【平均年収513万円】東部ネットワーク 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収513万円】東部ネットワーク 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

東部ネットワークは、貨物自動車運送事業を主軸に、不動産賃貸事業などをグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は378名で、直近では売上高は微減したものの、利益は増加しました。


目次

※本記事は、東部ネットワーク株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


東部ネットワークグループは、貨物自動車運送事業を主軸に、不動産賃貸事業、商品販売や自動車整備業などのその他事業を展開しています。子会社3社とともに、多角的な事業を通じて顧客ニーズに応えています。

単体従業員数は259名、連結従業員数は378名です。同社グループの事業セグメントは、貨物自動車運送事業、不動産賃貸事業、その他事業の3つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)東北三光(貨物自動車運送事業)、(連結子会社)魚津運輸(同)、(連結子会社)テーエス運輸(同)などです。

直近では、魚津運輸株式会社のガバナンス体制強化を目的とした追加株式取得により、同社を完全子会社化しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


東部ネットワークは、物流事業を基盤とし、社会インフラを支える役割を担っています。同社グループは、中期経営計画において人材の育成と定着を重視しており、専門人材の育成や働きやすい環境整備に注力しています。次世代エネルギー輸送へのシフトを進める中で、従業員の成長とエンゲージメント向上を目指す方針が示されています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


東部ネットワークの従業員は、平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も一定の長さを示しています。これは、長期間にわたりキャリアを築いている従業員が多い傾向にあることを示唆しています。経験豊富な人材が定着し、安定して業務に取り組める環境があると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,130,000円
平均勤続年数 12.9年
平均年齢 53.9歳
単体従業員数 259人
連結従業員数 378人
単体のグループ内比率 68.5%


同社グループは、確定拠出年金制度(確定拠出型=会社が拠出した資金を従業員が運用する)及び退職差額一時金制度(確定給付型=給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。これらの制度は同社及び連結子会社に適用されます。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
退職給付債務は2.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


東部ネットワークは、中期経営計画「トライ 2034」において「人材の重視」を経営重点項目に掲げ、「人材成長定着企業」を目指す人的資本経営を推進しています。給与報酬体系は、年齢や社歴にとらわれず、個人の成果、貢献度、職務の専門性に基づいて決定・配分される仕組みです。会社の持続的成長と従業員の生活安定・モチベーション向上の両立を目指しています。

同社グループは、専門技能の確保と継承、DX・リスキリングの推進、労働環境の抜本的改善とエンゲージメント向上を課題として認識し、具体的な取り組みを進めています。特に、特殊輸送技能指導員(マイスター制度)による安全管理・指導人材の育成や、独自のDX研修体系によるデジタル人材の強化に注力しています。

また、次世代エネルギー輸送を担う専門人材の育成として「高圧ガス移動監視者」の資格取得支援を強化しています。未経験者や若年層の定着とエンゲージメント向上のため、従業員向けインセンティブ・プラン(RS信託)の導入や、顧客から高評価を得た従業員への特別インセンティブ付与を通じて、納得感のある組織づくりを推進しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の公示義務対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 3.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 72.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 84.9%

多様性・登用

指標 数値
取締役に占める女性の割合 22.2%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
高圧ガス移動監視者資格保有者数 114名

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


東部ネットワークは、主に貨物自動車運送事業、不動産賃貸事業、その他事業を展開しています。同社グループは、物流サービスを核に、多角的な収益源を持つ事業構造を構築しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、東部ネットワークと3つの子会社で構成されており、貨物自動車運送事業を主軸に、不動産賃貸事業、商品販売や自動車整備業を含むその他事業を手掛けています。主力である貨物自動車運送事業では、関東圏を中心に本州および四国に広がる輸送ネットワークを活用し、多様な製品の輸送サービスを提供しています。顧客のニーズに応じた貨物保管や物流センター運営の一括受注サービスも展開しており、物流の合理化を支援しています。

貨物自動車運送事業

同社グループの主たる事業であり、各種製品の輸送サービスを提供しています。飲料輸送や一般貨物輸送ではオーダー量の減少や運賃交渉が続く一方、特殊貨物輸送は収益改善が進み堅調に推移しています。3PL事業では一部テナントの契約満了による影響がありましたが、今後は安定的な収益確保を目指しています。収益は、輸送サービスや貨物保管、物流センター運営などから得ています。

