【平均年収697万円】スターフライヤー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収697万円】スターフライヤー 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

スターフライヤーは、高品質・高付加価値サービスを提供する航空運送事業を主軸とする航空会社です。直近の業績は、営業収入は増加しましたが、為替差損の影響で利益は減少しました。


目次

※本記事は、株式会社スターフライヤー の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


スターフライヤーは、高品質・高付加価値サービスを提供する航空会社です。同社グループは、航空運送事業とそれに付随する附帯事業を展開しています。

単体従業員数は806名です。同社の事業セグメントは単一です。

スターフライヤーは、航空機による旅客・貨物運送事業を主軸とし、それに付随する教育・研修業務の受託、広告宣伝業務、施設貸出業務などの附帯事業も展開しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


スターフライヤーは、航空運送事業を主軸とする企業です。同社では、従業員一人ひとりの成長と活躍を重視し、多様な働き方を支援する環境づくりに力を入れています。給与水準や人材の定着傾向、そして具体的な働き方に関する指標を通じて、同社の働く環境を詳しく見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、キャリアを築き始めた世代が中心となり、安定して業務に取り組んでいる傾向があることを示しています。

項目 数値
平均年間給与 6,967,000円
平均勤続年数 8.6年
平均年齢 38.7歳
単体従業員数 806人


同社は確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


スターフライヤーは、人材を重要な経営資本の一つと位置付け、「人財」という用語を用いています。2026年4月から開始する中期経営戦略において、事業戦略と連動した人財戦略を推進する方針です。同社が定義する「THE STARFLYER 人財」とは、企業の理念・価値観への共感が高く、柔軟な発想とチャレンジ精神を持って自らが意欲的に行動し、高いパフォーマンスを発揮する人財を指します。

中期人財戦略では、「THE STARFLYER 人財」が能力を最大限に発揮し、適切な評価・処遇のもとで成長し続けることができる会社の実現を目指しています。また、挑戦する文化の醸成とエンゲージメントの向上により、高いパフォーマンスを生み出す組織基盤を構築する方針です。人事制度は、等級制度、評価制度、報酬制度から構成されており、従業員が担う職務・役割に応じた等級と、当該役割における成果や行動に対する評価に基づき、給与水準および賞与額を決定する仕組みとなっています。年齢、性別、学歴等にかかわらず、職務・役割および成果に応じた処遇を行うことで、従業員の意欲と能力の向上を図っています。

具体的な取り組みとしては、事業規模の拡大に対応した適正な人員確保や、DX推進による生産性向上を見据えた中長期的な人員計画の策定を進めています。採用環境の変化を踏まえた採用戦略の見直しや、自立的・自律的な行動に基づく成長を支援する教育研修制度の強化により、従業員の能力開発を図る方針です。さらに、従業員の経験や専門性を活かしたマルチタスク化の促進、手挙げ式・参画型のプロジェクト機会の充実による主体的なキャリア形成支援、エンゲージメント向上のための改善サイクル構築、会社業績に連動した適切な報酬還元の仕組みの検討・整備も進められています。多様な人財の活躍やワークライフバランス実現のため、フレックス勤務制度やテレワーク制度の活用、育児介護休職制度の拡充により、労働環境の整備も図られています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合および労働者の男女の賃金の額の差異は、女性活躍推進法に基づき算出されています。職種により賃金差、男女の構成差があるため差異が大きくなっています。男性労働者の育児休業取得率は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に基づき算出されています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 24.7%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 43.1%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 43.3%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 28.6%

多様性・登用

指標 数値
課長職以上の女性管理職比率 27.3%
障がい者雇用率 2.2%

育児・介護支援

指標 数値
男性の育児休業取得率 100.0%
男性の平均育児休業取得日数 24日

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


スターフライヤーは、高品質・高付加価値サービスを提供する「感動のあるエアライン」を目指して設立された航空会社です。同社グループは、スターフライヤーと非連結子会社2社で構成され、航空運送事業とそれに付随する附帯事業を営んでいます。同社は単一業種の事業活動を行っており、事業セグメントは単一です。

同社の航空運送事業は、航空機による旅客・貨物運送が主な内容です。国際線は2020年3月より運休していましたが、2026年9月より北九州-台北(台湾桃園)線の運航再開を予定しています。附帯事業は、航空運送事業に付随する業務を総称しており、子会社のスターフライヤーブランディングビジネスが教育・研修業務の一部を担っています。

