※本記事は、サノヤスホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
サノヤスホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は54名、グループ連結従業員数は1,028名です。
同社グループは、製造業向け、建設業向け、レジャーの3つの事業領域で多角的に事業を展開しています。各種産業機械部品や環境装置の製造、機械式駐車装置や空調設備の設計・施工、遊園地遊戯機械設備の製造・メンテナンスなど、幅広い分野でサービスを提供しており、連結子会社13社で企業集団を構成しています。
主な国内グループ会社は、サノヤス・エンジニアリング、サノヤス精密工業、みづほ工業、小寺電子製作所、サノヤス・エンテックなどです。
また、同社グループは2025年6月に小寺電子製作所、同年7月にヤマガタ共同の全株式を取得し、連結子会社化しました。これらのM&Aは、当連結会計年度の業績に寄与しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
サノヤスホールディングスは、持株会社としてグループ全体の「人財重視経営」を推進しています。同社グループは、多様な人財の採用、育成、活躍促進に注力し、「働きやすく、働き甲斐のある会社」を目指しています。サステナビリティ経営と成長戦略の一体化を掲げ、従業員が能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
サノヤスホールディングスは、平均年齢が41.3歳、平均勤続年数が9.6年となっています。このデータからは、比較的落ち着いた年齢構成で、一定の勤続年数を持つ従業員が在籍している傾向がうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,034,616円 |
| 平均勤続年数 | 9.6年 |
| 平均年齢 | 41.3歳 |
| 単体従業員数 | 54人 |
| 連結従業員数 | 1,028人 |
| 単体のグループ内比率 | 5.3% |
同社グループは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。これらの制度は同社および連結子会社に適用されています。
退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は19.1億円、年金資産は4.2億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
サノヤスホールディングスグループは、経営理念に基づき、事業戦略を共有した一体経営を推進しています。同社グループは「人財重視経営」を掲げ、景気に左右されない安定採用を基本方針とし、新卒・キャリア採用ともに優秀な人財の確保に努めています。
2026年4月には人事制度の見直しを実施し、「働きやすく、働き甲斐のある会社」を目指しています。多角的な視点での人事考課や昇格スピードの早期化、多様なキャリア形成への対応を図り、管理職と一般職とは別に「専門職」を新設することで、専門性の追求を希望する従業員を支援しています。
給与や賞与の決定においては、生産性向上を意識した働き方に見合った報酬を支給する方針です。従業員のスキルアップや個人の成長を重視し、個人の成長がグループの業績向上に繋がり、その結果が賃金・賞与に反映される仕組みとなっています。
具体的には、優秀な人財はより早い昇進・昇給が可能であり、人事考課の結果によって昇給率に大きな差を設けるメリハリのある評価制度を導入しています。人財育成では、計画的な年次教育やメンター制度「サノヤスファミリー制度」に加え、技術人財センターや「ものづくり塾」を通じて技術力強化を図っています。
また、イノベーション推進委員会を設置し、新たなビジネスチャンス獲得に向けた活動も行っています。人財活用においては、国内グループ全社で65歳定年制度を導入し、70歳までの雇用延長や70歳を超えた再雇用制度も検討しています。
女性活躍推進では、女性従業員の積極的な採用や育児介護支援制度の整備を進め、女性役員・管理職の登用にも取り組んでいます。ワークライフバランスの向上として有給休暇の取得促進や男性育児休暇取得を推進し、福利厚生として「サノヤスフェスティバル」の開催や株式報酬制度の導入も行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。パート・有期労働者の男女賃金格差は対象者がいないため記載されていません。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 8.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | - |
| 労働者の男女賃金格差(全労働者) | 70.5% |
| 労働者の男女賃金格差(正規雇用労働者) | 70.5% |
| 労働者の男女賃金格差(パート・有期労働者) | - |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ サノヤス・エンジニアリング
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女賃金格差(全労働者) | 67.9% |
| 労働者の男女賃金格差(正規雇用労働者) | 73.0% |
| 労働者の男女賃金格差(パート・有期労働者) | 65.2% |
▼ サノヤス精密工業
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 5.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女賃金格差(全労働者) | 80.8% |
| 労働者の男女賃金格差(正規雇用労働者) | 80.8% |
| 労働者の男女賃金格差(パート・有期労働者) | - |
