【平均年収1599万円】グロービング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

【平均年収1599万円】グロービング 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2026年5月期)

グロービングは、アバランチなどを傘下に持つ持株会社です。コンサルティングサービスとAI関連プロダクト開発を提供し、グループ連結従業員数は約300名です。直近3期にわたり増収増益を達成しています。


目次

※本記事は、グロービング株式会社 の有価証券報告書(2026年5月期、2025年6月1日 ~ 2026年5月31日、2026年8月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


グロービングは持株会社であり、単体従業員数は246名、グループ連結従業員数は298名です。

同社グループは、連結子会社2社とともに、準委任契約によるコンサルティングサービスとAIエージェントおよびAI関連プロダクトの開発・提供を行う2つの事業を展開しています。クライアント企業の内部に入り込み変革を推進する「外部視点を持ったインサイダー」として、戦略とデジタル、AIを融合したワンストップサービスを提供しています。

主な国内グループ会社は、アバランチ(コンサルティング事業)などです。

当連結会計年度より、同社グループは報告セグメントの区分を変更し、従来の「クラウドプロダクト」を「AI」として区分しています。これはAI事業本部の設置に伴う組織実態の適切な開示を目的としています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


グロービングは、人的資本を最も重要な経営資産と位置づけ、従業員の成長と多様性を尊重する職場環境づくりに注力しています。同社グループは、戦略とテクノロジーを駆使してクライアント企業の事業成長を支えるインフラとなることを目指しており、その実現のために人材育成と働きやすい環境整備を重視していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会の多さが特徴として考えられます。専門性の高い領域でキャリアを築くことを目指す方にとって、自身の能力を存分に発揮できる環境が期待できるでしょう。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 15,986,000円
平均勤続年数 1.8年
平均年齢 35.4歳
単体従業員数 246人
連結従業員数 298人
単体のグループ内比率 82.6%


同社グループは、退職後給付制度として確定拠出制度を採用しています。これは、会社が拠出した資金を従業員が運用するタイプの制度です。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を持続的な成長および企業価値向上の源泉と位置付けています。コンサルティングとAIを融合した事業基盤の拡大に向け、クライアント企業の変革を主体的に牽引できる人材、事業成長を牽引するパートナーレベルのコア人材、そしてAIを実務に活用して新たな価値を創出できる人材の確保・育成を人材戦略の基本方針としています。

従業員の給与等については、担う役割や職責、専門性、能力、成果、外部労働市場における報酬水準などを総合的に勘案して決定することを基本方針としています。個人の成果だけでなく、組織や事業への貢献も適切に評価し、挑戦と継続的な成長を促す処遇の実現に取り組んでいます。

人的資本を最も重要な経営資産と捉え、「People Development」という取り組みを推進しており、Enjoy Working、Value Creator、People Developer、Business Operatorの4つの指標を評価軸としています。若手社員がシニア社員と伴走する「カウンセリー」制度や、従業員が学びたいセミナーや講座を自主的に構築できる「学びのベーシックインカム」制度を導入し、自律的なキャリア構築を支援しています。

また、Diversity & Inclusionのテーマとして「Respect Others + Yourself」を掲げ、性別、年齢、国籍などに関わらず多様性を尊重し、共に活躍・成長できる職場環境・風土づくりを進めています。柔軟な働き方を支援するため、フルフレックスタイム制の導入や、社内サークル活動への助成金制度も設けています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務の対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 14.5%
男性労働者の育児休業取得率 62.5%
労働者の男女の賃金の額の差異(全労働者) 58.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(正規雇用労働者) 58.9%
労働者の男女の賃金の額の差異(パート・有期労働者) 88.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


グロービングは、コンサルティングサービスとAI関連プロダクトの開発・提供を通じて、企業の変革を支援する事業を展開しています。同社グループは、クライアント企業の内部に入り込み、戦略とデジタル、AIを融合したワンストップサービスを提供することで、競争優位性を築いています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、準委任契約によるコンサルティングサービスとAIエージェント及びAI関連プロダクトの開発・提供を主な事業としています。ノウハウや知恵を人から切り離し、AIを活用することで、人の頭数に比例しないビジネスの拡大を目指している点が特徴です。収益は、主に一定期間にわたり移転されるサービスから得ています。

コンサルティング事業

この事業では、Joint Initiative(JI)型コンサルティングと従来型コンサルティングを提供しています。JI型コンサルティングでは、同社グループのコンサルタントが顧客の立場(出向等を含む)で事業責任者として事業を推進し、人材やノウハウを提供することで、顧客の事業運営や改革をハンズオンで実行しています。第11期連結会計年度におけるコンサルティング事業の連結売上収益のうち、59.9%がJoint Initiative(JI)型の案件となっています。

