※本記事は、フェスタリアホールディングス株式会社 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
フェスタリアホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は0名、グループ連結従業員数は520名です。
同社グループは、連結子会社4社で構成されており、宝飾品(貴金属類、宝石類、アクセサリー)の製造加工および販売を主な事業としています。日本国内では百貨店やショッピングセンターを中心に75店舗を展開するほか、ECやホールセール、富裕層ビジネスも手掛けています。海外では台湾に9店舗を展開し、ベトナムに生産工場を設立してSPA企業として企画から製造、販売までを一貫して行っています。
主な国内グループ会社は、サダマツ(宝飾品の販売)などです。
フェスタリアホールディングスは2018年3月1日付で宝飾品事業を100%子会社のサダマツに承継させ、持株会社体制へ移行しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
フェスタリアホールディングスは、『ジュエリーに愛と夢を込めて bijou de famille』という企業理念を掲げ、人材を持続的な成長の鍵と位置付けています。同社グループは、多様な人材の採用と育成に力を入れ、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる環境づくりを進めています。特に女性の活躍推進やワークライフバランスの実現に向けた取り組みも行われています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
フェスタリアホールディングスは持株会社体制に移行しており、提出会社単体では従業員が在籍していません。そのため、平均年間給与、平均勤続年数、平均年齢といった個別のデータは開示されていません。同社グループ全体としては、宝飾品業態を中心に幅広い事業を展開しており、多様な職種で人材が活躍しています。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | - |
| 平均勤続年数 | - |
| 平均年齢 | - |
| 単体従業員数 | 0人 |
| 連結従業員数 | 520人 |
| 単体のグループ内比率 | 0.0% |
同社グループは、確定給付型の制度として退職一時金制度と規約型確定給付企業年金制度を採用しています。また、2022年5月からは確定拠出年金制度も導入しています。これらの制度は国内グループ会社を対象としています。
退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。当連結会計年度末における退職給付債務は3.8億円、年金資産は0.9億円となっています。確定拠出年金制度への当連結会計年度の要拠出額は13百万円です。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、持続的な成長と社会が求める価値を創造し続けるための鍵は「人材」であると考えており、人的価値の最大化に向けた方針を掲げています。採用においては、性別や国籍だけでなく、経験や異なる文化、専門分野などの多様性を積極的に確保しています。また、企業理念やビジョンへの共感度を重視し、カルチャーにマッチした成長ポテンシャルの高い人材の獲得を目指しています。
人材育成では、「festaria Group エンゲージメントルール」を共通価値基準とし、社員の特性や能力が最大限に発揮され、企業と共に成長し続けられる環境を整備しています。具体的には、キャリアアップのための条件を明確化し、従業員が成長にチャレンジできる機会を提供しています。階層別研修を通じて必要な知識・技能の習得やマネジメントスキル、経営スキルの向上を図り、次世代リーダーの育成にも取り組んでいます。
多様な働き方と女性の活躍推進にも注力しており、共通する価値基準に基づく行動基準の遵守を前提とした職場環境を構築しています。女性がライフステージの変化に柔軟に対応しながらキャリア形成を継続できるよう、公平な機会提供と安心して挑戦・活躍できる福利厚生制度を導入しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社サダマツ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 52.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 67.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 68.5% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 61.9% |
指標及び目標
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| ジュエリーコーディネーター資格2級 | 15名 |
| ジュエリーコーディネーター資格3級 | 184名 |
| 従業員エンゲージメント向上(「出来ている」割合) | 84.8% |
| 平均有給休暇取得率 | 49.2% |
| 女性管理職比率 | 52.5% |
| 女性役員比率 | 20.0% |
| パッケージ(ボックス、ショッパー等)に占めるプラスチック素材の比率 | 42.1% |
| リメイク、リサイクル分野の売上高 | 2.9億円 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
フェスタリアホールディングスは、宝飾品の製造加工および販売を主な事業とする同社グループの持株会社です。同社グループは、企画から製造、販売までを一貫して行うSPA(製造小売)企業としての体制を構築しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、宝飾品の製造加工と販売を主要な事業としています。日本国内では百貨店やショッピングセンターを中心に店舗を展開し、ECサイトやホールセール、富裕層向けのビジネスも手掛けています。海外では台湾に小売店舗を運営しており、ベトナムには生産工場を設立してサプライチェーンの最適化を図っています。
同社グループの売上高は、宝飾店業態が大部分を占めており、これに海外宝飾品業態と宝飾品卸売業が続いています。海外事業も展開していますが、売上高の大部分は国内の外部顧客から得られています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、直近5年間で緩やかな増加傾向を示しています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、期間中に変動が見られるものの、直近の期では増加となりました。
