【平均年収745万円】扶桑電通 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収745万円】扶桑電通 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

扶桑電通は、ICT業界において情報通信機器の施工からシステム開発、運用・保守まで一貫して提供し、顧客のDX推進を支援しています。単体従業員数は千名規模で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、扶桑電通株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


扶桑電通は、情報通信機器の施工、オフィス機器の販売、システムコンサルティング・ソフト開発、およびこれらに関連する運用・保守サービスを一貫して提供する企業です。ICT業界において、顧客の業務効率化や生産性向上、DX推進を支援しています。

単体従業員数は1,005名です。

扶桑電通は、情報通信機器の施工、オフィス機器の販売、システムソフト開発、およびこれらに関連するサポートサービスを単一セグメントとして提供しています。関係会社は3社ありますが、事業への影響は軽微とされています。

同社はM&A戦略の一環として、自治体ビジネス拡大のため株式会社北海道システムエンジニアリングを子会社化し、公共分野の事業基盤を強化しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


扶桑電通は、情報通信機器の施工からシステム開発、サポートサービスまで幅広く手掛ける企業です。同社では、従業員の長期的なキャリア形成を支援する制度が整っており、安定した環境で専門性を高めたいと考える方にとって魅力的な職場と言えるでしょう。多様な働き方を推進し、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境づくりに注力しています。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


扶桑電通では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も比較的高めであることから、長期的に安定して働ける環境が整っていることがうかがえます。これは、同社が従業員のキャリア形成を重視し、働きやすい職場づくりに継続的に取り組んでいる結果と言えるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 7,449,000円
平均勤続年数 20.7年
平均年齢 45.2歳
単体従業員数 1,005人
連結従業員数 -
単体のグループ内比率 -


扶桑電通は、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)と確定拠出型(会社が拠出した資金を従業員が運用する)の退職給付制度を設けています。これらの制度は国内の従業員を対象としています。

退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、退職給付債務は50.9億円、年金資産は37.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


扶桑電通は、持続可能な社会への貢献と同社の発展を実現するため、人財を優先すべき資本の一つと捉え、人財の育成・確保に関する取り組みを経営上の重要課題としています。企業理念である「誠心誠意 お客様のお役に立つ愛される企業」のもと、「自立型人財の育成」を基本方針としています。

具体的には、各種研修や資格取得支援制度の拡充、社内で定めたスキル認定制度により、社員自らの能力開発を促しモチベーション向上を図っています。また、コンプライアンスと倫理、社員の健康管理や安全衛生、ダイバーシティや働き方改革に積極的に取り組んでいます。多様な人財がイキイキと活躍できる職場環境や企業風土の醸成を目指しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。男女の賃金の差異は、主に男女間の管理職比率や年齢構成の差異によるものです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 2.7%
男性労働者の育児休業取得率 33.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 68.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 70.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 44.9%

コンプライアンスと倫理

指標 数値
コンプライアンス研修受講率 100.0%

ダイバーシティ

指標 数値
新卒採用における女性労働者比率 40.0%
女性労働者比率 13.7%

働き方改革

指標 数値
年次有給休暇取得率 73.2%
男性労働者の育児休業取得率 33.3%

健康管理・安全衛生

指標 数値
再検診受診率 62.8%
重大な労働災害事故件数 0件

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


扶桑電通は、情報通信機器の施工からオフィス機器の販売、システムコンサルティング、ソフトウェア開発、さらには運用・保守サービスまでを一貫して提供する企業です。顧客の情報通信環境と業務効率化を多角的に支援するビジネスを展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、情報通信機器の施工、オフィス機器の販売、システムソフトウェア開発、およびこれらに関連するサポートサービスを単一の事業セグメントとして展開しています。顧客の業務効率化や生産性向上を目的としたシステム投資、デジタル技術を活用したDX関連投資が堅調に推移するICT業界において、事業を成長させています。

具体的には、業種別の課題やニーズに即した価値提供を推進し、DX戦略として伴走型企画・コンサルティングの強化を目指しています。DX提案ソリューションの標準化や生成AIの社内活用促進、DX人財育成のためのキャリアフレームワーク策定に取り組むことで、提案力と生産性の向上を図っています。また、テレフォニーとセキュリティを統合した独自のDXソリューション「ArmZ X」シリーズを提供し、製品ラインナップの充実を進めています。

