※本記事は、リビン・テクノロジーズ株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
リビン・テクノロジーズは、「情報をもっと簡単、便利、快適に」をコンセプトに、住生活関連ビジネスのパフォーマンス向上を支えるDXプラットフォーム事業を展開しています。マッチングプラットフォームとDXクラウドを両軸とし、情報活用の利便性を追求しています。
単体従業員数は83名、連結従業員数は87名です。セグメントはDXプラットフォーム事業の1つです。
主な国内グループ会社は、仲介王などです。
なお、2025年7月1日付で、同社グループの100%連結子会社であったリビンDXを吸収合併し、経営効率の向上及び財務の統合を図っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
リビン・テクノロジーズは、DXプラットフォーム事業を展開する企業です。従業員の平均年齢や勤続年数から、比較的若く活気のある組織であることがうかがえます。人材育成や働きやすい環境づくりにも力を入れている傾向が見られます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は比較的若手が多く、勤続年数も短めであることから、活発な組織であることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,168,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.7年 |
| 平均年齢 | 34.0歳 |
| 単体従業員数 | 83人 |
| 連結従業員数 | 87人 |
| 単体のグループ内比率 | 95.4% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、人的資本に関するリスクを重視し、従業員の成長機会の提供を通じてリスク低減に努める方針です。具体的には、外部講座やオンライン学習サービスの活用、IT関連資格の取得援助を全社的に行い、従業員のスキルアップを支援しています。
また、社内環境整備にも力を入れており、完全退社時間の設定による長時間労働の防止、従業員サーベイサービスの導入、内部通報制度の整備など、健康的な働き方を推進する多様な施策を実施しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
リビン・テクノロジーズは、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、法定開示データは記載されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
リビン・テクノロジーズは、「情報をもっと簡単、便利、快適に」をコンセプトに、住生活関連ビジネスのパフォーマンス向上を支援するDXプラットフォーム事業を展開しています。情報活用の利便性を追求し、ユーザーエクスペリエンス(UX)の向上を目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、DXプラットフォーム事業の単一セグメントで事業を展開しています。この事業は、エンドユーザーとクライアントをWeb上でマッチングする「マッチングプラットフォーム」と、クライアントの業務効率化を推進する「DXクラウド」の二つの軸で構成されています。
マッチングプラットフォームでは、住宅リユース領域を中心に、不動産所有者であるエンドユーザーと住宅関連企業であるクライアントのマッチングを行っています。主力サービスである『リビンマッチ』は、不動産取引における会社比較に特化したバーティカルメディアとして機能しています。収益は、エンドユーザーからの問い合わせ獲得数に応じた反響課金型、または月額固定の定額課金型の利用料から得ています。
DXクラウドでは、住宅関連企業の業務効率化を推進するWebサービス(SaaS)をクラウドで提供しています。具体的には、Eラーニング、コールセンター(BPO)、AI査定、SMS配信、SFAといったサービスを通じて、マッチング後の取引成約率向上と、エンドユーザー・クライアント双方の満足度向上を図っています。DXクラウドの利用料は、原則として月額利用料となっています。同社グループは日本国内での事業展開に特化しており、海外からの営業収益はありません。また、特定の顧客に収益が集中している状況もありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近の業績は、営業収益が前期からわずかに増加しました。一方で、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも前期から大幅な増加を示しています。
これは、主力事業である『リビンマッチ』の成長加速に加え、広告効率の改善が営業利益の増加に貢献したことによるものです。また、外壁塗装DX事業『ぬりマッチ』の吸収合併や、建築DX事業『メタ住宅展示場』への積極的な投資も行われました。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | - | - | - | 35.7億円 | 35.9億円 |
| 経常利益 | - | - | - | 2.1億円 | 4.7億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | 5.9% | 13.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | 1.1億円 | 3.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | 84.86 | 235.94 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの営業収益は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく増加しており、収益性の改善がうかがえます。これらの指標の向上は、組織全体の効率化が進み、従業員一人ひとりが生み出す価値が高まっていることを示しています。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり営業収益(連結) | 35.0百万円 | 41.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 2.0百万円 | 5.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務基盤と資金の流れは、事業の安定性と将来への投資余力を示しています。本業で着実に資金を創出しながら、成長に向けた投資も行っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROEの推移から安定性が見られます。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回っており、財務の健全性を示しています。ROEもプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営の安定性につながる要素です。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 15.5億円 | 17.2億円 |
| 自己資本比率 | 45.6% | 51.6% |
| ROE(自己資本利益率) | 7.4% | 19.3% |
| 現金及び預金 | 19.0億円 | 19.5億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローが前期から大きく増加し、4.5億円の獲得となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上などによるものです。投資活動によるキャッシュフローは、前期の△5.1億円の使用から当期は0.8億円の獲得へと転じました。これは有価証券の償還による収入があった一方で、投資有価証券の取得などがあったことによるものです。財務活動によるキャッシュフローは、長期借入金の返済や自己株式の取得により、△4.9億円の使用となりました。結果として、フリーキャッシュフローは5.3億円のプラスとなり、本業で創出した資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している優良な状態を示しています。これは、事業の安定性と将来的な成長への投資余力を示すものであり、雇用や給与の安定性にもつながる要素です。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 1.0億円 | 4.5億円 |