当期は、国内事業において店舗人材の採用・育成強化やCRM戦略の推進、ブライダルDX施策の導入、EC売上の大幅な拡大が売上を牽引しました。一方で、金価格の高騰による原材料費の増加が売上原価を押し上げ、売上総利益率は低下しましたが、売上高の増加により売上総利益額は前期並みの水準を維持しています。費用面では、人件費の削減や物流費、外注費の見直しにより販売費及び一般管理費が減少しました。海外事業も増収増益を達成し、生産拠点であるベトナム子会社ではSCMの最適化による製造コスト低減が図られています。
| 項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 87.2億円 | 87.8億円 | 86.6億円 | 93.1億円 | 94.0億円 |
| 経常利益 | 3.8億円 | 4.4億円 | 1.6億円 | 2.3億円 | 2.8億円 |
| 経常利益率 | 4.3% | 5.0% | 1.8% | 2.4% | 3.0% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1.3億円 | 2.6億円 | 58百万円 | 1.4億円 | 1.8億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 36.60 | 73.69 | 16.34 | 39.14 | 49.48 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から横ばいの水準で推移しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から増加しており、同社グループの収益性向上の取り組みがうかがえます。
これらの指標は、組織全体の効率性や従業員一人ひとりの貢献度を示すものであり、持続的な成長に向けた生産性向上への注力がうかがえます。
| 指標 | 2024年8月期 | 2025年8月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 18.1百万円 | 18.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.5百万円 | 0.6百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
フェスタリアホールディングスは、財務基盤の健全性と資金の流れにおいて安定した状況を示しています。本業で着実に資金を生み出し、将来への投資も行いつつ、余剰資金を確保していることがうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
フェスタリアホールディングスは、自己資本比率が22.6%と、プライム市場の非製造業平均と比較してやや低い水準にあります。しかし、ROE(自己資本利益率)は11.3%と平均を上回っており、効率的な経営で利益を生み出していることが示されています。手元資金として11.4億円の現金及び預金を確保しており、事業運営の安定性を支える基盤があると言えます。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性にも影響を与える要素となります。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 15.4億円 | 16.6億円 |
| 自己資本比率 | 20.4% | 22.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 9.7% | 11.3% |
| 現金及び預金 | 11.9億円 | 11.4億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
フェスタリアホールディングスのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは4.0億円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や減価償却費、売上債権や棚卸資産の減少によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△2.9億円の支出となり、有形固定資産や無形固定資産の取得、差入保証金の差入が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュフローは△1.4億円の支出で、長期借入れによる収入があったものの、短期借入金の減少や長期借入の返済、配当金の支払いが影響しています。結果として、本業で得た資金で投資を行いながらも、1.1億円のフリーキャッシュフローを生み出しており、事業の成長と安定的な資金繰りを両立している状況が示されています。これは、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の持続的な成長を期待できる要素となります。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 4.9億円 | 4.0億円 |
| 投資CF | △1.8億円 | △2.9億円 |
| 財務CF | △89百万円 | △1.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.1億円 | 1.1億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、都市型店舗における12月売上高が年間売上高に対して非常に高い割合を占めており、12月の業績が計画を下回った場合、年間の業績予測に影響を及ぼす可能性があります。また、百貨店に代表される複合型商業施設に多数出店しているため、これらの施設の出店政策や閉鎖、運営会社の破綻などが同社グループの業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、人材の確保と教育を最重要課題としていますが、優秀な社員の育成には時間がかかるため、同社グループの業績に影響を与える可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
