メイテックグループホールディングス 転職ガイド(メイテックなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

メイテックグループホールディングス 転職ガイド(メイテックなど):知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

メイテックグループホールディングスは、メイテックなどを傘下に持つ純粋持株会社です。エンジニアリングソリューション事業とエンジニア紹介事業を主軸とし、多数のエンジニアを擁しています。業績は過去5期にわたり堅調な増収増益を続けています。


目次

※本記事は、株式会社メイテックグループホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


メイテックグループホールディングスは純粋持株会社であり、単体従業員数は0名、グループ連結従業員数は13,190名です。

同社グループは、主にエンジニアリングソリューション事業とエンジニア紹介事業を展開しています。エンジニア派遣事業を中心としたエンジニアリングソリューション事業と、エンジニアに特化した職業紹介事業を主軸とし、連結子会社6社を中心に事業を推進しています。

主な国内グループ会社は、メイテック、メイテックネクスト(エンジニア紹介事業)などです。

なお、メイテックグループホールディングスは2023年10月1日付で持株会社体制へ移行しており、これに伴い第51期以降の経営指標が変動しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


メイテックグループホールディングスは、純粋持株会社としてグループ全体の人材戦略を統括しています。特に中核事業を担うエンジニア社員の育成とキャリア形成に力を入れており、長期的な視点での働き方を重視する傾向が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


メイテックグループホールディングスは純粋持株会社であり、提出会社単体の従業員に関するデータは開示されていません。しかし、グループの最大人員会社である株式会社メイテックのデータからは、従業員が長期的にキャリアを築いている傾向がうかがえます。平均年齢と勤続年数から、安定した環境で専門性を高めていける可能性が見て取れます。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
連結従業員数 13,190人


なお、直近の主要子会社のデータは以下の通りです。

会社名 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
株式会社メイテック 40.7歳 14.2年 6,000円


退職給付制度

同社グループは、確定給付型と確定拠出型の退職給付制度を採用しています。持株会社単体には退職給付制度はありませんが、一部の連結子会社がこれらの制度を設けています。

退職一時金制度も存在しますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末における退職給付債務は165億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


メイテックグループホールディングスは純粋持株会社であるため、最大人員会社である株式会社メイテックの人材戦略を基本方針としています。同社グループは、多くの優秀なエンジニアを確保し育成することを成長力の源泉と位置付け、エンジニアを中心とする人的資本を競争優位の源泉かつ事業そのものとしています。人材戦略は、エンジニアが長期にわたり能力を発揮し続けられる最適な「機会と場」を提供し続けることとされています。

給与および報酬は、エンジニアの市場価値向上と持続的な企業成長の両立ができるように決定されています。具体的には、エンジニア社員の会社業績への貢献を賃金・処遇に反映させるため、グレード格付け制度を設けています。このグレード格付けの昇格要件には、派遣契約単価の水準や研修受講による付与ポイントなどが定められています。報酬は、個々人が自立して会社業績に貢献した利益に基づく個人業績連動部分と、社員の支え合いの成果としての会社の営業利益に連動する会社業績連動部分で構成されています。

同社グループは「生涯プロエンジニア®」という働き方の確立を通じ「プロフェッショナルな労働市場」を創出することを掲げています。中核会社であるメイテックでは「自立と支え合い」の文化を大切にし、エンジニア社員の「技術力×人間力=総合力」を重視した採用を行っています。年齢や性別を問わず、生涯プロフェッショナルを目指し成長とキャリアアップが期待できる人材を採用する方針です。

仕事においては、生涯プロフェッショナルとして成長しキャリアアップするための機会と場を提供し続けています。育成面では、新卒エンジニア向けの「自立したエンジニアの育成」を狙いとした研修や、全国のエンジニア社員が自ら学ぶための教材提供、拠点単位での勉強会開催など、アクティブな支援を行っています。評価・処遇においては、成長し続ける取り組みのプロセスと成果を評価し、その評価に相応しい処遇を行うことを宣言しています。

事務職・管理職(間接職)に関しても、「専門能力×人間力=総合力」と定義し、仕事を取り巻く環境や期待役割が変わっても働き続けられ、成長し続ける間接職を目指す人事ポリシーを掲げています。採用、仕事、評価・処遇に関する宣言は技術職と同様の方向性ですが、間接職の育成については、人数が少ないことなどから課題を認識し、対策の拡充に努めるとしています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ 株式会社メイテック

