【平均年収539万円】ヤマト インターナショナル 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収539万円】ヤマト インターナショナル 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

ヤマト インターナショナルは、カジュアルウェアを中心としたアパレル製品の製造販売を手がけ、グループ各社とともに繊維製品製造販売業と不動産賃貸事業を展開しています。直近の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、ヤマト インターナショナル株式会社 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月20日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ヤマト インターナショナルは、カジュアルウェアを中心としたアパレル製品の製造販売を手がける企業です。同社グループは、繊維製品製造販売業と不動産賃貸事業を展開しており、自社物件の有効活用も行っています。

単体従業員数は151名、連結従業員数は159名です。セグメントは繊維製品製造販売業、全社(共通)の2つです。

主な国内グループ会社は、ヤマト ファッションサービス(繊維製品・製造販売業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ヤマト インターナショナルは、アパレル事業を展開する企業として、従業員の給与水準や働き方に関する情報を開示しています。同社グループでは、人材育成や多様な働き方を支援する制度を通じて、従業員が安心して長く活躍できる環境づくりに注力していることがうかがえます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高い傾向にあり、人材の定着が進んでいることが示唆されます。これは、従業員が長期的なキャリアを築きやすい環境があることを示していると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 5,386,504円
平均勤続年数 16.9年
平均年齢 41.3歳
単体従業員数 151人
連結従業員数 159人
単体のグループ内比率 95.0%


退職給付制度

同社及び国内連結子会社は、従業員の退職給付制度として、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両制度を設けています。これらの制度は、国内の従業員を対象としています。

退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、確定給付制度における退職給付債務は698百万円、年金資産は894百万円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」というミッションに基づき、「人創り」を人的資本への投資の重点テーマとしています。従業員の育成・研修を強化しており、入社後のキャリアに応じた階層別研修を実施しています。

キャリアが豊富な世代に対しては、次世代への経験伝承だけでなく、今後のライフプランを見据えたモチベーション向上を目指す研修も行っています。また、優秀店舗販売員への表彰や新たな商品企画提案・開発に対する表彰など、各種表彰制度を設けることで従業員のモチベーション向上とチャレンジが推奨される企業風土の定着を図っています。

多様な人材の活躍を支援するため、障がい者雇用や外国人技能実習生の雇用を継続し、多様性を受容する雇用の枠組みを推進しています。従業員の労働環境向上への取り組みとしては、出勤時間選択制の導入、オフィスのフリーアドレス化によるコミュニケーション活性化、リモート会議活用による業務効率向上などを図っています。

さらに、育児と仕事を両立できるよう、有給休暇の取得促進や産休ガイドブックの作成による制度周知、従業員とその家族をオフィスに招待するオープンオフィスの開催など、安心・安全な職場環境の構築に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率は100.0%ですが、子の出生期間を2024年期中とした対象男性労働者は1名です。労働者の男女の賃金の差異については、賃金制度・体系において性別による差異はなく、男女の勤続年数と職種割合の差、および全労働者に占める女性労働者の割合がおよそ9割弱でその多くが非正規労働者である販売スタッフである点が主な要因となっています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 25.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 53.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 82.5%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 71.7%

育児・介護支援


子の出生期間を2025年8月期中とした対象者は男性1名、女性3名となっています。

指標 数値
女性育児休業取得率 100.0%
男性育児休業取得者 1名

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ヤマト インターナショナルは、主に繊維製品の製造販売と不動産賃貸事業を展開する同社グループの中核企業です。人々のライフスタイルや価値観の変化に対応し、顧客の不満や問題を解決する真のブランド創りを目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、繊維製品製造販売業と不動産賃貸事業の二つのセグメントで事業を展開しています。繊維製品製造販売業が主要な事業であり、不動産賃貸事業がこれに次ぐ規模となっています。当連結会計年度において、繊維製品製造販売業は前期から減収となりましたが、不動産賃貸事業は増収となりました。

