【平均年収431万円】GSI 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

【平均年収431万円】GSI 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年3月期)

GSIは、システム開発事業を主軸とし、パッケージソフトウェア販売や就労支援事業を展開しています。海外展開も開始しており、直近期は増収増益を達成し過去最高益を更新しました。


目次

※本記事は、株式会社GSI の有価証券報告書(2026年3月期、2025年4月1日 ~ 2026年3月31日、2026年6月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


GSIは、「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、企業のITサービス開発力不足に対し労働力と技術力を提供するシステム開発事業を主軸としています。従来の労働集約型ビジネスに加え、パッケージソフトウェアの販売強化によるストック型収益の向上にも注力しています。

単体従業員数は516名、連結従業員数は548名です。セグメントはシステム開発事業、就労支援事業の2つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)Career Ways(就労支援事業)などです。

同社グループは、2023年10月に国内子会社Career Waysを設立し、2024年2月より就労支援事業を開始しました。また、同月に海外子会社Be UNIQUE Inc.を設立し、2024年6月より営業を開始しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


GSIは、ITソリューション事業を主軸とし、社会課題解決と持続的成長を目指しています。同社グループの給与水準や働き方は、IT業界の動向や事業特性を反映した特徴が見られます。人材育成や多様な働き方を推進する取り組みを通じて、従業員が能力を発揮できる環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


GSIでは、従業員の平均年齢が比較的若く、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、若手人材が活躍しつつ、キャリアを築いていく環境があることを示唆しています。同社は、人材の定着と成長を重視した取り組みを進めています。

項目 数値
平均年間給与 4,307,495円
平均勤続年数 5.22年
平均年齢 32.0歳
単体従業員数 516人
連結従業員数 548人
単体のグループ内比率 94.2%


GSIは確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を採用しています。この制度は同社に適用されており、連結子会社では退職給付制度を採用していません。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


GSIグループは、「IT × AIによるグループ価値の向上」と「人的資本への戦略的投資の加速」を成長戦略の柱としています。人的資本の最大化と中長期的な企業成長を支える人材戦略を重視し、優秀な人材の定着を最重要課題と捉え、「エンジニアに選ばれる環境整備」を推進しています。

従業員の給与や賞与は、スキル向上や成果、市場動向を総合的に考慮して決定されます。優秀な人材の確保と定着を促進するため、新卒初任給の引き上げや給与制度の見直しを実施しています。また、従業員のスキル向上による契約単価改善実績を評価し、基本給や賞与に反映させることで処遇改善を図っています。

IT関連資格やAI関連資格の取得支援・奨励金制度も設け、自律的な能力開発を支援しています。人材育成においては、ITエンジニアを目指す業界未経験者向けに最長4ヶ月の社内独自研修制度を設け、スムーズなプロジェクト参画を支援しています。

全開発プロセスへの生成AI実装を最優先のスキル向上テーマとし、生産性改善とソリューションの高付加価値化を図っています。また、海外子会社の優秀なITエンジニアへの日本語教育を通じて、高度IT人材の安定確保と技術知見の共有を進めています。社内環境整備では、1on1ミーティングによるキャリア意欲の把握、テレワークの促進、長時間労働の抑制、有給休暇取得の推進を通じて、ウェルビーイングな職場環境づくりに注力しています。女性活躍推進法に基づく行動計画を策定し、女性役職者の計画的な増加や女性の育児休業取得率100%維持を目指しています。その他、定期健康診断やストレスチェックの実施、ハラスメント防止規程の制定など、従業員の健康と安心を確保する取り組みも行っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の公表義務対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 0.0%
男性労働者の育児休業取得率 92.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 88.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 89.2%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 35.1%

健康・安全


これらの指標は、主要な事業会社における集計値です。

指標 数値
健康診断受診率 100.0%

人材育成・エンゲージメント


これらの指標は、主要な事業会社における集計値です。

指標 数値
有給休暇消化率 87.4%
IT関連資格取得率 78.3%
テレワーク率 67.8%
平均残業時間 13.4時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


GSIグループは、「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、企業のデジタル技術活用におけるITサービス開発力不足に対し、労働力と技術力を提供することを強みとしています。主力であるシステム開発事業に加え、プロダクトの販売・導入やシステム保守の割合が増加傾向にあります。