M&A戦略としては、自治体ビジネスの拡大を目的とした子会社化を通じて、公共分野における事業基盤の強化を図っています。経営基盤の強化にも注力しており、次世代リーダーの育成や働き方改革、多様性尊重の職場づくりを推進しています。セキュリティ商材の拡充や生成AIを活用した業務効率化ツールの導入、新業務システムへの移行などを通じ、業務の高度化と顧客満足度の向上を目指しています。

同社の収益は、電力業や民需向けのパソコン・ソフトウェア販売、医療情報システム関連のヘルスケアビジネス、防災・減災ビジネスなどが主な源泉となっています。富士通および同社グループとの連携強化による新規商談の活性化も、収益に貢献しています。海外の外部顧客への売上高はないため、事業は国内市場に集中しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高および各利益項目において大幅な増加傾向を示しています。受注高も堅調に推移し、前年同期と比較して大きく伸長しました。売上高の増加に加え、オフィス部門やソリューション部門での粗利益率の改善が、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも高い伸び率を達成する要因となっています。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社の財務状況と資金の流れから、経営の安定性について見ていきます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の財務基盤を示す自己資本比率やROE、手元資金の状況については、公開されている情報からは具体的な数値を読み取ることができません。一般的に、自己資本比率が高い企業は財務的な安定性が高く、不測の事態にも対応しやすい傾向があります。

また、ROEは株主資本をいかに効率的に活用して利益を生み出しているかを示す指標であり、企業の収益性を測る上で重要です。手元資金の厚みは、不況時や新たな投資機会において企業の柔軟性を高める要素となります。同社については、これらの具体的な数値が示されていないため、財務基盤の厚みについて詳細な分析はできません。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
自己資本比率 - -
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 - -

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社のキャッシュフローの状況については、公開されている情報からは具体的な数値を読み取ることができません。キャッシュフローは、企業が本業でどれだけ資金を稼ぎ、それをどのように投資し、また資金調達や返済に充てているかを示す重要な指標です。

一般的に、営業活動によるキャッシュフローが安定してプラスである企業は、本業で着実に資金を生み出していると判断できます。投資活動によるキャッシュフローは、企業の成長戦略や事業拡大への意欲を示し、財務活動によるキャッシュフローは、資金調達や株主還元の方針を反映します。これらの資金の流れは、企業の将来的な成長性や雇用・給与の安定性を判断する上で重要な要素となりますが、同社については詳細な情報が示されていないため、具体的な分析はできません。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF - -
投資CF - -
財務CF - -
フリーCF(営業CF+投資CF) - -

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は富士通株式会社および同社グループとの取引があり、その売上高に占める割合は8.9%、仕入高に占める割合は31.4%となっています。取引関係は安定しているものの、何らかの理由で取引に支障が生じた場合には、同社の業績に影響を与える恐れがあります。

また、同社が位置するICT業界は、技術革新の進展に伴うお客様のニーズの変化や、異業種も含めた新規参入などによる競争激化の環境にあります。技術革新への対応の遅れや技術力の低下、それに伴うサービス品質の低下により、同社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社の事業の根幹は、技術・資格を有する人財の育成と確保にあります。採用活動の不振や離職者の増加等により、事業目的の達成が困難となる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


扶桑電通は、創業以来の企業理念を基盤に、社会の発展に貢献し続けることを目指しています。社員一人ひとりの成長と、持続可能な社会の実現を重視する企業文化を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社は企業理念として「誠心誠意 お客様のお役に立つ愛される企業」を掲げています。経営ビジョンは「ココロ躍る未来を創造するICTデザインパートナー」です。

これからの時代変化を捉え、ICTを通じてお客様とともに成長するビジネスパートナーとなることを目標としています。

ステークホルダーへの約束・使命として「ミッション」を策定しており、お客様の企業価値向上、社員の働きがい、ビジネスパートナーとの信頼関係構築、株主への安定的な利益還元と経営の透明化を掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、社員の意識変容と行動変容につなげる言葉として、行動基準である「スタイル」を制定しています。このスタイルには「伸び伸び挑戦しよう」「スピードを意識しよう」「ゴールを想い描こう」「仲間と共有しよう」「誠実にやりきろう」の5つの指針があります。

