【平均年収518万円】ギークス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収518万円】ギークス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

ギークスは、グループ各社とともにIT人材事業とSeed Tech事業を展開しています。IT人材事業を国内外で展開しており、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、ギークス株式会社 の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


同社グループは、IT人材事業(国内・海外)とSeed Tech事業を展開しています。ITフリーランスの技術リソースシェアリングを通じて、企業のIT・DX課題解決を支援し、デジタル人材の育成も手掛けています。

単体従業員数は173名、連結従業員数は300名です。セグメントはIT人材事業(国内)、IT人材事業(海外)、Seed Tech事業の3つです。

主な国内グループ会社は、シードテック(SeedTech事業)、アライヴ(IT人材事業・(国内))などです。

前連結会計年度にx-Tech事業を譲渡したことに伴い、当連結会計年度より「その他」の区分を廃止し、事業ポートフォリオを最適化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ギークスは、IT・デジタル領域のフリーランス人材やグローバル人材の活用、リスキリングによる人材創出など、多角的な事業を展開しています。従業員の成長と働きがいを重視し、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力している点が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員一人ひとりのプロフェッショナルとしての自律的な成長を重視しており、若手から中堅層が中心となって活躍している傾向が見られます。平均勤続年数からは、比較的短い期間でキャリアを形成していく働き方がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 5,182,000円
平均勤続年数 3.86年
平均年齢 31.95歳
単体従業員数 173人
連結従業員数 300人
単体のグループ内比率 57.7%


同社グループでは、一部の連結子会社において確定給付型の退職給付制度を採用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて将来の給付額が決まる制度です。国内グループ会社を対象としています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「21世紀で最も感動を与えた会社になる」というグランドビジョンの実現に向け、「人」を最も重要な資本と位置づけています。日本をDX・AXでアップデートする会社として貢献するため、従業員一人ひとりがプロフェッショナルとして自律的に成長し、組織全体が進化し続けることが不可欠であると考えています。そのため、同社グループの価値基準である「10の心得」を体現できる人材を採用・育成し、常に挑戦と成長を続ける組織を構築することを基本方針としています。

従業員の給与その他の給付の額および内容の決定に関しては、能力および勤務成績等を公平・公正に評価し、経営に有益な人材の育成を図り、組織全体の目標を達成した結果として給与および職位等を決定する方針です。個々の社員の職務内容、役職に応じた適切な報酬水準を設定し、業績や行動に対して適切に評価し報いる人事評価制度を導入しています。給与その他の給付の額の水準は経済状況や労働市場の変化に対応するため定期的に見直しを行い、競争力のある報酬を提供することで優秀な人材の確保と定着を図っています。

人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、ウェルビーイング、エンゲージメント、キャリアディベロップメントの3つの軸を中心としています。ウェルビーイングでは、心身ともに健康に挑戦できる基盤づくりとして、組織における多様性の確保を重視し、ジェンダー格差等の問題を可視化し改善に取り組んでいます。エンゲージメントでは、組織に愛着を持ち楽しみながら働く環境を実現するため、組織力向上プラットフォーム「Wevox」を活用し、組織のエンゲージメントを月に1回の頻度で測定しています。キャリアディベロップメントでは、自立したキャリア形成支援として、グループ会社であるシードテック株式会社が提供するデジタル人材育成プラットフォーム「ソダテク」を同社グループ従業員に対する研修制度の一環として導入しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。男性育児休業取得率は、本記事では取得できていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 21.4%

ウェルビーイング

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 30%以上
男性労働者の育児休業取得率 100%

エンゲージメント

指標 数値
「Wevox」エンゲージメント総合スコア 75

キャリアディベロップメント

指標 数値
オンライン型研修「ソダテク」利用率 60%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ギークスは、IT人材事業を国内外で展開し、さらにデジタル人材育成を支援するSeed Tech事業も手掛けています。同社グループは、ITフリーランスやグローバル人材のネットワーク、デジタル人材育成のアセットを活かし、顧客企業のDX・AX推進を支援しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは「日本をDX・AXでアップデートする会社」として、ITフリーランスやグローバル人材のネットワーク、デジタル人材育成といった事業アセットを活かし、顧客企業の変革課題に向き合い伴走しています。主にIT人材のマッチングサービスや人材派遣、デジタル人材育成サービスを提供しており、収益の大部分は一定期間にわたるサービス提供から得られています。

IT人材事業(国内)

IT人材事業(国内)は、AI関連エンジニアやPM人材の獲得を強化しつつ、企業のニーズに応える最適なマッチングを実現しています。案件検索サイト「GEECHS JOB」を通じた営業代行や福利厚生プログラム「フリノベ」を提供し、ITフリーランスの市場価値向上と安心して働き続けられる環境づくりをサポートしています。収益は、ITフリーランス及び正社員エンジニアと企業とのマッチングサービスから得ています。運営は、アライヴが行っています。

