アンビションDXホールディングス 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

アンビションDXホールディングス 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態


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"summary": "東証グロース上場。賃貸管理・仲介から売買、保険まで不動産事業を幅広く展開しています。主要事業は賃貸DXプロパティマネジメントや売買DXインベストなど。直近の業績は、売上高が前期比24.5%増、経常利益が同40.6%増となり、5期連続の増収増益で過去最高収益を達成しています。",
"body": "# アンビション DX ホールディングス転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態\n\n※本記事は、株式会社アンビション DX ホールディングス の有価証券報告書(第18期、自 2024年7月1日 至 2025年6月30日、2025年9月24日 提出)の公開情報に基づき作成しています。会計基準は Japan GAAP です。\n\n## 0. まとめ\n\n東証グロース上場。賃貸管理・仲介から売買、保険まで不動産事業を幅広く展開しています。主要事業は賃貸DXプロパティマネジメントや売買DXインベストなど。直近の業績は、売上高が前期比24.5%増、経常利益が同40.6%増となり、5期連続の増収増益で過去最高収益を達成しています。\n\n## 1. アンビション DX ホールディングスってどんな会社?\n\n不動産DXを推進し、賃貸管理、仲介、売買、保険などを一気通貫で提供する不動産デジタルプラットフォーマーです。\n\n### (1) 会社概要\n\n2007年に設立され、渋谷店を開店し賃貸仲介事業を開始。2014年に東京証券取引所マザーズ市場へ上場しました。2017年に投資用マンション開発を行うヴェリタス・インベストメントを子会社化し事業を拡大。2021年には現社名へ変更し、不動産DXを推進する専門部署を新設しました。\n\n連結従業員数は399名、単体では169名です。筆頭株主は創業者の清水剛氏で、第2位は株式会社TSコーポレーション、第3位は個人株主となっています。\n\n### (2) 経営陣\n\n同社の役員は男性5名、女性1名、計6名で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は清水剛氏です。社外取締役比率は50.0%です。\n\n| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |\n| :---- | :---- | :---- |\n| 清水 剛 | 代表取締役社長 | 1998年コスモエーディーエス入社。2007年同社設立・代表取締役社長。アンビション・ベンチャーズ代表取締役等を兼任し、2023年DRAFT取締役に就任。設立以来トップとして経営を牽引。 |\n| 鈴木 匠 | 取締役副社長プロパティマネジメント部長 | 2003年日商ベックス入社。2007年同社入社。執行役員を経て2011年取締役。アンビション・バロー取締役等を歴任し、2024年より現職。プロパティマネジメント事業を統括。 |\n| 山口 政明 | 常務取締役インベスト部長 | 1995年マイルドシティ入社。2012年同社入社。2014年インベスト部長。2015年取締役就任。ヴェリタス・インベストメント取締役等を兼任し、2024年より現職。 |\n\n社外取締役は、長瀬文雄(元ネットエージェント)、林美樹(司法書士)、河野浩人(公認会計士・報酬委員長)です。\n\n## 2. 事業内容\n\n同社グループは、「賃貸DXプロパティマネジメント事業」「賃貸DX賃貸仲介事業」「売買DXインベスト事業」「インキュベーション事業」および「その他」事業を展開しています。\n\n### 賃貸DXプロパティマネジメント事業\n\n不動産所有者から家賃保証付きで借り上げた物件を一般消費者に賃貸するサブリース事業や、入居者募集代理、管理業務等を行っています。初期費用を抑えるプランの提供や、自社システム『AMBITION Cloud』による業務効率化も推進しています。\n\n収益は、入居者からの家賃収入や、オーナーからの管理手数料等で構成されています。運営は主にアンビション DX ホールディングス、アンビション・バロー、ヴェリタス・インベストメント、フレンドワークスなどが行っています。\n\n### 賃貸DX賃貸仲介事業\n\n賃貸物件を探している一般消費者に対し、自社管理物件や他社管理物件を紹介し、仲介・斡旋を行う事業です。Web集客やリモート接客、VR内見、電子契約などのDX施策により、顧客体験価値の向上と業務効率化に取り組んでいます。\n\n収益は、賃貸借契約成立時に顧客から受け取る仲介手数料等が主な柱です。運営は主にアンビション・バロー、アンビション・エージェンシー、アンビション・レントが行っています。