また、従来の労働集約型ビジネスに加え、ストック型収益の比率向上を目指したパッケージソフトウェアの販売強化に注力しています。同ソフトを顧客開拓の足掛かりとし、導入後の周辺システム開発やカスタマイズ案件といった付加価値の高い受託案件の受注拡大へと繋げています。事業領域の拡大、収益の多様化、社会全体の多様性や包摂性を高めることを目的に、就労支援事業も展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、システム開発事業と就労支援事業の2つの報告セグメントで事業を展開しています。主力であるシステム開発事業が収益の大部分を占めており、就労支援事業も成長を見せています。海外の外部顧客への売上高はありません。

システム開発事業

同社グループの主力事業であり、ITエンジニアの派遣契約、準委任契約、請負契約に基づくシステム・ソフトウェア開発・運用保守、及び請負契約に基づくシステムの受託開発といった形態でサービスを展開しています。特定の業種に依存せず、情報通信業、金融保険業、サービス業等、幅広い業種の顧客企業にサービスを提供しています。Google WorkspaceやUM SaaS Cloud等のプロダクトの販売・導入も手掛けており、パッケージソフトウェアの販売代理業務やマーケティング投資を強化し、ストック型収益の積み上げを目指しています。

収益は、常駐開発支援サービスや受託開発サービス、ITソリューションサービスの提供から得ています。運営は、主にGSIが行っており、海外子会社であるBe UNIQUE Inc.が開発体制の強化とIT人材の確保を担っています。

就労支援事業

ITスキルに特化した就労継続支援B型事業所を運営し、一般企業等での雇用契約に基づく就労が困難な方々に対し、就労機会の提供、生産活動、及び就労に必要な知識・能力向上のための訓練・支援を展開しています。当連結会計年度においては、継続的なコスト管理と運営効率の改善により、通期での営業黒字化を達成しました。

収益は、就労継続支援B型事業所の運営によるサービス提供から得ています。運営は、株式会社Career Waysが行っています。

セグメント 売上高(2025年3月期) 売上高(2026年3月期)
システム開発事業 41.9億円 45.5億円
就労支援事業 50百万円 82百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去3期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に当期は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がいずれも前期から大きく増加し、過去最高益を更新しました。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期
売上高 - - 40.2億円 42.4億円 46.3億円
経常利益 - - 4.4億円 4.2億円 5.3億円
経常利益率 - - 10.9% 9.8% 11.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - 3.1億円 2.6億円 3.8億円
1株当たり当期純利益(円) - - 159.70 131.56 188.39

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加しており、従業員一人ひとりの生産性が向上している傾向が見られます。これらの指標の改善は、同社グループの収益体質の強化と効率的な組織運営を示唆しています。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 7.9百万円 8.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.8百万円 0.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社GSIの経営の安定性は、転職を検討する上で重要な要素です。同社グループは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって特徴づけられています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準で推移しており、強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営の安定性につながる要素です。

指標 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
純資産 21.9億円 24.4億円
自己資本比率 68.1% 67.6%
ROE(自己資本利益率) 12.3% 16.3%
現金及び預金 14.5億円 16.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、将来への投資もバランス良く行われている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは前期から増加し、4.6億円のプラスとなっています。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△2.7億円のマイナスですが、前期と比較して支出の減少幅が縮小しています。これは主に投資有価証券の取得による支出や有形固定資産の取得による支出があったためです。

フリーキャッシュフローは1.9億円のプラスに転じており、本業で得た資金が投資を上回る状況です。財務活動によるキャッシュフローは0.1億円のプラスとなり、長期借入による収入があった一方で、長期借入金の返済や配当金の支払があったためです。これらの資金の流れから、同社グループは本業で安定した収益を確保しつつ、成長に向けた投資も継続しており、財務的な健全性を保ちながら事業を拡大していることがうかがえます。

項目 2025年3月期(前期) 2026年3月期(当期)
営業CF 2.4億円 4.6億円
投資CF △6.6億円 △2.7億円
財務CF △2.8億円 0.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △4.1億円 1.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、経済動向や情報サービス市場環境の変動により、顧客企業の情報システムへの投資抑制や価格競争の激化、技術革新への対応遅れが発生した場合に業績へ影響を及ぼす可能性があると認識しています。また、特定の顧客企業への売上高依存があり、これらの顧客の経営状況や経営方針の変更が業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、システム開発の技術サービスを提供しているため、優秀な人材の確保が事業継続及び拡大の必要条件であると認識しています。人材の確保が十分に行えない場合や人材の流出が少なくない場合は、顧客ニーズに対応できず業績等に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


