【平均年収514万円】ベイシス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

【平均年収514万円】ベイシス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年6月期)

ベイシスは、インフラテック事業を展開し、通信・電力・ガスなどのインフラ事業者へサービスを提供しています。連結従業員数は581名で、直近期は増収増益となりました。ストックビジネスの拡大などが業績に貢献しています。


目次

※本記事は、ベイシス株式会社 の有価証券報告書(2025年6月期、2024年7月1日 ~ 2025年6月30日、2025年9月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ベイシスは、インフラ業界において通信インフラ構築のノウハウと最新テクノロジーを組み合わせたインフラテック事業を展開しています。通信・電力・ガスなどのインフラ事業者に対し、設計・施工・運用・保守、プロジェクト支援サービスを提供しています。

単体従業員数は402名、連結従業員数は581名です。同社グループのセグメントはインフラテック事業の単一です。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)アヴァンセ・アジル(インフラテック事業)などです。

2023年11月には株式会社アヴァンセ・アジルが連結子会社となり、同社グループの業績に貢献しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ベイシスは、ICTインフラの構築・維持を担うインフラテック事業を展開しており、事業目標達成と社員個々の成長を両立させる人材戦略を重視しています。社員の成長を企業の成長と密接にリンクさせる仕組みを構築し、多様な人材が活躍できる環境づくりを進めています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的若手層が多く、平均年齢は30代後半となっています。平均勤続年数は6年台であり、中堅層が形成されている傾向が見られます。

項目 数値
平均年間給与 5,145,000円
平均勤続年数 6.3年
平均年齢 37.1歳
単体従業員数 402人
連結従業員数 581人
単体のグループ内比率 69.2%


同社グループは確定拠出型の退職給付制度として、確定拠出年金制度を設けています。この制度は、会社が拠出した資金を従業員が運用するものです。

同社は確定拠出年金制度を、連結子会社は中小企業退職金共済制度を導入しています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

当連結会計年度における確定拠出制度への要拠出額は38百万円です。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画の実現に向けた人事戦略として、「戦略的な人材活用を通じて、事業目標の達成と社員個人の成長を同時に促進する」ことを掲げています。人材を単なるリソースではなく、企業の成長を担う重要な資本と捉え、社員の成長が事業戦略の達成と密接にリンクする仕組みを構築しています。

サステナビリティ経営の根幹に「ダイバーシティ経営」を据え、多様な人材を受け入れ、一人ひとりの能力を最大限発揮できる組織変革を推進しています。具体的な施策として、事業戦略実現に向けた人材要件・役職要件の明確化、社員が長期的なキャリアプランを構築できるようキャリアパスの明確化に取り組んでいます。

また、事業戦略に直結した人材育成プログラムを強化しており、特にプロジェクトマネージャー(PM)の育成に焦点を当てています。ビジネス基礎力やプロジェクトマネージャーに必要なテクニカルスキルの向上を目指した研修を展開し、実務に即したスキル定着を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は、育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.8%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 73.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.4%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 52.1%

多様性・登用

指標 数値
正規雇用社員に占める女性比率 25.5%
管理職に占める女性労働者の割合 5.8%
係長職級に占める女性労働者の割合 18.6%
役員に占める女性比率 14.2%

育児・介護支援

指標 数値
女性労働者の育児休業取得率(全従業員) 100%
男性労働者の育児休業取得率(全従業員) -%

人材育成・エンゲージメント


テレワーク勤務利用率は、全従業員を対象とし、週1回以上のテレワーク勤務を利用している者を集計しています。プロジェクトマネージャー認定者数は、社内の育成プログラムを受講し、実務経験を経て認定要件を満たした者を集計しています。

指標 数値
有給休暇取得率(全従業員) 65.5%
平均所定外労働時間(全従業員) 19.3時間/月
離職率(正規雇用社員) 7.1%
テレワーク勤務利用率(全従業員) 89.7%
プロジェクトマネージャー認定者数 87人

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ベイシスは、通信・電力・ガスといったインフラ事業者に対し、通信インフラの構築から運用・保守、プロジェクト支援までを一貫して提供するインフラテック事業を展開しています。自社開発システムや最新テクノロジーを活用し、現場管理や作業の効率化を推進していることが特徴です。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、インフラ業界における通信インフラ構築のノウハウと最新テクノロジーを組み合わせたインフラテック事業を単一セグメントとして展開しています。この事業は、主にモバイルエンジニアリングサービスとIoTエンジニアリングサービス、そしてその他サービスで構成されています。

