※本記事は、株式会社ソシオネクスト の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ソシオネクストは、ロジック半導体市場において、「Solution SoC」ビジネスモデルでカスタムSoCを開発・提供するファブレス半導体ベンダーです。IPやEDAツール、ソフトウェアから製造工程まで、半導体エコシステムの最新技術を活用し、顧客に最適なSoCソリューションを提供しています。
単体従業員数は2,111名、連結従業員数は2,469名です。事業セグメントは「Solution SoC」ビジネスモデルを主とする単一セグメントです。
国内においてはソシオネクストが生産・販売を一手に担い、海外6社の連結子会社を通じてグローバルに事業を展開しています。
ソシオネクストは2019年3月期以降、従来のASICやASSP中心の事業から「Solution SoC」ビジネスモデルへと転換しました。また、事業領域もコンシューマ向けからオートモーティブ、データセンター/ネットワーク、スマートデバイスといった先端分野へ大幅にシフトしています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ソシオネクストは、カスタムSoCの設計・開発を中核とする事業を展開しており、高度な専門性を持つエンジニアが活躍する環境です。グローバルなパートナーとの協働を通じてイノベーションを追求し、持続的な成長を目指しています。人材の確保と育成、そして開発生産性の向上を重視した働き方が特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均年齢が50歳代前半、平均勤続年数が10年弱となっており、比較的経験豊富な人材が長く活躍している傾向が見られます。専門性の高い事業領域において、安定したキャリアを築いている従業員が多いことがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 9,590,000円 |
| 平均勤続年数 | 9.6年 |
| 平均年齢 | 50.6歳 |
| 単体従業員数 | 2,111人 |
| 連結従業員数 | 2,469人 |
| 単体のグループ内比率 | 85.5% |
同社グループは、退職給付制度として確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。これらの制度は同社および連結子会社に適用されています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
ソシオネクストは、半導体開発・設計を中核とする知的集約型ビジネスモデルにおいて、エンジニア一人ひとりの高度な知識や技術、経験、そして組織的な協働力を企業価値の源泉と位置づけています。技術革新の速い環境で競争力を維持・強化するため、「人材確保」「人材育成」「開発生産性の高度化」を人的資本戦略の中核に据えています。
従業員の処遇は、事業計画と連動し、職務内容、専門性、役割と責任、成果、事業貢献度を公正かつ透明性のある評価制度で決定しています。市場競争力のある報酬水準の確保に努め、年次に限定しない随時昇格制度も導入しています。人事評価は「役割達成度」と「行動姿勢」の2軸で絶対評価を行い、高い貢献をした従業員を適切に処遇することで、挑戦と成長を促しています。
人材育成においては、グローバルな開発競争力を備え、顧客要求に沿った最適なSoCアーキテクチャーの提案から設計・開発までを主体的に担えるエンジニア像を定義し、メソドロジスト、システムアーキテクト、エキスパート、プロジェクトマネジャーの4つのロールモデルを示しています。これらのロールモデルに基づき、上司との1on1面談やレベルに応じた教育プログラム、語学・コミュニケーションスキル教育を通じて、個人の成長をサポートしています。
また、人権尊重、ダイバーシティ&インクルージョン、安全衛生、健康経営を一体的に推進し、従業員が長期にわたり能力を発揮できる環境構築にも注力しています。女性活躍推進のための社外メンタリング制度や無意識バイアス研修、健康経営優良法人認定など、多様な人材が心身ともに健康でいきいきと働ける企業風土の醸成を目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 | 3.1% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 85.7% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) | 76.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(パート/有期労働者) | 58.5% |
人材育成 (エンジニア)
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| グローバルプロジェクトの経験人数比率 | 89% |
| 先端プロジェクト(7nm以細)の経験人数比率 | 87% |
人材育成への投資
メソドロジスト、システムアーキテクト、エキスパート、プロジェクトマネジャーの育成度指数は、2023年3月期の人員を基準(100)とした指数です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| エンジニア一人当たりの研修時間 (全従業員) | 12.7H |
| エンジニア一人当たりの投資額 (全従業員) | 2.32万円 |
| メソドロジスト育成度(指数) | 500 |
| システムアーキテクト育成度(指数) | 145 |
| エキスパート育成度(指数) | 106 |
| プロジェクトマネジャー育成度(指数) | 118 |
ダイバーシティ&インクルージョン (人材確保/リテンション)
離職率は、正規従業員における自己都合退職者の比率です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 採用人数(新卒) | 35人 |
| 採用人数(キャリア) | 23人 |
| 定年後再雇用率 | 91.0% |
| 離職率 | 2.8% |
ダイバーシティ&インクルージョン (人権/コンプライアンス)
