※本記事は、株式会社進学会ホールディングス の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
進学会ホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は4名、グループ連結従業員数は95名です。
同社グループは、学習塾及びスポーツクラブの経営を主な事業内容とし、さらに不動産管理、資金運用、各事業に関連する物販、グループ会社への経営指導、その他のサービスといった多岐にわたる事業活動を展開しています。子会社5社及び関連会社1社で構成されています。
主な国内グループ会社は、進学会(学習塾、スポーツクラブの運営)、ノースパレス(不動産管理)、ホクシンエンタープライズ、SG総研(資金運用)、ホクシンビル開発(不動産売買)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社進学会ホールディングスは、学習塾事業とスポーツ事業を通じて教育・健康支援サービスを提供する同社グループの持株会社です。同社グループは、少子化や社会環境の変化に対応し、持続的な成長と企業価値向上を実現するため、人材を重要な経営資本と位置付けています。従業員一人ひとりの能力向上と活躍を重視し、「採用」「育成」「定着」の好循環を通じてサービス品質と事業競争力の強化を図る方針です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
株式会社進学会ホールディングスは、従業員の平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も長い傾向にあります。これは、長年にわたり培われた経験や知識を持つ人材が定着し、安定して活躍している環境を示していると考えられます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,835,000円 |
| 平均勤続年数 | 30年11ヶ月 |
| 平均年齢 | 55歳5ヶ月 |
| 単体従業員数 | 4人 |
| 連結従業員数 | 95人 |
| 単体のグループ内比率 | 4.2% |
同社グループは、確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)を採用しています。この制度は、同社および連結子会社の従業員に適用されます。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。直近の退職給付債務は3.4億円、年金資産は7.4億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
株式会社進学会ホールディングスは、「未来への創造、可能性への挑戦」を企業理念とし、学習塾事業とスポーツ事業を通じて教育・健康支援サービスを提供しています。同社グループは、少子化や社会環境の変化に対応し、持続的な成長と企業価値向上を実現するため、人材を重要な経営資本と位置付けています。人材戦略の基本方針として「採用」「育成」「定着」の好循環を通じて、サービス品質の向上と事業競争力の強化を図っています。
人材育成においては、新入社員研修や職種・階層別研修、OJTを基本とし、教育・運動指導に必要な知識及び技能の習得を支援しています。また、各事業で培われた指導ノウハウや顧客対応力を組織内で共有し、事業を超えた学び合いを促進することで、組織力の強化を図っています。
社内環境整備では、多様な人材が能力を発揮できる職場環境の構築を目指し、適切な労務管理の徹底、安全で働きやすい職場環境の整備、女性活躍の推進に取り組んでいます。働きやすい環境づくりの一環として、変形労働時間制の併用など、職務の内容に応じた環境づくりを推進しています。従業員給与については、各従業員の職責、職務内容、能力及び業績等を総合的に勘案し、公正かつ適切な処遇を行うことを基本方針としています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社進学会
株式会社進学会では、同じ役割での男女で賃金の差はありません。全労働者における差異は、給与が高くなる傾向にある勤続年数の長い労働者における男性比率が高いこと、また、給与の高い職群における男性比率が高いことによるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 58.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うち正規雇用労働者) | 70.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(うちパート・有期労働者) | 97.4% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
進学会ホールディングスは、教育関連事業を主軸としつつ、スポーツ事業、不動産事業、資金運用事業など多角的なビジネスを展開する持株会社です。各事業を通じて、顧客の多様なニーズに応えるサービスを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、学習塾の経営を核とする教育関連事業をはじめ、スポーツクラブの運営、不動産の売買・賃貸・管理、そして有価証券の運用を行う資金運用事業など、幅広い領域で事業活動を行っています。これらの事業はそれぞれ異なる収益モデルを持ち、グループ全体の収益を構成しています。
教育関連事業
学習塾の経営を主な内容としています。小・中学校向けの教育ソフトの販売も行っています。収益は、学習指導サービスの提供や教材販売から得ています。運営は、進学会及び浜進学会が行っています。
スポーツ事業
スポーツクラブの経営を行っています。収益は、スポーツクラブの会員費やレッスン料などから得ています。運営は、進学会が行っています。
不動産事業
マンションの所有・賃貸管理、学習塾の教室管理・清掃、および不動産の売買を行っています。収益は、不動産の賃貸収入や売却益から得ています。運営は、ノースパレス及びホクシンビル開発が行っています。
資金運用事業
有価証券の運用を行っています。収益は、有価証券の運用益から得ています。運営は、SG総研が行っています。
その他の事業セグメント
