【平均年収437万円】自重堂 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収437万円】自重堂 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

自重堂は、ユニフォーム及びメンズウェアの企画、製造、販売をグループ各社とともに展開しています。衣料品製造販売事業の単一セグメントです。直近の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社自重堂 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


自重堂グループは、ユニフォーム及びメンズウェアの企画、製造、販売を主な事業内容としています。同社グループは子会社2社および関連会社2社で構成され、衣料品製造販売事業の単一セグメントで事業を展開しています。

単体従業員数は139名、連結従業員数は179名です。同社グループのセグメントは衣料品製造販売事業の単一です。

主な国内グループ会社は、玄海ソーイング(縫製業)、ライオン屋(作業服及び作業用品の販売)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


自重堂は、衣料品製造販売事業を展開しており、従業員の働きがいと成長を重視する企業文化がうかがえます。給与水準や福利厚生、人材育成への取り組みを通じて、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


自重堂では、従業員の平均勤続年数が長く、安定して働き続けられる環境がうかがえます。平均年齢も比較的高い水準にあり、経験豊富なベテラン社員が多数在籍していることが示されています。これは、長期的な視点でのキャリア形成や、培われた専門性を活かせる職場環境があることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 4,367,138円
平均勤続年数 17.9年
平均年齢 41.6歳
単体従業員数 139人
連結従業員数 179人
単体のグループ内比率 77.7%


同社グループは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型の退職給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)及び退職一時金制度を採用しています。これらの制度は同社グループ全体に適用されており、給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。
退職給付債務は4.2億円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中長期的な企業価値向上において、人材確保と人材育成を重要な経営課題と位置付けています。新卒採用に加え、女性の登用を含む多様な人材の確保に積極的に取り組む方針です。特に女性が働きやすい環境整備に注力しており、女性管理職の登用や時差出勤制度の導入を進めています。

また、サステナビリティの観点から「脱炭素」「環境」「人権尊重」を重要課題とし、人権尊重の取り組みの一環としてジェンダー平等への対応を推進しています。男女共用企画商品の充実も図ることで、多様な働き方を支援し、従業員が能力を最大限に発揮できる職場環境を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。これらの指標は、女性活躍推進法および育児介護休業法に基づき算出されています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 26.7%
男性労働者の育児休業取得率 0.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 57.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 75.7%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 68.9%

多様性・登用

指標 目標 実績
採用に占める女性の割合(正社員・2025年) 50% 60%
女性管理職比率の上昇(2025年度目標) 10%以上 26.7%
女性管理職比率の上昇(2026年度目標) 28%以上 -

育児・介護支援

指標 目標 実績
女性社員の育児休業取得率(2025年) 100% 100%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


自重堂グループは、ユニフォームおよびメンズウェアの企画、製造、販売を主な事業としています。働く人々のニーズに応える衣料品を提供することで収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、ユニフォームおよびメンズウェアの企画、製造、販売を主な事業としています。働く人々の「働きやすさ」を追求し、ストレッチ性に富んだ商品や、電熱ギアブランド「FEVER GEAR ADVANCE」、電動ファン付ウェア「空調服」といった熱中症対策商品など、多様な職場環境に対応する商品を展開しています。また、植物由来のPET繊維を使用した環境配慮型商品や、女性の活躍を支援する男女ペア企画商品、女性向けサイズ・シルエットの商品開発にも注力しています。

同社グループの収益モデルは、需要予測に基づき製品在庫を保有し、販売代理店を通じて顧客からの注文に即座に対応する「備蓄型ビジネスモデル」を重要な柱としています。これにより、販売機会の損失を低減する体制を整えています。原材料の一部を海外から調達しており、外貨建て資産の評価益の変動や為替ヘッジを目的としたデリバティブ取引を行っていることから、為替変動の影響を受ける可能性があります。ただし、外部顧客への売上高の大部分は国内に集中しており、特定の顧客への売上高が連結売上高の10%を超えることはありません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに変動が見られます。特に当連結会計年度においては、売上高が前期から減少しました。これに伴い、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も前期から大きく減少する結果となりました。この背景には、原材料費や物流コストの上昇、商品評価の見直し、外貨建資産の評価益の減少などが影響しています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 179億円 170億円 177億円 169億円 149億円
経常利益 22.5億円 30.2億円 35.9億円 29.5億円 16.3億円
経常利益率 12.6% 17.8% 20.2% 17.5% 10.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 15.4億円 28.4億円 24.6億円 20.2億円 11.3億円
1株当たり当期純利益(円) 535.82 983.73 851.75 699.34 391.59

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しており、従業員1人あたり営業利益も同様に減少傾向を示しています。これは、売上高の減少や原材料費、物流コストの上昇などが影響していると考えられます。組織全体の効率性や収益性維持への取り組みが今後の課題となる可能性があります。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 91.2百万円 83.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 14.1百万円 8.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


自重堂グループは、本業で安定した資金を稼ぎ出し、事業活動に必要な投資を賄いつつ、手元資金を着実に増やしています。強固な財務基盤を維持しながら、今後の事業展開に向けた余力も確保している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