管理職女性比率と新卒入社の女性比率は、女性活躍推進法に基づき策定した一般事業主行動計画で示した目標です。労働者の男女の賃金の額の差異は、賃金制度上、同一資格等級での性別や年齢の賃金差異はないものの、上位職位や資格等級に占める女性の割合が少ないことが主な理由です。生活賃金以上の従業員比率は、日本労働組合総連合会が公表する水準を上回る賃金が支払われた正規従業員の比率です。コンプライアンス教育e-Learning受講率には、コンプライアンス、情報セキュリティ、インサイダー取引防止、ハラスメント防止、環境、購買取引、安全保証輸出関連法令等が含まれます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職女性比率 | 3.1% |
| 新卒入社の女性比率 | 14.3% |
| 外国籍社員比率 | 2.3% |
| 障がい者雇用率 | 2.4% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) | 74.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(正規) | 76.8% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(非正規) | 58.5% |
| 労働者の男女の賃金の額の差異(管理職) | 90.0% |
| 生活賃金以上の従業員比率 | 100% |
| サプライチェーンデュー・デリジェンス実施率 | 95.4% |
| コンプライアンス教育e-Learning受講率 | 100% |
ダイバーシティ&インクルージョン (ワークライフバランス)
男性育休取得率は、女性活躍推進法に基づき策定した一般事業主行動計画で示した目標です。リモートワーク適用比率は、一部の職種を除く全社員が週2回まで利用可能です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 育休取得率(男性) | 85.7% |
| 育休取得率(女性) | 100% |
| 復職率 | 100% |
| 年間総実労働時間 | 2,001時間 |
| 有給休暇取得率 | 80.3% |
| 欠勤率 | 0.93% |
| リモートワーク適用比率 | 100% |
安全衛生/健康経営
アブセンティーイズムは、病欠や病気休業している状態を、傷病および外傷休業延日数÷在籍労働者の延所定労働日数で算出したものです。ワークエンゲージメントは、仕事に関連するポジティブで充実した心理状態を、新職業性ストレス簡易調査票にて算出した数値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| アブセンティーイズム | 0.93% |
| ワークエンゲージメント | 2.36 |
| ストレスチェック実施率 | 88.2% |
| 重大労働災害・事故件数 | 0件 |
従業員エンゲージメント
従業員満足度eNPSは、従業員のエンゲージメントを数値化する手法の一つで、国内従業員を対象にサーベイツール「Geppo」を用いて年1回実施されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 従業員満足度eNPS | △65 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
ソシオネクストは、ロジック半導体市場において、顧客にカスタムSoC(System-on-Chip)を開発・提供するファブレスの半導体ベンダーです。独自の「Solution SoC」ビジネスモデルを通じて、顧客の製品差別化を支援しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、特定の顧客向けに最適化されたカスタムSoCの開発を主力事業としています。顧客とともに仕様策定や論理設計を行い、最先端のテクノロジーを組み合わせて最適なSoCを提供することが特徴です。このビジネスモデルは、顧客が自社で上流設計を行う能力を持たない場合でも、同社グループがパートナーとして関与することで、最適なソリューションを提供できる強みがあります。
収益は主に、製品の量産段階で得られる「製品売上」と、設計開発段階で顧客から段階的に受領する「NRE売上」(Non-Recurring Engineering売上)から構成されています。同社グループは工場を持たないファブレス形態を採用しており、製品の製造はTSMCなどのファウンドリやOSAT(Outsourced Semiconductor Assembly and Test)に委託しています。
近年では、テレビなどのコンシューマ向け分野から、「オートモーティブ」「データセンター/ネットワーク」「スマートデバイス」「インダストリアル」「IoT&レーダーセンシング」といった先端分野へと注力領域を転換しています。特に、7nm以細の先端プロセスノードを活用する案件がNRE売上に占める割合は高まっています。
同社グループの事業はグローバルに展開されており、日本、米州、欧州、アジアの各地域で売上を上げています。特にアジア地域、中でも中国市場での売上が大きな割合を占めています。また、為替相場が業績に影響を与える可能性があり、当連結会計年度では円高が進行した時期もありました。主要な顧客として、加賀FEI株式会社、Zhaoqing Xiaopeng New Energy Investment Co., Ltd.、CRS TECHNOLOGY Co., Ltd.といった企業が挙げられます。
| セグメント | 売上高(2025年3月期) | 売上高(2026年3月期) |
|---|---|---|
| 製品売上 | 1,466億円 | 1,618億円 |
| NRE売上 | 410億円 | 383億円 |
| その他 | 9.4億円 | 7.2億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は全体として増加傾向にあります。しかし、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の2期間で減少しており、特に当連結会計年度では大幅な減少となりました。
当連結会計年度の売上高は増加したものの、利益は大きく減少しています。これは、比較的粗利率の低い新製品の量産が始まったことにより、製品原価率が上昇したことが主な要因と説明されています。
| 項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,170億円 | 1,928億円 | 2,212億円 | 1,885億円 | 2,008億円 |
| 経常利益 | 90.5億円 | 234億円 | 371億円 | 251億円 | 118億円 |
