【平均年収832万円】ライフネット生命保険 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収832万円】ライフネット生命保険 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ライフネット生命保険は、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険事業を展開しています。直近期は収益・利益ともに大きく伸び、増収増益となりました。従業員一人あたりの生産性も向上しています。


目次

※本記事は、ライフネット生命保険株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


ライフネット生命保険は、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。同社グループは、相互扶助の精神に基づき、正直でわかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、顧客の生き方を応援する生命保険事業を展開しています。

単体従業員数は242名、連結従業員数も242名です。セグメントは生命保険事業の1つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)ライフネットみらいなどです。

ライフネット生命保険は、2026年5月29日の取締役会決議により、子会社のライフネットみらいの連結子会社からの除外を予定しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ライフネット生命保険は、オンライン生命保険という事業特性から、デジタル技術を活用した効率的な運営を重視しています。従業員の平均年齢や勤続年数からは、比較的若く、活気のある組織であることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、一定の定着感と年齢構成の傾向が見られます。従業員数は単体と連結で同数であり、グループ全体で一体感のある組織体制であることが示されています。

項目 数値
平均年間給与 8,319,851円
平均勤続年数 6.3年
平均年齢 41.8歳
単体従業員数 242人
連結従業員数 242人
単体のグループ内比率 100.0%


同社グループの退職給付制度は確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)であり、国内グループ会社を対象としています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を企業価値向上の源泉と捉え、「多様性」と挑戦を通じた「成長機会」が事業成長を支える重要な要素であると認識しています。中期計画の推進に向けた人材戦略を策定し、非財務目標を掲げています。

給与等の決定においては「多様性」と「成長機会」の提供を重視しており、個々の貢献が適正に評価される納得感の高い報酬・評価制度を運用しています。基本給は、担当職務の内容や責任、権限範囲に基づくグレード(等級)に応じて決定され、「期待役割の達成度」や「Lifenetter Values」に沿った行動が評価されます。特定の職種については、市場競争力を確保すべく外部市場水準を勘案した基本給を設定しています。

賞与は業績連動賞与として、会社全体の業績に基づいて支給総額を決定し、従業員個人の単年度における業績貢献度に基づき分配されます。また、企業価値の持続的な向上と株主との価値共有を目的として、執行役員を対象に譲渡制限付株式報酬制度を導入し、その他の従業員向けには社員持株会を通じた「特別奨励金スキーム」を導入しています。人材育成方針としては、多様性を大切にし、従業員一人ひとりに挑戦と成長の機会を提供することで、「ライフネットの生命保険マニフェスト」の実現を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は、部門長以上の役職者に占める女性の割合を示しています。男性労働者の育児休業取得率は、育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであり、公表義務の対象ではないものの任意で記載されています。上記の数値には、連結子会社との兼務者を含んで算出しています。

指標 数値
女性管理職比率 26.9%
男性育児休業取得率 100.0%

人材育成・エンゲージメント

指標 2024年度 2025年度
従業員エンゲージメントスコア(理念戦略) 73 72

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ライフネット生命保険は、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険会社です。お客さまの生き方を応援するという経営理念のもと、シンプルでわかりやすい保険商品とサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ライフネット生命保険と同社の子会社であるライフネットみらい株式会社で構成されています。ライフネット生命保険は、インターネットを主な販売チャネルとする生命保険事業を営んでいます。主な事業内容は、生命保険業免許に基づく保険引受業務と再保険業務、保険料として収受した資産の運用業務、および他の保険会社等の業務代理・事務代行業務です。子会社のライフネットみらいは、保険代理店事業とサービス開発事業を営んでいますが、同社はライフネットみらいの自己株式取得に応募することを決議しており、ライフネットみらいは連結子会社から除外される予定です。

同社グループは生命保険事業の単一セグメントで事業を展開しています。個人向けの保険商品は、インターネットを通じてお客さまが比較・理解・納得して契約できるよう、複雑な特約や配当のないシンプルでわかりやすい保障内容が特徴です。定期死亡保険、終身医療保険、定期医療保険、就業不能保険、がん保険、認知症保険など、多様なニーズに対応する商品を提供しています。また、KDDI株式会社、株式会社マネーフォワード、三井住友カード株式会社といったパートナー企業との協業により、PontaポイントやVポイントが貯まる保険も販売しています。