自重堂グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあります。手元資金も潤沢であり、安定した経営状況を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、健全な財務体質を維持していることがうかがえます。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 383億円 381億円
自己資本比率 92.1% 90.9%
ROE(自己資本利益率) 5.3% 3.0%
現金及び預金 110億円 134億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


自重堂グループのキャッシュフローは、本業の営業活動で安定的に資金を獲得しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費、デリバティブ評価損、売上債権の減少、棚卸資産の減少、仕入債務の増加などにより資金を獲得しました。投資活動では資金を使用しており、財務活動では配当金の支払額などにより資金を使用しています。

フリーキャッシュ・フローはプラスを維持しており、本業で得た資金が投資を上回る状況です。これにより、手元資金は増加しており、事業の安定性と将来への投資余力を確保していることが示されています。このような資金の流れは、入社後の雇用や給与の安定性にもつながる健全な財務状況を示しています。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 38.2億円 39.8億円
投資CF △0.7億円 △1.6億円
財務CF △14.4億円 △14.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 37.5億円 38.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、衣料用繊維製品の多くを中華人民共和国やミャンマーの海外拠点に集中して生産しています。当該国での生産活動に支障が生じた場合、他地域への生産振替がスムーズに行えないと、経営成績や今後の事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、同社グループは輸入仕入比率が高く、仕入価格が米ドルや人民元と連動しているため、為替変動の影響を受けやすい状況です。為替予約取引によるリスクヘッジを行っていますが、完全に回避できるものではないため、為替の動向が経営成績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


自重堂は、ワークウェアを通じて「働く人」を応援するという理念を掲げ、持続可能な社会の実現にも貢献する企業です。ユニフォームの基本に立ち返り、お客様からの信頼回復と業績回復を目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「働く人を応援する」という基本理念を掲げています。ユニフォームの基本である「揃わなければユニフォームとは言えない」に立ち返り、「揃う自重堂」の復活を目指しています。ワークウェアとしての機能性とデザイン性を兼ね備え、価格訴求力のある商品や、SDGs・サステナビリティに対応した商品など、「働く人」が本当に求める商品の開発・販売強化に努めています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、サステナビリティの推進を重要な経営課題と認識し、「脱炭素」「環境」「人権尊重」をキーワードにマテリアリティ(重要課題)を特定しています。これらの課題解決への取り組みを通じて、社会から必要とされる企業として企業価値の向上を図ることを重視しています。ISO14001活動への継続的な取り組みも行っています。

また、同社グループは人的資本の重要性を認識し、人材確保や人材育成に積極的に取り組んでいます。女性管理職の登用や時差出勤制度の導入など、女性が働きやすい環境の整備を進めています。多様な人材の確保を意識した採用活動も行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、生産体制の再整備・強化に注力し、お客様からの信頼を取り戻し、販売機会ロスを低減することで業績回復に努めています。また、「働く人を応援する」という基本理念に基づき、SDGsやサステナビリティに対応した商品の開発・販売強化を重点テーマとしています。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会への貢献を目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


自重堂は、取締役・監査役制度を採用しており、社外取締役を含む取締役会と社外監査役を含む監査役会によって、客観的かつ中立的なガバナンス体制を構築しています。これにより、実効性のある経営監視が期待されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


自重堂の筆頭株主は個人である出原正博氏であり、同氏が同社グループの経営に深く関わっていることがうかがえます。また、上位株主にはMASANOBUINVESTMENTCAPITAL株式会社や出原ホールディングス株式会社といった関連会社も名を連ねており、創業家を中心とした安定的な資本構成となっています。これにより、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ傾向が見られます。

株主名 持株比率
出原正博 17.62%
MASANOBUINVESTMENTCAPITAL 8.51%
出原ホールディングス 8.51%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性6名・女性3名)で構成され、女性役員比率は33.0%です。代表取締役社長は出原正貴氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
出原 正貴 代表取締役社長 営業本部長 商品本部長 ユニフォーム事業部長 1987年全日本空輸入社。1998年同社入社。営業推進室室長、取締役、常務取締役、専務取締役、取締役副社長を経て、2010年代表取締役社長に就任。2014年代表取締役会長最高経営責任者兼営業本部長、2023年代表取締役社長営業本部長兼ユニフォーム事業部長、2025年代表取締役社長営業本部長兼商品本部長兼ユニフォーム事業部長より現職。
出原 正博 取締役 業務本部長 1976年日本不動産銀行(現あおぞら銀行)入行。1998年同行資産監査室長、同社入社。1998年取締役、2000年代表取締役専務業務本部長、2002年代表取締役社長、2010年代表取締役、2010年代表取締役副会長、2014年取締役相談役を経て、2024年取締役業務本部長より現職。
出原 群三 取締役 最高顧問

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 2.0億円 49.4百万円
監査役(社外除く) 1名 5百万円 5.4百万円
社外役員 7名 12百万円 1.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。