※本記事は、ケイティケイ株式会社 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年8月21日 ~ 2025年8月20日、2025年11月11日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
ケイティケイは、リユース製品、OAサプライ商品、文具事務用品、ITソリューション商品といったオフィス関連商品の生産、仕入、物流、販売を主な事業としています。同社グループは「Change the office mirai」をビジョンに掲げ、顧客の働く環境を変えることを使命としています。
単体従業員数は172名、連結従業員数は309名です。セグメントはサプライ事業、ITソリューション事業の2つです。
主な国内グループ会社は、青雲クラウン、SBMソリューション(ITソリューション事業)、キタブツ中部(サプライ事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
ケイティケイは、従業員の安定したキャリア形成を支援しつつ、多様な働き方を推進している企業です。給与水準は業界や事業特性に応じたバランスを保ち、長期的な視点での人材育成と働きやすい環境づくりに注力しています。
従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよう、柔軟な勤務制度や福利厚生の充実にも取り組んでいます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の定着を重視する傾向が見られます。平均勤続年数から、長期にわたってキャリアを築くことが可能な環境であることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,602,466円 |
| 平均勤続年数 | 13.1年 |
| 平均年齢 | 41.8歳 |
| 単体従業員数 | 172人 |
| 連結従業員数 | 309人 |
| 単体のグループ内比率 | 55.7% |
同社グループは、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を採用しており、当社及び連結子会社に適用されます。退職一時金制度がありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は2.1億円、年金資産は2.8億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、グループビジョン「Change the office mirai」の実現に向け、従業員が自立したプロとして価値を発揮することを重視しています。果敢な挑戦、自己成長、スキルチェンジを後押しする「人創り」と「社内職場環境の整備」を一層強化する方針です。多様な従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる「活き活きと働ける会社」の実現を目指しています。
具体的には、当社価値観を共有し、経営理念の実現を主導できるリーダーシップを備えた人財の育成に注力しています。また、創造力とバランス感覚にあふれ、多様なバックグラウンドを持つ人材の採用・登用も重視しています。生産的でメリハリのある働き方への変革を進め、仕事とプライベートのバランスをマネジメントし、安心して働ける職場環境の実現を目指しています。
各種認証として、名古屋市ワークライフ・バランス推進企業、あいち女性輝きカンパニー、ファミリーフレンドリー企業を取得しています。ノー残業デー(毎週水曜日、隔週金曜日)、子供が小学校3年まで利用できる短時間勤務(一日につき実働6時間)、育児・介護等の事情に応じた在宅勤務、有給休暇の取得促進などの取り組み事例があります。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。当社では男女同一の賃金制度を適用しており、人事制度上の男女間の差異は設けておりません。現在生じている格差は職務、等級、年齢構成、労働時間の違いによるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 8.3% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 57.8% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 83.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) | 91.9% |
人的資本目標
これらの指標は提出会社単体の状況であり、2030年度の目標達成に向けて取り組んでいます。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職比率 | 8.3% |
| 男女賃金格差(正規雇用労働者) | 84.1% |
| 男性育児休業取得率 | 100.0% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
ケイティケイは、「Change the office mirai」をビジョンに掲げ、お客様の働く環境を変えることを使命としています。リユース製品、OAサプライ商品、文具事務用品、ITソリューション商品といったオフィス関連商品の生産、仕入、物流、販売を主な事業としています。同社グループは、サプライ事業を基盤事業、ITソリューション事業を成長事業と位置付け、事業を展開しています。
サプライ事業
事業者向けに、リユース製品やOAサプライ商品、文具事務用品などのオフィス関連商品を販売しています。印字装置を中心としたOA機器の消耗品や、オフィス向け会員制ECサイト「YORIDORI」を通じた販売も行っています。収益は、これらのオフィス関連商品の販売から得ています。運営は、ケイティケイ、青雲クラウン、キタブツ中部が行っています。
ITソリューション事業
PCやソフトウェアを含むDX推進を支援する商品、複合機、ネットワーク関連商品の販売などを行っています。書類のスキャン・電子化業務や、ECサイト運営、ホームページ作成、動画編集、SNS運用なども手掛けています。収益は、ITソリューション商品の販売や関連サービス提供から得ています。運営は、ケイティケイ、青雲クラウン、SBMソリューション、エス・アンド・エス、イコリス、東海桜井、じぶんスペースが行っています。