団体向けの保険商品としては、auじぶん銀行株式会社の住宅ローン利用者向けの団体信用生命保険事業を展開しており、京都信用金庫との業務提携も進めています。インターネットを主な販売チャネルとすることで、営業職員の人件費や店舗維持費を抑え、相対的に低廉な保険料での商品提供を実現しています。お客さまの利便性向上にも注力しており、ウェブサイトのUI/UX改善や、コンタクトセンターでの対話型AI導入など、テクノロジーを活用したサービス提供を推進しています。当連結会計年度においては、auじぶん銀行株式会社が同社グループの保険収益の主要な顧客となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去4期間にわたり収益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも増加傾向を示しています。特に当連結会計年度においては、各利益項目が前期から大きく伸びています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
収益 - 207億円 247億円 301億円 344億円
税引前利益 - 53.4億円 82.5億円 91.8億円 114億円
税引前利益率 - 25.8% 33.4% 30.5% 33.1%
親会社の所有者に帰属する当期利益 - 35.6億円 57.3億円 59.9億円 80.4億円
1株当たり当期純利益(円) - 51.10 75.97 74.63 100.11

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの収益と税引前利益は、前期と比較して増加しています。これは、従業員一人ひとりの生産性が向上していることを示唆しており、事業規模の拡大と効率化が進んでいる状況がうかがえます。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり収益(連結) 125.9百万円 142.1百万円
従業員1人あたり税引前利益(連結) 38.4百万円 47.1百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ライフネット生命保険は、本業で安定した資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況です。これにより、事業基盤の強化と持続的な成長を目指していることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率が78.5%と高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)は8.6%となっており、前期から改善傾向を示しています。手元資金である現金及び現金同等物は136億円を確保しており、事業運営に必要な流動性を維持している状況です。これらの財務指標は、同社グループが安定した事業運営を継続するための基盤を構築していることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
自己資本 921億円 956億円
自己資本比率 79.3% 78.5%
ROE(自己資本利益率) 6.6% 8.6%
現金及び現金同等物 172億円 136億円


なお、保険会社は責任準備金等の保険負債が大きい構造上、自己資本比率は一般事業会社より低くなります。

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ライフネット生命保険の当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは88.2億円の収入となり、前期から増加しています。これは主に保有契約の増加に伴う保険料の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは121.8億円の支出となり、主に投資有価証券の取得による支出が継続しています。財務活動によるキャッシュ・フローは2.8億円の支出となり、主にリース負債の返済によるものです。

これらの結果、フリーキャッシュ・フローは33.6億円のマイナスとなりましたが、前期と比較してマイナス幅は減少しています。同社グループは、事業活動で得た資金を将来の成長に向けた投資に充てている状況です。この資金の流れは、事業拡大への意欲と、それに伴う中長期的な成長性を示しており、雇用や給与の安定性にもつながる基盤を構築していると考えられます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 72.8億円 88.2億円
投資CF △143.0億円 △121.8億円
財務CF △1.6億円 △2.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △70.2億円 △33.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、日本の生命保険市場における競争激化に直面しています。オンライン生保市場の拡大とともに競争環境の厳しさが増していく可能性を認識しています。

また、日本国内の人口動態の変化、特に生産年齢人口の減少が、主力商品である定期死亡保険の需要減少につながり、中長期的な業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、時代や環境の変化に対応し、多様な人材の確保と育成に努めています。しかし、環境整備が不十分な場合や人事・労務問題が発生した場合、必要な人材が採用できず、また社外に人材が流出することにより、業績及び企業価値に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ライフネット生命保険は、デジタルテクノロジーを活用し、お客さま視点での商品・サービス提供を追求するオンライン生保のリーディングカンパニーを目指しています。相互扶助の精神を大切にし、多様な価値観を持つ従業員が活躍できる企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、2008年の開業以来「ライフネットの生命保険マニフェスト」を掲げ、経営理念を「正直に経営し、わかりやすく、安くて便利な商品・サービスを提供することで、お客さま一人ひとりの生き方を応援する」と定めています。

