【平均年収609万円】アイエックス・ナレッジ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収609万円】アイエックス・ナレッジ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

アイエックス・ナレッジは、独立系システムインテグレーターとして、情報サービス業を展開しています。連結従業員数は1,248名で、直近の連結会計年度では売上高・各利益項目が増益となりました。


目次

※本記事は、アイエックス・ナレッジ株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アイエックス・ナレッジは独立系のシステムインテグレーターとして、情報サービス業を主たる業務としています。お客様の業種・業態を問わず、メーカー・ベンダー製品に依存しないニュートラルな立場から、一貫したサービス提供を強みとしています。

単体従業員数は1,222名、連結従業員数は1,248名です。セグメントは情報サービス業の1つです。

主な国内グループ会社は、シーアンドエーコンピューター(土木建設関係のソフトウェア開発)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アイエックス・ナレッジは、情報サービス業を主軸とする企業グループです。同社グループでは、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを重視し、人材育成や多様な働き方を推進しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の定着とキャリア形成を支援する環境が整っていることがうかがえます。平均勤続年数や平均年齢から、長期的な視点でキャリアを築くことが可能な職場環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 6,088,649円
平均勤続年数 15.2年
平均年齢 39.2歳
単体従業員数 1,222人
連結従業員数 1,248人
単体のグループ内比率 97.9%


同社は確定給付型の退職一時金制度と確定拠出型の確定拠出年金制度を採用しています。退職一時金制度には退職給付信託を設定しており、国内の従業員が対象です。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、当連結会計年度末における退職給付債務は16.2億円、年金資産は7.9億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


アイエックス・ナレッジグループは、企業理念の実現と中期経営計画の達成に向けて、「プロフェッショナル人材の育成およびリスキル」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「エンゲージメントおよび職場環境の向上」を三つの柱とする人材戦略を推進しています。

同社は人材を最も重要な資本と捉え、役割等級制度を導入しています。年齢や性別にかかわらず、一人ひとりに期待する役割を明確にし、それに基づく処遇を行っています。各役割に応じた成果と責任に見合う人件費管理を行うとともに、一定の基準を満たした従業員は昇格により、より高い役割と報酬水準で専門性を発揮できる仕組みです。賞与についても、役割に対する目標の大きさや成果達成度を基本とし、成果の質や組織・事業への影響度を踏まえた評価を行い、貢献や自身の能力開発に正当に応える方針です。

採用戦略では、新卒採用、キャリア採用に加え、リファラル採用や従業員おかえりなさい制度を導入し、幅広い手法で人材を確保しています。教育戦略では、DXをはじめ、ネットワークやセキュリティ等の新技術を習得できるよう多様な技術研修を実施するほか、ビジネススキル・ヒューマンスキル研修を通じて技術力と人間力の向上を図っています。配置戦略では、従業員のキャリアパスを設定し、多様な経験による成長を支援するとともに、経営戦略に合わせた機動的な人員配置と適正な登用を行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しており、同一労働の賃金に差異はなく、等級別人数構成の差によるものです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 8.4%
男性労働者の育児休業取得率 90.9%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 89.3%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 87.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 96.6%

人材育成・エンゲージメント


エンゲージメントスコアは外部のサーベイツールによって算出され、構成要素となる設問の肯定的回答率(5段階評価の上位2つ)の割合を開示しています。

指標 数値
エンゲージメントスコア 52.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アイエックス・ナレッジは、独立系のシステムインテグレーターとして、情報サービス事業を主軸に展開しています。お客様の業種や業態を問わず、特定のメーカーやベンダー製品に依存しない中立的な立場から、一貫したサービス提供を強みとしています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは「情報サービス業」の単一セグメントで事業を行っています。主な事業内容は、お客様の経営課題を解決する「コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス」、システムの安定稼働を支援する「システムマネージメントサービス」、そして「商品販売」の3つです。

「コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス」では、ビジネス知識とITスキルを兼ね備えたコンサルタントやエンジニアが、システムの設計から開発、導入、保守までを一貫して支援しています。また、システムの実運用における適合性を検証する「システム検証サービス」も提供しています。

「システムマネージメントサービス」では、24時間365日体制でのシステム稼働監視や障害対応、ヘルプデスク業務など、システム運用全般をサポートしています。運用業務のアウトソーシングや効率化のための運用設計、基盤構築といった技術支援サービスも提供し、お客様のビジネスを多角的に支援しています。