不動産賃貸事業

賃貸オフィスビルや物流センターなどの各種賃貸商業施設を提供しています。自社施設の東部ヨコハマビルは満床稼働を継続しており、他の不動産施設も安定稼働を維持しています。収益は、これらの施設からの賃貸収入から得ています。

その他事業

商品販売事業(石油製品、太陽光発電による電力販売など)と自動車整備業(自社整備工場での民間車検、車両修理・整備など)で構成されています。自動車整備事業では整備士の補充や老朽化設備の入れ替えによる稼働停止が影響し、オーダーを受けきれない状況が見られます。収益は、商品販売や自動車整備サービスから得ています。

同社グループの売上高は、貨物自動車運送事業が大部分を占めており、不動産賃貸事業がこれに次ぐ規模となっています。主要な顧客としては、コカ・コーラボトラーズジャパン、日本エア・リキード合同会社、北陸コカ・コーラボトリング株式会社などが挙げられます。海外の外部顧客への売上高はなく、事業は国内に集中しています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
貨物自動車運送事業 94.7億円 91.7億円
不動産賃貸事業 6.4億円 6.6億円
その他事業 2.6億円 2.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は概ね横ばいから微減の傾向を示しています。経常利益は変動が見られるものの、直近の当連結会計年度では前期から増加に転じました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期から大幅な増加を記録しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - 98.7億円 103億円 104億円 101億円
経常利益 - 4.8億円 4.0億円 2.5億円 3.7億円
経常利益率 - 4.9% 3.9% 2.4% 3.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 4.1億円 79百万円 1.1億円 3.0億円
1株当たり当期純利益(円) - 77.65 14.56 18.67 53.67

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの生産性指標を見ると、従業員1人あたり売上高は前期から増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、生産性の改善傾向が見られます。これらの指標の向上は、同社グループが業務効率化や収益構造改革を進めていることを示唆しており、持続的な成長に向けた取り組みがうかがえます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 24.8百万円 26.7百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.4百万円 0.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


東部ネットワークグループは、本業で安定的に資金を生み出し、事業拡大のための投資も行っています。その結果、自由に使える資金を確保しており、安定した財務基盤を築いている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


東部ネットワークグループは、高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を示しています。これは、事業運営における安定性につながる要素の一つです。一方で、ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均と比較すると低い水準となっています。

手元資金である現金及び預金は、前期から減少しているものの、事業活動を支える十分な水準を確保している状況です。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で、重要な情報となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 203億円 209億円
自己資本比率 81.9% 82.7%
ROE(自己資本利益率) 0.5% 1.5%
現金及び預金 44.7億円 43.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


東部ネットワークグループの営業活動によるキャッシュフローは、当期において8.0億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加や減価償却費の計上によるものです。本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。

投資活動によるキャッシュフローは、当期において△6.5億円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出が主な減少要因であり、事業拡大に向けた投資が行われていることがうかがえます。その結果、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、当期に1.5億円の収入となりました。

財務活動によるキャッシュフローは、当期において△3.2億円の支出となりました。自己株式の取得による支出や配当金の支払いなどが主な減少要因です。本業で得た資金を投資に回しつつ、株主還元も行っている状況であり、安定した事業運営と成長への取り組みがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 7.4億円 8.0億円
投資CF △5.9億円 △6.5億円
財務CF △2.7億円 △3.2億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 1.5億円 1.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、一部特定の取引先への偏りが見られるため、取引先の都合により取引量に変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、貨物自動車運送事業を主体としていることから、世界の石油情勢の変動により燃料費が高騰した場合、輸送コストが上昇し、業績に重要な影響をおよぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、継続的な成長のために優秀な人材を安定的に確保し、教育・育成する必要があると認識しています。人材確保・育成が不十分な場合、適切な人員配置等に支障が生じ、業績や今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


東部ネットワークは、物流事業を通じて社会の発展に貢献し、挑戦と信頼を重んじる企業文化を持つ同社グループです。持続可能な社会の実現と人材育成にも積極的に取り組んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


東部ネットワークグループは、「物流を通じて社会の発展に貢献し、今とは異なるものになるために挑戦し続け、ステークホルダーから信頼される企業を目指す」ことを経営理念としています。経営方針として「挑戦」「信頼」「環境」を掲げ、多様化する時代の中で新分野へ挑戦し、安心・安全な物流サービスを提供することで、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