激しく変化する環境の中でお客様ニーズを察知し、新たな技術を積極的に取り込み、失敗を恐れず自由な発想で挑戦し続けることを重視しています。常にスピード感をもって考え行動し、お客様や市場の動向をいち早くキャッチしてあるべき姿を想い描くことを求めています。

また、一人ひとりの想いや情報を社内で共有し、お客様や仲間、パートナーが何を求めているかを常に意識し、誠実に対応し責任をもって粘り強くやり遂げることを大切にしています。同社は人財を優先すべき資本の一つと捉え、「自立型人財の育成」を基本方針としています。多様な人財がイキイキと活躍できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社は、第3期中期経営計画「FuSodentsu Vision 2027~ココロ躍る未来に向かって Challenge DX Movement~」を策定しています。この計画では、事業成長を支える組織・仕組みの高度化を図る観点から、経営基盤の強化を推進しています。

具体的には、人財を活かす経営の推進、チャレンジ意欲向上に向けた組織文化の変革、先端技術研究の推進に取り組んでいます。新業務システムへの移行・業務の高度化、デジタルマーケティング・顧客満足度向上の取り組みも重点テーマとしています。

また、サステナビリティを経営の重要課題の一つと認識し、「事業を通じた社会課題解決への挑戦」と「持続的発展のための経営基盤の強化」という視点から、持続可能な社会の実現に向けて推進しています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


扶桑電通は、監査等委員会設置会社として、取締役会の監査・監督機能の強化と経営の機動性向上を目指しています。経営の意思決定機関である取締役会と業務執行を分担する執行役員制度を導入しており、指名・報酬委員会も設置されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


扶桑電通の株主構成を見ると、筆頭株主は扶桑電通従業員持株会であり、従業員による株式保有が進んでいます。上位には複数の個人株主も名を連ねており、特定の事業会社や機関投資家が突出して高い比率を占める形ではありません。

株主名 持株比率
扶桑電通従業員持株会 15.71%
滝 内 裕 子 5.27%
太 田 雅 子 5.20%
みずほ銀行 4.59%
日本カストディ銀行(信託E口) 4.23%


上記のほか、自己株式886千株があります。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長社長執行役員は有冨英治氏が務めています。社外取締役比率は42.9%です。

氏名 役職 主な経歴
有 冨 英 治 代表取締役社長社長執行役員 1982年4月同社入社。ソリューション営業本部第一販売統括部第二販売部長、北海道支店長などを経て、2018年12月同社代表取締役社長社長執行役員管理本部長に就任。2019年12月より現職。
兼 松 良 一 取締役 1980年4月同社入社。サポートサービス本部システム統括部長、IT戦略統括部長兼企画部長などを経て、2021年12月同社取締役執行役員管理本部長兼IT戦略統括部長兼企画部長に就任。2025年10月より現職。
山 田   均 取締役常務執行役員ビジネス統轄本部長代理兼関西支店長 1982年4月同社入社。姫路営業所長、四国支店長代理兼販売部長などを経て、2022年12月同社取締役常務執行役員中国支店長に就任。2024年10月より現職。


社外取締役は、泉澤大介氏(公認会計士・税理士)、苫米地邦男氏(税理士・工藤建設監査役)、二宮麻里子氏(弁護士・人・夢・技術グループ取締役(監査等委員))です。

同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監査・監督機能の強化と経営の機動性向上を図っています。取締役会は、取締役3名と監査等委員である取締役4名(うち独立役員である社外取締役3名)で構成されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


扶桑電通の役員報酬は、基本報酬としての固定報酬と、非金銭報酬としての譲渡制限付株式報酬で構成されています。社外取締役には基本報酬のみが支払われます。基本報酬は役位や職責、在任年数、業績などを総合的に考慮して決定され、譲渡制限付株式報酬は株主との価値共有と企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 1.0億円 34.3百万円
監査等委員(社外除く) 2名 17百万円 8.6百万円
社外役員 3名 19百万円 6.2百万円


なお、報酬等の総額および対象となる役員の員数には、期中に退任した役員を含みます。また、役員ごとの報酬等の総額が1億円以上の役員はいないため、個別の開示は省略されています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。