運営は、グロービングのコンサルティング事業本部、アバランチ、上海巨球協英信息技術有限公司が行っています。

AI事業

AI事業では、コンサルティング事業で蓄積した汎用性の高いノウハウをAIエージェント及びAI関連プロダクトとして開発し、提供しています。顧客の業務変革や意思決定を支援するAIエージェント及びAI関連プロダクトを共同開発・提供することで、AI事業としての研究開発及びサービス提供を推進しています。

同社グループの売上収益は国内市場の顧客が大部分を占めており、本邦の外部顧客への売上収益が連結損益計算書の大部分を占めるため、地域別の記載は省略されています。主要な顧客としては、トヨタ自動車株式会社が同社グループの売上収益に占める割合が大きくなっています。

セグメント 売上収益(2025年5月期) 売上収益(2026年5月期) セグメント利益(2025年5月期) セグメント利益(2026年5月期) 利益率
コンサルティング事業 82.1億円 111億円 37.0億円 49.4億円 44.5%
AI事業 42百万円 5.5億円 △2.1億円 2.3億円 42.7%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、直近3期にわたり売上収益、税引前利益、親会社の所有者に帰属する当期利益のいずれも増加傾向にあります。特に当期は、売上収益が前期から大きく伸び、それに伴い各利益も大幅に増加しました。

項目 2022年5月期 2023年5月期 2024年5月期 2025年5月期 2026年5月期
売上収益 - - 41.8億円 82.6億円 115億円
税引前利益 - - - 25.6億円 39.5億円
税引前利益率 - - - 31.0% 34.3%
親会社の所有者に帰属する当期利益 - - - 15.8億円 28.8億円
1株当たり当期純利益(円) - - 9.99 57.74 100.98

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上収益および営業利益は、前期から当期にかけて増加しています。これは、組織全体の生産性が向上し、事業の収益体質が強化されている状況を示しています。

指標 2025年5月期 2026年5月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 30.2百万円 38.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 9.5百万円 13.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


グロービングは、財務基盤の安定性と資金の流れから、堅実な経営状況にあることがうかがえます。本業で安定した資金を創出し、将来に向けた投資も行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループは、強固な財務基盤を構築しています。自己資本比率はプライム市場の平均と比較して高い水準にあり、ROE(自己資本利益率)も非常に高い水準を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営の安定性につながる要素です。

指標 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
自己資本 56.8億円 76.3億円
自己資本比率 61.8% 63.5%
ROE(自己資本利益率) 43.9% 43.2%
現金及び現金同等物 66.1億円 56.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を稼ぎ出し、その資金を成長投資に充てている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは当期も増加しており、本業の収益力が堅調であることがうかがえます。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形固定資産、無形資産の取得、オフィス増床に伴う支出などにより、前期に比べて大きくマイナスとなっています。これは、将来の事業拡大に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。

財務活動によるキャッシュフローは、前期は株式の発行による収入などで増加していましたが、当期は自己株式の取得や子会社株式の取得、リース負債の返済などによりマイナスに転じています。本業で生み出した資金を成長投資に回しつつ、財務活動では自己株式取得などを行っており、資金の効率的な活用が図られている状況です。このようなキャッシュフローの状況は、同社グループが安定した事業運営を基盤とし、将来の成長に向けた投資を継続していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながるものと考えられます。

項目 2025年5月期(前期) 2026年5月期(当期)
営業CF 32.6億円 33.3億円
投資CF △4.5億円 △25.5億円
財務CF 24.1億円 △17.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 28.1億円 7.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、コンサルティング事業の遂行にあたり、参入障壁が低いことから大手事業者から個人事業者まで多数の事業者が事業を展開しており、今後も競争が激しくなることが推測されています。また、当連結会計年度の取引額上位5社の合計販売比率が売上収益全体の48.3%を占めるなど、特定の取引先への依存度が高い状態にあります。特定の取引先における経営方針や業績の変化などによって、契約が想定外に短期間で終了した場合や、取引先の意向により規模縮小などの契約変更を余儀なくされた場合には、同社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、コンサルティングビジネスにおける最も重要な資産は人材であり、持続的な成長には優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しています。しかしながら、人材獲得競争の激化により、優秀な人材の獲得が事業の拡大スピードに追い付かず事業運営が非効率なものとなった場合や在職する人材の離職が生じた場合、採用コストの増大が生じた場合には、同社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