GSIは、「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、ITを通じて社会の推進力を生み出すことをミッションとしています。顧客体験の最適化と社会貢献を両立させながら、持続的な成長を目指している企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


GSIは、「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、「すべての企業とITを近づけ、社会の推進力を生み出す」ことをミッションとしています。クライアントの課題に最適なUX(顧客体験)を提供し続けることを使命とし、より快適な社会と幸せな暮らしの実現に貢献することを役割としています。

今後は、顧客企業に良質で革新的なサービスを提供し、人的資本への戦略的投資を通じて人材を育成すること、そして事業活動と社会貢献活動の両立によりIT技術で持続可能な社会を実現することを経営の基本方針としています。地域社会と共に発展する中核企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


GSIは、「ユニークであれ。革新的であれ。」というスローガンを掲げ、常に新しい価値創造に挑戦する企業風土を大切にしています。ITとAIのシナジー創出による生産性向上と高付加価値化を強力に推進しており、変化の速い経営環境下でも持続的な成長を目指しています。

また、事業活動と社会貢献活動の両立を重視し、ITスキルに特化した就労継続支援B型事業を通じて障がいのある方の社会活躍を支援するほか、「第1期札幌SDGs先進企業」として地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。人的資本への戦略的投資を計画的に拡大し、個性豊かな価値を生み出し続けられる人材の育成に力を入れています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


GSIは、IT人材の確保・育成及び定着(リテンション)の強化を重要な経営課題としています。多角的な採用活動やスキルアップ支援、柔軟な働き方の拡充を通じて「エンジニアに選ばれる環境整備」を推進しています。

また、生成AIの実装やDX推進に対応するため、エンジニアの技術習得を強力に支援し、高付加価値サービスの提供能力を強化しています。グローバルリソースの活用も重点テーマであり、海外エンジニアの国内開発チームへの融合を加速させ、グループ全体の競争力強化を図っています。さらに、「事業活動と社会貢献活動の両立」を掲げ、SDGsへの取り組みを推進し、サステナビリティ経営を実践しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社グループは、取締役会、監査役会、会計監査人、内部監査を担うコーポレート統括室を設置しています。社外取締役および社外監査役を設け、経営の透明性を高めるガバナンス体制を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主はKam Internationalであり、代表取締役会長である工藤雅之氏の資産管理会社です。代表取締役社長の小沢隆徳氏も上位株主に名を連ねています。このように、同社は創業家やその関連会社が上位株主として経営を支える資本構成となっています。特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ体制であると言えます。

株主名 持株比率
Kam International 78.00%
小沢 隆徳 2.18%
泉 直樹 2.00%
GSI従業員持株会 1.78%
桑畑 幸一 1.52%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は小沢隆徳氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。

氏名 役職 主な経歴
小沢 隆徳 代表取締役社長 2007年9月同社入社。2014年12月同社取締役就任。2016年4月同社取締役副社長就任。2022年6月同社代表取締役社長就任より現職。
工藤 雅之 代表取締役会長 2004年10月有限会社GLUE SYSTEMS(現同社)設立、同社代表取締役社長就任。2016年5月株式会社Kam International代表取締役就任。2022年6月同社代表取締役会長就任より現職。
佐藤 公則 取締役副社長 2007年2月同社入社。2020年4月同社取締役札幌本部本部長就任。2024年6月同社取締役副社長システム開発事業部長就任。2025年4月同社取締役副社長ITソリューション事業部長就任より現職。
原田 裕 常務取締役 2005年1月同社入社。2020年4月同社取締役業務管理事業部長就任。2025年6月同社常務取締役業務管理事業部長就任より現職。


社外取締役は、大西登代子氏(有限会社ボイスオブサッポロ代表取締役)、大西將博氏(株式会社ゼロエンターテインメント代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を設置しています。社外取締役および社外監査役が独立した立場から経営の監視と助言を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、株主総会で承認された限度額の範囲内で決定されます。取締役の報酬は、経営成績や職務執行状況などを総合的に勘案し、代表取締役社長に一任されています。監査役の報酬は、監査役会の決議により決定される仕組みです。報酬の種類としては、固定報酬が中心となっています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 56百万円 14.0百万円
社外役員 5名 12百万円 2.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。