【平均年収500万円】ヒマラヤ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収500万円】ヒマラヤ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

ヒマラヤは、スポーツ用品の販売を主軸とする一般小売事業を、グループ各社とともに展開しています。連結従業員数は700名を超え、直近期は増収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ヒマラヤ の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ヒマラヤはスポーツ用品の販売を主軸とし、連結子会社のコアブレインはインターネット販売のフルフィルメント事業を展開しています。同社グループは一般小売事業を主要な事業内容としています。

単体従業員数は713名、連結従業員数は721名です。セグメントは一般小売事業の1つです。

主な国内グループ会社は、コアブレイン(フルフィルメント事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ヒマラヤは、従業員の多様な働き方を支援し、個々の成長とウェルビーイングを重視する企業文化を持つ同社グループです。人的資本の活用と強化を経営の重要課題と位置づけ、全従業員が活躍できる環境づくりに注力しています。リモートワーク環境の拡充や人事制度の整備を通じて、働きやすい職場を目指しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は平均年齢が30代後半、平均勤続年数が10年を超えており、比較的安定した人材構成と定着傾向が見られます。従業員が長期的にキャリアを築きやすい環境であると考えられます。

項目 数値
平均年間給与 4,998,000円
平均勤続年数 13.65年
平均年齢 39.58歳
単体従業員数 713人
連結従業員数 721人
単体のグループ内比率 98.9%


同社は従業員の退職給付に充てるため、確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

確定給付制度における退職給付債務は13.6億円、年金資産は20.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画の目標達成に向け、人的資本の活用と強化を経営基盤を支える最も重要な要素と位置づけています。全従業員の活躍と多様性の尊重を目指した人事戦略『HIMARAYA3.0』を推進しています。

この戦略では、「多様な人材の確保」「人材の育成」「組織を支える施策の実行」を目標に掲げています。具体的には、リモートワーク環境の拡充による効率的な業務環境の構築や高度専門人材の確保・育成に取り組んでいます。

人材育成においては、中核人材・管理職・若手の3階層に分類し、それぞれの階層に応じてスキルとマインドの両面から育成を行っています。また、多様な人材の活躍を後押しする人事制度を2025年3月に構築し運用を開始しており、多様な働き方に対応した環境整備も進めています。スポーツを活用した従業員のウェルビーイング増進や、社員のメンタルヘルスリテラシー向上にも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。連結子会社は公表義務の対象外のため、記載を省略しています。

指標 数値
女性管理職比率 10.1%
男性育児休業取得率 68.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 64.1%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 73.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 102.7%

人的資本経営

指標 数値
女性管理職比率 10.1%
1人当たり年間教育研修時間 12時間

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ヒマラヤは、スポーツ用品の販売を主軸とする事業を展開しています。お客様のニーズに合わせた売り場づくりやEC事業の強化を通じて、収益性の向上に取り組んでいます。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、スポーツ用品の販売を主な事業内容としています。連結子会社のコアブレインは、インターネット販売におけるフルフィルメント業務を担い、事業活動を支えています。

同社グループの収益は、主に一般小売事業から得ています。商品区分別に見ると、一般スポーツ用品が売上高の大部分を占めており、シューズや用具類、アパレルなどが堅調に推移しています。ゴルフ用品やアウトドア用品も重要な収益源となっていますが、天候不順や需要回復の遅れにより、前期を下回る結果となりました。

同社グループは国内での事業展開が中心であり、本邦以外の外部顧客への売上高は重要性が乏しい状況です。また、特定の顧客に売上が集中している状況は見られません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの直近5期間の業績を見ると、売上高は変動しつつも、当連結会計年度は前期を上回る水準で推移しました。一方で、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期において減少傾向を示しています。特に当期純利益は、投資有価証券の売却による特別利益を計上したものの、固定資産の減損損失等の特別損失が影響し、大幅な減少となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加による資金減少があったものの、減価償却費の計上により資金が増加し、プラスを維持しています。

項目 2021年8月期 2022年8月期 2023年8月期 2024年8月期 2025年8月期
売上高 621億円 589億円 602億円 585億円 604億円
経常利益 22.1億円 23.7億円 11.2億円 4.3億円 3.8億円
経常利益率 3.6% 4.0% 1.9% 0.7% 0.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 14.1億円 14.3億円 5.9億円 2.1億円 11百万円
1株当たり当期純利益(円) 114.66 116.76 47.99 16.77 0.90

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期と比較して増加傾向にあります。これは、売上高の増加に対して従業員数が微減したことによるものです。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期から横ばいの水準で推移しており、売上高の増加が利益に結びつく効率性には改善の余地があることを示しています。

指標 2024年8月期 2025年8月期
従業員1人あたり売上高(連結) 80.2百万円 83.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.4百万円 0.4百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定した資金を生み出し、事業活動と投資活動を通じて自由に使える資金を確保しています。これにより、財務基盤の安定性が維持されている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で47.1%となっており、前期の47.4%からわずかに減少しています。これはプライム市場の製造業平均と比較して同程度の水準を示しており、非製造業平均と比較すると高い水準にあります。

ROE(自己資本利益率)は当期で0.1%となり、前期の1.2%から大きく低下しています。これはプライム市場平均と比較して低い水準です。

手元資金である現金及び預金は、当期末で36.9億円となり、前期末の41.2億円から減少しています。これらの状況は、事業運営における安定性や将来の成長投資の余力に影響を与える可能性があります。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
純資産 165億円 163億円
自己資本比率 47.4% 47.1%
ROE(自己資本利益率) 1.2% 0.1%
現金及び預金 41.2億円 36.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に4.2億円の増加となりました。これは棚卸資産の増加による資金減少があったものの、減価償却費の計上により資金が増加したためです。