▼ みづほ工業
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 2.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 66.7% |
| 労働者の男女賃金格差(全労働者) | 82.4% |
| 労働者の男女賃金格差(正規雇用労働者) | 82.4% |
| 労働者の男女賃金格差(パート・有期労働者) | - |
グループ全体(連結)
算出基準は法定の算出方法と異なる場合があります。
| 指標 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 女性従業員比率 | 19.2% | 18.9% | 19.0% | 19.3% | 19.7% |
| 女性管理職比率 | - | 4.0% | 4.2% | 4.3% | 5.6% |
| 女性採用者比率 | 8.3% | 10.0% | 31.8% | 32.0% | 41.4% |
| 従業員一人当たりの平均有給休暇取得日数 | 15.4日 | 16.0日 | 16.9日 | 15.6日 | 15.5日 |
| 男性従業員の育児休業取得率 | 30.8% | 55.6% | 50.0% | 33.3% | 60.0% |
| 強度率 | 0 | 0 | 0.05 | 0.11 | 0.04 |
| 特定保健指導受診率 | 34.5% | 43.1% | 35.2% | 86.3% | 54.0% |
| ワークエンゲージメントスコア | 47.5 | 47.8 | 47.8 | 49.0 | 49.4 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
サノヤスホールディングスは、持株会社として多岐にわたる事業を展開しており、主に「製造業向け」「建設業向け」「レジャー」の3つのセグメントで収益を上げています。それぞれの事業が異なる顧客層と収益モデルを持ち、同社グループ全体の安定的な成長を支えています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、幅広い産業分野で製品の製造、設備の設計・施工、メンテナンス、運営受託などを手掛けています。各事業セグメントは、それぞれの専門性を活かしたサービスを提供し、多様なニーズに応えています。
製造業向け事業
このセグメントでは、ショットブラストマシンの製造やメンテナンス、各種産業機械部品の製造・組立、乳化・攪拌装置の製造、純水設備や排水処理設備の設計・施工を行っています。また、全自動電線切断皮剥装置や環境装置、医療廃棄物処理装置の製造も手掛けています。
収益は、これらの製品の製造・販売、設備の設計・施工、およびメンテナンスサービスから得ています。運営は、サノヤス・エンジニアリング、サノヤス精密工業、みづほ工業、美之賀機械(無錫)有限公司、小寺電子製作所、サノヤス・エンテックが行っています。当期は乳化・攪拌装置の製造が好調に推移し、小寺電子製作所のグループ入りも寄与して増収増益となりました。
建設業向け事業
建設業向けセグメントでは、機械式駐車装置の製造・メンテナンス、建設工事用エレベーターの製造・レンタル、空調・給排水・衛生設備の設計・施工、大規模施設向け動力制御盤・分電盤・配電盤等の製造および電気工事を提供しています。
収益は、各種設備の製造・販売、レンタル、設計・施工、およびメンテナンスサービスから得ています。運営は、サノヤス・エンジニアリング、サノヤス・エンテック、ハピネスデンキ、松栄電機、松栄電気システムコントロール、ヤマガタ共同が行っています。当期は空調・給排水・衛生設備の設計・施工や建設工事用エレベーターの製造・レンタルが堅調に推移し、ヤマガタ共同のグループ入りも寄与して増収、利益率の改善により大幅な増益となりました。
レジャー事業
レジャーセグメントでは、遊園地遊戯機械設備の製造・メンテナンス、遊園地運営、および遊園地施設の運営管理の受託を行っています。
収益は、遊戯機械設備の製造・販売、メンテナンス、および遊園地施設の運営受託から得ています。運営は、サノヤス・ライド、サノヤス・ライドサービスが行っています。当期は前期に大口の遊園地遊戯機械設備の製造があった反動により減収となりましたが、利益率の改善により営業利益は増益となりました。
同社グループの売上高に占める海外の割合は全体の数パーセントであり、当期は前期から減少しています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 建設業向け事業 | 121億円 | 125億円 |
| 製造業向け事業 | 92.6億円 | 109億円 |
| レジャー事業 | 36.6億円 | 33.8億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期における業績は、売上高が継続的に増加傾向にあり、それに伴い経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も大きく伸びています。特に直近の当連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から増加し、好調な推移を示しています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 191億円 | 201億円 | 234億円 | 250億円 | 268億円 |
| 経常利益 | 2.0億円 | 4.0億円 | 6.4億円 | 10.7億円 | 16.5億円 |