教材の印刷発注や備品・消耗品の仕入れ販売などを行っています。収益は、これらの物販やサービス提供から得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 資金運用事業 | 35.4億円 | 36.3億円 |
| 不動産事業 | 7.8億円 | 13.0億円 |
| 教育関連事業 | 11.7億円 | 10.5億円 |
| その他の事業セグメント | 4.2億円 | 3.9億円 |
| スポーツ事業 | 3.4億円 | 3.3億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近の期において前期から増加しています。しかし、経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失は継続しており、直近の期では損失幅が拡大する傾向を示しています。特に、株式市場の変動に伴う有価証券評価損の発生が営業損失に影響を与えています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 138億円 | 66.7億円 | 47.2億円 | 62.5億円 | 67.1億円 |
| 経常利益 | △95.5億円 | △14.8億円 | △13.6億円 | △4.8億円 | △15.7億円 |
| 経常利益率 | △69.0% | △22.2% | △28.8% | △7.7% | △23.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △57.7億円 | △16.3億円 | △16.8億円 | △5.7億円 | △17.9億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △307.26 | △90.91 | △94.84 | △32.00 | △104.91 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、当期において前期から増加しています。一方で、従業員1人あたりの営業利益は、当期において前期から損失幅が拡大する結果となっています。これは、売上高の増加が見られるものの、営業損失の拡大が生産性指標に影響を与えている状況を示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 55.3百万円 | 70.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △3.9百万円 | △16.1百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性から、株式会社進学会ホールディングスグループの現在の状況を説明します。特に、資金の流れについては慎重な検討が必要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
株式会社進学会ホールディングスグループの自己資本比率は、プライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較して高い水準にありますが、前期から減少傾向にあります。ROE(自己資本利益率)は前期に続きマイナスであり、プライム市場平均(9.4%)を大きく下回っています。現金及び預金も前期から減少しており、これらの状況は、財務基盤の安定性について慎重な検討が必要であることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 93.1億円 | 73.4億円 |
| 自己資本比率 | 39.4% | 36.8% |
| ROE(自己資本利益率) | -5.9% | -21.5% |
| 現金及び預金 | 54.8億円 | 34.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
株式会社進学会ホールディングスグループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、前期は資金を獲得していましたが、当期は支出に転じました。これは主に有価証券の増減額や税金等調整前当期純損失の計上によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券の売却収入や取得支出により、当期も資金を獲得しています。
この結果、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは、前期の獲得から当期は支出となりました。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の増減額などにより、当期も資金を獲得しています。当期は本業での資金創出が困難となり、財務活動で資金を調達している状況です。このキャッシュフローの状況は、雇用や給与の安定性について慎重な検討が必要であることを示しています。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 12.3億円 | △27.3億円 |
| 投資CF | 15百万円 | 11百万円 |
| 財務CF | 4.2億円 | 6.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 12.4億円 | △27.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、資金運用関連事業の比率が高く、株式市場の影響を受けやすい事業構造となっています。また、学習塾業界では少子化の影響が懸念されており、出生者数の減少や個人消費の低迷が業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループの教育関連部門では、エリア拡大のために計画的な専任講師及び時間講師の採用と社内教育が求められています。必要な人材を確保できない場合、業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
進学会ホールディングスは、「未来への創造、可能性への挑戦」をスローガンに掲げ、教育とスポーツを通じて社会貢献を目指す同社グループです。顧客からの信頼獲得を基本方針とし、豊かな社会の実現に貢献することを使命としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
