【平均年収546万円】オークファン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収546万円】オークファン 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

オークファンは、膨大な売買データとAI技術で流通の可視化・効率化を推進するRE-INFRA COMPANYです。直近の業績は売上高が減少し、利益は損失に転じました。


目次

※本記事は、株式会社オークファン の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


オークファンは、膨大な売買データとAI技術を活用し、流通の可視化・効率化を推進する「RE-INFRA COMPANY」です。BtoB取引市場のDX化を中核戦略とし、国内流通構造のデジタル化に取り組んでいます。

同社の単体従業員数は103名、連結従業員数は163名です。セグメントはソリューション、プラットフォーム、インキュベーションの3つです。

主な国内グループ会社は、SynaBiz.3(BtoBマーケットプレイス事業)、オークファンインキュベート(投資事業組合の組成、運用管理)などです。

オークファンは、Amacode(アマコード)サービスを2025年2月に第三者へ譲渡し、NETSEAオークションサービスを2025年3月に終了しました。これは収益性改善と成長戦略領域への資源集中を目的としたものです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


オークファンは、平均年齢が比較的若く、勤続年数も短めであることから、活発な人材流動性や成長意欲の高い人材が集まる環境であると考えられます。柔軟な働き方をサポートする制度も導入されており、従業員の定着を重視する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、従業員の平均年齢が30代半ばであり、平均勤続年数も比較的短い傾向にあります。これは、若手社員が多く活躍していることや、キャリアアップを目指して転職する人材が多い可能性を示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 5,464,000円
平均勤続年数 3.6年
平均年齢 34.6歳
単体従業員数 103人
連結従業員数 163人
単体のグループ内比率 63.2%


当社及び一部の連結子会社は、確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する)を採用しています。なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、優秀な人材の確保と定着を経営上の重要な課題と位置づけています。従業員を事業成長の重要な存在と認識し、性別や国籍、新卒・中途採用の区別なく、多様な経験や能力、価値観を持つ社員を積極的に採用しています。

既存従業員の職場定着率向上にも注力しており、家庭環境に応じた柔軟な働き方をサポートするため、選択的時差出勤制度やリモートワーク制度を導入しています。また、若い従業員が積極的にチャレンジできる体制づくりも進めています。人事評価にコンプライアンス項目を設定することで、コンプライアンス意識の高い企業風土を構築し、ハラスメントのない働きやすい環境整備に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
男性育児休業取得率 33.3%
女性育児休業取得率 100.0%

育児・介護支援

指標 数値
男性従業員の育児休業取得率 33.3%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


オークファンは、膨大な売買データとAI技術を活用し、流通の可視化・効率化を推進する「RE-INFRA COMPANY」として事業を展開しています。社会の様々な「RE(再構築・再定義・再流通など)」を統合した、唯一無二の流通インフラの構築を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、SmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー等のお客様を「Appreciator(アプリシエイター)」と定義し、その活躍を支援しています。国内BtoB取引市場のDX化を中核戦略に掲げ、現在は従来のBtoB流通DXからD2Xコマースへの事業転換期にあり、OEM自社ブランド販売「AP LAB」やライブコマース「NETSEA MallLive」といったD2Xコマース領域を新たな成長ドライバーと位置づけ、積極的な先行投資を進めています。

同社グループの事業は、ソリューション事業、プラットフォーム事業、インキュベーション事業の3つの報告セグメントで構成されています。

ソリューション事業

この事業では、同社が保有するデータとAI技術を活用し、商品の価値を可視化・最適化することで、ECや副業に取り組むAppreciatorを支援するソリューションサービスを提供しています。主なサービスには、流通相場データを活用した『aucfan.com』、ネットショップ一元管理サービス『タテンポガイド』、RPAツール『オークファンロボ』、副業支援サービス『good sellers』などがあります。収益は、有料課金収入及びネット広告収入から得ています。当連結会計年度においては、aucfan.comの価格改定やaucfan marketingの広告運用サービスが好調に推移しました。

