【平均年収697万円】シーラホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年5月期)

【平均年収697万円】シーラホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年5月期)

シーラホールディングスは、シーラテクノロジーズなどを傘下に持つ持株会社です。不動産開発から建築、販売、管理まで幅広いサービスを提供しています。直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社シーラホールディングス (旧会社名 株式会社クミカ) の有価証券報告書(2025年5月期、2024年6月1日 ~ 2025年5月31日、2025年8月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


シーラホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は32名です。

同社グループは、開発事業、建築事業、不動産販売事業、その他事業の4部門に関わる事業を主として展開しています。子会社3社とともに、マンション開発から建築、一般不動産の販売、収益物件の管理まで、不動産関連の幅広いサービスを提供しています。

直近では、2025年6月1日に株式会社シーラテクノロジーズを株式交換により完全子会社化しました。この経営統合を通じて、シーラホールディングスが持つ地域密着型の実行力と、シーラグループのテクノロジーを活用した不動産事業ノウハウを融合し、シナジーの最大化を目指しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、次世代リーダーの育成と社員のキャリア自立を重視し、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。チャレンジを認める人事評価や、自ら学ぶ能力開発を支援する方針が特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が40代前半であり、平均勤続年数も一定の期間を示しています。これは、比較的落ち着いた環境でキャリアを築いている従業員が多い傾向にあることを示唆しています。

なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 6,968,000円
平均勤続年数 7.3年
平均年齢 42.4歳
単体従業員数 32人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


同社には、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度があります。これらの制度は国内グループ会社を対象としています。

退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、自立した判断のできる複数の次世代リーダーの育成を経営課題として認識しています。多様な人材を育成し、あらゆる視点から事案を評価できる人材を育てることを目指しています。

具体的には、「チャレンジを認める人事評価」「キャリア自立と自ら学ぶ能力開発」「ビジネスリーダーの計画的育成」を重要なテーマとしています。社員のキャリア開発支援を重視し、公的資格の取得支援や研修プログラムの実施を通じて中長期的な成長を支援しています。

また、1on1ミーティング制度を導入し、メンバーの「強み」を引き出す支援型マネジメントを定着させています。女性管理職の中途採用や男性労働者の育児休業取得の励行など、多様性の確保にも努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


シーラホールディングスは、開発事業、建築事業、不動産販売事業、その他事業の4部門を通じて、不動産に関連する幅広いサービスを提供しています。特に不動産販売事業が収益の大部分を占めており、市場のニーズに応じた物件の仕入れと販売を強みとしています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、不動産開発から建築、販売、管理までを一貫して手掛けることで収益を上げています。特に不動産販売事業が同社グループの主要な収益源となっており、市場の動向を捉えた物件の売買を通じて利益を創出しています。また、特定の顧客への販売実績も確認されています。

開発事業

マンション開発を主に行っています。建築部門と躯体工事業の自社施工を活用し、独自のローコストオペレーションで高品質かつコストパフォーマンスの高いマンションを提供しています。収益は、マンションの分譲販売から得ています。

建築事業

請負工事や注文住宅の企画、設計、施工、さらに中高層住宅建設における型枠工事の施工を手掛けています。首都圏を中心に、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の住宅やマンション建築、大型工事、リフォームなど幅広く対応しています。収益は、建築工事や型枠工事の請負から得ています。運営は、シーラテクノロジーズの子会社であるシーラに集約されています。

不動産販売事業

一般不動産の販売を行っており、経済環境や市場ニーズを的確に捉えたコンサルティング営業を展開しています。都心における小型オフィスビルや、富裕層向けの相続対策用物件、投資用物件など、市場のニーズに合った物件を柔軟かつ迅速に仕入れることで、高い利益率の確保に努めています。収益は、土地や区分マンションなどの不動産売却から得ています。

その他事業

自社収益物件の管理、賃貸住宅の仲介・管理、不動産の売買仲介事業などを行っています。収益は、これらの不動産関連サービスから得ています。

同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向が見られます。当事業年度においては、シーラ、長谷工コーポレーション、カネックスへの販売実績が大きな割合を占めています。また、本邦以外の外部顧客への売上高はないため、海外比率や為替リスクは発生していません。

セグメント 売上高(2024年5月期) 売上高(2025年5月期)
不動産販売事業 21.0億円 40.4億円
建築事業 5.7億円 8.5億円
開発事業 16.5億円 28百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


当事業年度の業績は、売上高が増加した一方で、営業利益と経常利益は減少しました。当期純利益については、特別損失の計上により損失となりました。特別損失には、プロジェクト中止による損失や、株式交換に関連する費用、非連結子会社に対する債権放棄による損失などが含まれています。


■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の財務状況は、事業活動による資金創出と投資活動による資金支出のバランスが特徴です。事業活動で得た資金を上回る投資が行われている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤は、自己資本比率が前期から当期にかけて高い水準で推移しています。これは、プライム市場平均と比較しても高い水準にあります。当期は純損失を計上したためROEはマイナスとなりましたが、前期はプラスでした。手元資金である現金及び現金同等物は増加しており、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。このような財務状況は、事業の安定性を示す一つの指標となります。

指標 2024年5月期(前期) 2025年5月期(当期)
純資産 112.5億円 110.7億円
自己資本比率 74.2% 66.1%
ROE(自己資本利益率) 1.9% -%
現金及び現金同等物 49.5億円 67.0億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローを見ると、当期は営業活動によるキャッシュフローが収入となりました。これは税引前当期純損失を計上したものの、棚卸資産の減少や契約負債の増加などが主な要因です。一方、投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や債務保証の履行などにより支出となりました。