繊維製品製造販売業

同社グループの主力事業であり、カジュアルウェアを中心としたアパレル製品の製造・販売を行っています。カットソーニット、布帛シャツ、横編セーター、アウター、ボトム、その他小物雑貨など幅広いアイテムを取り扱っています。収益は、直営店・EC、自主管理型売場、卸売といった多様なチャネルからの販売によって得ています。運営は、ヤマト インターナショナルと子会社のヤマト ファッションサービスが行っています。ヤマト ファッションサービスは、同社商品の物流業務を受託しています。

不動産賃貸事業

同社が保有する自社物件を有効活用し、主にオフィスビルの賃貸を行っている事業です。収益は、これらの不動産の賃貸収入から得ています。

同社グループは、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、海外への収益集中は見られません。また、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の顧客は存在せず、収益源が特定の顧客に集中している状況ではありません。

セグメント 売上高(2024年8月期) 売上高(2025年8月期)
繊維製品製造販売業 209億円 192億円
不動産賃貸事業 2.8億円 2.9億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期の業績を見ると、売上高は直近の期で減少に転じています。経常利益は当期に損失を計上しており、親会社株主に帰属する当期純利益も減少する結果となりました。

当連結会計年度は営業損失を計上しており、営業活動によるキャッシュ・フローもマイナスとなっています。減損損失の計上も影響していますが、本業でのキャッシュ創出力にも課題が見られます。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 137億円 194億円 208億円 211億円 194億円
経常利益 93百万円 6.4億円 5.9億円 3.9億円 △62百万円
経常利益率 0.7% 3.3% 2.8% 1.8% △0.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 31百万円 4.5億円 5.6億円 3.5億円 1.4億円
1株当たり当期純利益(円) 1.49 22.00 27.43 17.17 6.97

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益は、当期に損失を計上する結果となりました。

これらの指標は、連結従業員数が減少傾向にある中で、事業環境の変化や減損損失などの一時的な要因が生産性に影響を与えている可能性を示しています。

指標 2024年8月期 2025年8月期
従業員1人あたり売上高(連結) 128.1百万円 122.3百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.6百万円 △1.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループの財務状況は、事業活動による資金流出が見られ、資金の動きに注目が集まります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、当期において高い水準を示しています。これはプライム市場平均と比較しても安定した財務基盤があることを示しています。一方で、ROE(自己資本利益率)は当期においてプライム市場平均を下回る水準となっています。これは資本の効率的な活用に改善の余地があることを示しています。現金及び預金は当期において前期から減少していますが、一定の手元資金を確保しています。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で重要な要素となります。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 173億円 173億円
自己資本比率 72.3% 74.3%
ROE(自己資本利益率) 2.1% 0.8%
現金及び預金 51.6億円 48.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、当期は営業活動によるキャッシュフローがマイナスとなりました。これは主に棚卸資産の増加や仕入債務の減少などが要因となっています。投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなり、有形固定資産の取得や投資有価証券の取得による支出が見られますが、投資有価証券の売却収入によりマイナス幅は縮小しています。財務活動によるキャッシュフローはマイナスで、長期借入れによる収入があったものの、長期借入金の返済や配当金の支払いが主な要因です。結果として、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、事業活動と投資活動を合わせた資金流出が続いている状況です。この資金の流れは、同社グループの今後の成長性や雇用・給与の安定性を判断する上で重要な情報となります。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 10.4億円 △9.0億円
投資CF △63百万円 △39百万円
財務CF △5.3億円 △3.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 9.7億円 △9.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、基幹ブランドである「クロコダイル」グループが売上高構成比の88.0%を占めており、特定製品への依存によるリスクを認識しています。このブランドの売上動向が、同社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、衣料品は景気変動による個人消費の低迷や競合他社の動向、消費者の嗜好の変化によって業績に影響を受ける可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、直営店を主とする小売・自主管理型売場の増加に伴い、店頭販売員の増加に関するリスクを挙げています。地域によっては販売員の採用が困難な場合があり、顧客サービス向上のための教育が徹底されない可能性が、同社グループの企業イメージや業績に影響を及ぼすとしています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ヤマト インターナショナルは、「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」というミッションを掲げ、お客様に真に求められるブランドを目指しています。持続的な成長と企業価値の向上を目指し、多様な人材が活躍できる企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションを経営の基本方針としています。いつの時代でも、どのような環境下でも、お客様の不満や問題を解決し、求められるものを提供することで、最初に想起される真のブランド「シン・ブランド創り」を目指しています。

