※本記事は、株式会社ホットマン の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ホットマンは、カー用品販売・取付・車検・整備等の「イエローハット」を主軸に、TSUTAYA、アップガレージ、カーセブン、ダイソー、コメダ珈琲店、シャトレーゼ、買取大吉など多岐にわたるフランチャイズ事業を展開しています。東北地方を中心に124店舗を運営し、「メガフランチャイジー」を志向しています。
単体従業員数は903名です。セグメントはイエローハット、TSUTAYA、アップガレージ、その他、管理部門(共通)の5つです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ホットマンは多角的なフランチャイズ事業を展開しており、地域社会に根差した事業活動を通じて持続可能な社会の実現を目指しています。このような事業環境の中で、同社が社員の成長を重視し、多様な人材が活躍できる職場づくりにどのように取り組んでいるか、給与水準や働き方の特徴を見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
平均年齢39.1歳、平均勤続年数11.8年というデータから、同社では比較的安定した人材の定着傾向が見られます。多様な事業を展開する中で、社員が長期的にキャリアを築ける環境が整っていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,148,000円 |
| 平均勤続年数 | 11.8年 |
| 平均年齢 | 39.1歳 |
| 単体従業員数 | 903人 |
同社は確定給付型の退職一時金制度を設けています。この制度は、給与や勤務期間に基づいて給付額が決まるタイプです。
退職一時金制度があり、退職給付として、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
退職給付債務は13.1億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は「他人(ひと)のしあわせが自分のしあわせ」を経営理念に掲げ、「社員の成長なくして会社の発展なし 会社の発展なくして社員のしあわせなし」という社是のもと、人材を最も重要な経営資本と位置付けています。多様な人材の確保と活躍推進を重要な課題と認識し、女性活躍推進、障害者雇用、外国人技能実習生の受け入れ等、多様性を尊重した採用・育成に取り組んでいます。
給与は職務価値・成果・市場水準等を基礎として決定され、時給制スタッフの給与額は事業別の職務内容に応じて設定されています。賞与は業績及び個人評価を反映して決定されており、労働組合との団体交渉を通じて、物価動向を踏まえた処遇水準の見直しや賃金の公平性が定期的に検証されています。
人材育成においては、各フランチャイザー主催の研修や勉強会に加え、同社独自の教育研修を実施し、接客力、店舗運営力、コンプライアンス意識の向上に努めています。特にイエローハット事業では「車検指定工場化」を計画しており、整備士資格取得の奨励や人間的成長を促す教育に力を入れています。また、地域の皆様への貢献と社員の自己研鑽を目的に、トイレ掃除や530(ごみゼロ)運動、東北楽天ゴールデンイーグルスのオフィシャルスポンサー活動といったCSR活動も行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。各指標は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 4.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 73.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用) | 81.3% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) | 93.6% |
多様性・登用
| 指標 | 目標 | 実績(当事業年度) |
|---|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 2028年3月までに8.0% | 4.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用) | 2028年3月までに80.0% | 81.3% |
| 障害者の雇用人数 | 2028年3月までに42名(3.0%) | 27名(2.2%) |
| 外国人技能実習生の雇用人数 | 2028年3月までに115名(121.0%) | 131名(145.6%) |
育児・介護支援
| 指標 | 目標 | 実績(当事業年度) |
|---|---|---|
| 男性労働者の育児休業取得率 | 2028年3月までに3.0% | 0.3% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ホットマンは、フランチャイズ契約に基づき、多岐にわたる事業を展開する「メガフランチャイジー」を志向する企業です。カー用品販売・取付・車検・整備の「イエローハット」を主軸に、書籍・文具雑貨販売やDVDレンタルを行う「TSUTAYA」、中古カー用品の買取・販売の「アップガレージ」などを運営しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、フランチャイズ方式で多様な店舗を展開し、それぞれの事業から収益を得ています。主たる出店地域は東北地区で、福島県、宮城県、岩手県を中心に、長野県、茨城県、栃木県にも展開しています。