その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入れや株式発行による収入が主な要因で、大幅な収入を確保しています。前期はフリーキャッシュフローがプラスでしたが、当期はマイナスに転じており、事業活動で得た資金を上回る投資が行われている状況です。このような資金の流れは、事業の成長に向けた投資が行われていることを示唆しており、将来的な成長性への期待につながる一方で、短期的な資金繰りの動向を注視する視点も重要です。

項目 2024年5月期(前期) 2025年5月期(当期)
営業CF 8.9億円 5.5億円
投資CF △2.8億円 △6.6億円
財務CF △14.4億円 18.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 6.0億円 △1.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の主力事業である開発事業は、国内の景気動向や不動産市況、金利動向、不動産関連税制などの経済環境の変化に影響を受けやすい傾向があります。また、開発事業や不動産販売事業では、購入者の住宅ローン利用やプロジェクト資金の借入があるため、金利動向や金融情勢の変動が業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


シーラホールディングスは、創業以来の「ものづくり」へのこだわりを基盤とし、2025年6月1日の経営統合を経て、新たな成長と企業文化の構築を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


シーラホールディングスは、1970年9月の創業以来、「ものづくり」にこだわり、現場主義の経験則からプロとして社会に広く貢献することを経営の基本方針としています。環境の変化に対応した利益重視の経営を通じて、建築・住宅供給による企業発展を目指してきました。
2025年6月1日にはシーラテクノロジーズと経営統合を実施し、相互の強みを活かしたシナジーの実現を加速させています。グループ全体の収益力向上と企業体質強化、環境に左右されない経営基盤作りを目的としています。
同社のスローガンは「世界中の不動産投資を民主化する」であり、この価値観のもとで新たな組織文化を形成していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


シーラホールディングスは、スローガンである「世界中の不動産投資を民主化する」という価値観のもと、新たな組織文化の形成を目指しています。実務能力と高い倫理観、自立性を持つ人材を育成しています。
同社は、次世代リーダー育成を重視し、「チャレンジを認める人事評価」「キャリア自立と自ら学ぶ能力開発」「ビジネスリーダーの計画的育成」を掲げています。社員の主体的な意志を尊重し、「自ら学び」「お互いに学び合う」自立型教育を体系化しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


シーラホールディングスは、グローバル経済の不安定化や不動産業界のビジネスモデルの限界など、企業経営を取り巻くリスクを経営課題としています。これに対応するため、2025年6月1日のシーラテクノロジーズとの経営統合を通じて抜本的な改革に取り組む方針です。
重点テーマとして、経営ガバナンスとコンプライアンス体制の構築、企業文化と人材戦略の刷新を掲げています。ガバナンス強化では、社外役員登用による経営監視機能の強化や、法令等遵守・倫理研修の制度化、内部通報制度の再整備、定期的リスクレビューの導入による透明性と信頼性の向上を図ります。
また、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現を重要な経営課題と位置づけ、グループ全体で再生可能エネルギーの活用や省エネルギー対策を推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は監査等委員会設置会社制度を採用しており、監査等委員である取締役が取締役会の監督機能を強化する体制を構築しています。これにより、透明性の高い経営の実現を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主はシーラテクノロジーズであり、同社を支える主要な株主の一つとなっています。その他、ファースティや武蔵野銀行といった事業会社や金融機関も上位株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
シーラテクノロジーズ 30.58%
ファースティ 2.61%
武蔵野銀行 2.57%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長グループ執行役員COOは湯藤善行氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
杉本 宏之 代表取締役会長 グループ執行役員CEO 1997年1月 株式会社東光マンションセンター入社、2001年12月 株式会社エスグラントコーポレーション創業(同社社長に就任)、2017年3月 株式会社シーラテクノロジーズ取締役会長、2025年6月 同社代表取締役会長グループ執行役員CEOより現職。
湯藤 善行 代表取締役社長 グループ執行役員COO 2001年4月 日神不動産株式会社入社、2004年3月 株式会社エスグラントコーポレーション入社、2010年9月 株式会社シーラテクノロジーズ及び株式会社シーラ創業(同社代表取締役就任)、2025年6月 同社代表取締役社長グループ執行役員COOより現職。
渡辺 鷹秀 常務取締役 グループ執行役員CSO 2008年1月 株式会社エスグラントコーポレーション入社、2009年2月 NECソフト株式会社入社、2011年12月 日機装株式会社入社、2017年3月 株式会社シーラテクノロジーズ取締役、2025年6月 同社常務取締役グループ執行役員CSOより現職。
淵脇 健嗣 取締役 2009年10月 プライスウォーターハウスクーパース株式会社入社、2010年8月 GEヘルスケア・ジャパン株式会社入社、2012年8月 GE Healthcare Singapore Pte.Ltd. 入社、2016年9月 GEヘルスケア・ジャパン株式会社入社、2022年1月 株式会社シーラテクノロジーズ グループ執行役員、2025年8月 同社取締役より現職。


社外取締役は、鳥居敬司氏(3D Shareholder Services取締役会長)、横山敬子氏(横山敬子公認会計士事務所代表・監査等委員)、浦西友義氏(元ビックカメラ取締役専務執行役員・監査等委員)、杉本佳英氏(あんしんパートナーズ法律事務所設立・監査等委員)です。

同社は会社法上の機関設計として監査等委員会設置会社制度を採用しています。監査等委員会を設置し、議決権を有する監査等委員である取締役により、取締役会の監督機能を強化する体制となっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、担当職務、各期の業績、貢献度を総合的に勘案して決定されています。企業価値の持続的な向上と中長期的な業績向上への貢献意欲を高めることを目的とし、経営責任負担への対価として適正な水準で支給することを基本方針としています。なお、同社の役員が受けている報酬等は、固定報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 55百万円 18.3百万円
社外役員 5名 12百万円 2.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。