0 編集部が注目した重点ポイント
①利益目標を大幅に上方修正し通期利益78億円を見込む
2026年3月期の業績予想について、保険金や給付金の支払実績が想定を下回ったことを背景に、最終的な利益目標を従来の69億円から78億円(前回比13%増)へと大幅に上方修正しました。本業の儲けを示す保険サービス損益も112億円へと引き上げており、収益性の向上が鮮明になっています。
②若年層向け「定期型」戦略で保有契約高が363億円に達する
手頃な保険料を武器とした「定期型」シリーズが20代・30代の若年層から強い支持を得ており、保有契約年換算保険料は前年同期末比9.1%増の363億円と着実に成長しています。2025年12月には新たに「定期がん保険」を投入し、さらなる顧客接点の拡大を推進しています。
③包括資本1,745億円を達成し28年度目標へ着実に前進する
独自の企業価値指標である「包括資本(将来の利益の評価額を含む資本)」が、前年度末比で74億円増加し1,745億円に到達しました。2028年度に掲げる2,000億円〜2,400億円という経営目標の達成に向けて、新契約の獲得と利益の積み上げが順調に進んでいます。
1 連結業績ハイライト
出典:ライフネット生命保険株式会社 2025年度第3四半期 決算説明資料 P.13
保険収益
25,380百万円
+15.1%
保険サービス損益
8,758百万円
+21.8%
四半期利益
6,240百万円
+25.9%
2026年3月期第3四半期の累計実績は、保険収益が253億80百万円(前年同期比15.1%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益が62億40百万円(同25.9%増)と、大幅な増収増益を達成しました。特に本業の利益を示す保険サービス損益が87億58百万円と大きく伸長しています。これは、個人保険において実際に発生した保険金支払額が予想を下回ったことや、団体信用生命保険の利益貢献が寄与した結果です。
修正後の通期予想に対する進捗状況は、保険サービス損益で78.2%、当期利益で80.0%に達しており、業績は極めて順調に推移しています。第3四半期単体でも利益をしっかりと積み上げており、上方修正後の高い目標に対しても十分な達成見込みがあると言えます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:ライフネット生命保険株式会社 2025年度第3四半期 決算説明資料 P.11
個人保険事業
事業内容:インターネットを通じた死亡保険、医療保険、がん保険、就業不能保険などの直接販売、および提携パートナーを通じた販売。
業績推移:保有契約年換算保険料は281億54百万円(前年度末比4.7%増)。新契約件数も前年同期比16.5%増と、再成長フェーズに入っています。
注目ポイント:オンライン広告の運用内製化により、PDCAサイクルの高速化と獲得効率の改善に成功しています。AIを活用したコンタクトセンターの高度化や、「最短当日支払い」といった最高の保険体験を追求するためのテック活用が進んでおり、デジタルマーケティングやサービス企画の専門性が強く求められています。
団体信用生命保険(団信)事業
事業内容:住宅ローン利用者を対象とした保険を、銀行などの金融機関(auじぶん銀行など)を通じて提供する事業。
業績推移:保有契約年換算保険料は82億32百万円(前年度末比7.8%増)。利益貢献度は高く、保険サービス損益の約26%を占めています。
注目ポイント:金利上昇の影響を受け成長ペースは一時的に鈍化していますが、京都信用金庫との新たな提携を開始するなど、他行展開によるリスク分散と規模拡大を推進しています。金融機関との深いつながりを構築し、新たなビジネスチャンスを創出できるパートナービジネスのプロフェッショナルが重要となっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:ライフネット生命保険株式会社 2025年度第3四半期 決算説明資料 P.8
ライフネット生命は現在、中期計画(2024年度〜2028年度)の真っ只中にあります。2028年度に包括資本2,000億円〜2,400億円への到達を掲げ、今回の業績上方修正はその目標に向けた力強い足がかりとなりました。質疑応答では、オンライン広告の内製化が12月の新契約件数に顕著な効果をもたらしたと言及されており、今後も再現性のある成長モデルの構築に注力する方針です。
採用面では、人材戦略として「多様性」と「成長機会」を重視しています。女性の意思決定者比率30%以上、30代以下の比率15%以上という目標を掲げ、エンゲージメントスコアの継続的な向上を非財務目標に据えています。質疑応答で言及されたように、AIの活用によるPDCAサイクルの高速化など、テクノロジーを駆使して少人数で大きな成果を出す組織文化を強化しており、自律的に挑戦したい人材にとって魅力的な環境が整っています。
4 求職者へのアドバイス
ライフネット生命は「正直に、わかりやすく、安くて、便利に。」というマニフェストを掲げ、既存の保険業界の常識をテクノロジーで塗り替えています。志望動機では、今回の決算でも示された「オンライン広告の内製化」や「AI活用による顧客体験向上」といった具体的な取組みに注目し、「デジタルを駆使して、真に顧客に寄り添う新しい保険の形をつくりたい」という姿勢を示すのが有効です。また、成長フェーズにおける「包括資本の成長」への貢献意欲も高く評価されるポイントです。
- オンライン広告の内製化が成功した要因として、PDCAサイクルの高速化が挙げられていましたが、現場の意思決定権限はどの程度委譲されているのでしょうか?
- 京都信用金庫との提携など「Embedded(組込型)」領域の拡大において、銀行以外の新しいパートナーシップの可能性についてどのようにお考えですか?
- 「最短当日支払い」など顧客体験の向上に努めておられますが、更なる「最高の保険体験」を実現するためのテクノロジー活用の優先順位を教えてください。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
出産育児介護などが発生しても働きやすい
育休、時短勤務、リモートワークをすることができるので、出産育児介護などが発生しても働きやすいと思います。私の経験では、子供が生まれた時に育休を取得しましたが、周囲から快くサポートをしてもらえました。普段有給休暇を取得する際も、当たり前のように取得できるので気を使うこともありません。
(20代後半・金融関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]新卒はグレードが上がる時間がかかる
新卒社員はグレードが上がる時間がかかっている印象です。社内勉強会や、全社的な取り組みの際に、積極的にサポートしてくれていました。
(20代後半・金融関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ライフネット生命保険株式会社 2026年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年2月12日発表)
- ライフネット生命保険株式会社 2025年度第3四半期 決算説明資料(2026年2月12日発表)
- ライフネット生命保険株式会社 2025年度(2026年3月期)第3四半期決算説明会質疑応答(2026年2月12日開催)



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