モバイルエンジニアリングサービスでは、携帯電話基地局の施工などの請負案件に加え、通信事業者へのエンジニア常駐による通信インフラの構築・運用・監視などを担っています。主要顧客は通信事業者であり、客先常駐型のプロジェクト支援業務は継続的な収益につながる傾向があります。当連結会計年度においては、通信キャリア各社の設備投資抑制の影響を受け、売上は前期から減少しました。

IoTエンジニアリングサービスは、電力・ガスなどの生活インフラ事業者や、鉄道・駐車場・小売などのIoTインフラ事業者向けに、IoT機器の設置・交換、ネットワーク構築、運用・監視サービスを提供しています。主要顧客は通信事業者、通信機器メーカー、電力会社、ガス会社です。近年注力している分野であり、スマートメーターの設置・交換が堅調に推移し、顧客先にエンジニアが常駐するストックビジネスが拡大したことで、売上は前期から大きく増加しました。

その他サービスでは、モバイルエンジニアリングサービスやIoTエンジニアリングサービスの現場業務で培ったノウハウを活かし、ITインフラ領域のエンジニアリングやRPAツールの販売、RPA導入支援を提供しています。このサービスも前期から売上が増加しています。

同社グループは、自社開発システム「BLAS」やRPA、AIといったテクノロジーを活用し、業務効率化と品質向上を図っています。国内各地域に営業拠点を設け、協力会社とのネットワークを活用することで、日本全国にサービスを提供できる体制を構築しています。海外の外部顧客への売上高はなく、国内市場に特化しています。主要な顧客はソフトバンク株式会社、SBエンジニアリング株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社であり、特定の顧客への売上が集中する傾向が見られます。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期から大きく増加しています。特に利益面では、営業利益率が大きく改善し、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅な伸びを示しました。

この背景には、モバイルエンジニアリングサービス領域における設備投資抑制の影響があった一方で、IoTエンジニアリングサービス領域およびITエンジニアリングサービス領域におけるストックビジネスの拡大や販売単価の向上が貢献しています。

項目 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期 2024年6月期 2025年6月期
売上高 - - - 68.2億円 79.8億円
経常利益 - - - 78百万円 1.7億円
経常利益率 - - - 1.1% 2.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 - - - 17百万円 97百万円
1株当たり当期純利益(円) - - - 9.29 52.34

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループでは、連結従業員数が増加する中で、従業員1人あたりの売上高および営業利益がともに前期から増加しています。この傾向は、組織全体の生産性が向上していることを示しています。

従業員1人あたりの売上高の増加は、事業規模の拡大と効率的な業務運営が進んでいることを示唆しています。また、従業員1人あたりの営業利益の増加は、収益性の改善が従業員一人ひとりの貢献によって支えられている状況を表しています。

指標 2024年6月期 2025年6月期
従業員1人あたり売上高(連結)(百万円) 12.0 13.7
従業員1人あたり営業利益(連結)(百万円) 0.1 0.3

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定した資金を生み出し、財務基盤を堅固にしています。事業活動で得た資金を元手に、将来に向けた投資も行っています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準で推移しています。これは、安定した経営基盤を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、前期からは改善傾向にあります。手元資金である現金及び預金は9.2億円となっており、事業運営に必要な流動性を確保しています。これらの状況は、同社グループが安定した事業運営を継続していく上での基盤となっていることを示しています。

指標 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
純資産 19.7億円 20.5億円
自己資本比率 49.4% 55.1%
ROE(自己資本利益率) 0.9% 4.8%
現金及び預金 9.7億円 9.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から大きく増加し、465百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加や売掛金の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△52百万円の支出となり、有形固定資産や無形固定資産の取得、敷金及び保証金の差入による支出が主な要因です。前期と比較すると支出額は減少しています。

財務活動によるキャッシュフローは△466百万円の支出となり、前期の収入から支出へと転換しました。これは主に自己株式の取得、長期借入金の返済、短期借入金の減少によるものです。結果として、事業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは413百万円のプラスとなり、前期のマイナスから大きく改善しました。この状況は、本業で安定的に資金を生み出し、財務的な健全性を高めていることを示しており、今後の事業展開や雇用安定性への良い影響が期待されます。

項目 2024年6月期(前期) 2025年6月期(当期)
営業CF 39百万円 465百万円
投資CF △317百万円 △52百万円
財務CF 187百万円 △466百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) △278百万円 413百万円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、通信事業者(移動体通信キャリア)を主たる顧客としており、モバイルエンジニアリングサービスは定常的な需要があると考えています。しかし、顧客間の料金競争激化や5G通信に対する設備投資費の縮小、顧客内内製化等により、提供サービス領域が縮小する可能性があります。