| 投資CF | △5.1億円 | 0.8億円 |
| 財務CF | 11.7億円 | △4.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △4.1億円 | 5.3億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは不動産・住宅業界に特化したインターネットサービスを提供しており、景気後退や金利上昇など市場の動向が財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、ITを活用した住宅領域バーティカルメディア『リビンマッチ』を運用しており、競合他社との競争激化による収益力低下や広告宣伝費の増加もリスクとして挙げられています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、今後の継続的な成長のために優秀な人材の確保、育成、定着を重要課題と認識しています。計画通りに人材を確保できなかった場合や、育成した人材が事業に寄与しなかった場合、優秀な人材が社外に流出した場合には、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
リビン・テクノロジーズは、「情報をもっと簡単、便利、快適に」をコンセプトに、住生活関連ビジネスのパフォーマンス向上を支える事業を展開しています。情報活用の利便性を追求し、すべての人に快適なユーザーエクスペリエンス(UX)を提供することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「情報をもっと簡単、便利、快適に」をコンセプトに、情報活用の利便性を追求しています。すべての人により快適なユーザーエクスペリエンス(UX)を提供すると同時に、住生活関連ビジネスのパフォーマンス向上を支えるため事業を展開しています。
新規サービスの開発、優秀な人材の確保及び育成、内部管理体制の強化に継続的に注力し、強固な事業基盤を確立することが重要であると考えています。企業理念として「インターネットサービスを利用して、人々の生活に密着した手放せないサービスを提供し、世の中に必要不可欠な企業になる」ことを掲げています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、今後の事業拡大のため、優秀な人材の確保と組織体制の強化を重要な課題と認識しています。中途採用と新卒採用を実施し、同社グループの求める資質を兼ね備え、企業風土にあった人材を登用する方針です。
個々の従業員やチームが最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、教育体制の整備を進め、人材の定着と能力の底上げに取り組んでいます。また、人的資本に関するリスクを低減するため、従業員に成長の機会を提供しています。外部講座やオンライン学習サービスの活用、IT関連資格の取得援助を全社的に行っています。
社内環境整備としては、完全退社時間を定めることによる長時間労働の防止、従業員サーベイサービスの導入、内部通報制度の整備を通じて、健康的な働き方を推進する様々な施策を実施しています。ガバナンス体制の強化にも努め、各種規定の整備や制度の充実に継続的に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、成長段階にあるため、業務運営の効率化やリスクマネジメントのための内部管理体制の強化を重要な課題としています。業務改善を推進し効率化を図るとともに、事業等のリスクを適切に把握・対処し、コンプライアンスを重視した経営管理体制に重点を置いています。
これにより、経営の公平性や透明性を確保し、内部管理体制の強化に取り組んでいます。また、今後の更なる事業拡大のためには、優秀な人材の確保及び同社グループの成長に応じた組織体制の強化が重要な課題であると認識しています。
システムの安定稼働の確保も不可欠であり、人員の拡充やサーバーの増設等の設備投資を継続的に行うことで、システムの安定性の確保に努めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
リビン・テクノロジーズは、情報活用の利便性を追求し、住生活関連ビジネスのパフォーマンス向上を支えることを目指しています。コーポレート・ガバナンスの充実と組織体制の強化・改善に継続的に取り組んでいます。2017年5月12日には、取締役会の監督機能強化のため監査等委員会設置会社制度を導入しました。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
リビン・テクノロジーズの株主構成を見ると、代表取締役社長である川合大無氏が筆頭株主となっています。また、同氏が株式を保有する資産管理会社である川合商会株式会社も上位株主に名を連ねています。これにより、創業家が同社グループの経営に大きな影響力を持っていることがうかがえる資本構成です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 川合 大無 | 42.18% |
| 川合商会 | 30.80% |
| 柴田 健一 | 2.66% |
なお、2025年11月18日付で、代表取締役である川合大無氏が保有していた普通株式の一部を川合商会株式会社に譲渡したため、主要株主である筆頭株主に異動が生じています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は川合大無氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 川合 大無 | 代表取締役社長 | 1998年ニチモウ株式会社入社後、バリューコマース株式会社、株式会社サイバーエージェントを経て、2004年1月に同社を設立し代表取締役社長に就任。2023年12月より株式会社仲介王の取締役も務める。 |
| 小林 翔太郎 | 取締役 管理部 部長 | 2012年株式会社ホームアドバイザー入社。2016年同社入社後、株式会社WARC、株式会社ミナカラ、株式会社キッズスターを経て、2023年12月に同社取締役に就任。2024年1月より管理部部長、2025年12月より株式会社仲介王の取締役も務める。 |
| 國藤 直樹 | 取締役 不動産メディア事業ユニット 事業ユニット長 | 1997年ガリバーズトラベルエージェシー株式会社入社。サイバーエージェント、バリューコマース等を経て2015年同社入社。コンテンツ部部長、マーケティング部部長、執行役員を歴任し、2025年12月より取締役不動産メディア事業ユニット事業ユニット長に就任。 |
社外取締役は、井田英明氏(株式会社BOOKWELL代表取締役・常勤監査等委員)、長富一勲氏(長富一勲公認会計士事務所所長・監査等委員)、大下徹朗氏(TT&Partners合同会社代表社員・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能強化を図っています。監査等委員である取締役3名全員が社外取締役であり、独立した立場から経営を監督する体制を整備しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
リビン・テクノロジーズでは、公正かつ透明性の高い手続きを確保するため、代表取締役社長と社外取締役2名で構成される報酬諮問委員会を設置しています。取締役の報酬は、月例の固定報酬を基本とし、業績や貢献度に応じた業績連動報酬、さらに中期的な企業価値向上との連動を強化するため新株予約権などの非金銭報酬も導入しています。監査等委員である取締役の報酬は、株主総会で決定された総額の範囲内で、監査等委員である取締役の協議によって決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 3名 | 83百万円 | 27.6百万円 |
| 社外取締役 | 3名 | 13百万円 | 4.4百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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