【平均年収805万円】電算 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収805万円】電算 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

電算は、公共分野と産業分野で情報処理事業を展開し、顧客のITライフサイクル全体を支援しています。直近期は売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が大きく伸長し、増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社電算 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


電算グループは、公共分野と産業分野の2つのセグメントで情報処理事業を展開しています。顧客のITライフサイクル全体に対し、ワンストップトータルソリューションを提供しており、システム設計・開発から運用・保守まで一貫したサービスを手掛けています。

電算の単体従業員数は562名、連結従業員数は585名です。セグメントは公共分野、産業分野の2つです。

主な国内グループ会社は、当社、当社、、ティー・エム・アール・システムズなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


電算は、従業員の長期的なキャリア形成を支援し、安定した環境で専門性を高められるような働き方を重視している企業です。多様な人材が安心して能力を発揮できるよう、人材育成や職場環境の整備に力を入れています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する傾向が見られます。平均勤続年数や平均年齢から、経験豊富な人材が長く活躍できる環境であることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 8,054,485円
平均勤続年数 19.6年
平均年齢 45.4歳
単体従業員数 562人
連結従業員数 585人
単体のグループ内比率 96.1%


電算は、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を設けています。これらの制度は主に国内の従業員に適用されます。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度に係る退職給付債務は10.2億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人的資本を重要な経営資源と位置づけ、人と組織の成長の両立を図りながら、中長期的な企業価値の向上に資する人材基盤の強化を基本方針としています。具体的には、多様な人材の確保と育成、社内環境の整備を柱としています。

報酬決定においては、職務と役割に基づく等級制度を基盤とし、実力と成果に応じた評価を適切に反映した報酬決定を行っています。また、従業員の生活の安定や働きがいの向上、多様な働き方を支える観点から、福利厚生制度の充実にも取り組んでいます。

人材育成では、新卒者・社会人経験者の区別なく通年採用を実施し、性別・国籍・職歴・年齢等に区別なく実力や成果に応じた評価を行い、昇格や管理職への登用を進めています。各部署で教育計画を策定し、技術継承や知識資産の組織的な蓄積を重要課題と位置づけ、実務遂行力を有する人材の計画的な育成を推進しています。

社内環境整備では、心理的安全性の高い職場環境の整備やコミュニケーションの活性化、健康・ウェルビーイングの推進、多様な働き方の支援を通じて、従業員が安心して能力を発揮し続けられる環境を整備しています。多様なワークスタイルを実現するため、「テレワーク基本方針」を策定しているほか、「育児休業制度・育児短時間勤務制度」など、仕事と育児の両立を支援する制度を整えています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の公表義務対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 12.1%
男性労働者の育児休業取得率 77.8%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 72.6%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 73.7%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 58.6%

多様な人材確保と人材育成についての指標及び目標


提出会社単体の指標です。連結子会社は女性活躍推進法の公表義務対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職の女性比率(目標) 3.6%
管理職の女性比率(実績) 12.1%

社内環境整備に関する方針についての指標及び目標

指標 数値
健康診断一次健診率 100%
健康診断二次健診率 88%以上
健康診断二次健診受診率(2030年度目標) 100%
健康経営優良法人認定 2022年度から五年連続

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


電算グループは、公共分野と産業分野の二つのセグメントで情報処理事業を展開しています。顧客のITライフサイクル全体を支援するワンストップトータルソリューションを提供し、多岐にわたるサービスで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、情報処理・通信サービス、ソフトウェア開発・システム提供サービス、システム機器販売等、その他関連サービスを主な業務としています。全国の地方公共団体、民間企業、金融機関、医療機関、諸団体等を主要な取引先としています。システム開発から運用、保守まで一貫したサービスを提供することで、顧客のITニーズに応えています。

収益モデルは、受託計算処理やオンライン処理、インターネットサービスプロバイダ事業、データセンターサービスといった情報処理・通信サービスから得ています。また、自社開発のパッケージシステム「Reams」をはじめとするソフトウェア開発やシステム提供サービス、これらに付随するシステム機器販売も重要な収益源です。機器賃貸や保守サービスなどのその他関連サービスも提供し、継続的な収益確保を目指しています。

公共分野

公共分野では、主に地方公共団体や関連する諸団体向けにサービスを提供しています。パッケージシステムの開発・販売、運用支援、機器販売、情報処理サービスが主な事業内容です。特に、国が定める標準仕様に準拠した総合行政情報システム「Reams」の導入推進が当期の売上と利益に大きく貢献しました。