プラットフォーム事業

企業の在庫や滞留商品等の流通を支援するため、オンライン及びオフラインで複数のマーケットプレイスを運営しています。主なサービスはBtoB卸モール『NETSEA』、滞留在庫・返品・型落ち品等の流動化支援を行う『NETSEAオークション』、オフラインの展示・商談会事業『OSR展示商談会』です。当連結会計年度より、OEM自社ブランド販売「AP LAB」及びライブコマース「NETSEA MallLive」をD2Xコマースとして展開しています。収益は、NETSEAにおける流通手数料収入及び有料課金収入、NETSEAオークション並びにAP LABにおける商品販売収入、OSRにおける決済手数料収入及び出店料から得ています。当連結会計年度では、NETSEAオークションの売上が減少した一方、AP LABが順調に立ち上がり売上を創出しました。

インキュベーション事業

この事業は、事業投資及び投資先企業の支援を通じて、同社が中長期にわたり競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的としています。主たる収益源は、営業投資有価証券の売却益や投資先企業へのコンサルティング収益です。また、将来成長の基盤となる新規事業の開発や海外事業もこのセグメントで展開しています。当連結会計年度においては、営業投資有価証券の売却収入が前年同期水準に至らず、一部の営業投資有価証券について評価損を計上したことにより、営業損失が拡大しました。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の大部分を占めており、国内事業が中心となっています。また、特定の主要な販売先への収益集中は見られません。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
ソリューション 25.8億円 27.9億円
プラットフォーム 16.6億円 16.1億円
インキュベーション 6.0億円 2.6億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


過去5期の売上高は減少傾向にあり、直近の当連結会計年度では減少が続いています。経常利益は前期まで黒字を維持していましたが、当連結会計年度では損失に転じました。親会社株主に帰属する当期純利益も同様に、前期は黒字でしたが当連結会計年度では損失となっています。これはD2Xコマース領域への積極的な先行投資や、一部事業の撤退・評価損計上などが影響していると考えられます。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは当連結会計年度も資金を獲得しており、本業でのキャッシュ創出力は維持されている傾向が見られます。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 83.8億円 62.6億円 51.5億円 48.4億円 46.6億円
経常利益 6.2億円 3.1億円 3.4億円 3.5億円 △1.7億円
経常利益率 7.4% 5.0% 6.6% 7.3% △3.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 1.8億円 57百万円 17百万円 1.9億円 △3.3億円
1株当たり当期純利益(円) 17.20 5.36 1.62 18.16 △31.51

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。一方で、従業員1人あたりの営業利益は前期の黒字から当期は損失に転じています。これは、D2Xコマース領域への先行投資や一部事業の撤退に伴う費用増加が影響していると考えられます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 26.0百万円 28.6百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.9百万円 △1.2百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


オークファンは現在、事業転換期にあり、中長期的な成長に向けた先行投資を進めている状況です。財務基盤やキャッシュフローの状況から、同社グループの安定性と今後の方向性を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は前期から横ばいで推移しており、プライム市場の平均と比較しても高い水準にあります。一方で、ROEは当期にマイナスに転じています。手元資金である現金及び預金は減少していますが、依然として一定の厚みがあり、事業運営の安定性を示す指標の一つです。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 44.1億円 40.9億円
自己資本比率 57.3% 57.8%
ROE(自己資本利益率) 4.2% -7.7%
現金及び預金 45.0億円 37.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純損失や法人税等の支払額、棚卸資産の増加などにより資金が減少したものの、減価償却費や未払金の増加などにより2.0億円のプラスとなりました。これは前期の10億円から減少しています。投資活動によるキャッシュフローは、投資有価証券の取得や無形固定資産の取得による支出が増加したため、5.5億円のマイナスとなりました。

その結果、本業で得た資金を投資に充当した後に残るフリーキャッシュフローは、前期の8.0億円のプラスから当期は3.4億円のマイナスに転じています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の返済や長期借入金の返済による支出が短期借入れによる収入を上回ったため、3.9億円のマイナスとなりました。これらの資金の流れは、同社グループが事業転換期において成長投資を積極的に行っている状況を示しており、中長期的な成長への期待と同時に、短期的な資金の動きを注視する視点も重要になります。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 10億円 2.0億円
投資CF △2.1億円 △5.5億円
財務CF 4.3億円 △3.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 8.0億円 △3.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、マーケットプレイス収入への依存度が高い状況にあります。今後、新たな法的規制の導入や予期せぬ事象の発生等により、サイトの利便性低下や利用者数減少が生じた場合、事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネットメディア事業やEC事業の分野では大手企業を含む多くの企業が事業展開しており、競合が現れる可能性があります。十分な差別化や機能向上等が図られなかった場合や、新規参入等により競争が激化した場合には、事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の業容拡大のために優秀な人材の確保、育成及び定着を重要課題としています。必要な人材を採用できない場合や、育成した役職員が社外流出した場合には、事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


