【平均年収574万円】岐阜造園 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収574万円】岐阜造園 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

岐阜造園は、造園緑化工事の設計・施工・メンテナンスを主たる業務としています。連結従業員数は151名規模で、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社岐阜造園 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


岐阜造園は、造園緑化工事の設計・施工・メンテナンスを主たる業務としています。1927年の創業以来、「街や暮らしに潤いを与える緑空間の創造」をコンセプトに、人と自然が共生できる技術開発に取り組み、事業を展開しています。

単体従業員数は135名、連結従業員数は151名です。同社グループの事業は造園緑化事業の単一セグメントです。

主な国内グループ会社は、景匠館(造園緑化事業)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


岐阜造園は、造園緑化事業を通じて社会に貢献する企業です。同社グループの給与水準や働き方は、事業の特性や規模を反映したものです。従業員の定着や育成に対する考え方、多様な働き方を支える制度についても確認できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


岐阜造園では、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、一定の経験を積んだ人材が活躍している様子がうかがえます。安定した環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、同社の働き方は参考になるでしょう。

項目 数値
平均年間給与 5,737,000円
平均勤続年数 7.7年
平均年齢 41.3歳
単体従業員数 135人
連結従業員数 151人
単体のグループ内比率 89.4%


岐阜造園は、従業員の退職給付制度として、確定給付型と確定拠出型の両方を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

同社は積立型の確定給付制度を、連結子会社は確定拠出制度を採用しています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


岐阜造園は、従業員一人ひとりが自らの価値を高めることを重要な人的資本への取り組みと位置付けています。同社グループは、創業から培った造園のノウハウや高度な技術の伝承を大切にし、緑豊かな住環境の提供を通じて持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。

具体的な取り組みとして、人材育成機関である岐阜造園アカデミーを設立し、毎月勉強会を実施しています。この勉強会では、教わるだけでなく全員が先生を経験することで、より深い学びを促しています。また、造園・土木施工管理技能士、造園技能士、樹木医等の資格取得も重要な方針としています。

同社グループは、造園緑化事業に高い意匠性や美しいデザインといった付加価値を与える上で、女性の感性や趣向が特に重要だと考えています。そのため、女性の雇用に関して一定の比率を維持することも、重要な人的資本への取り組みとしています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法に基づく公表項目として選択しておらず、公表されていません。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 5.9%

人材育成・エンゲージメント


岐阜造園アカデミーの開催頻度と女性従業員比率に関する指標です。これらの指標及び目標は提出会社を対象としています。

指標 数値
岐阜造園アカデミー開催頻度 毎月1回
女性従業員比率 30.4%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


岐阜造園は、造園緑化工事の設計・施工・メンテナンスを主たる業務とする同社グループの中核企業です。街や暮らしに潤いを与える緑空間の創造をコンセプトに、人と自然が共生できる技術開発に取り組んでいます。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは造園緑化事業の単一セグメントで事業を展開しています。この事業は、対象とする物件によって「ガーデンエクステリア」と「ランドスケープ」の二つの区分に分けられます。

ガーデンエクステリアは、戸建住宅や集合住宅の景観構築、住宅分譲地での設計・施工、一般顧客向けのショールーム「パインズ」での展開を主な内容としています。顧客の家庭での暮らしが緑に溢れ、より豊かなものになるよう、樹木や天然石を多用した付加価値の高い外構造園を提供しています。収益は、大手住宅メーカーとの連携による高価格帯の工事受注や、一般顧客向けのオーダーメイド提案、引渡し後のアフターメンテナンスを通じたリガーデン受注から得ています。

ランドスケープは、不特定多数の人が訪れるパブリックスペースに緑あふれる憩いの空間を創り出す事業です。公共工事、民間工事、緑地メンテナンス、公共公園の指定管理事業など多岐にわたります。樹木や石材を使った伝統的な造園工事から、屋上・壁面緑化工事、ビオトープ工事、大手ショッピングモールでの森づくりによる環境再生に配慮した工事まで手掛けています。収益は、官公庁からの競争入札による受注や、大手建設会社・地元建設会社からの協力会社としての受注、民間企業からの直接受注、公園の指定管理業務などから得ています。