投資活動によるキャッシュフローは、当期に△2.2億円の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものです。

財務活動によるキャッシュフローは、当期に△6.3億円の減少となりました。これは長期借入金の借入による収入があった一方で、長期借入金の返済による支出があったためです。

これらの結果、事業活動と投資活動を通じて自由に使えるフリーキャッシュフローは、当期に2.0億円のプラスとなっています。本業で生み出した資金を投資に充てつつ、余剰資金を確保している状況であり、これは事業の安定的な継続と将来の成長に向けた基盤を支えるものと考えられます。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 9.8億円 4.2億円
投資CF △5.5億円 △2.2億円
財務CF △7.1億円 △6.3億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 4.4億円 2.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、取り扱うスポーツ用品の販売が気象状況に影響を受けるリスクを認識しています。特にウインター用品の販売は降雪量によって変動する傾向があります。

また、商品仕入の一部を直接貿易による輸入仕入で行っており、為替相場の急激な変動により仕入原価が増大し、売上総利益が減少する為替リスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、多くの短時間労働者をアルバイト従業員として雇用しています。アルバイト雇用に関する法規制への対応は人件費の増加につながる可能性があり、業績に影響を及ぼすリスクがあります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ヒマラヤは、お客様第一主義の経営理念のもと、スポーツを通じて人々の人生を豊かにすることを目指しています。スポーツを「生活の一部」と捉え、独自の価値を付加した商品やサービスを提供することで、多様化するライフスタイルに貢献する企業です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「お客様第一主義」を経営理念に掲げています。ミッションとして「独自の企業活動を通じて、あらゆるボーダーを超えたスポーツ文化の定着と発展を図ること」「多様化するライフスタイルにおけるスポーツの役割を考え続けること」「お客様に最適な商品・サービスを提供すること」「スポーツと商品に対する知識と技術を高め続けること」を掲げています。

パーパスは「スポーツとウェルビーイングをデザインする」ことで、日常生活におけるスポーツの多様な位置づけに対応し、事業領域の拡大を通じた持続的な成長を目指しています。経営ビジョンは「スポーツと健康を通じて世界中の人々の豊かなライフスタイルに貢献する」ことです。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、スポーツ専門店としての強みを活かし、高い専門性と顧客との信頼関係を持つ自社スタッフから生まれるアイデアを重視しています。スポーツを「生活の一部」として扱い、商品やサービスに「独自の価値」を付加し、お客様起点の「オリジナルブランド」を開発するという3つの視点を大切にしています。

全従業員の活躍と多様性の尊重を目指した人事戦略『HIMARAYA3.0』を推進し、従業員の主体性と成果の向上を実現する組織風土の醸成に努めています。全ての従業員をスキルとマインドの両面から公正に評価し、能力発揮の機会を提供することで、個性を尊重した社風の醸成に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、持続的成長可能な組織体制の構築に向けて、人事戦略『HIMARAYA3.0』を通じて従業員の主体性と成果の向上を目指しています。次世代経営者育成を含めた全ての従業員の成長と活躍を促し、業績貢献に対する還元強化に努めています。

また、サステナビリティへの取り組みやコーポレート・ガバナンスの強化を通じて企業価値の向上を目指しています。気候変動問題に対しては「カーボンニュートラル宣言」を行い、2050年までに自社グループの温室効果ガス排出量をネットゼロにすることを目指し、事業活動を通じて削減活動に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ヒマラヤは監査等委員会設置会社として、社外取締役が構成員となる監査等委員会を設置し、取締役会の監督機能の強化を図っています。複数の社外取締役の選任を通じて、独立かつ客観的な立場からの監督体制を構築しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ヒマラヤの筆頭株主はコモリホールディングスであり、同社グループの資本構成において大きな割合を占めています。上位株主には金融機関も名を連ねており、安定した基盤に支えられていることがうかがえます。また、創業家に関連する複数の株主も上位に位置しており、特定の株主グループが経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
コモリホールディングス 33.41%
大垣共立銀行 4.11%
十六銀行 3.94%
小森裕作 2.96%
電算システム 2.45%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役社長兼CEOは小田学氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
小田 学 代表取締役社長 兼CEO 1993年三菱商事株式会社入社、2007年Princes Limited(英国)出向 Chief Executive Corporate、2018年同社会長、2022年三菱商事株式会社 食品産業グループCEOオフィス 事業構想・デジタル戦略担当、2023年同社入社 社長室長兼販売本部長、2023年11月より同社代表取締役社長兼CEO。
三井 宣明 取締役管理本部長 兼CFO 1999年太田昭和監査法人入所、2014年株式会社エー・ディー・ワークス入社、2018年株式会社地域経済活性化支援機構入社、2020年同社入社 管理本部副本部長、2024年9月より同社取締役管理本部長兼CFO。
小森 一輝 取締役 2008年本田技研工業株式会社入社、2011年同社入社、2015年11月同社取締役販売チャネル統括部長、2021年4月同社取締役SSライフデザイン事業部長、2023年9月より同社取締役。


社外取締役は、今井美香氏(MIKA代表取締役)、都筑直隆氏(都筑事務所代表取締役・監査等委員・指名・報酬諮問委員)、鈴木友美氏(鈴木法律事務所代表・監査等委員・指名・報酬諮問委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が監査等委員会の構成員となることで、取締役会の監督機能を強化しています。独立社外取締役が経営の客観性と中立性を確保する役割を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ヒマラヤの役員報酬は、企業価値の持続的な向上と株主利益との連動を重視した体系となっています。業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬、および非金銭報酬(譲渡制限付株式)で構成されています。一方、監督機能を担う社外取締役には、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われる方針です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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