| 経常利益率 | 7.7% | 12.2% | 16.8% | 13.3% | 5.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 74.8億円 | 198億円 | 261億円 | 196億円 | 87.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 44.44 | 117.40 | 148.39 | 109.78 | 49.74 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から当期にかけて増加しています。これは、従業員一人ひとりの売上貢献度が高まっていることを示しており、事業規模の拡大に合わせた効率的な収益創出が進んでいる傾向が見られます。
一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から当期にかけて減少しています。売上高の増加に対して利益が減少していることから、売上原価の上昇や先行開発投資の継続などが影響し、収益性の面で課題がある状況がうかがえます。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 75.7百万円 | 81.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 10.0百万円 | 5.0百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動による資金創出がありつつも、将来に向けた投資を積極的に行っている段階を示しています。入社後の安定性や成長性を判断する上で、現在の財務基盤と資金の流れを理解することが重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は79.4%と、プライム市場の製造業平均と比較して高い水準を維持しています。これは強固な財務基盤を示しており、事業の安定性につながる要素です。一方、ROE(自己資本利益率)は6.5%となっており、プライム市場平均を下回っています。現金及び預金は395億円で、前期から減少しています。
| 指標 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 1,370億円 | 1,331億円 |
| 自己資本比率 | 80.5% | 79.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 14.6% | 6.5% |
| 現金及び預金 | 728億円 | 395億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当期の営業活動によるキャッシュ・フローは76.9億円の収入となりました。これは、比較的粗利率の低い新製品の量産開始による売上総利益の減少や、棚卸資産の購入増加が影響しています。投資活動によるキャッシュ・フローは228.8億円の支出となり、獲得した商談の製品開発に係るレチクルやテストボード、評価設備の増強、IPマクロ等の取得による支出が増加しました。この結果、フリー・キャッシュ・フローは151.9億円のマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュ・フローは142.4億円の支出で、自己株式の取得や配当金の支払いが主な要因です。
本業で資金を生み出しつつも、将来の成長に向けた積極的な投資を行っている状況がうかがえます。これは、事業拡大への意欲を示す一方で、短期的な資金流出が続いていることを意味します。
| 項目 | 2025年3月期(前期) | 2026年3月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 318.7億円 | 76.9億円 |
| 投資CF | △145.5億円 | △228.8億円 |
| 財務CF | △138.3億円 | △142.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 173.1億円 | △151.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、オートモーティブ、データセンター/ネットワーク等の分野で主要顧客への売上割合が高くなることが予想されています。主要顧客の事業状況や市場投入の延期・中止、要求水準を満たさない場合などにより、製品の採用中止や発注数量の減少、納入期日の延期といった影響を受ける可能性があります。
また、同社グループは海外に営業拠点を持ち、グローバルに事業活動を展開しているため、地政学上のバランス、各国の政治・経済情勢、為替変動、法規制の新設・変更などのリスクが存在します。特に、米ドルを中心とする為替レートの変動は、収益やコストに影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、競争優位性を確保するために、経営陣、経営管理、設計・開発、製造技術支援、営業等の各分野で優秀な人材の確保が重要であると認識しています。専門性の高い優秀な人材の採用・確保が困難な場合や、競合他社への移籍による知識・ノウハウの流出により、競争優位性が損なわれる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ソシオネクストグループは、グローバルなパートナーシップを通じて革新を届け、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。お客様のニーズに応える最先端技術と、社員一人ひとりの成長を重視する企業文化を育んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
ソシオネクストグループは、「Together with our global partners, we bring innovation to everyone everywhere.」というミッション(企業としての使命)を掲げています。この基本理念に基づき、独自の先端SoC(System-on-Chip)を開発するお客様のパートナーとして、また半導体エコシステムのサプライヤーのパートナーとして、世界中の人々に新しい価値を提供し、豊かな社会の実現に貢献することを目指しています。同社グループは、「Solution SoC」という独自のビジネスモデルを展開し、お客様の成長を支え、社会課題の解決に貢献しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
