【平均年収739万円】ホソカワミクロン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収739万円】ホソカワミクロン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

ホソカワミクロンは、粉体関連機械・装置およびシステムエンジニアリング、プラスチック薄膜関連事業をグローバルに展開しています。連結従業員数は約2,000名規模で、直近の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、ホソカワミクロン株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ホソカワミクロンは、あらゆる産業分野を対象に粉体を取り扱う機械・装置およびそのシステムエンジニアリングを提供しています。同社グループは、粉体関連事業とプラスチック薄膜関連事業を中心に、グローバルに事業を展開しています。

単体従業員数は431名、連結従業員数は1,957名です。セグメントは粉体関連事業、プラスチック薄膜関連事業の2つです。

主な国内グループ会社は、ホソカワ受託加工(粉体関連)、ホソカワミクロンワグナー(同)などです。

2024年10月1日付で、ホソカワミクロン化粧品はホソカワミクロンに吸収合併されました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ホソカワミクロンは、粉体技術を核にグローバルに事業を展開する企業です。従業員の定着を重視し、長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。専門性を高めながら安定して働きたいと考える方にとって、魅力的な職場となるでしょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員が長く働き続けられる環境が整備されており、平均勤続年数や平均年齢からその傾向がうかがえます。専門知識や技術を深めながら、キャリアを築いていくことが期待できるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,394,704円
平均勤続年数 18.1年
平均年齢 42.6歳
単体従業員数 431人
連結従業員数 1,957人
単体のグループ内比率 22.0%


退職給付制度として、同社は確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の両方を採用しています。これらの制度は国内グループ会社および海外子会社の一部にも適用されています。

退職一時金制度も設けられていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付型の退職給付債務は47.2億円、年金資産は13.6億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ホソカワミクロンは、「人材集団の形成」を経営の基本方針の一つとし、企業の競争力の源泉は「人」であると考えています。従業員の積極的なチャレンジを可能にする充実した職場づくりを推進しています。

同社独自の制度として、1979年に「特別専門職制度」を設け、優れた技術・技能及び知識を持つ人材を専門家として育成し、技術水準の向上を図っています。また、2022年度には国内全従業員を対象としたインセンティブプラン「RS信託」を導入しました。

人材育成においては、OJTによる業務経験の蓄積を育成の中心としつつ、全社的な階層別研修や「Hosokawa English Program」、e-ラーニングなどの座学も取り入れています。さらに、2025年5月には子育てサポート企業として「くるみん」マークを取得するなど、仕事と子育てを両立できる環境づくりにも取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.3%
男性労働者の育児休業取得率 81.8%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.0%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 77.8%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 78.4%

人材育成・エンゲージメント


同社が実施している研修プログラムの平均研修時間(2025年度)は以下の通りです。

指標 数値
新入社員入社時研修(時間/人) 15.50
新入社員フォロー研修(時間/人) 7.75
新任管理職研修(時間/人) -
管理職研修(時間/人) 20.0
管理職・評価フィードバック研修(時間/人) 20.0
コンプライアンス研修(時間/人) -
情報セキュリティ研修(時間/人) -
ハラスメント研修(時間/人) -
はじめてのISO9001(時間/人) 1.0
事例で鍛える ISO9001内部監査員ブラッシュアップコース(時間/人) 2.7
現場で活かすISO9001 システム改善に取り組む(時間/人) 2.5
Pre Board Meeting(時間/人) 78.0

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ホソカワミクロンは、あらゆる産業分野を対象に、粉体を取り扱う機械・装置やそのシステムエンジニアリング、そして各種プラスチック高機能フィルム製造装置の開発・製造・販売をグローバルに展開している企業です。同社グループは、海外関係会社を本社に直結させるフラットな組織で運営されており、研究開発成果の共有や製品開発の分担を通じてグループ全体のシナジー効果を追求しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループの事業は、主に「粉体関連事業」と「プラスチック薄膜関連事業」の二つのセグメントで構成されています。収益は、顧客との契約に基づき、財またはサービスが一時点で移転されるものと、一定期間にわたり移転されるものの両方から得ています。同社グループの売上高は、日本だけでなく米州、欧州、アジア・その他地域からの割合が高く、海外市場が事業の大部分を占めています。特定の顧客への収益集中は見られません。