「商品販売」では、比較的低コストで導入が容易な各種パッケージソリューションや、コンピュータ及び関連機器消耗品の販売を行っています。同社グループの収益は、主にこれら情報サービス事業から得られており、特に「コンサルティング及びシステムインテグレーションサービス」と「システムマネージメントサービス」が売上高の大部分を占める構造となっています。

特定の顧客への売上集中も見られ、当連結会計年度においては株式会社NTTデータへの販売実績が総販売実績の10%以上を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去数期間にわたり堅調な成長を示しています。売上高は継続的に増加しており、それに伴い経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も順調に伸びています。特に直近の連結会計年度では、売上高の増加に加え、販売費及び一般管理費の抑制が寄与し、各利益項目が増益となりました。利益率は改善傾向にあり、収益性の向上がうかがえます。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - 202億円 217億円 228億円 244億円
経常利益 - 15.3億円 17.4億円 19.5億円 23.2億円
経常利益率 - 7.6% 8.0% 8.5% 9.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 - 10.3億円 12.8億円 13.3億円 17.1億円
1株当たり当期純利益(円) - 105.44 132.21 138.72 179.22

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社の従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。同様に、従業員1人あたりの営業利益も前期と比較して増加傾向を示しており、生産性の向上がうかがえます。これらの指標の改善は、同社グループが効率的な事業運営を進めていることを示唆しており、組織全体の稼ぐ力の強化は、持続的な成長と安定した事業基盤に繋がる要素と言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 18.0百万円 19.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.5百万円 1.8百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アイエックス・ナレッジは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。これにより、事業の継続性と将来への投資余力を確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アイエックス・ナレッジは、強固な財務基盤を構築しています。自己資本比率は70.9%と、プライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準です。ROE(自己資本利益率)も15.8%と、プライム市場平均を上回っています。

手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、不況時にも耐えうる資金力を備えている状況です。これらの財務指標は、同社グループの安定した経営状況を示しており、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素と言えます。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 101億円 116億円
自己資本比率 66.8% 70.9%
ROE(自己資本利益率) 14.1% 15.8%
現金及び預金 64.6億円 74.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


アイエックス・ナレッジのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来への投資も行いつつ、手元資金を増やしている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは15.6億円のプラスとなり、税金等調整前当期純利益の計上が主な収入要因となっています。これは同社グループが本業で着実に利益を上げていることを示しています。

投資活動によるキャッシュフローは△0.9億円のマイナスとなりました。これは主に有価証券の取得による支出や固定資産の取得による支出があった一方で、固定資産の売却による収入や有価証券の償還による収入もあったためです。フリーキャッシュフローは14.7億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回っている状態です。

財務活動によるキャッシュフローは△4.8億円のマイナスとなり、配当金の支払いや長期借入金の返済が主な支出要因となっています。これらの資金の流れから、同社グループは安定した事業運営の中で、着実に資金を蓄え、株主還元や負債の返済も適切に行っていることがうかがえます。これは、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる、健全な財務状況であると言えます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 8.4億円 15.6億円
投資CF △0.3億円 △0.9億円
財務CF △1.5億円 △4.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.1億円 14.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、情報サービス業界における競争激化や先進技術への対応状況を事業環境の変化に伴うリスクとして認識しています。経済情勢の変化や価格競争の激化、先進技術への対応の遅れが、不採算案件の増加や案件獲得失敗につながる可能性があります。

また、主要顧客上位5社からの売上高が全体の5割以上を占めるため、特定顧客への依存に関するリスクも挙げています。これらの顧客の事業方針や経営状態の変化が、同社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、優秀な技術者の確保・育成が困難になることを技術要員調達リスクとして認識しています。高度かつ多様化する技術に対応した事業活動を行う上で、このリスクは事業継続に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アイエックス・ナレッジは、「すべてのステークホルダーから選ばれる企業」をビジョンに掲げ、グループパーパスとして「社会とITの未来をともにつなぐ」ことを目指しています。このような価値観のもと、事業活動を展開している会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


アイエックス・ナレッジは、「しっかりとしたモノ(システム)づくりと高品質なサービスの提供」を通じて、「すべてのステークホルダーから選ばれる企業」となることをビジョンとしています。同社グループは、共創によりITと社会を繋ぎ豊かな未来を創造すべく、グループパーパス「社会とITの未来をともにつなぐ(Connecting people one world)」を制定しています。このビジョンとパーパスのもと、「中核事業の拡大」「次期成長事業の創出」「事業基盤の強化」の3本の柱からなる中期経営方針を掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