設計開発業務には豊富な経験と高度な技術スキルが求められます。全労働者の9割以上を技術職(エンジニア社員)が占めており、技術職の9割以上が男性社員です。技術職に従事する男性社員の割合は過去から高く、継続的な業務経験とスキルを積み上げて高い待遇を受けられているため、男女の賃金の差異が生じています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 6.3%
男性労働者の育児休業取得率 82.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 76.2%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 76.2%


▼ 株式会社メイテックフィルダーズ

全労働者の9割以上を技術職(エンジニア社員)が占めており、男女の賃金の差異が生じている理由は株式会社メイテックとほぼ同じです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.5%
男性労働者の育児休業取得率 76.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 86.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 86.7%


▼ 株式会社メイテックキャスト

全労働者の9割以上を正規雇用労働者を含む派遣スタッフが占めています。男女の賃金の差異が生じている理由は、派遣スタッフの中で、様々な業務の経験を持ち、高い待遇を受けられている男性社員の人数が多いためです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 15.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 77.7%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 71.1%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 78.9%

女性活躍推進法に基づく行動計画


▼ 株式会社メイテック

指標 数値
女性管理職比率(2026年3月31日時点) 6.3%


▼ 株式会社メイテックフィルダーズ

指標 数値
女性管理職比率(2026年3月31日時点) 13.8%


▼ 株式会社メイテックキャスト

指標 数値
労働者に占める女性労働者の割合 75.1%
正社員に占める女性労働者の割合 53.9%
有給休暇取得率 84.1%
スタッフの有給休暇取得率 85.4%
正社員の有給休暇取得率 67.2%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


メイテックグループホールディングスは、主にエンジニアリングソリューション事業とエンジニア紹介事業を展開しています。同社グループは、日本の製造業における技術開発を支える人材サービスを通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、エンジニアリングソリューション事業を主軸とし、エンジニアに特化した職業紹介事業も手掛けています。国内の製造業を主要顧客とし、技術人材の提供を通じて事業を拡大しています。

エンジニアリングソリューション事業

この事業は、エンジニア派遣事業を中心に行っています。収益は、顧客企業へのエンジニア派遣サービスから得ています。運営は、メイテックおよびメイテックフィルダーズが行っています。当連結会計年度の売上高は前期から増加しました。

エンジニア紹介事業

この事業は、エンジニアに特化した職業紹介を行っています。収益は、職業紹介サービスから得ています。運営は、メイテックネクストが行っています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しました。

その他

メイテックグループホールディングスのグループ運営に関する事業です。当連結会計年度の営業収益は前期から大きく増加しました。

同社グループの売上高は、90%以上が国内の外部顧客によるものであり、地域的な集中が見られます。また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客は存在しません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
エンジニアリングソリューション事業 1,316億円 1,364億円
エンジニア紹介事業 14.6億円 13.2億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


メイテックグループホールディングスの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに堅調な成長傾向を示しています。特に当期は、親会社株主に帰属する当期純利益が前期から大きく増加しました。これは、大型研修施設の売却による特別利益の計上も影響しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 1,071億円 1,191億円 1,270億円 1,331億円 1,377億円
経常利益 129億円 165億円 177億円 189億円 201億円
経常利益率 12.1% 13.9% 13.9% 14.2% 14.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 92.4億円 123億円 123億円 127億円 151億円
1株当たり当期純利益(円) 113.85 153.87 158.01 165.01 194.96

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


メイテックグループホールディングスの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から増加しており、同社グループの収益創出力が強化されていることを示しています。これらの指標は、組織全体の効率性が高まっていることを示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 10.0百万円 10.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.4百万円 1.5百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、安定した財務基盤を維持しています。本業で得た資金を適切に運用し、手元資金も厚い状態です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)の両面で堅調な状態を示しています。自己資本比率はプライム市場の製造業平均を上回る水準で推移しており、財務の安定性が高いことがうかがえます。ROEもプライム市場平均を大きく上回っており、効率的な資本活用ができている状況です。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性が高いと言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 488億円 488億円
自己資本比率 52.1% 54.3%
ROE(自己資本利益率) 26.4% 30.9%
現金及び預金 530億円 528億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、その資金を効率的に運用している状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは継続してプラスであり、本業が堅調に資金を稼ぎ出していることがうかがえます。投資活動によるキャッシュフローはプラスとなっており、有形固定資産の売却による収入などが主な要因です。

