | 実績 |
|---|---|---|
| 平均勤続年数 | 上場会社の上位値 | 23.7年 |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
光世証券は、金融商品取引業を中核とする投資金融サービスを提供している会社です。顧客に対し、資金調達と資産運用の両面で幅広いサービスを展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、自己の計算による有価証券の売買、顧客からの委託を受けた有価証券の売買の媒介、有価証券の引受けや売出し、募集・売出しの取扱い、私募の取扱いなど、多岐にわたる業務を行っています。これらの業務を通じて、金融資本市場における投資金融サービスを提供しています。
収益は、主に有価証券の委託手数料や引受け・売出し手数料などの受入手数料と、自己売買部門でのトレーディング損益、金融収益から得ています。特に、株式市場が活況の際には委託売買が活発になり、受入手数料が増加する傾向があります。自己売買部門では、リスク管理を徹底しつつ株式やデリバティブ取引を行っており、トレーディング損益も重要な収益源となっています。
同社は投資・金融サービス業という単一セグメントで事業を展開しており、本邦以外の外部顧客への営業収益はありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の業績を見ると、同社の営業収益は前期から大きく増加しています。経常損益および当期純損益は、前期の損失から当期は利益へと転換しました。これは、受入手数料の増加やトレーディング損益の改善が主な要因となっています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の単体従業員数は37名であり、平均年齢は44歳6ヶ月、平均勤続年数は23年7ヶ月となっています。平均年間給与は7,990,000円です。これらの数値は、同社の従業員構成と報酬水準を示しています。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務基盤は、自己資本比率が高水準で推移しており、安定した状態を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の自己資本比率は当期72.8%、前期72.2%と、プライム市場平均と比較して高い水準で推移しています。これは同社の財務基盤が強固であることを示しています。現金及び現金同等物の残高は当期末で39億65百万円となっており、手元資金も確保されています。これらの財務状況は、同社が安定した経営を維持していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながると考えられます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 157.2億円 | 162.6億円 |
| 自己資本比率 | 72.2% | 72.8% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び現金同等物 | 42.1億円 | 39.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローを見ると、当期の営業活動によるキャッシュフローは2億30百万円の減少となりました。これは主に預託金の増加による支出が影響しています。投資活動によるキャッシュフローは31百万円の増加を示しており、投資事業有限責任組合からの分配による収入が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュフローは47百万円の減少で、配当金の支払いによる支出が影響しています。
証券業においては、貸出金や預金等の増減が営業キャッシュフローに含まれるため、その変動は資金繰りの動きを示しています。同社は運転資金を自己資金の枠内で運用し、金融機関との当座貸越契約も結んで流動性を確保していると説明しています。これらの資金の流れは、同社が事業活動と投資活動を継続しつつ、財務的な安定性を維持しようとしている状況を示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △1,693百万円 | △230百万円 |
| 投資CF | △487百万円 | 31百万円 |
| 財務CF | △160百万円 | △47百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社の主たる収益は委託手数料とトレーディング収益で構成されており、証券市場の動向や経済環境、金融商品の相場変動により収益が大きく変動する可能性があります。また、海外市場との取引においては、外国為替レートの変動が円換算後の価値に影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
オペレーショナル・リスクとして、業務処理上の不正確なプロセスや事故、コンプライアンス上の不適切な役職員の行動により、賠償請求や信用の低下が生じ、業績および財務状況に悪影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
光世証券は、お客様に満足いただける金融サービスの提供と、金融市場への貢献を通じて企業価値の最大化を目指しています。自主独立路線と開かれた社風を大切にし、社員一人ひとりの創造性を高めることを重視する企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
光世証券は、「お客様に満足いただける金融サービス」を提供し、金融市場の担い手として市場に貢献できる証券会社を目指すことを経営の基本方針としています。これにより企業価値の最大化に努めています。
投資家の最適な選択を支援することを証券会社の使命と考え、一人ひとりの資産運用ニーズに応じた「オーダーメイド型」サポートを心掛けています。
また、トレーディング技術とリスク管理能力の継続的な向上を通じて、市場の流動性供給にも貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
光世証券は、創業以来の自主独立路線と開かれた社風を大切にし、社員一人ひとりの創造性を高めることを重視しています。これは企業価値最大化と社会的責任を果たす上で重要であると考えています。
企業として利益追求だけでなく、社会と共存し貢献することをサステナビリティの考え方の基本としています。人的・知的財産への投資を経営上の重要課題と位置づけています。
組織のダイバーシティを高めることを経営の重要課題とし、多様な人材を活かし、個々の能力が最大限発揮できる機会を提供することでイノベーションや価値創造を目指す企業風土です。旧弊に留まらず、常により良いものを求める「進取の精神」を育む人材育成を方針としています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
光世証券は、お客様が抱える資産形成に関する課題解決のため、一人ひとりに誠実に耳を傾け、専門知識と経験を活かした最適な金融商品・金融サービスの提供を重点テーマとしています。真にお客様本位のプロフェッショナルなウェルスマネジメントを進めることを課題としています。
また、社会変化に対応し、DX・Webを活用した新たな対面サービスの構築にも取り組んでいます。
コンサルティング部門では、お客様の最善の利益の追求などを基本方針とする「お客様本位の業務運営方針」を定め、一人ひとりに最適なサービス提供を目指しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
光世証券は、監査等委員会設置会社として、取締役会による業務執行の監督と監査等委員会による監査を両立させる体制を採用しています。取締役会は、社外取締役を含む多様な構成で、経営の基本方針決定と業務執行の監督を担っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
光世証券の株主構成を見ると、巽也蔵が筆頭株主となっています。上位には巽事務所や哲学の道文庫といった法人株主のほか、巽姓の個人株主が複数名を占めています。創業家やその関連会社が上位株主として名を連ねており、同社の資本構成に特徴が見られます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 巽也蔵 | 20.07% |
| 巽事務所 | 12.34% |
| 哲学の道文庫 | 9.65% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は巽大介氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 巽 大介 | 取締役社長(代表取締役) | 1997年12月同社入社 理事、1998年6月取締役社長室長委嘱を経て、2000年6月より代表取締役社長。 |
| 石川 卓也 | 取締役システムソリューショングループ兼ネット事業統括兼管理部門管掌 | 1985年4月同社入社、執行役員、常務執行役員を歴任し、2019年6月より取締役。2023年6月より現職。 |
社外取締役は、山本將晴氏(山本会計事務所所長)、岸本達司氏(新世綜合法律事務所代表パートナー・監査等委員)、村形聡氏(村形会計事務所設立者・税理士法人ゼニックス・コンサルティングCEO・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が取締役会において議案の審議や決議に参加し、業務執行を監査・監督する体制です。社外取締役は、法律、会計、税務の専門知識を持つ独立した立場から、経営の監視機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
光世証券の役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能する報酬体系を基本方針としています。報酬は金銭報酬である基本報酬と非金銭報酬等で構成されており、個々の取締役の職責に応じた適正な水準が目指されています。なお、業績連動報酬等は支給されていません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 68百万円 | 34.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 7百万円 | 7.0百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 6百万円 | 1.5百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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