アイエックス・ナレッジグループは、産業・サービス、社会公共・土木建築、情報・通信、金融・証券の4つの分野で培った業務知識と技術力、そして社員一人ひとりの人間力が結びつくことでお客様から信頼を得ることを強みとしています。お客様やパートナー企業との共創を重視し、顧客の課題解決と企業価値向上を本質的に追求する姿勢が特徴です。

サステナビリティ経営を推進し、「グローバル基準での環境対策」「多様性を重視した社会への貢献」「ガバナンスを重視した経営」を3本柱とするESGに取り組んでいます。また、人的資本への取り組みとして、「プロフェッショナル人財育成・リスキル」「ダイバーシティ&インクルージョン推進」「エンゲージメント&職場環境向上」を軸に、すべての従業員が活躍できる環境整備と人財力強化を図っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


アイエックス・ナレッジグループは、中期経営計画において、営業体制の強化、開発体制の強化、案件対応力の強化、デジタル化(DX)への対応、中長期を見据えた積極的な投資活動による事業基盤の強化を重点取組事項としています。また、グループパーパスの下、人的資本などの非財務の視点を加えたサステナビリティ経営により、ケイパビリティの拡大に取り組んでいます。

具体的には、サステナビリティ推進委員会を中心にESGに取り組むとともに、すべての従業員が生き生きと活躍できる環境を整備し、人財力の強化を図ることを目指しています。加えて、事業提携・M&Aによる事業投資を中長期的な事業基盤の強化と位置づけ、推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アイエックス・ナレッジは、社外取締役を含む取締役会と監査役会を中心に、透明性・有効性・効率性の確保を基本理念としたコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。経営の意思決定と業務執行の監督を重視し、監査役会設置会社としています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アイエックス・ナレッジの筆頭株主は個人である安藤文男氏です。上位株主には従業員持株会や投資事業有限責任組合が名を連ねています。

株主名 持株比率
安藤 文男 15.92%
IKI持株会 7.40%
光通信KK投資事業有限責任組合 6.36%
ヨシダ トモヒロ 3.38%
三菱UFJ銀行 2.24%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性10名・女性1名)で構成され、女性役員比率は9.1%です。代表取締役社長は犬飼博文氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
安藤 文男 代表取締役会長 1979年5月株式会社アイエックス入社、取締役。1996年6月同社代表取締役社長。1999年10月合併により同社代表取締役副社長。2001年10月代表取締役社長。2025年6月代表取締役会長より現職。
犬飼 博文 代表取締役社長 1987年4月株式会社アイエックス入社。1999年10月合併により同社入社。2019年6月取締役事業部門・営業部門担当。2023年6月代表取締役副社長事業部門・営業部門担当。2025年6月代表取締役社長より現職。
中谷 彰宏 代表取締役専務執行役員管理部門担当兼 次期成長事業検討推進担当 1988年4月株式会社三和銀行(現株式会社三菱UFJ銀行)入行。2018年5月同社入社執行役員営業戦略担当。2020年6月取締役執行役員管理部門担当兼経営企画本部長。2023年6月代表取締役専務執行役員管理部門担当兼経営企画本部長。2026年4月代表取締役専務執行役員管理部門担当兼次期成長事業検討推進担当より現職。
市川 美徳 取締役常務執行役員事業部門・営業部門担当 1986年4月株式会社アイエックス入社。1999年10月合併により同社入社。2020年4月執行役員第4事業統括本部長。2025年6月取締役常務執行役員事業部門・営業部門担当兼第1事業統括本部長より現職。


社外取締役は、佐藤孝夫氏(公認会計士・三菱倉庫社外監査役)、佐藤未央氏(弁護士・A.佐川法律事務所パートナー弁護士)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役と社外監査役が取締役会に出席し、経営の適正性や妥当性について意見を述べることで、経営の監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アイエックス・ナレッジの取締役報酬は、固定報酬である基本報酬、業績連動報酬である年次賞与、および非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬で構成されています。年次賞与は連結および個別の経常利益の単年度目標達成率を基準としており、社外取締役の報酬は基本報酬のみです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.4億円 28.5百万円
監査役(社外除く) 2名 18百万円 9.0百万円
社外役員 7名 21百万円 3.0百万円


個人別報酬が開示されている役員は存在しません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。