イエローハット
同社の主たる事業であり、カー用品の販売・取付、車検、整備などを手掛けています。車検やサービス売上の拡大に注力し、アプリ会員の獲得や作業予約の促進を通じて業務効率化を図っています。収益は、カー用品の販売や各種サービス提供から得ています。
TSUTAYA
書籍、文具、コスメなどの雑貨販売やDVDレンタルを行っています。既存店の売上高は増収傾向にありましたが、店舗の退店影響により、当事業年度の売上高は低調に推移しました。収益は、商品の販売やレンタルの利用料から得ています。
アップガレージ
中古カー用品の買取と販売を行っています。収益構造の見直しと業務効率化を進め、粗利率の向上に注力しています。スタッドレスタイヤの販売が好調に推移したことなどにより、当事業年度の売上高は好調に推移しました。収益は、中古カー用品の売買から得ています。
その他
「その他」セグメントには、「カーセブン」での自動車小売・買取、「ダイソー」での商品販売、「コメダ珈琲店」でのコーヒーショップ運営、「シャトレーゼ」での菓子等販売、「買取大吉」での貴金属やブランド品等の買取専門店運営、宝くじの販売、不動産賃貸業務などが含まれます。ダイソー事業や買取大吉事業は売上高が好調に推移しましたが、シャトレーゼ事業、宝くじ事業、不動産賃貸事業は低調に推移しました。収益は、各事業のサービス提供や商品販売から得ています。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| イエローハット | 169億円 | 173億円 |
| TSUTAYA | 14.7億円 | 13.6億円 |
| アップガレージ | 11.2億円 | 11.9億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績推移に関する詳細な数値データは、開示されている構造化データからは確認できません。そのため、売上高や利益の具体的な増減傾向について言及することはできません。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は本業で安定的に資金を生み出し、事業投資も行いつつ、手元資金を確保している状況です。財務基盤は安定しており、事業活動を着実に進めていることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の自己資本比率は前期から増加しており、非製造業のプライム市場平均と比較しても高い水準にあります。手元資金も確保されており、財務基盤は安定している状況です。このような財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる要素となります。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 7,386百万円 | 7,733百万円 |
| 自己資本比率 | 45.1% | 46.6% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | 1,543百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社は本業で安定的に資金を生み出しており、営業活動によるキャッシュフローは前期から増加しています。これは主に税引前当期純利益、減価償却費、減損損失の計上によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは支出となっていますが、前期に比べて支出額は減少しています。これは主に投資有価証券の売却による収入があった一方で、有形固定資産の取得や関係会社株式の取得による支出があったためです。
財務活動によるキャッシュフローは前期の収入から当期は支出に転じており、長期借入金の返済が進められている状況です。これらの状況から、同社は本業で得た資金を元に事業運営を行い、財務的な安定性を保ちながら事業活動を進めていることがうかがえます。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 9.5億円 | 10.9億円 |
| 投資CF | △8.3億円 | △3.1億円 |
| 財務CF | 1.7億円 | △3.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.2億円 | 7.8億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社はメガフランチャイジーを基本としており、イエローハット事業が主たる事業となっています。フランチャイザーの経営方針や他のフランチャイジーの状況により、同社の業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、同社の事業は各地域における経済情勢や競合他社の活動状況、天候要因の影響を受けています。特にイエローハット事業は季節変動が大きく、降雪等の天候要因が業績に大きく影響する傾向があります。
③ 人材・組織に関するリスク
事業を拡大し業績を伸ばすためには、優れた人材の確保と育成が欠かせません。そのため、人材の確保や育成が適時適切に行えなかった場合には、同社の今後の事業展開に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ホットマンは、地域密着型のメガフランチャイジーとして、顧客の幸せを追求する経営理念を掲げています。事業活動を通じて地域社会に貢献し、社員の成長を重視する企業風土を醸成しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ホットマンは、「他人(ひと)のしあわせが、自分のしあわせ」を経営理念としています。