収益は、総合行政情報システム「Reams」などのパッケージシステム販売や運用支援、各種法制度改正への対応、戸籍総合システムや住民基本台帳ネットワークシステムの機器リプレイスなどから得ています。運営は、電算グループが行っています。

産業分野

産業分野は、主に民間企業、医療・福祉機関、そして一般個人向けのインターネット接続サービスを展開しています。ソフトウェア開発、機器販売、情報処理サービスが主な事業内容です。リース業向けのリース業務パッケージや医療福祉機関向けの病院総合情報システム、生産管理システムの導入・リプレイスなどを手掛けています。

収益は、リース業務パッケージ、病院総合情報システム、医事会計システム、生産管理システムなどの導入・リプレイス、AI外観検査システム「Observe AI」の提供、仮想サーバーサービスやハウジングサービスといったクラウド・データセンターサービスから得ています。運営は、電算グループが行っています。

同社グループは本邦以外の外部顧客への売上がなく、また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の主要な顧客も存在しません。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
公共分野 142億円 225億円
産業分野 45.5億円 54.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は直近の当期に大幅な増加を示しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も同様に、当期に大きく伸長しており、収益性が大きく改善している傾向が見られます。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 173億円 178億円 160億円 187億円 280億円
経常利益 12.4億円 25.1億円 12.3億円 25.2億円 62.9億円
経常利益率 7.2% 14.1% 7.7% 13.5% 22.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 8.6億円 16.1億円 9.0億円 18.4億円 44.8億円
1株当たり当期純利益(円) 171.75 321.46 169.29 317.42 794.09

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から当期にかけて増加しており、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加しています。これは、同社グループ全体の生産性が向上している傾向を示しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 31.8百万円 47.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.3百万円 10.8百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


電算グループは、堅実な財務基盤を築き、安定した経営状況を示しています。本業で得た資金を効率的に活用し、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


電算グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場平均と比較して高い水準にあり、安定した経営状況を示しています。ROEも高い水準で推移しており、効率的な資本活用がうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性が期待できる状況です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 127億円 163億円
自己資本比率 59.2% 63.3%
ROE(自己資本利益率) 15.7% 30.9%
現金及び預金 25.5億円 41.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


電算グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から増加し、資金獲得の主要な源泉となっています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形・無形固定資産の取得により資金を使用していますが、前期に比べて使用額は減少しています。

財務活動によるキャッシュフローは、自己株式の取得や借入金の返済、配当金の支払いにより資金を使用しており、前期から使用額が増加しました。結果として、フリーキャッシュフローは前期から増加しており、本業で得た資金が投資を上回る状況です。この状況は、安定した事業運営と将来に向けた投資余力があることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 29.7億円 43.1億円
投資CF △9.3億円 △8.6億円
財務CF △12.9億円 △22.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 20.4億円 34.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

電算グループは、売上高に占める公共分野の割合が80.5%と高く、この分野への依存度が高いことをリスクとして認識しています。地方公共団体間での情報システムの共同利用や業務プロセスの標準化の動向が、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、情報サービス産業における価格競争の激化により、利益率が低下するリスクについても言及しています。

③ 人材・組織に関するリスク

電算グループは、積極的な事業展開と企業成長のために、一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠であると認識しています。情報サービス業界での人材獲得競争が激しい中で、優秀な人材を十分かつ適時に確保できない場合や、社内の人材が流出してしまった場合には、今後の事業展開に制約を受ける可能性があることをリスクとして挙げています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


電算グループは、情報技術を通じて顧客と人々の生活に価値を提供することを目指しています。社員一人ひとりがプロフェッショナルとして輝き、感動ある仕事の実現を追求する企業文化を大切にしています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


電算グループは「DENSAN VALUES(電算の価値観)」を経営方針の核としています。その「Corporate Mission(会社の使命)」は、1.5歩進んだ情報技術を豊かな発想と情熱で活用し、「お客さまにワンランク上の仕事を」そして「人々の生活に便利さを」提供することです。

「Corporate Vision(目指す企業像)」としては、「輝く会社」「輝いている社員」「輝ける仕事」の実現を掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


電算グループは「Business Values(仕事の価値観)」として、5つの行動指針を掲げています。これらは「お客さまにとって『頼りになる企業』になること」を第一に、社員一人ひとりが「高い志を持ち、自ら創り出す事ができる社員になること」を求めています。