オークファンは、データとAI技術を活用し、流通の可視化・効率化を推進してきた企業です。社会の「RE(再構築・再定義・再流通など)」を統合する流通インフラの構築を目指し、事業変革を進めています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


オークファンは、コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会のさまざまな「RE(再構築・再定義・再流通など)」を統合した唯一無二の流通インフラの構築を目指しています。

同社グループは、お客様を「Appreciator(アプリシエイター)」と定義し、Appreciatorが活躍できる社会の実現を目指しています。

こうした理念のもと、「BtoB取引市場のDX化」を中核戦略に掲げ、国内流通構造のデジタル化に取り組んできました。今後はD2Xコマース領域を新たな成長ドライバーと位置づけ、収益性の高い事業ポートフォリオの確立を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


オークファンは、優秀な人材の確保と定着を経営上重要な課題と認識しています。従業員は事業の成長を支える重要な存在であるとの認識のもと、性別や国籍、新卒・中途採用の区別なく、多様な人材を積極的に採用しています。

既存従業員に対しては、職場定着率向上のため、選択的時差出勤制度やリモートワーク制度などの柔軟な働き方をサポートする施策を講じています。若い従業員が積極的にチャレンジできる体制づくりも進められています。

人事評価にコンプライアンス項目を設定し、コンプライアンス意識が根付いた企業風土の構築に努めています。働きやすい環境整備を目指しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


オークファンは、事業変革期における課題として、内部統制と組織運営体制の強化を挙げています。ガバナンス強化施策の確実な運用と継続的改善が重要課題となっています。

新規事業比率が高まる中、意思決定プロセス、内部統制、リスク管理、権限設計、モニタリング体制の整備が求められています。上場企業として適切なガバナンスを維持しつつ、迅速な事業展開を可能にする組織体制の確立を進めていく方針です。

また、技術基盤・データ活用体制・セキュリティの高度化も重要な課題です。クラウド基盤強化、自動化・効率化の推進、AI・データ活用の仕組み整備、安全性・信頼性確保に向けた継続的な投資を行っていく方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


オークファンは、取締役会と監査役会を設置する監査役会設置会社です。経営監視機能と業務執行機能を分離するため、執行役員制度も導入しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の筆頭株主は代表取締役社長の武永修一氏であり、関連会社であるS173株式会社も上位株主であるため、創業家が経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
武永 修一 39.92%
S173株式会社 9.03%
水元 公仁 2.82%
石丸 啓明 2.15%
SIX SIS LTD. 1.28%


上記のほか同社所有の自己株式 292,016 株があります。
上記大株主の状況に記載のS173株式会社は、同社代表取締役社長武永修一が全株式を保有する資産管理会社であります。

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は武永修一氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。

氏名 役職 主な経歴
武永 修一 代表取締役社長 2007年6月に同社を設立し代表取締役に就任。株式会社SynaBizの代表取締役なども務めています。
石丸 啓明 取締役 2019年4月に同社に入社し、執行役員を経て2024年12月に取締役に就任。株式会社オークファンパートナーズ等の代表取締役も務めています。
海老根 智仁 取締役 株式会社オプト(現:株式会社デジタルホールディングス)の代表取締役社長CEOなどを経て、2018年12月に同社取締役に就任しました。


社外取締役は、牧野正幸氏(株式会社パトスロゴス代表取締役)、松本武氏(松本武公認会計士事務所開業)、御厨景子氏(島田法律事務所パートナー)です。

同社は監査役会設置会社です。取締役会は取締役4名(うち社外取締役1名)で構成され、監査役会は常勤監査役1名と社外監査役2名を含む3名で構成されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、固定報酬としての基本報酬と、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとしての業績連動報酬等により構成されています。社外役員に対しては、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 1.1億円 38.0百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.0百万円
社外役員 6名 13百万円 2.2百万円


取締役(社外取締役を除く。)に対する非金銭報酬等は、当事業年度において取締役1名に対して譲渡制限付株式220,000株を割り当てたものです。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。