社会的インフラの持続という使命を果たし、創業100周年に向けて新たな価値創造とさらなる成長を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


東部ネットワークグループは、「挑戦」「信頼」「環境」を経営方針として掲げ、多様な時代に対応し、安心・安全な物流サービスを提供することを重視しています。安全を経営の根幹と位置づけ、安全運行・安全作業の徹底と輸送品質の向上に継続的に取り組む企業風土です。

サステナビリティを重視した経営を行い、物流事業を通して社会課題の解決に寄与することを目指しています。人材を重視し、「ヒトを活かしヒトを育てる」という基本方針のもと、専門人材の育成や未経験・若年層の定着、エンゲージメント向上に注力し、成果と貢献が報われる組織づくりを推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


東部ネットワークグループは、世界的な地政学リスクや資源価格の変動、国内の人手不足といった不透明な経済環境を経営課題として認識しています。これに対し、社会的インフラの持続という使命を果たすべく、経営基盤の安定化を図るとともに、人材育成への積極的な投資を重点テーマとしています。

また、安全を経営の根幹と位置づけ、安全管理体制の強化と乗務員教育を通じて輸送品質の向上に取り組んでいます。さらに、貨物自動車運送事業としての責任を認識し、カーボンニュートラル実現に向けた行動を検討・実行することで、SDGsへの貢献も推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社制度を採用しており、取締役会は監査等委員でない取締役と監査等委員である取締役で構成されています。これにより、経営に関する重要事項の決定と監督機能の強化を図っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は個人である中村亘宏氏であり、複数の事業会社も上位株主に名を連ねています。

株主名 持株比率
中村 亘宏 25.11%
丸全昭和運輸 7.80%
アサガミ 5.69%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長兼社長執行役員は若山良孝氏が務めています。社外取締役比率は44.4%です。

氏名 役職 主な経歴
若山 良孝 代表取締役社長兼社長執行役員 1994年2月同社入社。2008年6月取締役兼執行役員に就任し、営業部門を統括。2016年6月代表取締役社長に就任し、2023年6月より代表取締役社長兼社長執行役員を務めています。
三澤 秀幸 代表取締役専務兼専務執行役員 1989年3月同社入社。2003年4月執行役員経理部長。2009年6月常務取締役兼常務執行役員管理本部長兼経営企画室長に就任。2015年6月より代表取締役専務兼専務執行役員を務めています。
阿部 悟志 常務取締役 兼常務執行役員営業本部長 1989年4月富士コカ・コーラボトリング株式会社入社後、コカ・コーラグループで物流部門の要職を歴任。2021年6月同社入社、執行役員東日本営業部長。2024年10月より常務取締役営業本部長兼常務執行役員を務めています。
渡邉 一樹 取締役 兼執行役員コーポレートプランニング室長 1985年4月日本勧業角丸証券株式会社(現みずほ証券株式会社)入社。みずほ銀行、みずほ証券等で法人企画、アドバイザリー業務に従事。2022年3月同社入社、経営企画戦略室室長。2023年10月より取締役兼執行役員コーポレートプランニング室長を務めています。


社外取締役は、岩渕恵理氏(プロアクト法律事務所弁護士)、坪井孝文氏(元みずほファクター取締役常務執行役員・監査等委員)、田村伸子氏(創価大学法科大学院教授・監査等委員)、大塚聡氏(元株式会社セイビ・プロパティ・マネジメント代表取締役社長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役の職務執行の監査等を行う複数の社外取締役を含む監査等委員を取締役会の構成員とすることで、取締役会の監督機能を強化しています。取締役9名のうち4名が独立役員で構成されており、その比率は44.4%です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の取締役の報酬は、固定報酬である基本報酬と株式報酬(株式給付信託・BBT)で構成されており、業績連動報酬は支給されていません。社外取締役には基本報酬のみが支払われ、退職慰労金制度は廃止されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 85百万円 21.3百万円
監査等委員(社外除く) 1名 8百万円 8.0百万円
社外役員 5名 11百万円 2.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した取締役(監査等委員)1名を含みます。
同社グループの役員報酬総額は1億4049万円であり、対象となる役員は合計10名です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。