また、「誠実でフェアであり続け、誇り高い行動をとること」や「仕事に感動を吹き込むこと」を大切にしています。さらに、「利益ある事業成長を目指すこと」も重要な価値観としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


電算グループは、優先的に対処すべき課題として「DX人材の確保及び積極的な人材育成」を挙げています。優秀な技術者の確保を最重要課題とし、新卒・中途採用を問わず通年で人材を求める方針です。

また、シニア層の継続的な活躍を促す施策も実施しています。社員一人ひとりの生産性向上を目指し、高度情報セキュリティ技術者やシステム開発技術者の技術力向上、営業・管理部門の専門知識向上を図っています。

さらに、「システム開発の品質・生産性向上」や「新技術の調査研究とサービス提供」にも継続的に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


電算は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化と業務執行の機動性向上を図っています。また、任意の指名・報酬委員会を設置し、独立性・客観性と説明責任の強化に努めています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


電算の株主構成を見ると、筆頭株主は信越放送であり、TOPPANエッジや信濃毎日新聞といった事業会社が上位に名を連ねています。複数の事業会社が主要株主として名を連ねる特徴的な資本構成となっています。

株主名 持株比率
信越放送 36.92%
TOPPANエッジ 15.86%
信濃毎日新聞 5.21%
電算従業員持株会 3.24%
八十二長野銀行 2.16%


なお、TOPPANエッジは2026年4月1日付でTOPPANとなっています。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性13名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は轟一太氏が務めています。社外取締役比率は46.2%です。

氏名 役職 主な経歴
轟 一太 代表取締役 社長 信越放送入社後、同社取締役、常務取締役を経て、2004年6月同社取締役。専務取締役、代表取締役専務を歴任し、2011年6月より現職。
村松 文男 常務取締役 営業本部担当 1982年6月同社入社。公共事業本部公共営業部長、ビジネス事業本部ビジネス営業部長、東京支社長、公共事業本部長、営業本部長を歴任し、2019年6月取締役。2023年6月より現職。
依田 頼和 常務取締役 開発本部担当 1987年4月同社入社。公共事業本部公共ソリューション1部長、公共開発本部商品開発部長、公共開発本部長を歴任し、2020年6月取締役。2024年6月より現職。
吉川 満則 取締役 DC・クラウドサービス推進本部担当 DC・クラウドサービス推進本部長 1989年4月同社入社。技術開発センター長、技術推進本部技術開発部長、技術推進本部長を歴任し、2019年6月取締役。2023年4月より現職。
穂川 尚実 取締役 管理本部担当兼 情報開示担当 1993年4月同社入社。経営企画本部経営企画部長、管理本部長を歴任し、2020年6月管理本部長。2022年6月取締役。2024年6月より現職。
増田 久 取締役 イノベーション事業推進本部担当 トッパン・ムーア入社。トッパン・フォームズ営業統括本部UD推進本部長、営業統括本部第二営業本部長、営業統括本部東京エリア事業部執行役員事業部長、営業統括本部販売促進本部執行役員本部長を歴任。2024年6月より現職。


社外取締役は、小林秀明氏(元内閣府迎賓館館長)、渡辺雅義氏(信越放送代表取締役社長)、田中良平氏(田中善助法律事務所パートナー)、小出貞之氏(元八十二銀行代表取締役副頭取・監査等委員)、宮坂直慶氏(公認会計士宮坂直慶事務所代表・監査等委員)、広瀬敏男氏(元富士通Japan取締役シニアアドバイザー・監査等委員)です。

電算は監査等委員会設置会社へ移行しており、取締役会の監督機能強化と業務執行の機動性向上を図っています。社外取締役は、それぞれの知見・経験を活かして取締役会で発言や提言を行い、経営に対する客観的・中立的な監視・監督を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


電算の役員報酬は、月額固定報酬、業績連動報酬、株式報酬を基本構成要素としています。業績や株式価値との連動性を明確にし、中長期的な企業価値向上への動機づけを図ることを目的としています。社外取締役には業績連動報酬を支給せず、月額固定報酬と株式報酬で構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 1.7億円 29.0百万円
監査等委員(社外除く) 1名 16百万円 16.4百万円
社外取締役(監査等委員を除く) 3名 20百万円 6.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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