粉体関連事業

この事業は、粉砕・分級装置、混合・乾燥装置、大気汚染防止装置、集塵装置、精密空調制御装置の製造販売を主軸としています。また、複合ナノ粒子を中心とした新素材開発とその商品化、微粉体受託加工サービスも提供しています。収益は、化学や電子材料市場における大型案件や、アフターマーケット分野の強化によって得ています。

プラスチック薄膜関連事業

この事業では、単層から多層の各種プラスチック高機能フィルム製造装置の開発・製造・販売を行っています。収益は、欧州や米州を主要市場としつつ、アジア市場の強化にも取り組むことで得ています。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
粉体関連事業 650億円 586億円
プラスチック薄膜関連事業 204億円 194億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高は増加傾向を示した後、直近の期には減少に転じています。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益も、売上高の動きと同様に変動し、直近の期は前期から減少となりました。これは、大型案件の投資判断の延期や新規受注高の減少による減収が主な要因となっています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 608億円 669億円 795億円 854億円 780億円
経常利益 65.7億円 57.7億円 83.5億円 92.4億円 77.2億円
経常利益率 10.8% 8.6% 10.5% 10.8% 9.9%
親会社株主に帰属する当期純利益 47.0億円 40.1億円 59.7億円 55.8億円 45.3億円
1株当たり当期純利益(円) 290.07 247.11 382.75 371.99 306.09

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて減少しています。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から当期にかけて減少する結果となりました。これらの指標は、同社グループ全体の生産性が前期と比較して低下していることを示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
従業員1人あたり売上高(連結) 43.5百万円 39.9百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 4.2百万円 3.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ホソカワミクロンは、強固な財務基盤を維持しており、安定した経営状況を示しています。手元資金も厚く、不況時にも耐えうる体制を構築しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率はプライム市場の製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は増加しており、潤沢な資金を保有していることがうかがえます。これらの財務指標は、同社グループが安定した事業運営を継続できる基盤を持っていることを示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 616億円 672億円
自己資本比率 62.8% 65.4%
ROE(自己資本利益率) 9.3% 7.0%
現金及び預金 274億円 319億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


当連結会計年度におけるホソカワミクロンのキャッシュフローは、営業活動による資金の増加が投資活動による資金の減少を上回っています。本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している状況です。営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上により増加しています。

投資活動によるキャッシュフローは、主に有形固定資産の取得による支出により減少しています。財務活動によるキャッシュフローは、主に配当金の支払額により減少しています。このキャッシュフローの状況は、同社グループが本業で安定的に資金を創出し、将来に向けた投資も行いつつ、財務的な健全性を維持していることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 73.1億円 95.0億円
投資CF △30.1億円 △36.8億円
財務CF △27.5億円 △33.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 42.9億円 58.2億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの製品需要は世界各国に及んでおり、販売先の経済状況の影響を受けています。政治・外交情勢の不安定化、貿易摩擦、景気後退などにより、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、同社グループの業績は、日本円、米ドル、ユーロ、英国ポンド等の外国為替相場の変動による影響を受けています。為替相場の変動は、製品や材料の価格に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、グローバルな事業活動の推進と競争力維持のため、優秀な人材の採用・育成に努めています。しかし、人材採用競争の激化や労働市場の変化により、十分な人材を確保できない場合、事業活動や財政状態、経営成績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