ソシオネクストグループは、以下の5つの「Values(重視する価値観)」を掲げています。「Change(非連続な変化への適応)」、「Technology(最先端技術の追求)」、「Growth(あらゆるステークホルダーへの貢献)」、「Speed(市場・お客様への迅速な対応)」、「Sustainability(お客様・パートナー・社会との共生)」です。
また、各人が仕事にオーナーシップを持ち、お客様視点・マーケットインの視点から自立的に考え行動することを行動指針としています。最新の技術・知識に基づいた課題解決提案や、プロフェッショナルを目指すチャレンジ、迅速な判断と意思決定、グローバル社会の構成員としての社会的責任を果たすことを重視しています。
さらに、CSR基本方針として、法令・社会規範の遵守、人権の尊重、社員の労働環境整備、環境への配慮、公正な商取引の推進、情報管理の徹底、知的財産の尊重を定めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
ソシオネクストグループは、持続的な成長のために、開発競争力の強化、事業体制の変革、組織全体のグローバル化を課題としています。同社グループは「第二の変革」として、競争力のある開発体制の構築やグローバル企業に相応しい組織風土を目指す「質的な変化」を推進しています。
具体的には、グローバルな開発基盤と標準的な開発プロセスの構築、グローバルな開発体制や技術力の強化、開発の効率化・可視化、開発マネジメント改革を一体的に進めています。また、生産管理グループのグローバル化とオペレーション改善にも取り組んでいます。
サステナビリティに関する取り組みとして、GHG(温室効果ガス)排出量の削減や、低消費電力な先端SoCの提供による脱炭素社会への貢献を目指しています。人的資本の最大化に向けては、人権、ダイバーシティ、安全衛生、健康推進に関する諸制度の充実、通年での人材獲得、エンジニア人材育成プログラムの策定・実践を進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ソシオネクストは、監査等委員会設置会社として、取締役会による監督機能の強化と経営の透明性確保を重視したガバナンス体制を構築しています。取締役会は過半数を独立社外取締役が占める構成となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ソシオネクストの株主構成を見ると、上位には信託銀行の信託口が並び、機関投資家による保有が中心であることがうかがえます。特定の創業家や事業会社が突出して大きな影響力を持つような資本構成ではありません。幅広い投資家層に支えられていることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) | 21.97% |
| 日本カストディ銀行(信託口) | 8.93% |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505301 | 2.76% |
| JP MORGAN CHASE BANK 385781 | 1.40% |
| NORTHERN TRUST CO.(AVFC) RE UKUC UCITS CLIENTS NON LENDING 10PCT TREATY ACCOUNT | 1.32% |
なお、株券等の大量保有の状況に関する報告書によると、野村證券他2名が2026年3月13日時点で15,183,630株(8.44%)、三井住友トラスト・アセットマネジメント他1名が2026年5月15日時点で12,200,000株(6.78%)を保有しています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
ソシオネクストの役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役会長兼CEOは肥塚雅博氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 肥塚 雅博 | 代表取締役会長兼CEO | 1974年4月通商産業省入省、2010年6月富士通取締役執行役員専務、2018年4月同社代表取締役会長兼CEOより現職。 |
| 吉田 久人 | 代表取締役社長兼COO | 1988年4月松下電器産業入社、2022年4月同社執行役員常務グローバル開発本部長、2025年6月同社代表取締役社長兼COOより現職。 |
| 米山 優 | 取締役兼EVP 兼CFO | 1985年4月松下電器産業入社、2013年4月パナソニックシステムLSI事業部経理グループマネージャー、2025年4月同社取締役兼EVP兼CFOより現職。 |
社外取締役は、鈴木正俊氏(元ミライト・ホールディングス代表取締役社長・指名・報酬委員長)、笠野さち子氏(潮見坂綜合法律事務所弁護士・指名・報酬委員)、西畑一宏氏(元NTTデータグループ代表取締役副社長執行役員・指名・報酬委員)、市川育義氏(市川育義公認会計士事務所公認会計士・監査等委員長・常勤)、米田紀子氏(神戸グレース法律事務所代表弁護士・監査等委員)、阿南剛氏(潮見坂綜合法律事務所弁護士・監査等委員)です。
ソシオネクストは監査等委員会設置会社であり、取締役会は独立社外取締役が過半数を占める構成です。これにより、業務執行に対する監督機能の強化と経営の透明性確保を図っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
ソシオネクストの役員報酬は、会社業績との連動性や透明性・客観性を重視した設計となっています。業務執行取締役に対しては、役職に応じた基本報酬に加え、会社業績の達成度を反映した現金インセンティブ報酬と株式インセンティブ報酬が支給されます。株式インセンティブ報酬には、株式交付信託に基づく「役員報酬BIP信託」が導入されています。一方、社外取締役の報酬は、独立性確保の観点から固定の基本報酬のみで構成されています。報酬水準は同業他社や同規模他社との比較に基づいて設定され、指名・報酬委員会が答申を行い、取締役会で決定されるプロセスが採用されています。
なお、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。非金銭報酬等の総額は、譲渡制限付株式報酬に係る費用計上額です。
個人別報酬が開示されている役員は、肥塚雅博氏(1.22億円)です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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