※本記事は、株式会社マクアケ の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月10日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
マクアケは、「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」をビジョンに掲げ、応援購入サービスMakuakeを運営しています。新しいものを提供するプロジェクト実行者と、それを応援購入するプロジェクトサポーターをインターネット上でマッチングする事業を展開しています。
同社の単体従業員数は152名です。セグメントは応援購入サービス事業の単一です。
マクアケは、応援購入サービスMakuakeの運営を主軸としています。プロジェクト実行者とプロジェクトサポーターをマッチングさせ、新しい商品やサービスの実現を支援しています。
当事業年度において、マクアケは関連会社1社の全株式を売却しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
マクアケは、応援購入サービス事業を展開しており、成長フェーズにある企業です。同社では、多様な働き方を支援し、従業員のエンゲージメント向上にも力を入れています。人材を重要な経営資本と捉え、個人の成長と会社の成長の循環を目指す環境が特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数はまだ短い傾向にあります。これは、事業の成長とともに組織が拡大している状況を示していると言えるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,760,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.2年 |
| 平均年齢 | 35.6歳 |
| 単体従業員数 | 152人 |
同社は、韓国拠点の従業員の退職給付に備えるため、確定給付型(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)の退職一時金制度を採用しています。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
マクアケは、人材を最も重要な経営資本と捉え、ビジョン実現に向けた成果創出を正しく評価することを重視しています。また、個人のビジョン実現ができるような就業環境やキャリアの機会を提供し、多様な価値観やバックグラウンドを持つタレントが活躍できる環境づくりを推進しています。
具体的には、「Makuake Recruitment Policy」「Makuake Standard」「Makuake HR Policy」を定め、採用から入社後のふるまい、機会提供まで一貫したポリシーを設けています。性別や国籍、価値観にとらわれず、一人ひとりの個性を生かす多様性を重視し、社内ナレッジシェアや従業員の育成に注力しています。時短勤務、リモートワーク、産育休を積極的に利用しやすい環境整備にも努めています。
また、従業員が会社に愛着を持ち、やりがいをもって働く環境を実現するため、エンゲージメントに関する調査を毎月1回(簡易版)及び半年に1回(詳細版)実施し、組織づくりに活用しています。中期経営計画実現のための人的資本経営における課題として、「生産性の向上」「仕事の価値観とやり方の基準明確化及び浸透」「評価と報酬制度の整合性と連動性強化」を掲げ、AI推進、行動ガイドラインの作成、新評価制度等を2026年から浸透開始していく方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。女性の職業生活における活躍の推進に関する法律および育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定に基づき算出されています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 38.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 100.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 79.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 78.9% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 82.5% |
多様性・登用
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 38.7% |
| 男性労働者の育児休暇取得率 | 100.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社マクアケは、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションに掲げています。世にない新しいものを提供するプロジェクト実行者と、新しいものや体験を応援購入するプロジェクトサポーターをつなぐ応援購入サービス「Makuake」を運営しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は応援購入サービス事業の単一セグメントで事業を展開しています。この事業は主に「Makuake」、「Makuake Incubation Studio」、および「その他」の3つのサービスで構成されています。
主力サービスであるMakuakeは、新しいアイデアや技術を用いた新商品・新サービスの実現を希望する事業者(プロジェクト実行者)と、そのプロジェクトを応援購入する個人等(プロジェクトサポーター)をインターネット上でマッチングするサービスです。プロジェクト実行者がMakuake上で先行販売を行い、プロジェクトサポーターが応援購入する仕組みで、プロジェクトが成立した場合にプロジェクト実行者からサポート手数料を、プロジェクトサポーターからはシステム利用料を受領することで収益を得ています。
Makuake Incubation Studioでは、企業が持つ研究開発技術や独自技術を活かした新事業創出のためのインキュベーションサービスを提供しています。同社は、Makuakeの運営で蓄積した顧客ニーズのデータやノウハウを活用し、商品開発をサポートすることで報酬を得ています。このサービスを通じて、Makuakeにおけるプロジェクトの導出も図られています。
その他のサービスには、Makuakeにおける応援購入金額の拡大を目的とした広告配信代行、プロジェクトサポーターが安心して応援購入できる場を提供する安心システム利用制度、Makuakeで生まれた商品を各種ECサイトで販売取次するMakuake STORE、リアル店舗で展示・販売するMakuake SHOP、顧客起点での商品開発やプロモーション戦略設計を支援するMakuakeインサイトなどがあります。これらのサービスも、販売実績や提供サービス内容に応じた手数料を受領することで収益を上げています。
同社は海外の外部顧客への売上高はなく、国内市場に特化した事業展開を行っています。サービス区分別の販売実績を見ると、Makuakeが収益の大部分を占めており、その他サービスも収益に貢献しています。Makuake Incubation Studioは前期から縮小しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の当事業年度における売上高は前年同期比で増加し、営業利益、経常利益、当期純利益は前事業年度の損失から黒字に転換しました。応援購入総額も前年同期比で増加しています。
販管費については、広告宣伝費を中心に社内ROI基準に基づくコントロールを徹底し、不要なコストを積極的に精査するとともに、費用対効果の向上を図った結果、利益が改善しています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
このセクションは、開示されている情報が不足しているため記載を省略します。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社は、事業活動を通じて安定した資金を創出し、将来に向けた投資も行っています。これにより、持続的な成長と従業員の雇用安定性につながる財務基盤を構築しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社は、財務基盤の安定性を確保し、事業成長を支えるための資金力を維持しています。これは、従業員の雇用や給与の安定性につながる基盤となります。