グロービングは、「地球・世界に羽ばたく、人、企業、社会を育てていく」というメッセージを社名に込めています。同社グループは、成長の核となり、世界を進化で満たす存在であり続けることを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


グロービンググループは、「Be a “Growth” Infrastructure」(成長の核となり、世界を進化で満たす存在であり続けます)をPurpose(パーパス)として掲げています。Vision(ビジョン)としては、「戦略コンサルティングサービス」の在り方を顧客基点で「Joint Initiativeサービス」として再定義する企業であることを目指しています。

同社グループは、客観性を担保しつつクライアントのインサイダーとして主体的・継続的にサービスを提供していく方針です。コンサルティング事業を軸としつつ、AI等のテクノロジーを活用した高付加価値化やシナジーを生む新規事業創出を通じて、持続的な企業価値向上を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「Passion for Winning」(勝たせるコンサル)をValue(バリュー)として掲げています。徹底的に「勝ち」にこだわるサービスを提供し、顧客企業を勝てる集団に変革し、日本社会の成長を支援することを目指しています。

また、人的資本を最も重要な経営資産と捉え、Diversity & Inclusionのテーマとして「”Respect Others + Yourself”」を掲げています。性別、年齢、国籍、人種、民族、宗教、社会的地位、障がいの有無、性的指向・性自認などに関わらず、多様性を尊重し、共に活躍・成長できる職場環境・風土づくりを進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中長期的な経営戦略として、AI時代におけるコンサルティング提供価値の再定義と品質向上に取り組んでいます。AIを前提とした新たなコンサルティング提供価値を確立するため、Joint Initiative型コンサルティングを推進し、AIを活用した業務プロセスの高度化やサービス品質の均質化を進めています。

また、「全世界のコンサルタントをAIエージェント化する」という中長期ビジョンのもと、AIプロダクト及び暗黙知プラットフォームの開発加速・事業化を推進しています。さらに、AI活用を前提とした人材ポートフォリオの高度化を重要な課題と認識し、高度な人材の確保と育成に注力しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


グロービングでは、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。経営の最高意思決定機関である取締役会に業務執行の権限と責任を集中させ、監査役および監査役会が取締役会に対する監査機能を担う体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社グループの筆頭株主はEMMA&KEITOであり、取締役兼上級執行役員である輪島総介氏の資産管理会社です。輪島総介氏個人も上位株主として名を連ねており、特定の株主グループが同社グループの経営に影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
EMMA&KEITO 30.68%
輪島 総介 17.32%
日本カストディ銀行(信託口) 7.08%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長兼CEO上級執行役員は田中耕平氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
田中 耕平 代表取締役 社長 兼 CEO上級執行役員 2005年アクセンチュア入社、楽天、ReDucate代表取締役社長等を経て、2022年同社取締役、2023年代表取締役社長、2025年代表取締役社長兼CEO上級執行役員より現職。
中川 和彦 代表取締役 副社長 兼 上級執行役員 2002年アクセンチュア入社、2023年同社入社シニアパートナー、同年取締役副社長、2024年取締役副社長兼上級執行役員、2025年代表取締役副社長兼上級執行役員より現職。
福田 浩基 取締役 兼 CSO上級執行役員 2006年ボストン・コンサルティング・グループ入社、Managing Director&Partnerを経て、2024年同社取締役CSO兼上級執行役員、2025年取締役兼CSO上級執行役員より現職。
輪島 総介 取締役 兼 上級執行役員 1994年三菱自動車工業入社、アクセンチュア、PwCコンサルティング等を経て、2017年同社設立、2021年代表取締役代表パートナー、2025年取締役兼上級執行役員より現職。


社外取締役は、米山恭右氏(三菱マテリアル執行役員)、田村誠一氏(ローランド・ベルガーシニアパートナー)、高橋広敏氏(パーソルホールディングス代表取締役副社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。社外取締役を選任し、社外監査役を置くことで、経営への監視機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、株主総会で総額が決定されます。取締役の報酬は、指名・報酬委員会での答申を経て取締役会で決定され、各監査役の報酬は監査役会で決定される仕組みです。報酬額は、各役員の職責や会社業績、貢献度などを総合的に勘案して算定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 4.5億円 90.5百万円
社外役員 6名 26百万円 4.3百万円


なお、役員退職慰労金には、当事業年度に計上された役員退職慰労引当金繰入額18百万円が含まれています。

個人別報酬が開示されている役員は、輪島総介氏(1.20億円)、福田浩基氏(1.39億円)です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。