\n\n### 売買DXインベスト事業\n\n中古マンションのリノベーション販売や、新築投資用デザイナーズマンションの開発・販売を行っています。また、売買仲介事業や、不動産投資クラウドファンディングサービス『A funding』の運営も手掛けています。\n\n収益は、不動産の販売による売上や売買仲介手数料等が中心です。運営は主にアンビション DX ホールディングス、ヴェリタス・インベストメント、アンビション・エージェンシー、アンビション・バローが行っています。\n\n### インキュベーション事業\n\n同社グループと親和性の高いベンチャー企業への投資や支援を行い、新たな事業創出を目指す事業です。不動産DXなどシナジー効果のある企業への投資を通じ、先端技術の導入や投資先上場によるキャピタルゲイン獲得を図っています。\n\n収益は、投資先企業の株式売却益などが該当します。運営は主にアンビション・ベンチャーズが行っています。\n\n### その他事業\n\n不動産DX事業(システム開発)、少額短期保険事業、ZEH・ライフライン事業を含みます。DX事業ではシステムの外販や社内DXを推進し、保険事業では家財保険を提供。ライフライン事業では新電力や蓄電池販売等を行っています。\n\n収益は、システム利用料、保険料収入、ライフライン商材の販売・取次手数料等です。運営は主にAMBITION VIETNAM、ホープ少額短期保険、DRAFTが行っています。\n\n## 3. 業績・財務状況\n\n同社の連結業績をデータで分析します。\n\n### (1) 業績推移\n\n直近5期間の業績を見ると、売上高は305億円から524億円へと順調に拡大しており、5期連続の増収を達成しています。利益面でも、経常利益は9億円から35億円へと大幅に増加し、利益率も3%台から6.7%へ上昇傾向にあります。当期純利益も右肩上がりで推移しており、成長と収益性の改善が続いています。\n\n| 項目 | 2021年6月期 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |\n| :---- | ----: | ----: | ----: | ----: | ----: |\n| 売上高 | 305億円 | 316億円 | 362億円 | 421億円 | 524億円 |\n| 経常利益 | 9億円 | 14億円 | 15億円 | 25億円 | 35億円 |\n| 利益率(%) | 2.9% | 4.3% | 4.1% | 6.0% | 6.7% |\n| 当期利益(親会社所有者帰属) | 10億円 | 1.6億円 | 9億円 | 13億円 | 19億円 |\n\n### (2) 損益計算書\n\n直近2期間を比較すると、売上高の増加に伴い売上総利益も拡大しており、売上総利益率は20.1%から20.3%へと微増しました。営業利益は前期の27億円から当期は39億円へと大きく伸長し、営業利益率も6.5%から7.5%へ改善しています。増収効果が利益拡大に直結していることがわかります。\n\n| 項目 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |\n| :---- | ----: | ----: |\n| 売上高 | 421億円 | 524億円 |\n| 売上総利益 | 85億円 | 106億円 |\n| 売上総利益率(%) | 20.1% | 20.3% |\n| 営業利益 | 27億円 | 39億円 |\n| 営業利益率(%) | 6.5% | 7.5% |\n\n販売費及び一般管理費のうち、給料手当及び賞与が20億円(構成比30.2%)、役員報酬が8億円(同11.2%)を占めています。売上原価については、不動産販売や賃貸関連の原価が中心となります。\n\n### (3) セグメント収益\n\n全セグメントで増収となりました。主力の売買DXインベスト事業は売上が約43%増加し、全体を牽引しています。賃貸DXプロパティマネジメント事業も管理戸数の増加等により堅調に推移しました。その他事業も大幅な増収となっています。インキュベーション事業は投資回収のタイミングにより減収となりました。\n\n| 区分 | 売上(2024年6月期) | 売上(2025年6月期) |\n| :---- | ----: | ----: |\n| 賃貸DXプロパティマネジメント事業 | 202億円 | 216億円 |\n| 賃貸DX賃貸仲介事業 | 9億円 | 10億円 |\n| 売買DXインベスト事業 | 196億円 | 281億円 |\n| インキュベーション事業 | 1.5億円 | 0.1億円 |\n| その他事業 | 11億円 | 16億円 |\n| 連結(合計) | 421億円 | 524億円 |\n\n### (4) キャッシュ・フローと財務指標\n\n本業の営業活動によるCFはプラスですが、将来への投資(有形固定資産取得等)によるマイナスが大きく、その資金を借入等の財務活動で調達しています。これは成長に向けた積極的な投資を行っている「積極型」のキャッシュ・フローと言えます。