中長期的な経営戦略として中期ビジョン「Yamato 2026」を始動し、常に変化する時代や市場、環境に柔軟に対応しながら、お客様に求められ続ける真のブランド創りを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、ミッションにある「人創り」の観点から、人的資本への投資を重視し、従業員の育成・研修を強化しています。入社後のキャリアに応じた階層別研修を実施するほか、経験豊富な世代には次世代への経験伝承やライフプランを見据えたモチベーション向上研修も行っています。

評価制度の一環として、優秀店舗販売員への表彰や新たな商品企画提案・開発に対する表彰制度を設けることで、従業員のモチベーション向上とチャレンジが推奨される企業風土の定着を図っています。多様な人材の活躍を支援するため、障がい者雇用や外国人技能実習生の雇用を継続し、多様性を受容する雇用の枠組みを推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、原点である顧客起点に立ち返り、「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」という不変のミッションのもと、「シン・ブランド創り」を目指しています。中期ビジョン「Yamato 2026」では、既顧客の活性化を前提としつつ、次の世代の潜在顧客獲得に比重を置き、取り組みを強化しています。

企業価値・ブランド価値・提供価値それぞれの「価値拡大」を目指し、収益率を高める分野、売上を伸長させる分野、将来の成長基盤を確立する分野の各課題達成に取り組んでいます。また、環境配慮型素材の積極的な取り入れやウガンダ産オーガニックコットンの使用拡大など、持続可能な社会形成に向けた「もの創り」を推進しています。人的資本への投資として「人創り」を掲げ、従業員の育成・研修強化や多様な人材の活躍支援、労働環境の向上に継続して取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ヤマト インターナショナルは監査役会設置会社であり、取締役会、監査役会、経営会議、指名・報酬委員会を主要な機関として企業統治体制を構築しています。取締役会は業務執行の監督機能を強化し、経営の透明性を確保する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ヤマト インターナショナルの株主構成を見ると、筆頭株主はセネシオ有限会社であり、代表取締役社長の盤若智基氏も上位株主の一人です。また、セネシオ有限会社は他の上位株主の常任代理人を務めていることから、創業家や関連会社が上位に名を連ね、経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
セネシオ有限会社 12.70%
INTERACTIVE BROKERS LLC 5.52%
三菱UFJ銀行 4.98%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性7名・女性2名)で構成され、女性役員比率は22.2%です。代表取締役社長は盤若智基氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
盤若 智基 取締役社長 (代表取締役) 1995年伊藤忠商事入社、1998年セネシオ有限会社代表取締役、1999年同社入社、2004年より代表取締役社長現職。
梅川 実 取締役 常務執行役員 事業統括本部長兼 ブランドディレクター 1993年同社入社、2014年執行役員クロコダイル部長、2018年より取締役常務執行役員事業統括本部長兼ブランドディレクター現職。
川島 祐二 取締役 常務執行役員 総務人事部長兼 人財開発室担当 1990年同社入社、2018年執行役員IR室長、2022年より取締役常務執行役員総務人事部長兼人財開発室担当現職。


社外取締役は、北村禎宏氏(有限会社KBC代表取締役・指名・報酬委員会委員)、森山義子氏(TMI総合法律事務所カウンセル弁護士)です。社外監査役は、細川良造氏(細川総合法律事務所弁護士)、山田奈央子氏(株式会社シルキースタイル代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、独立性の高い社外取締役および社外監査役を選任することで、経営の透明性と健全性を確保し、業務執行に対する監督機能を強化しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ヤマト インターナショナルの役員報酬は、業務執行取締役に対しては固定報酬としての基本報酬と業績連動報酬で構成されています。社外取締役にはその職責に鑑み、基本報酬のみを支払う方針です。業績連動報酬は、事業全体の収益力を重視し、連結経常利益の目標達成度に基づいて算定されます。非金銭報酬は設定されていませんが、中長期的な業績と連動した新たな株式報酬制度等について検討を進める方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 84百万円 21.1百万円
監査役(社外除く) 3名 17百万円 5.7百万円
社外役員 4名 21百万円 5.2百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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