同社グループの売上高は、特定の顧客に集中する傾向が見られます。また、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、事業は国内市場が中心となっています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向を示しています。直近の当連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てにおいて、前連結会計年度から増加となりました。当連結会計年度の売上高、売上総利益率、売上高経常利益率は、いずれも目標を上回る結果となっています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 43.1億円 48.5億円 50.0億円 52.0億円 62.7億円
経常利益 3.5億円 3.7億円 4.0億円 4.6億円 5.5億円
経常利益率 8.0% 7.6% 8.0% 8.8% 8.8%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.2億円 2.5億円 3.0億円 3.4億円 3.8億円
1株当たり当期純利益(円) 69.02 77.13 93.25 105.84 118.60

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期から当期にかけて増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加傾向にあります。これらの指標は、同社グループの生産性が向上していることを示しており、事業運営の効率化が進んでいることがうかがえます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 34.2百万円 41.5百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 2.9百万円 3.6百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社岐阜造園の財務状況は、事業活動を通じて安定した資金を生み出し、堅実な経営基盤を築いていることを示しています。これは、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で重要な要素となります。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、自己資本比率がプライム市場平均と比較して高い水準にあり、安定した経営状態を示しています。ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用がうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、不測の事態にも対応できる財務的な余裕があると考えられます。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 38.2億円 41.4億円
自己資本比率 72.2% 71.7%
ROE(自己資本利益率) 9.3% 9.7%
現金及び預金 24.5億円 26.3億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは当期に3.2億円のプラスとなっています。これは主に税金等調整前当期純利益の計上や未払金の増加によるもので、前期と比較すると減少しています。投資活動によるキャッシュフローは当期に△3百万円のマイナスとなっており、主に保険積立金の積立や無形固定資産の取得による資金の減少が要因です。

フリーキャッシュフローは当期に3.1億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、なお余剰資金を生み出している状況を示しています。財務活動によるキャッシュフローは当期に△80百万円のマイナスとなっており、配当金の支払いなどが主な要因です。これらの資金の流れから、同社グループは安定した事業運営を継続しており、雇用や給与の安定性にもつながる堅実な財務状況にあることがうかがえます。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 7.2億円 3.2億円
投資CF △1.1億円 △3百万円
財務CF △43百万円 △80百万円
フリーCF(営業CF+投資CF) 6.0億円 3.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、特定の取引先への依存リスクを認識しています。当連結会計年度において、積水ハウス株式会社、積水ハウス建設中部株式会社、大和ハウス工業株式会社への売上高がそれぞれ16.7%、11.8%、8.8%を占めています。これらの取引先からの受注が減少した場合、同社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、材料価格や外注コストの変動も事業構造・収益性に関するリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、施工品質の維持・向上に必要な知識・技術、美的創造力等の感性を持った人材の確保及び育成が事業展開に不可欠であると認識しています。求める人材の確保及び育成が計画通りに進まなかった場合、同社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


岐阜造園は、創業以来培ってきた造園緑化事業を通じて、社会に緑の空間を提供し続けています。同社グループは、匠の技術と革新的な視点をもって、人と自然が共生する豊かな環境を創造することを目指しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、創業者である小栗弥一が1927年に「植弥」として創業して以来、一貫して街並みや住まいに緑の空間を提供する造園緑化事業を行ってきました。造園緑化事業を「ガーデンエクステリア」と「ランドスケープ」の2つの領域に細分化し、創業者が確立した技術やDNAを最大限活用することで最高の作品を社会に提供することを経営の根幹としています。

創業100年目を迎える節目を前に、同社グループは現在の「景観産業会社」から、新たなステージとして「環境創造企業」への更なる進化を目指しています。この「環境創造企業」とは、匠の造園技術を活用し、美しい空間を作るだけでなく、人と自然が共生できる「こころを満たす」環境を創造する企業と定義されています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、2030年に向けた成長戦略において、「その景色は、こころを打つか。」を絶対的な品質基準として掲げています。日本全国で「質の高い造園工事は岐阜造園に」という流れをつくること、社員とその家族が誇れる「業界一働きがいのある会社」を目指すことを重視しています。