同社は地域密着型のメガフランチャイジー企業として、カー用品販売等を起点に効率的な集客を図る出店戦略を採用しています。
事業間の横断的なシナジー効果を享受できるよう、フランチャイズビジネスやM&A、立地情報等の収集を常に行うことを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ホットマンは、経営理念である「他人(ひと)のしあわせが、自分のしあわせ」を実現するため、商売の基本を徹底しています。
具体的には、整理・整頓・清掃・清潔・躾・先手の挨拶を総称した「6S」の徹底を行い、「気付き」を養うことで接客対応の向上を目指しています。
また、同社は「社員の成長なくして会社の発展なし 会社の発展なくして社員のしあわせなし」という社是のもと、社員の成長を促す教育に重点を置いています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ホットマンは、企業価値を高めるため、経営理念を実現する商売の基本を徹底することを継続的な課題としています。
具体的には、「6S」の徹底と「気付き」を養うことで接客対応の向上を目指し、安定した顧客作りや内部体制の強化を図っています。
また、人材確保及び人材育成も重要な課題と捉えており、全社を挙げて人材確保に注力しています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ホットマンは、経営理念を掲げ、地域社会の人々の生活を豊かにすることを目指しています。その実現のため、コーポレート・ガバナンスの確立を重要課題と位置づけ、経営の透明性向上と経営監視機能の強化に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ホットマンの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役である伊藤信幸氏です。これに続き、事業会社であるイエローハットやホットマン従業員持株会が上位株主として名を連ねています。複数の事業会社や金融機関が上位に位置しており、幅広いステークホルダーに支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 伊藤 信幸 | 15.99% |
| イエローハット | 15.59% |
| ホットマン従業員持株会 | 6.35% |
| 幸栄企画 | 4.96% |
| ブリヂストンタイヤソリューションジャパン | 3.54% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は伊藤信幸氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 伊藤 信幸 | 取締役社長 (代表取締役) | 1975年1月同社設立、代表取締役。2015年12月株式会社多賀城蔦屋書店代表取締役社長より現職。 |
| 伊藤 忠行 | 常務取締役 営業本部長 | 1998年10月同社入社。管理本部課長、第2営業本部部長、営業本部営業部長などを経て、2025年6月常務取締役営業本部長より現職。 |
| 熊谷 拓 | 取締役 営業部長 | 1997年4月同社入社。第1営業本部部長、営業本部営業部長を経て、2025年6月取締役営業部長より現職。 |
| 門田 敏則 | 取締役 営業部長 | 1996年1月同社入社。2017年4月営業本部営業部長を経て、2025年6月取締役営業部長より現職。 |
| 小野 信哉 | 取締役 管理本部長 | 2001年3月同社入社。2022年4月管理本部管理部長を経て、2025年6月取締役管理本部長より現職。 |
社外取締役は、今野明夫氏(コセキ顧問)、大久保弘子氏(株式会社三森コーポレーション相談役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役2名を含む7名で構成されています。監査役会は社外監査役2名を含む3名で構成され、経営の意思決定と業務執行の監督を適切に行う体制を整えています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ホットマンの役員報酬は、取締役会で決定された方針に基づき、各人の役職や在勤年数などを総合的に勘案して配分されています。業績連動報酬や非金銭報酬は原則としてなく、基本報酬が毎月付与される仕組みです。役員退職慰労金は常勤者に支給され、役員持株会への月例拠出を通じて、役員が株主目線での経営を意識するよう取り組んでいます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 6名 | 59百万円 | 9.8百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 6百万円 | 2.9百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 3百万円 | 0.5百万円 |
同社の役員報酬等の総額は67百万円であり、報酬の支給対象となった役員の総数は14名です。
個人別報酬が開示されている役員はいません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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