同社グループは、本邦以外の外部顧客への売上高がなく、海外に所在する有形固定資産もありません。特定の顧客への売上高が連結損益計算書の10%以上を占める相手先もありません。
| セグメント | 売上高(2024年8月期) | 売上高(2025年8月期) |
|---|---|---|
| サプライ事業 | 144億円 | 146億円 |
| ITソリューション事業 | 37.4億円 | 43.7億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は継続して増加傾向にあり、当連結会計年度には過去最高を達成しました。経常利益も同様に増加傾向を示し、過去最高を更新しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の当連結会計年度で前期から減少となりましたが、過去5期間で見ると概ね安定した水準で推移しています。
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 173億円 | 172億円 | 176億円 | 181億円 | 189億円 |
| 経常利益 | 4.8億円 | 5.0億円 | 4.7億円 | 4.9億円 | 5.2億円 |
| 経常利益率 | 2.8% | 2.9% | 2.7% | 2.7% | 2.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.3億円 | 3.2億円 | 3.1億円 | 3.5億円 | 3.3億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 62.04 | 58.54 | 57.26 | 63.50 | 60.90 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて増加しており、従業員あたりの収益創出力と利益創出力がともに向上している傾向が見られます。これは、組織全体の効率化や事業活動の成果が従業員一人ひとりの貢献に結びついていることを示唆しています。
| 指標 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 60.0百万円 | 61.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.3百万円 | 1.4百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務状況は、事業活動を通じて安定した資金を生み出し、将来への投資余力も確保していることを示しています。これは、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で重要な要素となります。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、安定した経営を支える重要な要素です。自己資本比率はプライム市場の平均と比較しても高い水準にあり、強固な財務体質を示しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、手元資金である現金及び預金は潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる体制が整っています。これらの状況は、入社後の雇用や給与の安定性につながる基盤であると言えます。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 42.1億円 | 44.8億円 |
| 自己資本比率 | 47.5% | 48.0% |
| ROE(自己資本利益率) | 8.5% | 7.6% |
| 現金及び預金 | 22.6億円 | 25.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動における資金の流れを示しています。本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上により資金を獲得しましたが、売上債権の増加額などにより、前期と比較して減少しています。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の払戻による収入が主な要因となり、前期の支出超過から当期は収入超過に転じています。財務活動によるキャッシュフローも、短期借入による収入が主な要因となり、前期の支出超過から当期は収入超過に転じています。結果として、フリーキャッシュフローは増加しており、事業活動で得た資金が投資を上回り、自由に使える資金が増加している状況です。これは、同社グループが安定した資金繰りを維持し、将来の成長に向けた余力を確保していることを示しており、入社後の安定性や成長性を判断する上で重要な情報となります。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 2.8億円 | 2.6億円 |
| 投資CF | △1.4億円 | 38百万円 |
| 財務CF | △1.3億円 | 6百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.4億円 | 3.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、コンピュータ周辺機器の技術革新が著しい中で、リユース製品の陳腐化や競合他社に対する競争力低下のリスクを認識しています。また、リユーストナーカートリッジの販売市場やOA関連商品、ITソリューション・サービスの業界において、同業他社や異業種からの新規参入が多く、競合の激化による販売価格の低下が生じるおそれがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業展開に必要な優秀な人材の確保と育成を重要視しており、計画通りの人材育成が進まない場合や、必要な人員拡充ができない場合に、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