進学会ホールディングスは、「未来への創造、可能性への挑戦」をスローガンに掲げ、最新の情報と充実したサービスの提供を通じて豊かな社会の実現に貢献することを使命としています。同社グループは、教育関連部門では公立高校受験指導を主軸に、的確な受験情報と質の高い授業を提供しています。
また、スポーツ部門では安全快適な施設での健康増進を促進し、いずれの部門においても顧客からの信頼獲得を基本方針としています。組織面では、企業の成長の源となる人材の育成と組織体制の強化に取り組んでいます。教育関連部門では高校受験指導を柱としつつ、大学受験や中学受験部門への対象年齢層の拡大も目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
進学会ホールディングスは、「未来への創造、可能性への挑戦」というスローガンを、職員だけでなく生徒や地域の方々へのメッセージ、そして同社グループ自身の姿勢としています。会員の可能性を広げるとともに、同社グループ自身も無限の可能性に挑戦していく会社づくりを推進しています。
顧客からの信頼獲得を基本方針とし、全社員で力を合わせ、顧客満足度の更なる向上を目指すカルチャーがあります。具体的には、講師指導力のレベルアップや教材の質の向上を推進しています。また、人材育成と社内環境整備を重視し、働きやすい環境づくりや女性管理職の登用にも取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、少子化や個人消費の抑制といった厳しい経営環境に直面しています。また、学習指導要領の改訂など教育に関する情勢変化に対応できるサービスの開発と質の向上が今後の課題と認識しています。
これらの課題に対し、全社員で力を合わせ、「新規エリアの開拓」や「新規メニューの開発」による市場開拓を進めています。さらに、「講師指導力のレベルアップ」や「教材の質の向上」を推進し、顧客満足度の更なる向上を目指しています。教育関連部門では、新規地域への進出や不採算地区からの撤退を含む教室のスクラップ&ビルドを積極的に推進する方針です。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
進学会ホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会が経営上の意思決定と業務執行の監督を担っています。経営の意思決定機能と業務執行機能の分離を図るため、執行役員制度を採用しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
進学会ホールディングスの筆頭株主は有限会社平井興産であり、複数の平井姓の個人株主も上位に名を連ねています。同社グループは創業家が主要な株主として経営を支える資本構成となっています。事業会社である学研ホールディングスも主要株主の一角を占めています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 有限会社平井興産 | 38.27% |
| 平井 睦雄 | 13.99% |
| 学研ホールディングス | 6.71% |
なお、前事業年度末現在主要株主であった学研ホールディングスは主要株主でなくなっています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は平井将浩氏が務めています。社外取締役比率は0.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 平井 将浩 | 代表取締役 | 2009年4月同社入社。2012年6月取締役就任、2016年6月常務取締役IT担当、2020年8月専務取締役、2022年1月管理本部長、2022年6月代表取締役CFOを経て、2023年6月より代表取締役執行責任者。 |
| 松井 信幸 | 取締役 | 2002年4月同社入社。郡山本部長、福島常磐エリア代表、西日本エリア代表、個別指導本部長などを歴任。2023年6月監査等委員、2024年6月取締役教務営業本部部長を経て、2025年6月より取締役教務運営本部部長。 |
| 柴野 広太郎 | 取締役 | 2002年4月同社入社。岡崎本部長、郡山本部長、青森本部長、北東北エリア代表、管理部長などを歴任。2024年9月教務運営本部部長を経て、2025年6月より取締役教務営業本部部長。 |
| 竹山 正輝 | 取締役 | 2004年4月同社入社。富山本部長、管理部経営管理系課長代理、管理部経営管理系部長を歴任。2023年6月取締役就任、2024年6月より取締役管理本部部長。 |
社外取締役は、日向豊氏(北海道労働局札幌東公共職業安定所・監査等委員)、成田英典氏(札幌市生活支援体制整備事業 生活支援コーディネーター 札幌中央事業所長・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役が経営の監督機能を担っています。社外取締役は客観的な立場から、業務執行の意思決定と監督に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
進学会ホールディングスの役員報酬は、担当職務、各期の業績、貢献度を総合的に勘案して決定されています。報酬の種類としては固定報酬が中心であり、業績連動報酬や退職慰労金は含まれていません。報酬額の決定過程では、業績指標に基づく評価を通じて客観性、公正性、透明性が確保されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 16百万円 | 4.0百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 2名 | 5百万円 | 2.5百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 2百万円 | 0.5百万円 |
なお、取締役の報酬等の総額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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