同社は、全ての座席をレザーシートにする、座席間隔を広くとる、電源コンセントやWi-Fiサービスを提供するなど、高品質な顧客サービスを特徴としています。また、機内ペット同伴サービスや、様々な動画コンテンツを提供するタッチパネル式液晶モニターも導入しています。運航コストの削減と効率化にも注力しており、使用航空機やエンジンの種類を限定することで、整備や運航の効率化、コスト削減を図っています。

需要が見込める路線への就航も重視しており、国内6路線のうち4路線は東京国際空港(羽田)発着の定期便を運航しています。2025年10月には福岡-仙台線の運航を開始し、2026年9月には北九州-台北(台湾桃園)線の運航再開を予定しています。全日本空輸株式会社との共同運航(コードシェア)も行っており、座席の卸売りや予約販売システムの活用により、営業収入の安定化と販売網の拡大を図っています。

同社の売上高および有形固定資産の大部分は日本国内に集中しており、海外比率は低い傾向にあります。一方で、外貨建ての定期整備費用やファイナンス・リースによる航空機の外貨建てリース債務があるため、為替相場の変動が営業費用や営業外費用に影響を与える可能性があります。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、営業収入が増加傾向にあります。一方で、営業利益は増加したものの、経常利益と当期純利益は減少しました。

営業収入は、航空運送事業収入の増加が主な要因です。特に定期旅客運送収入が伸長しました。費用面では、為替レートの円安進行により外貨建ての定期整備費用引当金繰入額が増加し、営業費用全体を押し上げました。

営業利益は増加しましたが、営業外費用において為替差損が発生したため、経常利益は大きく減少しました。この為替差損は、ファイナンス・リースにより取得した航空機の外貨建てリース債務が円安に推移したことによるものです。その結果、当期純利益も減少しました。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性の観点から、スターフライヤーの現在の状況と資金の流れを把握することは重要ですし、同社は本業で資金を生み出しながら、事業への投資も行っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


スターフライヤーの自己資本比率は当期で19.6%となっています。これは前期の17.4%から増加しています。一般事業会社のプライム市場平均(非製造業24.2%)と比較すると、やや低い水準にあります。

ROE(自己資本利益率)はデータがありません。手元資金を示す現金及び預金等は、当期末で92.2億円となっています。前期の100.1億円から減少しています。

これらの財務状況は、同社の事業運営における資金の安定性を示すものであり、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上での一つの指標となります。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本比率 17.4% 19.6%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 100.1億円 92.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


スターフライヤーのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業キャッシュフローは当期に15.6億円のプラスとなりました。これは前期の52.7億円から減少しています。主な要因としては、未収消費税等の増加があった一方で、定期整備引当金の増加や減価償却費があったことが挙げられます。

投資キャッシュフローは当期に△15.1億円のマイナスとなりました。これは前期の△4.3億円から支出が増加しています。差入保証金の差入による支出や無形固定資産の取得による支出が主な要因です。

財務キャッシュフローは当期に△10.0億円のマイナスとなりました。これは前期の△26.5億円から支出が減少しています。新株予約権の行使による株式の発行収入があった一方で、長期借入金の返済やリース債務の返済による支出があったためです。

これらの結果、自由に使える資金を示すフリーキャッシュフローは当期に0.5億円のプラスとなりました。前期の48.5億円と比較すると大幅に減少していますが、本業で得た資金を投資に充てつつ、わずかながらも余剰資金を生み出している状況です。この資金の流れは、同社が事業活動を通じて安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も行っていることを示しており、入社後の安定性や成長性を判断する上で重要な情報となります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 52.7億円 15.6億円
投資CF △4.3億円 △15.1億円
財務CF △26.5億円 △10.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 48.5億円 0.5億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク


継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク


スターフライヤーは、旅客需要が景気動向の変動による影響を受ける航空業界に属しています。景気低迷が長期化すると、レジャー需要やビジネス旅客の減少により、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

また、同社はLCCを含む他の航空会社や新幹線等の交通機関と競合関係にあります。競合激化に伴い販売価格が低下したり、計画した旅客数が確保できなかったりした場合、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク


スターフライヤーは、景気の拡大や労働人口の減少による人材獲得競争の激化により、必要な人材を確保できないリスクを認識しています。この場合、人件費の上昇を含め、同社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ


解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


スターフライヤーは、「安全運航」を至上の責務とし、お客様に「感動のあるエアライン」を提供することを目指しています。人とその心を大切にし、個性や創造性、ホスピタリティを重視する企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社の企業理念は「安全運航のもと、人とその心を大切に、個性、創造性、ホスピタリティをもって、『感動のあるエアライン』であり続けます」です。