海外で事業構造改善費用などの特別損失を計上したとの記載があります。この費用は事業再編・拠点統廃合・人員削減等に伴うものであり、転職先を検討する際に留意すべき情報です。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ホソカワミクロンは、グローバルな「粉体技術」の分野で世界のナンバーワン企業であり続けることを志向しています。長年にわたり培ってきた技術力と、持続可能な社会への貢献を重視する企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ホソカワミクロンは、グローバルな「粉体技術連峰」の形成を通じて、「粉体技術」分野で常に世界のナンバーワン企業であり続けることを目指しています。
「粉体技術の開発を通して社会に貢献する」ことを企業理念とし、既存事業に加え、新素材などのマテリアルビジネス関連事業を新たに展開しています。
「自然環境の保護に努め、次世代のための環境保全に取り組む」ことを同社グループの使命の一つとして掲げ、超優良企業を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、「和と誠意と積極性」、「創造の精神」、「来たらざるを頼むなかれ 我に備えあるを頼む」の3つを社是としています。
「人材集団の形成」を経営の基本方針の一つとし、企業の競争力の源泉は「人」であると考えています。
従業員の積極的なチャレンジを可能にする充実した職場づくりを推進しており、人権を第一に考えた事業運営や多様性の確保を基本方針としています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、第18次中期3カ年経営計画において、複数の重点テーマに取り組んでいます。
グループシナジーの創出として、世界に広がるグループ各社との連携を深め、アフターサービスネットワークの拡充を図っています。
DX(Digital Transformation)によるデータ分析と活用を進め、業務効率の最適最大化と持続成長可能な企業活動を推進しています。
また、コーポレート・サステナビリティの実践として、ESG(環境・社会・ガバナンス)の視点から企業価値向上を目指し、人材育成や働き方改革、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ホソカワミクロンは、取締役会が経営の重要な意思決定と業務執行の監督を行い、監査役が取締役会などの重要会議を通じて取締役の職務執行を監査する体制をとっています。これにより、経営の健全性と効率性を高め、迅速な意思決定を実践しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ホソカワミクロンは、日本マスタートラスト信託銀行を筆頭株主とし、複数の国内外の機関投資家や金融機関、取引先持株会など多様な株主によって支えられています。

株主名 持株比率
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 11.91%
THE BANK OF NEW YORK MELLON140042(常任代理人 株式会社みずほ銀行) 4.02%
三井住友銀行 3.84%
東豊産業 3.72%
日本カストディ銀行(信託口) 3.53%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は11名(男性8名・女性3名)で構成され、女性役員比率は27.3%です。代表取締役社長社長執行役員は細川晃平氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
細川晃平 代表取締役社長社長執行役員 2009年4月同社入社。2014年3月大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。2017年10月HosokawaMicronInternationalInc.VicePresident(米国)駐在。2021年5月代表取締役社長社長執行役員事業統括兼HosokawaKaizen室担当兼グローバル管理本部長より現職。
井上鉄也 取締役副社長副社長執行役員管理部門・IR・サステナビリティ推進担当 1986年4月同社入社。2011年12月取締役常務執行役員経理本部本部長兼財務部部長。2020年4月取締役副社長副社長執行役員総務・経理統括。2025年10月取締役副社長副社長執行役員管理部門・IR・サステナビリティ推進担当より現職。
渡邊晃 取締役執行役員国内事業担当兼粉体システム事業本部長 2002年4月同社入社。2020年10月粉体工学研究所技術開発部長。2024年10月執行役員粉体システム事業本部長。2025年12月取締役執行役員国内事業担当兼粉体システム事業本部長より現職。
稲森正人 取締役執行役員海外事業担当兼グローバル戦略本部長 1991年3月同社入社。2002年1月HosokawaMicronLtd.(英国)駐在。2024年10月執行役員グローバル戦略本部長。2025年12月取締役執行役員海外事業担当兼グローバル戦略本部長より現職。


社外取締役は、佐藤ゆかり氏(元総務副大臣兼内閣府副大臣)、下坂厚子氏(元同志社大学工学部実験講師)、星谷哲男氏(元ING Bank N.V.マネージングダイレクター在日代表)、岩波清久氏(株式会社PILLAR代表取締役会長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と監督を担い、監査役が取締役の職務執行を監査する体制です。社外取締役は独立した立場から、幅広い知識や豊富な経験をもとに、中長期的な企業価値向上に資する助言や意見を述べています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ホソカワミクロンの役員報酬は、固定の金銭報酬である基本報酬、業績連動報酬である賞与、そして非金銭報酬である譲渡制限付株式で構成されています。報酬の割合は、概ね基本報酬が55~60%、賞与が30~35%、譲渡制限付株式が10~15%となる方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.8億円 36.4百万円
監査役(社外除く) 1名 14百万円 14.0百万円
社外役員 7名 44百万円 6.3百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。