フェスタリアホールディングスは、ジュエリーを通じて人と人の絆を深め、世代を超えて受け継がれる価値を届けることを使命としています。持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指し、ステークホルダーと共に社会構造を変革していくことを重視しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
フェスタリアホールディングスは、「ビジュ ド ファミーユ(家族の宝石)」という企業理念を掲げています。ジュエリーを通じて人と人の絆を深め、世代を超えて受け継がれる価値を届けることを使命としています。
同社グループは、この企業理念の実現に向け、中期経営計画「festaria 2030」を策定しました。「精神価値No.1のSPA企業」から「想いを未来につなぐコミュニティ企業」への変革を目指しています。次期は、持続的な成長を確かなものとするための施策を着実に実行する重要な一年と位置づけられています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
フェスタリアホールディングスは、「人」を価値創造の源泉と捉え、人を大切にする経営を実践しています。同社グループは、『ジュエリーに愛と夢を込めて bijou de famille(ビジュ ド ファミーユ)』という企業理念のもと、この習慣が広がるほど世界が幸せになるという信念を持っています。
価値観に共感・賛同する人々の輪を広げることが、持続可能な社会の実現につながると考えています。また、共通価値基準である「festaria Group エンゲージメントルール」をベースに、社員と企業が共に成長し続けられる人材育成を目指しています。企業理念やビジョンへの共感度を重視した採用を行い、多様な人材が尊重し合える職場環境の構築を重視しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
フェスタリアホールディングスは、持続的な成長に向けた重点方針として「戦略的人材育成による組織力向上」を掲げています。人的資本経営の観点から人材への積極的投資を最優先課題とし、接客のプロの育成やマネジメント力の強化、DX推進に伴うリスキリングに取り組んでいます。グローバル人材の採用・育成強化や従業員エンゲージメント向上も図っています。
また、「コミュニティ基盤を支えるDXの推進」として、共感型プラットフォーム「festaria ONE」の実装を進め、「コミュニティ企業」への進化を加速させています。循環型ビジネスの強化やエシカルジュエリーの拡充、オーダーメイドの推進を通じて、環境負荷の低減と持続可能な社会の実現にも取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
フェスタリアホールディングスは持株会社として、事業ごとの経営責任を明確化し、迅速な経営判断と機動的な戦略の策定・実行を目指しています。取締役会設置会社であり、監査役会設置会社として、経営の透明性や効率性を確保する体制を構築しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
フェスタリアホールディングスの株主構成を見ると、代表取締役社長である貞松隆弥氏が筆頭株主となっています。また、取締役である貞松豊三氏や有限会社隆豊も上位株主に名を連ねており、創業家およびその関連会社が主要な株主として同社グループを支えていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 貞松隆弥 | 20.40% |
| 貞松豊三 | 11.80% |
| 有限会社隆豊 | 4.70% |
| BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC | 3.84% |
| 貞松佑哉 | 3.06% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性8名・女性2名)で構成され、女性役員比率は20.0%です。代表取締役社長は貞松隆弥氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 貞松 隆弥 | 代表取締役社長 | 1986年10月同社入社 営業本部長、1988年11月同社専務取締役、1997年7月有限会社隆豊代表取締役、2000年11月同社代表取締役社長より現職。 |
| 姉川 清司 | 常務取締役 | 2006年9月同社入社 総務部、2014年11月同社執行役員管理部長、2017年11月同社取締役、2021年11月同社常務取締役より現職。 |
| 貞松 豊三 | 取締役 | 2003年11月同社入社、2014年11月台灣貞松股份有限公司董事長 兼 総経理、2023年11月同社取締役より現職。 |
| 秋元 誠 | 取締役 | 2014年11月同社入社 MD企画部長、2017年11月同社執行役員MD企画開発部長、2022年11月株式会社サダマツ取締役サプライチェーン推進部長、2024年11月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、松井忠三氏(株式会社松井オフィス代表取締役)、酒井美穂氏(株式会社Optinal取締役)、深田しおり氏(Deviating Sheep株式会社共同創業者/最高運営責任者)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会、監査役、内部監査室、会計監査人、顧問弁護士が連携し、業務の意思決定とリスク管理、コンプライアンスの徹底、内部統制の強化を図っています。一般株主保護のため、独立役員を1名以上確保する方針です。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
フェスタリアホールディングスでは、取締役の報酬等は株主総会で承認された報酬総額の範囲内で、取締役会より一任された代表取締役が決定しています。監査役の報酬等は株主総会で承認された報酬総額の範囲内で監査役の協議の上、決定されています。また、譲渡制限株式の付与のための金銭債権報酬額も設定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 77百万円 | 19.1百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 6百万円 | 5.6百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 16百万円 | 3.1百万円 |
なお、取締役の年間報酬額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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