創業以来培った「職人型現場力」を最大の強みとし、工事監督やデザイナーも作業能力や植物知識を合わせ持つことを大切にしています。常に「技術の探索」と「技術の深化」を推進し、新たなイノベーションの創出につなげる企業風土があります。サステナビリティ経営を推進し、持続可能な社会の実現を目指しており、従業員各々が自らの価値を高めることを重要な人的資本への取り組みと位置づけています。女性の感性や趣向も重視し、女性の雇用に関して一定の比率を維持することも重要な人的資本への取り組みとしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、人材の確保、育成及び技能の伝承を優先的に対処すべき事業上の課題としています。新卒・中途採用の強化、定着化のための面談、適切な人材評価制度と給与体系の構築、ワークライフバランス実現に向けた労働時間モニタリングに取り組んでいます。

現場技術者の教育訓練強化のため、社内教育機関「岐阜造園アカデミー」を設置し、講習会開催や動画作成を通じて技能伝承を加速させています。内部管理体制の強化とIT導入も重点テーマです。ITインフラ構築による情報共有促進、基幹システム導入による業務効率化、セキュリティ確保、ペーパーレス化、生成AI活用に取り組んでいます。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


岐阜造園のコーポレート・ガバナンスは、経営の効率化と健全性、透明性、公平性の向上を重視しています。業務執行は取締役会による監督と監査役による監査によって二重にチェックされる体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


岐阜造園の株主構成を見ると、筆頭株主は積水ハウスです。
また、合同会社小栗達弘オフィスや小栗洋行氏など、創業家と見られる個人や関連会社が上位株主として名を連ねています。
これらの株主が同社の経営を支えていることがうかがえます。

株主名 持株比率
積水ハウス 20.20%
合同会社小栗達弘オフィス 14.19%
小栗 洋行 9.58%
岐阜造園社員持株会 5.02%
小栗 博文 3.39%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は13名(男性10名・女性3名)で構成され、女性役員比率は23.1%です。
代表取締役社長は山田準氏が務めています。社外取締役比率は22.2%です。

氏名 役職 主な経歴
山田 準 代表取締役社長 1970年3月同社入社。設計部長、取締役設計部長、専務取締役ガーデンエクステリア事業部担当を経て、2020年11月より現職。
小栗 達弘 代表取締役会長 1969年3月同社入社。常務取締役、専務取締役、代表取締役社長を経て、2020年11月より現職。
小栗 栄一 常務取締役 中部地区担当 1995年4月同社入社。営業部長、取締役営業部長、常務取締役ランドスケープ事業部担当を経て、2025年4月より現職。
舟橋 恵一 取締役 ガーデンエクステリア 事業部長 1972年3月同社入社。営業部長、取締役営業部長、取締役管理部担当を経て、2024年10月より現職。
茨 宣晴 取締役大阪営業所長 関西地区担当 1997年4月同社入社。大阪営業所長、ランドスケープ事業部長を経て、2023年12月より現職。
兼松 正道 取締役管理部長 2000年9月同社入社。総務部長、管理部長を経て、2023年12月より現職。
佐藤 雅大 取締役東京支店長 関東地区担当 2002年4月同社入社。東京営業所長、東京支店長を経て、2023年12月より現職。


社外取締役は、山本秀樹氏(公認会計士山本秀樹事務所所長・アルファコンサルティング代表取締役・アルファ税理士法人代表社員)、横井良栄氏(よこいよしえ社会保険労務士事務所代表)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会による監督と監査役による監査で二重のチェック体制を構築しています。
社外取締役と社外監査役は、客観的かつ中立的な立場から経営全般への助言や提言を行い、監視・監査体制の強化に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、企業価値の持続的な向上と優秀な人材の確保を目的とし、透明性・客観性の高い制度を基本方針としています。
報酬は基本報酬、業績連動報酬である賞与、退職慰労金、ストック・オプションで構成されており、各職責と貢献度に基づき決定されます。
社外取締役の報酬は、その役割と独立性を考慮し、基本報酬のみで構成されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 7名 1.2億円 17.7百万円
監査役(社外除く) 1名 4百万円 4.4百万円
社外役員 5名 16百万円 3.1百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。