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社は、当事業年度において営業活動によるキャッシュ・フローがプラスに転じ、本業で資金を創出する体制を確立しています。投資活動によるキャッシュ・フローは、主に無形固定資産の取得による支出があり、事業成長に向けた投資を継続している状況です。財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行による収入があり、資金調達を行っています。
これらのキャッシュ・フローの状況は、同社が本業で安定的に資金を生み出し、将来の成長に向けた投資をバランス良く行っていることを示しています。これは、従業員の雇用安定性や給与水準の維持、さらにはキャリアアップの機会創出にもつながる経営状況であると言えます。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △10.9億円 | 9.9億円 |
| 投資CF | △2.8億円 | △0.8億円 |
| 財務CF | 18百万円 | 4百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △13.7億円 | 9.0億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、新商品や新サービスの先行販売にかかる領域を主たる事業対象としており、Eコマース市場等の動向に影響を受けます。市場の成長に支障が生じた場合、同社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、同社が事業対象とする領域では、現在同じビジネスモデルを展開する事業者は存在していません。しかし、今後国内外の新たな事業者参入等により競争が激化した場合、同社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、ユーザーに支持されるサービス提供を継続し、事業成長を実現するために、優秀な人材の確保及び育成を重要な経営課題としています。人材獲得競争の激化や人材市場の環境変化、人材の社外流出等が生じた場合、同社の事業成長に影響が生じ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
マクアケは、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、新しいものや体験を生み出す挑戦を応援する企業です。多様な価値観を尊重し、挑戦を支える企業風土を大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」というビジョンを掲げています。
「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションとし、応援購入サービスMakuakeを運営しています。
これまで「0次流通市場」に軸足を置いてきましたが、2025年9月期からは「小売市場全般」において事業者の「事業成長パートナー」として流通に係る各種課題を一気通貫で支援することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、ビジョン及びミッションに基づく継続的な企業価値の向上のためには、人材が最も重要な経営資本であると捉えています。
採用の際における「Makuake Recruitment Policy」、採用後の各従業員のふるまいに対する「Makuake Standard」、会社が従業員個人に機会提供をする上でのポリシーである「Makuake HR Policy」を定めています。
特に「Makuake HR Policy」では、ビジョン実現に向けた成果創出の評価、個人のビジョン実現ができる就業環境・キャリア機会の提供、多様な価値観やバックグラウンドを持つタレントが活きる環境作りを推進しています。
性別や国籍、価値観にとらわれず、一人ひとりの個性を生かし、多様性を重視する方針のもと、社内ナレッジシェアや従業員の育成に注力しています。
従業員が会社に愛着を持ち、やりがいをもって働く環境を実現するため、エンゲージメントに関する調査を毎月1回(簡易版)及び半年に1回(詳細版)実施し、よりよい組織づくりに取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社が優先的に対処すべき課題として、プロジェクト実行者及びプロジェクトサポーターのリピート利用の向上が挙げられています。
優秀な人材の確保と育成も重要な課題であり、特にキュレーター人材及び審査人材の確保と育成、社内における教育体制の強化に取り組んでいます。
また、審査強化、モニタリング体制及び返金制度によるトラブル発生防止への対応を通じて、プロジェクトサポーターが安心して利用できるプラットフォーム体制の維持に努めています。
業務の効率化として、プロジェクト審査の効率化やオペレーションシステム開発の強化を進めています。
情報管理体制の強化や内部管理体制の整備も重要な課題として認識されており、社内規程の厳格な運用や役職員への定期的な社内教育の実施に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
マクアケの経営体制は、透明性の高い意思決定と適切な監督・監査を重視したガバナンス体制を特徴としています。取締役会の構成や株主構成、役員報酬の仕組みから、同社の経営の方向性や責任体制を把握することができます。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の筆頭株主は事業会社であるサイバーエージェントです。サイバーエージェントは同社の上場子会社であることから、一般株主との間に利益相反関係が発生するリスクが存在する点を踏まえたガバナンス体制を構築しています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| サイバーエージェント | 50.87% |
| 中山 亮太郎 | 3.49% |
| 楽天証券 | 2.36% |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | 2.14% |
| 木内 文昭 | 2.01% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長は中山亮太郎氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 中山 亮太郎 | 代表取締役社長 | 2006年4月サイバーエージェント入社、2010年10月サイバーエージェント・ベンチャーズ出向、2013年5月同社代表取締役社長より現職。 |
| 木内 文昭 | 代表取締役 | 2002年4月リクルートスタッフィング入社、2009年1月サイバーエージェント入社、2013年5月同社取締役、2024年12月同社代表取締役より現職。 |
| 中山 豪 | 取締役 | 1998年4月住友商事入社、1999年8月サイバーエージェント入社、2003年12月同社取締役、2015年7月同社取締役より現職。 |
社外取締役は、勝屋久氏(勝屋久事務所代表・報酬諮問委員会委員長・指名諮問委員会委員長・独立役員会議委員長)、芦田千晶氏(公認会計士・監査等委員会議長・報酬諮問委員会構成員・指名諮問委員会構成員・独立役員会議構成員)、串田規明氏(法律事務所スタートライン代表・報酬諮問委員会構成員・指名諮問委員会構成員・独立役員会議構成員)、大山陽希氏(大山総合会計事務所代表・報酬諮問委員会構成員・指名諮問委員会構成員・独立役員会議構成員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、透明性の高い意思決定と適切な監督・監査を目指しています。独立社外役員が事業運営の重要事項に関する議論に積極的に貢献する独立役員会議を設置しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の取締役報酬は、金銭報酬である基本報酬と非金銭報酬で構成されています。監査等委員でない取締役には、中長期的な企業価値向上を目的とした譲渡制限付株式またはストックオプションが付与されます。監査等委員である取締役の報酬は、監督機能を考慮し金銭報酬のみで構成されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 56百万円 | 11.1百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 20百万円 | 4.1百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の報酬開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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