IT人材事業(海外)

IT人材事業(海外)は、オーストラリアを中心に、カジュアル雇用人材やフリーランスを活用したIT人材に特化した人材関連事業を展開しています。人材派遣事業、MSP事業、人材紹介事業をシドニーとメルボルンで展開しています。収益は、人材派遣・人材紹介等のサービス提供から得ています。運営は、Launch Group Holdings Pty Ltd、Launch Recruitment Pty Ltdが行っています。

Seed Tech事業

Seed Tech事業は、デジタル人材不足の解消と企業のDX推進を支援しています。中小企業のDX化を現場で伴走支援する実務型デジタル人材提供サービス「DX職 -デジショク-」を展開しています。フィリピンのIT人材によるオフショア開発受託事業、フィリピン・セブ島へのデジタル留学事業、SaaS型DX/IT人材育成サービス「ソダテク」を提供しています。収益は、オンデマンド型プログラミングスクールサービスとオフショア受託開発から得ています。運営は、NexSeed Inc.、SEED TECH PHILIPPINES INC.、シードテックが行っています。

同社グループの事業は、IT人材事業(国内)が最も大きな割合を占めており、次いでIT人材事業(海外)が続きます。Seed Tech事業は規模としては小さいものの、前期から売上高が大きく増加しています。IT人材事業(海外)は前期比で売上高が減少しましたが、利益率は改善し黒字転換となりました。

IT人材事業(海外)が同社グループの売上高の約35%を占めており、オーストラリアでの事業展開が中心であることから、海外事業が同社グループの収益に一定の割合を占めていることがわかります。また、IT人材事業(海外)において、Nokia Solutions and Networks Australia Pty Ltdへの売上高が同社グループの総売上高の12.20%を占めています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
IT人材事業(国内) 153億円 166億円
IT人材事業(海外) 94.1億円 92.4億円
Seed Tech事業 3.2億円 4.7億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期にわたり増加傾向を示しています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られますが、直近2期では増加しています。特に当期の親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な増加となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、第17期に一時的にマイナスとなりましたが、それ以外の期はプラスで推移しており、当期は大幅に増加しています。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 143億円 160億円 237億円 252億円 264億円
経常利益 11.4億円 5.7億円 82百万円 4.9億円 8.4億円
経常利益率 7.9% 3.5% 0.3% 2.0% 3.2%
親会社株主に帰属する当期純利益 7.1億円 2.4億円 △14.7億円 50百万円 6.4億円
1株当たり当期純利益(円) 67.18 23.20 △142.75 4.82 62.73

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から当期にかけて増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示唆しています。

指標 2025年3月期 2026年3月期
従業員1人あたり売上高(連結) 86.5百万円 87.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 2.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ギークスは、IT人材事業を主軸に展開しており、財務基盤とキャッシュフローの状況は、同社グループの事業活動と成長戦略を反映しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は38.7%で、前期から増加しています。これは非製造業のプライム市場平均24.2%と比較して高い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)は22.2%となり、前期から大きく改善しました。プライム市場平均9.4%と比較して高い水準となっています。

現金及び預金は37.5億円あり、前期から増加しています。これらの状況は、同社グループの財務基盤が安定しており、事業活動を継続するための資金的な余裕があることを示しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 28.7億円 30.5億円
自己資本比率 37.5% 38.7%
ROE(自己資本利益率) 1.8% 22.2%
現金及び預金 36.1億円 37.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当期の営業活動によるキャッシュ・フローは7.4億円の増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは0.8億円の増加となりました。これは主に敷金及び保証金の回収による収入があったためです。

財務活動によるキャッシュ・フローは6.9億円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済や配当金の支払いによるものです。これらの結果、フリーキャッシュ・フローは8.2億円のプラスとなっています。同社グループは本業で安定して資金を生み出し、投資活動も資金の増加に寄与しており、財務活動で借入金の返済や配当を行っている状況です。この資金の流れは、事業の安定性と成長に向けた健全な財務運営を示しており、雇用や給与の安定性にもつながる傾向があります。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 47百万円 7.4億円
投資CF △4.2億円 0.8億円
財務CF 2.3億円 △6.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △3.7億円 8.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