ケイティケイは、「お客様の発展をトータルでサポートし、お客様にお喜びいただき、社会に貢献する」ことを経営理念に掲げています。リユースリサイクルやDXソリューションを通じて、社会とお客様のオフィスの未来を変革し、自らも成長していくことを目指す企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「お客様の発展をトータルでサポートし、お客様にお喜びいただき、社会に貢献する」ことを経営理念としています。この理念を達成するため、「Change the office mirai」をビジョンに定めています。リユースリサイクルが当たり前の未来を目指し、循環型社会に貢献することで「社会を変える」ことに取り組んでいます。
また、お客様にDXソリューションを提供することで「お客様のオフィスの未来を変え」、そのプロセスに関わることで「自分たちも変わる」ことを目指し、事業活動を展開しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、グループビジョン「Change the office mirai」の実現には、従業員が自立したプロとしての価値を発揮することが重要であると考えています。そのため、果敢な挑戦、自己成長、スキルチェンジが必要であるとしています。これを後押しする「人創り」と「社内職場環境の整備」の充実を一層強化していく方針です。
多様な従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる「活き活きと働ける会社」の実現を目指しています。人財の育成(同社価値観を共有し、経営理念の実現を主導できるリーダーシップを備えた人財の育成)と、多様な人材の確保(創造力とバランス感覚あふれ、多様なバックグラウンドを持つ人材を採用・登用)を重視しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、新中期経営計画の基本方針として「顧客基盤の活用と強化」と「事業ポートフォリオの転換」の2つを掲げています。基盤事業であるサプライ事業の堅守と、成長事業であるITソリューション事業の拡大に継続して取り組む方針です。
また、サステナビリティへの取り組みを事業価値と位置付け、「事業活動と経営戦略の中心にSDGsの理念を据えて持続可能な社会の実現に貢献してまいります」という基本方針を定めています。重要課題(マテリアリティ)として「環境貢献」「DX」「人材育成・ダイバーシティ」「経営基盤強化」を特定し、これらに取り組んでいます。今後も経営環境の変化に迅速に対応し、企業価値向上と持続可能な社会の実現に邁進するとしています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
ケイティケイは監査等委員会設置会社であり、取締役会と監査等委員会が連携して経営を監督する体制を構築しています。経営の透明性と企業価値の向上を目指し、ステークホルダーとの関係を重視したコーポレート・ガバナンスを推進しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
ケイティケイの筆頭株主は青雲堂であり、発行済株式の18.54%を保有しています。上位株主には名古屋中小企業投資育成やいずも産業といった事業会社が名を連ねています。また、複数の個人株主が上位に位置しており、特定の株主グループが一定の影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 青雲堂 | 18.54% |
| 名古屋中小企業投資育成 | 7.31% |
| いずも産業 | 4.34% |
| 川島和之 | 4.21% |
| 青山知広 | 3.11% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は青山英生氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 青山 英生 | 代表取締役社長 | 1988年4月株式会社東海銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)入行、2004年9月株式会社青雲クラウン代表取締役社長就任、2020年11月同社代表取締役社長就任より現職。 |
| 葛西 裕之 | 専務取締役 管理本部長 兼 グループ戦略本部長 | 1991年4月鹿島建設株式会社入社、2008年5月株式会社ラ・プラス代表取締役社長就任、2021年8月同社専務取締役管理本部長兼グループ戦略本部長就任より現職。 |
| 鈴木 宏紀 | 取締役 営業本部長 | 2001年4月株式会社中京医薬品入社、2002年9月同社入社、2022年11月同社取締役営業本部長就任より現職。 |
社外取締役は、大庭崇彦氏(公認会計士・税理士)、後藤もゆる氏(弁護士)です。
ケイティケイは監査等委員会設置会社であり、構成員の過半数を社外取締役とする監査等委員会の設置を通じて、取締役会の監督機能の強化を図っています。社外取締役は、豊富な経験と専門知識に基づき、客観的・独立的な立場で経営全般の監視を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして、株主利益と連動した報酬体系を基本方針としています。報酬は固定報酬、業績連動報酬である賞与、非金銭報酬である譲渡制限付株式報酬により構成されています。監査等委員である取締役および社外取締役の報酬は固定報酬のみとなっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 4名 | 70百万円 | 17.4百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 2名 | 6百万円 | 3.2百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 8百万円 | 2.5百万円 |
なお、総額には当事業年度中に退任した監査等委員である取締役2名に対する役員退職慰労金が含まれます。個人別報酬が開示されている役員は存在しません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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