また、ソフトバンク株式会社に対する売上高が当連結会計年度において24.5%を占めており、特定の通信事業者への依存度が高い状況です。同社グループはIoTエンジニアリングサービスにて新たな業界への新規顧客開拓を進めています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の企業規模拡大に伴い、優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことを重要視しています。求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、事業展開や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ベイシスは、ICTで社会を便利にするというミッションを掲げ、変化を恐れず、必要不可欠な存在となることを目指しています。社員の成長を重視し、多様な人材が活躍できる組織づくりを進めている会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「ICTで世の中をもっと便利に」というミッションを企業理念に掲げています。企業ビジョンは「Update The World 変化し、変化させ、必要不可欠な会社に」です。

インフラテック事業を推進することで、インフラ業界が抱えるデジタル化の遅れや高コスト構造といった課題を解決することを目指しています。これにより、より快適な社会の実現に貢献していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、顧客へのサービス提供を通じて社員が成長し続けることを支援しています。自律的でフラットな組織を構築し、顧客へ高い付加価値を提供できるプロフェッショナルの育成に努めています。

人材を「戦略的な資本」と捉え、事業目標の達成と社員個々の成長を両立させる体制を構築しています。多様な人材を受け入れ、一人ひとりの能力を最大限に発揮できる「ダイバーシティ経営」をサステナビリティ経営の根幹に据えています。社員の成長が事業戦略の達成と密接にリンクする仕組みを構築し、長期的な視点での育成・評価サイクルを重視する企業風土です。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、業務のDX化を中核に据え、自社開発の現場作業DXクラウドサービス「BLAS」の開発強化と内製体制の強化に取り組んでいます。多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材の確保と育成を不可欠と考え、積極的な採用活動と教育体制の強化、リスキリングの機会提供、キャリアパス整備を進めています。

情報管理体制の強化として情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO27001、ISO27017)を取得し、社内研修を継続しています。法令遵守体制、内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの強化も重要な課題としています。顧客、パートナー、従業員のエンゲージメント向上にも取り組み、各種サーベイを導入しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ベイシスは監査役会設置会社であり、独立した監査役会が取締役の職務執行を監査する体制をとっています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ベイシスの筆頭株主はワイズマネージメントであり、代表取締役社長である吉村公孝氏の資産管理会社です。吉村公孝氏個人も第2位の株主として名を連ねており、創業家が同社の経営を強く支える資本構成となっています。また、日本カストディ銀行(証券投資信託口)も主要株主の一角を占めています。

株主名 持株比率
ワイズマネージメント 41.71%
吉村 公孝 17.46%
日本カストディ銀行(証券投資信託口) 7.21%
ベイシスグループ従業員持株会 5.35%
光通信 1.33%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.2%です。代表取締役社長は吉村公孝氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
吉村 公孝 代表取締役社長 1995年4月 阪南コーポレーション入社、2000年7月 有限会社サイバーコネクション(現ベイシス)同社代表取締役社長より現職。
佐藤 倫大 取締役 営業本部長 2008年4月 サイバーコネクション(現ベイシス)入社、2019年10月 同社執行役員事業推進本部長、2020年9月 同社取締役事業推進本部長、2025年7月 同社取締役営業本部長より現職。
田中 裕輔 取締役 (モバイル・ITサービス本部、IoTサービス本部担当) 1999年2月 サンロイヤル入社、2010年4月 スリープロ入社、2014年4月 ベイシスエンジニアリング(現ベイシス)入社、2019年10月 同社執行役員事業開発本部長、2020年9月 同社取締役事業開発本部長、2025年7月 同社取締役(モバイル・ITサービス本部、IoTサービス本部担当)より現職。


社外取締役は、植松祐二氏(田辺総合法律事務所パートナー)です。

ベイシスは監査役会設置会社です。社外取締役1名と社外監査役3名を選任し、中立的な立場から経営の監督と監査を行う体制を構築しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ベイシスでは、取締役の報酬は株主総会で決議された限度額内で代表取締役社長が決定し、監査役の報酬は監査役の協議により決定されています。また、取締役の報酬額は内規に基づき、職務内容や貢献度、経営状況を考慮して策定されています。さらに、企業価値向上へのインセンティブとして、譲渡制限付株式報酬制度を導入しています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 83百万円 20.6百万円
社外役員 5名 17百万円 3.4百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。