IT人材事業では、生成AIの急速な進化・普及により、企業が求めるIT人材のスキル要件や市場ニーズが高度化・多様化しています。急激な市場ニーズの変化に同社グループが適時に対応できなかった場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、海外事業においては、オーストラリアやフィリピンの事業環境、金融政策、労働関連法制・税制の変更、為替変動、競合環境の変化といった外部要因によって、事業運営や収益性に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループのサービスを通じて就業するITフリーランスや正社員エンジニアが、派遣先・業務提供先において情報漏洩や規律違反等の不祥事を発生させた場合、同社グループに対する社会的信用が低下し、事業活動及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ギークスは、「21世紀で最も感動を与えた会社になる」というグランドビジョンを掲げ、日本社会のDX・AX推進に貢献することを目指しています。ITフリーランスやグローバル人材のネットワーク、デジタル人材育成といった事業アセットを活かし、顧客企業の変革を支援する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ギークスは、「21世紀で最も感動を与えた会社になる」というグランドビジョンを掲げ、「日本をDX・AXでアップデートする会社」として事業を展開しています。AI技術の急速な普及や企業のDX推進によって変化する社会において、ITフリーランスやグローバル人材のネットワーク、デジタル人材育成といった事業アセットを活かしています。

顧客企業の変革課題に向き合い伴走し、戦略から現場への落とし込みまでを担うDX・AX実装支援の提供と、サービスの創造・進化を通じて永続的な企業価値向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ギークスグループは、持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を目指し、6つのマテリアリティに取り組んでいます。人材の多様性の確保を含む人材育成に関する方針では、ウェルビーイング、エンゲージメント、キャリアディベロップメントの3つの軸を中心としています。

心身ともに健康に挑戦できる基盤づくりとして多様性の確保を重視し、組織に愛着を持ちながら楽しく働く環境の実現を目指しています。また、デジタル人材育成プラットフォーム「ソダテク」を従業員研修に導入し、自立したキャリア形成支援を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ギークスグループは、IT人材事業において、ITフリーランスの安定的な確保とエンゲージメント強化を重要な課題と認識しています。また、AI技術の普及に伴う市場ニーズの高度化に対応するため、新たな事業展開に取り組んでいます。

組織体制の整備としては、国内外の内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実、人材の確保及び育成、研修制度の拡充を推進しています。さらに、情報セキュリティの強化と従業員への情報セキュリティ教育を徹底し、サイバーセキュリティ対策にも継続して取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ギークスは、取締役会と監査役会を設置する体制を採用しており、経営の健全性と効率性の確保に努めています。また、内部監査室を設置し、日常的な事業監視を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ギークスは、IT・デジタル領域のフリーランス人材、グローバル人材、リスキリングによる人材創出などの事業を展開しています。筆頭株主は合同会社アトムであり、代表取締役CEOの曽根原稔人氏が個人資産管理会社を通じて過半数の株式を所有しています。この資本構成は、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つことを示しています。

株主名 持株比率
合同会社アトム 38.38%
曽根原 稔人 26.59%
光通信KK投資事業有限責任組合 3.52%
荒井 富雄 1.56%
全国個人事業者支援協会 1.41%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役CEOは曽根原稔人氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
曽根原 稔人 代表取締役 1995年パレスホテル入社、2001年ウェブドゥジャパン設立取締役副社長。2007年ベインキャリージャパン(現同社)設立代表取締役社長に就任。2009年同社の全株式を取得し、現在に至ります。
佐久間 大輔 取締役 1999年日本アジア投資入社、2012年クルーズ入社。2015年同社入社後、経営企画本部長、執行役員を経て、2018年7月より同社取締役を務めています。
成末 千尋 取締役IT人材事業本部長 2001年住友商事入社、デジット入社。2009年同社入社後、社長室長、執行役員PR・採用戦略本部長などを経て、2018年11月より同社取締役IT人材事業本部長に就任し現職。
高原 大輔 取締役海外事業推進室長 2005年コムスン入社。2010年同社入社後、Vein Carry Asia Pte. Ltd. Director、NexSeed Inc. General Managerなどを経て、2024年6月より同社取締役海外事業推進室長に就任し現職。


社外取締役は、松島俊行氏(松島俊行税理士事務所代表)、佃友貴氏(TAコンサルティング代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外監査役3名で構成される監査役会が取締役の職務執行を監査しています。社外取締役および社外監査役は、それぞれの専門的な知見に基づき、経営の適法性や効率性について意見を述べています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬としての基本報酬と、業績連動報酬、そして株式報酬としてのストック・オプションにより構成されています。社外取締役の報酬は、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われています。監査役の報酬は固定報酬のみであり、監査役会での協議により決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 80百万円 19.9百万円
社外役員 5名 25百万円 4.9百万円


なお、取締役(社外取締役を除く)に対する非金銭報酬等の内訳は、ストック・オプションであります。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。