\n\n| 項目 | 2024年6月期 | 2025年6月期 |\n| :---- | ----: | ----: |\n| 営業CF | -10億円 | 0.2億円 |\n| 投資CF | -34億円 | -57億円 |\n| 財務CF | 40億円 | 90億円 |\n\n企業の収益力を測るROE(自己資本利益率)は32.5%で市場平均を大きく上回る一方、財務の安定性・安全性を測る自己資本比率は21.2%で市場平均を下回っています。\n\n## 4. 経営方針・戦略\n\n同社が掲げる経営理念と、それを実現するための企業文化、および今後の具体的な成長戦略について解説します。\n\n### (1) 経営理念\n\n「住まい」の未来を創造するという「大志」を抱き、出会ったすべての人に「夢」を提供できる「リアルカンパニー」を目指しています。また、不動産ビジネスを一気通貫で構築できるDXプラットフォームを構築し、快適な住まい体験を提供することを方針としています。\n\n### (2) 企業文化\n\n「夢を目標に!目標を現実に!」を掲げ、デジタルとリアルを融合した唯一の不動産デジタルプラットフォーマーになるというビジョンのもと、挑戦を続ける風土があります。M&Aやアライアンス、ベンチャー投資を加速させ、非連続的な成長を目指す姿勢を重視しています。\n\n### (3) 経営計画・目標\n\nDXによって不動産ビジネスを変革し、デジタルとリアルを融合した唯一の不動産デジタルプラットフォーマーになることを目指しています。既存事業の成長に加え、M&Aやアライアンス等を活用し、非連続的な成長を実現することを計画しています。\n\n### (4) 成長戦略と重点施策\n\n各事業間の連携強化によるシナジー最大化や、蓄積したデータを活用した戦略的なアセット確保を進めます。また、DXソリューションの統合プラットフォーム化やデータドリブン経営への転換を図り、自社開発DXソリューションの外販や戦略的M&A・アライアンスを通じて新たな収益源を確立します。\n\n## 5. 働く環境\n\n同社の人材戦略と、給与水準や働きやすさに関する指標を解説します。\n\n### (1) 人材戦略・方針\n\n外部採用だけでなく、社内での人材育成を強化する方針です。スキルアップ研修や資格取得支援などの教育プログラムを拡充し、次世代リーダーを育成します。また、個人の成長を正当に評価し挑戦を奨励する文化により、従業員エンゲージメントを高め、人材定着を図ります。\n\n### (2) 給与水準・報酬設計\n\n同社(単体)従業員の平均年間給与はグロース市場の平均をやや下回る水準です。\n\n| 項目 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 平均年間給与 |\n| :---- | ----: | ----: | ----: |\n| 2025年6月期 | 34.0歳 | 3.9年 | 5,479,104円 |\n\n※平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含みます。\n\n### (3) 人的資本開示\n\n同社および連結子会社は公表義務の対象ではないため、有報には本項の記載がありません。\n\nまた、同社は「サステナビリティ」等のセクションにおいて、法定開示以外の指標も掲載しています。例えば、全労働者に占める女性の割合(48%)、宅地建物取引士資格保有率(45.6%)などです。\n\n## 6. 事業等のリスク\n\n事業環境やシステムに関連する主なリスク要因を概観します。\n\n### (1) 事業環境の変化によるリスク\n\n景気変動、金利上昇、物価変動等は、不動産需要の低下や地価下落をもたらす可能性があります。これにより、賃貸稼働率の低下や販売用不動産の売上減少などが生じ、同社グループの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。\n\n### (2) 風評リスクおよび品質リスク\n\n提供サービスの品質低下や瑕疵、SNS等でのネガティブな情報拡散により、企業イメージが損なわれる可能性があります。これは顧客離れや損害賠償請求等につながり、同社グループの事業や業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。\n\n### (3) M&A等に関するリスク\n\n事業拡大のためにM&Aや資本提携を行う方針ですが、計画通りの成果が得られない場合や予期せぬ問題が発生した場合、同社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。十分なデューデリジェンス等によりリスク低減に努めています。\n\n### (4) 市場変動(価格下落)リスク\n\n売買DXインベスト事業において、景気動向や金利情勢等により不動産価格が下落した場合、販売用不動産の減損や売却損が発生し、業績に重大な影響を与える可能性があります。価格査定やリノベーションによる価値向上等でリスク軽減を図っています。"
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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。