これにより、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローもプラスを維持しており、資金の余剰が生まれています。財務活動によるキャッシュフローは配当金の支払額が主な要因でマイナスとなっていますが、これは株主還元を積極的に行っていることを示しています。これらの状況から、同社グループは安定した資金繰りを維持しており、事業の継続性や将来的な成長に向けた基盤が整っていると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 134億円 153億円
投資CF △10.0億円 13百万円
財務CF △122億円 △154億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 125億円 153億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、主要顧客である大手製造業の情勢変化に伴う労働力需要の減少やコストプレッシャーの増大が、業績に影響を及ぼす可能性を認識しています。また、多数のエンジニアを正社員として常時雇用しているため、エンジニアの稼働率や派遣料単価の低下が原価率の上昇につながるリスクも挙げています。これらの要因は、同社グループの事業構造と収益性に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、エンジニアを中心とした優秀な人材の量的確保が事業収益に直結する重要な要素であると認識しています。採用競争の激化などにより、優秀な人材の確保が困難になった場合、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


メイテックグループは、エンジニアリングサービスを通じて社会に貢献し、持続的な成長を目指す企業です。ここでは、同社グループがどのような価値観や文化を大切にし、どのような未来を描いているのかをご紹介します。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


メイテックグループは、『共生と繁栄』を経営理念に掲げています。事業を通じて経営資源(人・技術・情報)を社会的に共有し、エンジニア、社員、顧客、株主、社会と共に生き、共に繁栄していくことを目指しています。

また、コーポレート・スローガンとして『人と技術で次代を拓く』を掲げています。技術革新が加速する社会において、人と技術の力で未来を切り拓くことを追求する姿勢を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、リーマンショックの経験から「常に経済危機は起こる」ことを前提に、雇用を守り抜くために「自己資本の“質と量”の充実」を優先してきました。エンジニア価値、社員価値、顧客価値、株主価値、社会価値の5つの価値の持続的向上を図っています。

中核会社であるメイテックでは、『自立と支え合い』を文化として大切にし、エンジニア同士が認め合い支え合う「メイテックのDNA」を重視しています。2003年9月にはメイテックグループ社員行動憲章、メイテックとメイテックフィルダーズの社員行動規範『プロの約束』を制定しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、事業上の課題として「経営幹部の後継者育成」を最重要課題と認識しています。経営幹部が幅広い知見を持ち、連携と統合の視点を持つことが不可欠であり、後継者確保と候補者の育成に注力しています。

また、「各事業における業務変革」も重要な課題です。具体的には、営業システムの変革、採用活動の迅速な修正、エンジニア社員のキャリアアップ支援の拡充と強化に取り組んでいます。これらの課題に対し、統合管理を強化し、効率改善と質量拡充の両立を推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


メイテックグループホールディングスは、監査等委員会設置会社として、独立性の高い社外取締役が経営の監督機能を強化する体制を構築しています。これにより、迅速かつ適正な意思決定と実効性のあるコーポレート・ガバナンスを目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


メイテックグループホールディングスの株主構成を見ると、信託銀行や生命保険会社といった機関投資家が上位を占めています。特定の創業家や事業会社が上位に集中しているわけではなく、幅広い投資家層に支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 19.55%
日本カストディ銀行(信託口) 9.01%
明治安田生命保険相互会社 6.08%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 4.39%
日本生命保険相互会社 4.33%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性4名・女性3名)で構成され、女性役員比率は42.9%です。代表取締役社長は上村正人氏が務めています。社外取締役比率は71.4%です。

氏名 役職 主な経歴
上村 正人 代表取締役社長 (グループCEO) 1990年4月株式会社埼玉銀行入行。2007年1月同社入社、経営情報部長。2009年6月取締役。2024年4月代表取締役社長、グループCEOより現職。


社外取締役は、横江公美氏(東洋大学国際学部グローバル・イノベーション学科教授)、町田公志氏(株式会社アセットマッチング代表取締役社長)、田上智子氏(株式会社シナジア代表取締役)、國部徹氏(國部法律事務所設立)、南波秀哉氏(南波秀哉公認会計士事務所設立)です。

同社は会社法上の機関設計として監査等委員会設置会社を採択しています。独立性を有する社外取締役が取締役の過半数を占め、客観的かつ中立的な視点から経営の意思決定と監督の強化を図っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


メイテックグループホールディングスの役員報酬は、固定報酬と業績連動報酬を組み合わせた体系となっています。社外取締役および監査等委員である取締役は独立性を保つため、業績連動報酬の支給対象外です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
社外取締役(監査等委員を除く) 4名 29百万円 7.2百万円


なお、報酬総額には2025年6月19日開催の第52回定時株主総会終結の時をもって退任した取締役1名分および監査等委員である取締役2名分が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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