同社は、安全・確実な輸送と快適かつ質の高い移動空間・サービスの提供に努め、他社にはない新たな価値を創造することを目指しています。

サステナビリティに関する考え方においても、この企業理念を使命とし、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の要素を経営戦略の重要な柱に据え、事業を通して社会課題の解決に取り組む方針を示しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、企業理念を実現するための行動指針として、安全運航の徹底、コンプライアンス、自らの仕事への責任と誇り、お客様視点での創造、仲間との協働、感謝と謙虚さといった六つの項目を掲げています。

同社は、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンから生まれる豊かな発想を成長戦略の土台と捉え、従業員一人ひとりの個性や成長する意欲を尊重し、個々の能力を最大限に発揮できる企業風土づくりに努めています。

また、ハラスメント行為の撲滅を目指し、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等全てのハラスメントを防止するための教育と定期的な研修を行い、ハラスメントを発生させない企業風土を築く方針です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社が対処すべき課題の一つとして、安全運航の徹底を最優先事項とし、安全管理体制の強化と教育の徹底により安全性の維持・向上に努めることを挙げています。

また、事業基盤の維持と将来の成長を支えるため、人材の確保及び育成を重要な課題と位置付けています。採用の強化とともに教育・訓練の充実を図り、人材の確保・育成に取り組む方針です。

さらに、ESG経営の推進を重要課題とし、環境負荷低減や地域社会との共生、ガバナンス強化を通じて企業価値の向上に努めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


スターフライヤーは監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役を多く含む構成となっています。また、取締役の報酬等の透明性・妥当性・客観性を確保するため、報酬委員会を設置しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


スターフライヤーの株主構成を見ると、航空業界の大手企業や、通販・メディア事業を展開する企業など、複数の事業会社が上位株主として名を連ねています。これらの企業が同社の事業を多角的に支えている様子がうかがえます。

株主名 持株比率
ANAホールディングス 13.61%
ジャパネットホールディングス 13.19%
エアトリ 4.84%
TOTO 3.70%
宜本興産 2.77%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は15名(男性12名・女性3名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長執行役員は町田修氏が務めています。社外取締役比率は58.3%です。

氏名 役職 主な経歴
町田 修 代表取締役 社長執行役員 1987年4月全日本空輸入社。2012年6月スカイネットアジア航空常務取締役。2018年4月全日本空輸香港支店支店長。2022年6月同社代表取締役社長執行役員より現職。
橘 一雄 常務取締役 執行役員 1974年4月全日本空輸入社。2006年4月全日本空輸オペレーションコントロールセンター部長。2019年4月同社入社。2025年6月同社常務取締役執行役員より現職。
古川 秀行 取締役 執行役員 1987年4月全日空整備入社。2015年9月同社整備本部企画管理部担当部長。2022年6月同社執行役員人事部長。2024年6月同社取締役執行役員より現職。
湯浅 淳一郎 取締役 執行役員 2005年4月同社入社。2013年5月同社経営企画本部経営戦略部長。2019年6月同社執行役員営業本部長。2024年6月同社取締役執行役員新規事業部長より現職。
南 聡子 取締役 執行役員 2005年2月同社入社。2021年4月同社経営企画本部財務経理部長。2022年6月同社執行役員経営企画本部副本部長。2025年6月同社取締役執行役員情報取扱責任者より現職。


社外取締役は、横山美帆氏(清水謙法律事務所代表弁護士)、上山信一氏(慶應義塾大学名誉教授)、小林建治氏(アドバンテッジパートナーズプリンシパル)、一木靖司氏(安川電機上席執行役員経営管理本部長)、荒井伸氏(元国土交通省東京航空局長)、砂川浩氏(TOTO総務本部担当部長)、増田博之氏(全日本空輸アジア・オセアニア室総務・人事部長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役12名のうち7名が社外取締役で構成されています。社外取締役および社外監査役が経営の執行状況に対する牽制機能を果たし、企業価値向上に寄与する体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


スターフライヤーの役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対して固定報酬、譲渡制限付株式報酬、および純利益を指標とした業績連動報酬を組み合わせています。監査役の報酬は固定報酬のみです。また、報酬の透明性・妥当性・客観性を確保するため、社外取締役を委員長とする報酬委員会が設置されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 82百万円 16.4百万円
監査役(社外除く) 1名 11百万円 11.0百万円
社外役員 7名 37百万円 5.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。