| 経常利益率 | 1.1% | 2.0% | 2.7% | 4.3% | 6.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4.3億円 | 4.2億円 | 4.6億円 | 11.8億円 | 14.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 13.17 | 12.77 | 13.65 | 35.59 | 42.74 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、当連結会計年度において前期からわずかに増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から増加しており、同社グループ全体の生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、事業活動の効率化が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 26.0百万円 | 26.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.1百万円 | 1.6百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、本業で資金を生み出しつつ、将来に向けた積極的な投資を行っている段階を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が前期から横ばいで推移し、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)は前期からわずかに上昇し、プライム市場平均を上回る水準を示しています。手元資金である現金及び預金も増加しており、事業運営における資金の安定性がうかがえます。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続するための基盤を構築していることを示しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 102億円 | 125億円 |
| 自己資本比率 | 36.6% | 36.5% |
| ROE(自己資本利益率) | 12.3% | 12.6% |
| 現金及び預金 | 20.2億円 | 23.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、34.1億円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や契約負債の増加によるものです。一方で、投資活動によるキャッシュフローは前期から支出が増加し、38.6億円の支出となっています。これは主に連結子会社株式の取得や有形固定資産の取得によるものです。
この結果、フリーキャッシュフローは前期のプラスから当期はマイナスに転じ、4.6億円の支出となりました。これは本業で得た資金を、M&Aや設備投資といった将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れによる収入が増加したことで、7.8億円の収入となりました。同社グループは、事業活動で得た資金を成長投資に回しつつ、必要に応じて資金調達を行うことで、事業拡大を図っている状況です。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 15.0億円 | 34.1億円 |
| 投資CF | △8.2億円 | △38.6億円 |
| 財務CF | △3.4億円 | 7.8億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 6.8億円 | △4.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業は、主に国内景気の動向に大きく左右される傾向があります。建設工事用エレベーターや電気制御設備、空調・給排水設備工事は高層ビル・マンションや工事設備の建設需要に影響を受けます。各種産業機械部品の製造や遊園地遊戯機械設備の製造、遊園地施設の運営管理の受託事業は、国内製造業やレジャー需要の動向に影響を受けるとしています。
また、中東情勢の悪化やロシアとウクライナの紛争等、地政学リスクの高まりにより、鉄や銅をはじめとする非鉄金属、石油石炭等の原材料や電力等のエネルギー価格が上昇する可能性があります。これにより、受注生産を中心とする同社グループの事業において、コストアップ要因として業績に影響を与えるリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、造船事業の不況期に定期採用を絞ったことにより、年齢構成に偏りがあることを認識しています。また、成長戦略を推進する上で即戦力の人材確保が課題となっています。労働市場の動向によっては、計画する人材の確保が困難となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
サノヤスホールディングスは、創業以来培ってきた技術力に立脚したものづくりを基盤とし、社会課題の解決と持続的な企業価値向上を目指す企業グループです。多様な事業を通じて人々のくらしを支え、喜びと満足を実現することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは「確かな技術にまごころこめて ~人と技術を磨き、新たな顧客価値を創出する~」というグループ理念を掲げています。この理念を従業員一人ひとりが実践することで、事業を通じて社会課題を解決し、「サステナブルな社会の実現」に貢献することを目指しています。また、2030年度には「新生サノヤス10周年」として、同社グループが目指す姿を明確化したグループビジョンを策定しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、グループビジョンを実現するために、組織で大切にするべき価値観や行動を5つの行動原則として定めています。これらはグループの従業員全員で共有され、日々の事業活動の指針となっています。各事業会社では、「本業のものづくりとサービスに専念し、お客様に信頼される会社を目指す」ことや、「ユニークな製品を適正価格で提供し、収益力の強化に努める」ことを基本方針としています。