目指す姿として、生命保険の未来をつくるオンライン生保のリーディングカンパニーとなることで、「安心して、未来世代を育てられる社会」の実現を目指しています。デジタルテクノロジーを活用しながら、一貫してお客さま視点で商品・サービスを提供しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、大切にする価値観として「Lifenetter Values」を定めています。これには「Manifesto driven お客さまを起点にする」「Ownership 自ら動く」「Teamwork 多様な仲間を力にする」「Growth mindset 変わりつづける」「Be ambitious 元気に、明るく、楽しく」が含まれます。

人材育成方針及び社内環境整備方針では、「多様性を大切にする」ことと「成長の機会をつくる」ことを掲げています。多様な知見・経験・アイデアを持つ従業員が、健康で明るく楽しく働きながら、それぞれの個性を活かして互いに尊重できる組織を目指しています。

また、挑戦の機会を提供し、失敗を学びにつなげることで、個人の成長を組織の成長につなげることを目指す企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中長期的な経営戦略における優先的に対処すべき課題の一つとして、「重点領域を支える人的資本の強化」を挙げています。

人材戦略においては、個人保険と団体信用生命保険(団信)の両事業を横断する3つの重点領域に注力するための組織体制移行の推進に取り組んでいます。

従業員の成長と事業成長の好循環の創出、そして「ライフネットの生命保険マニフェスト」を基軸とした組織風土の維持・強化も重要なテーマとしています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ライフネット生命保険は、監査等委員会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会は経営の重要な意思決定と業務執行の監督を行い、その過半数を社外取締役が占めることで客観性と中立性を高めています。

また、取締役会から独立した監査等委員会が取締役の業務執行を監査し、任意の指名・報酬委員会や執行役員制度も導入されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの筆頭株主はauフィナンシャルホールディングスであり、事業会社が主要な株主として名を連ねています。その他、複数の国内外の機関投資家や信託銀行が上位株主として同社グループを支える構成となっています。

株主名 持株比率
auフィナンシャルホールディングス 18.32%
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL 14.29%
ARIAKE MASTER FUND 7.04%
三井住友カード 4.99%
GOLDMAN,SACHS & CO.REG 3.76%


なお、auフィナンシャルホールディングスは2026年4月30日付で、同社が保有するライフネット生命保険の普通株式の全部を日本航空に譲渡する契約を締結しており、これによりauフィナンシャルホールディングスは主要株主に該当しなくなる予定です。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.0%です。代表取締役社長は横澤淳平氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。

氏名 役職 主な経歴
横澤 淳平 代表取締役社長 2003年NTTデータネッツ入社、2008年同社入社。営業本部KDDI事業部長、執行役員システム戦略本部長、取締役執行役員などを経て、2025年より現職。
河﨑 武士 取締役副社長 2002年シティバンク入行、2005年日興コーディアル証券入社。株式会社地域経済活性化支援機構を経て、2020年同社入社。経営企画部長、執行役員などを経て、2025年より現職。


社外取締役は、長谷部潤氏(株式会社東京リレーションズ代表取締役社長)、阿部絵美麻氏(宮益坂ザ・ファーム法律会計事務所弁護士・監査等委員会委員長)、山下知之氏(エーオンソリューションズジャパン代表取締役Co-CEO・指名・報酬委員会委員長)、原夏代氏(デロイト トーマツ グループパートナー)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化のため、取締役会の過半数を社外取締役が占めています。取締役会から独立した監査等委員会が取締役の業務執行を監査する体制です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社グループの役員報酬制度は、中長期的な業績向上と企業価値増大へのインセンティブとして設計されています。監査等委員でない取締役の報酬は、固定報酬、業績連動報酬、譲渡制限付株式報酬で構成され、社外取締役の報酬は固定報酬のみとなっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 4名 1.1億円 26.5百万円
社外役員 5名 32百万円 6.4百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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