また、「DXにより仕事を効率化し、常に生産性を向上させる」こと、「R&Dを通じて、新製品・新規事業を次々と創出する」こと、「人財教育と互いの切磋琢磨により、強い人財を育成する」ことも重視しています。サステナビリティ経営を成長戦略と一体化させ、CO2排出削減や環境保全、安全・安心な製品・サービスの提供、価値を創造する人財の採用・育成・活躍促進、DXによるビジネスモデル革新、企業倫理の徹底と法令遵守を重要課題(マテリアリティ)として特定しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、社会インフラの老朽化、水資源の確保、少子高齢化による労働力不足、データ流通基盤の強化といった社会課題の解決に注力しています。これを実現するための重点施策として、「ソリューションの強化」「イノベーションへの挑戦」「ESG経営の進化・深化」の3つを掲げています。
具体的には、技術集団であるサノヤステクノサポートを中心に産学連携や他企業とのコラボレーションを積極的に行い、新たなビジネス創出を図っています。また、地球温暖化対策への取り組みと人的資本経営の充実をESG経営の柱としています。さらに、ものづくり力強化に向けた設計能力のレベルアップや原価低減推進、R&D機能の強化、DX活用による能動的営業活動の実行やマネジメント研修の充実による企業体質の強化も進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
サノヤスホールディングスは、企業経営の透明性・公正性の確保と企業価値の継続的な向上を重視しています。同社は監査等委員会設置会社であり、執行役員制度を採用することで、迅速な意思決定と効率的な業務執行、そして経営の客観性・透明性を担保する監視機能の強化を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
サノヤスホールディングスの筆頭株主は日本駐車場開発です。第2位の株主であるサノヤス共栄会は、同社グループの取引会社で構成される持株会であり、安定的な資本構成の一端を担っています。上位株主には金融機関も名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本駐車場開発 | 13.33% |
| サノヤス共栄会 | 8.10% |
| 三井住友銀行 | 4.25% |
| ストラクス | 4.18% |
| 三井住友海上火災保険 | 3.35% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は北逵伊佐雄氏が務めています。社外取締役比率は55.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 北逵 伊佐雄 | 代表取締役社長 | 2012年4月三井住友銀行執行役員法人審査第二部長、2015年6月SMMオートファイナンス代表取締役社長執行役員を経て、2021年3月同社代表取締役社長より現職。 |
| 上田 孝 | 代表取締役会長 | 2002年6月三井住友銀行執行役員大阪本店営業第一部長、2007年5月SMBCセンターサービス代表取締役社長、2011年10月同社代表取締役社長を経て、2021年3月同社代表取締役会長より現職。 |
| 花田 恵二 | 取締役執行役員 最高品質責任者(CQO) | 2015年4月パナソニックエコシステムズ本部品質・モノづくり推進室主幹、2021年3月サノヤステクノサポート代表取締役社長、2022年6月同社取締役執行役員を経て、2025年4月同社取締役執行役員最高品質責任者(CQO)より現職。 |
社外取締役は、森薫生氏(高麗橋中央法律事務所所長)、髙橋健二氏(元日本製鉄代表取締役副社長)、副島寿香氏(有限責任監査法人トーマツパートナー・大気社社外取締役)、山田茂善氏(太陽有限責任監査法人総括代表社員CEO)、山廣隆文氏(元三井住友銀行常務執行役員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、執行役員制度を採用しています。社外取締役は独立した客観的な立場から経営への助言や意見、業務執行の監督を行うとともに、指名・報酬委員会の中核メンバーとして経営監視機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
サノヤスホールディングスの役員報酬制度は、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績報酬、株式報酬で構成されています。一方、監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみが支払われる仕組みです。報酬割合の目安として、基本報酬が70%、業績報酬と株式報酬がそれぞれ10%から20%と定められており、上位の役位ほど株式報酬のウェイトが高まる構成となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 86百万円 | 21.5百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 15百万円 | 15.0百万円 |
| 社外取締役 | 5名 | 48百万円 | 9.6百万円 |
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。また、取締役(社外取締役を除く)の報酬総額には、兼務する連結子会社からの報酬13百万円は含まれていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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